MBA取得後のキャリア|外資系企業への就活のコツとキャリアアップ

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著者について:Samurai Reinventor

”Change is the only constant” 「変われないものには明日はない」を信条に、仕事もプライベートも、絶えず新しいことにトライする中年オヤジ。英語に関しては、20代に独自のやり方で、TOEIC300点代から6年でトップMBAスクール合格。その経験をなるべく多くの人にシェアしてお役に立てたら光栄。英語の学習歴

はじめに ~MBA取得後のキャリアパスを考える~

皆さんはどのような動機で、英語を学んでいますか?受験、就職・転職、旅行、友達を増やすためなど、各自さまざまかなと思います。

私自身は、大学時代に司馬遼太郎の「竜馬がゆく」が大好きで、何回も読破しました。その頃から無知の強みで、漠然と、鎖国時代の日本人のようなマインドセットではダメ。グローバルスケールで考え方と行動力を持たないといけないと、思い込むようになりました。

大学卒業後は、英語も話せないのに外資系に就職し、一通過点としてMBAを目標に頑張り、そこから、転職をしながらも基本的には同じ延長戦上で頑張っています。

 

MBA取得後のキャリアパスについて、より専門性の高い仕事ができる、高報酬、高いポジションに就ける、もちろん英語も生かしてグローバルに活躍できる、など、だいたいこのようなイメージではないでしょうか?

MBAホルダーとして、私自身がいろいろな経験をしてきました。同様にMBAを取得した友人や知人のキャリア形成も、見てきました。多くのMBAホルダーの、採用面接も担当してきました。

少しショッキングな事実かもしれませんが、夢を叶えて充実したキャリアを送っている人、そこそこの人、少し残念なことになっている人と、分かれてくるようです。

フルタイムMBAであれば、2年間分の収入がなくなること、高い授業料を支払うことを考えると、充実したキャリアが実現出来ないと、大変な痛手です。経済面以外にも、自信の喪失なども心配されるところです。

 

私は私費留学して、MBA取得後は、一貫して外資系事業会社の中に身を置いて働いてきました。MBA後のキャリアパス及び、日本において外資系企業で働く上での、英語の活かし方について、経験からお伝えしたいと思います。

昭和~平成期の、外資系日本法人での勤務経験をベースとしています。題材がちょっと古臭かったりしましたら、ご容赦ください。

 

外資系を目指す前に理解してほしいこと

外資系とひとくくりにしない:アメリカ・ドイツの企業文化の違い

これは陥りがちなワナです。

外資系、能力主義、成果主義、スピード、だから仕事ができれば高年俸が稼げる。大枠そうですが、それは、企業の文化や価値観やマネジメントスタイルに沿った動き方をして、結果が出せた時の話です。

経済大国のアメリカとドイツの間でさえ、企業のマネジメントスタイルについては、全くの異なります。

 

以下、ウェブマガジンのBusiness Insiderから一節を引用し、私の意訳で整理します。

「アメリカでは、個人の裁量をある程度認めながら、チームワークを発揮するリーダーを好みます。アメリカ人マネージャーは、アグレッシブ、結果やアクション志向、自信やエネルギーに満ち溢れ、将来を楽観的に捉え、そして変化を恐れない」特徴があります。

「ドイツ人マネージャーは、かっちりしたシステムを造るのが好きです。指揮系統に厳しく、必ず指揮は上意下達で伝えられます。一方で、合意形成も重要視されます」。

 

私はアメリカでMBAをとって、アメリカ系企業の経験が長かったため、その後に、ドイツ系企業に勤めた時にはこのマネジメントスタイルの違いの理解不足で、大変苦労しました。

企業文化やマネジメントスタイルと多少馴染めなくても、単年度のように短い期間なら、結果を出せます。しかし、アウトプットを持続して出し続けるためには、やはり置かれた環境をよく理解して、自分がどのような貢献をするか考えることが長期的な成功の鍵です。

 

Business Insider以外にも、Googleで検索すると、同様のトピックが見つかりますので、ぜひ皆さんも英語の勉強も兼ねて、研究してください。今は、Trump大統領の自国優先主義で、世界貿易は緊張関係にあります。

しかし一方、日本から見ると、TPPやEUとのEPAは進展していますから、「英語を使った外資系で働く」イコール「アメリカ企業で働く」ではないケースも増えるでしょう。

 

いくら英語だけ突出しても、中身(実務能力)が伴わないと無意味

まさか読者の方に、「語学力だけで飯が食える」と思っている方はいないとは思います。

やはり、評価の優先順位は、実務能力です。営業であれば売る力や顧客満足度を得る力、マーケティングであれば、市場を創出する、競合優位に導く戦略の立案と遂行、これらの能力を磨くことです。

これは外資系、日本企業に関係ありません。市場にしっかり入り込んで、日本人でないとできない人脈市場やビジネスの知識、感性を活かすことがマストです。英語でネイティブスピーカーの上部に報告が上手くできれば尚可ですが、物事には順番があります。

 

T型人材の尊さが提唱されて久しいです。まずは、I型人材(専門分野の強み)としての働きが期待される時期、それからキャリアパスを昇るにつれ、自部署のマネジメント能力や、他部署や外人幹部との折衝能力(T字の横棒の部分)のウェイトが増えていくキャリア形成です。

日本で育ち、大人になって実用英語を鍛える私たちは、まずコアコンピーテンシー(何かの専門分野)で結果を出しながら、コツコツと英語力を鍛えるのが理想です。

その上で、本国や現地法人の幹部(ネイティブスピーカー)に英語で上手く伝えることができるまで成長すれば、I型からT型のキャリアアップにプラスになるのは、間違いないと思います。

 

MBA中でやるべきこと

確固としたキャリアゴールを描く

私はMBAが実りあるものになるためには、MBA前に、最低5年間の実務経験は必要だと思います。その期間に、確固たる自分のゴール像を持つことが大切です。MBA取得後のキャリアは、MBA取得を意識し始める時の、動機から始まっているのです。

MBAのアドミッションで、受けのいい、膨らましたゴール像では、仮に運よく合格したとしても、どこかで自分にしっぺ返しがきます。

マーケティング、起業家、戦略コンサルティング、金融のスペシャリスト、何でもいいいのです。自分が信じるもの、ハートが追いかけるものを、MBAを目指すことを決心する頃から、考え抜くことが必要だと思います。

 

ソフトスキルに意識

日本人が海外でMBAを修了することは、並大抵のことではありません。人気のある企業への転職であれば、高いGPAも当然のように求められます。

会計、財務、戦略、マーケティングなどの履修科目で、きちんとした成績を取ることで精一杯になるのも事実です。

 

ただ、絶えず意識して取り組みたいのは、ソフトスキル(組織での意思決定や、協働してプロジェクトを行う、リーダーシップを発揮する)を鍛えることです。

グループスタディでもお客様にならない、プレゼンテーションの発表も自分から申し出る、ビジネスは所詮、人と人の間の営みです。テクニカルなスキルの強みだけで、MBA取得後を生き抜いて行こうとしたら、からなず壁にぶつかるでしょう。

 

キャリア対策の時間を捻出

MBAの2年間で、経営を学び、異業種からきたクラスメートと接する機会を通して、MBA前には理解の浅かった業種や、職業に対する視界も拓けてきます。信頼できる周囲の人に、アドバイスを求めることも有効です。

ビジネススクールには、Career Service Officeというものがあります。専任のアドバイザーが、就活の相談にのってくれます。

私は、私費留学でしたので、サマーインターンシップを視野に、MBAの最初の学期が始める前から、履歴書作成の助言や面接のスパーリングパートナーとして、大変お世話になりました。

 

その他、企業のリクルーターがキャンパスを訪れて、ネットワーキングイベントや企業紹介も頻繁に開催されます。私の場合は就労資格がある訳でもなく、お呼びでないゲストでしたが、積極的に参加しました。

リクルーターに対して短時間のスピーチで、自分の売り込みを訓練するいい機会になりました。このような努力は、後々、外資系企業の中の競争を生き残っていくための、糧になったと思っています。

MBA期間中は、キツくてもキャリア対策の時間を捻出することが必要です。

 

就活時の準備事項

Mission, Value, Goalを研究

外資系企業は、その本拠地のある国により、文化やマネジメントスタイルに違いがあることに触れました。

その他にも、創業者の考えや、企業が成長する過程で育まれ、株主やカスタマーなどのステイクホルダーからも支持されてきた、特徴あるコーポレートバリューを持つ企業もあります。

会社を選ぶときには、よく研究して、面接で鋭い質問をするとポイントも上がるのでしょうはないでしょうか?

 

言葉や国籍の違いさえ束ねる経営理念を理解

だいたい、ビジョン経営のしっかりした会社は、ウェブで見ても洗練されたシンプル、クリアなメッセージが掲載されているのでぜひ研究ください。企業の広報で練りに練った、何十人(何百人)の精査を受けた末の、ステートメントです。

本国の英語サイトは、絶好の英語教材です。ミッションやバリューやビジョンはいわば企業の規範であり、戦略よりも上位に位置するものです。オペレーションの拠点がどの国にあろうと、同じ経営理念(価値基準)が企業に流れているはずです。

 

そこに、共感できるか、その価値観を毎日実践できるかは、外資系企業での成功には重要です。ここでは、P&GJ&Jを紹介しています。J&Jのクレド(信条)にあまりにも有名です。

1982年の米国での鎮痛剤「タイレノール」リコール事件で、その対応の仕方でむしろ問題によって、「雨降って地固まる」結末になった美談です。

日本企業の問題を隠蔽する悪しき企業文化は、日本国民でも恥ずかしいですよね。コーポレートジャパンが、真摯に向かい合わなければいけない部分です。

 

就職後のキャリアアップには

卒業後の最初の仕事で成果を

MBA取得後、自分のゴールに向かって、第一歩になる仕事です。経済環境により、MBA人材への需要と供給のバランスも変わりますので一概には言えませんが、MBAホルダーなら、同年代の人たちよりも年収でも職位でもfast trackに乗れます。

それだけの責任と期待値も、格段に高くなります。私が忠言するとしたら、その意識をしっかり持って、きちんと結果を出すこと。その覚悟の出来ていない人を、たまに見かけるのは残念なことです。

この人たちが、冒頭で述べた「残念な人たち」の部類に入っていきます。

 

3~4年サイクルで自分をreinvent、一貫性はキープ

MBAには、私は賞味期限があって、それは数年ではないかと思っています。

「MBAホルダーの自分」が周りの評価を受ける3~4年ぐらいの間に、新しい自分ブランドMBA取得後の最初の仕事でやり遂げたことによって)を作れないと、勢いは持続出来ないと思っています。

賞味期限切れは、周囲からの評価によって起きるし、環境の変化により引き起こされることもあります。

 

たとえ、今のアサインメント(与えられた会社の中での役割)が順調でも、先を見据えた新しいスキルの獲得、または自分を成長をさせるアサインメントを、アグレッシブに求める姿勢が必要でしょう。

私の場合は、MBA取得後に最初に選んだ業界自体が、2000年代半ばに顕著に衰退し、業界全体が合従連衡を繰り返し、マネジメントポジションが激減する姿を目の当たりにしました。

何も出来ないで、フリーズしている人たちは、まさにベストセラーになった「Who Moved My Cheese?(邦題:チーズはどこへ消えた?)」の主人公のようです。

Who Moved My Cheese

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自分の価値も、社会や会社組織の変化の中で、相対的に変わっていくのです。自分のゴールに近づいていくために、その時々、何の仕事がそれを叶えるのかを考えます。そして、リスクを負っても変化を選ぶ、つまり自己改革が大切です。

会社の中での別のアサインメントでも、転職でもいいのです。共通して重要なのは、ゴールに向かうぶれない一貫性のある動きをするです。

一貫性という点で、ジョンソン・エンド・ジョンソンのDebra Bass(MBA from the University of Michigan, Ross School of Management)という女性幹部の方の、キャリア形成は参考になります。Forbesに掲載されていた記事へのリンクを紹介しますので、ぜひ読んでください。

 

テクニカルスキル VS  ソフトスキルの向上

事業会社畑を歩いてきた私の目からは、MBAで散々鍛えた「会計、財務、リーガル」などのテクニカルなスキルを持って、最も活躍できるのは、30代から、長くて40代中盤位までと思っています。

40代になると、組織を持って、より大きな成果を出すリーダーシップのスキルの方が、より求められます。ここで求められるのがソフトスキルです。

つまり、年齢が上がるごとに、リーダーシップ力でいくのか?専門性でいくのか?軸足を決めることが大切です。

 

AIやロボティクスが、ホワイトカラーの職域を侵して来ることは避けられませんが、最後まで人でないといけないスキル(であってほしい)として重宝したいものです。

私自身も意識して取り組んでいますが、ソフトスキルの獲得は、終わりなき道のりです。ちょうど、私が冬休みの間に、ソフトスキルについて良質な記事を見つけましたので、皆さんにもご紹介します。

 

Let’s stop calling them ‘soft skills’ -Seth Godin

(出所:web article from “It’s Your Turn”)

 

この記事から、メインのメッセージがある箇所を抜き出して、私の意訳を付けます。ぜひ、原文もリーディングの学習教材として読んでください。

記事の中の、An Encyclopedia of Real Skillsのパートは、まさに英文履歴書を書く時、自身のソフトスキルの改善目標を考えるのに優れものです。皆さんラッキーですね。

 

Writing in the Harvard Business Review, Lou Solomon reports that 69% of managers are uncomfortable communicating with their employees.

Lou Solomon はハーバードビジネスレビューの中で、こう記した。69パーセントの管理職は、部下と意思疎通をとることを苦手と感じている。

 

How do we build people-centric organizations while also accepting the fact that two-thirds of our managers (presumably well-paid, well-trained and integral to our success) are uncomfortable doing the essential part of their job?

そのような状況下で、私たちはどうやって人を中心に据えた組織を、築けるというのであろう?

 

In a recent survey, the Graduate Management Admission Council, the folks who own the GMAT exam, reported that although MBA’s were strong in analytical aptitude, quantitative expertise, and information-gathering ability, they were sorely lacking in other critical areas that employers find equally attractive: strategic thinking, written and oral communication, leadership, and adaptability.

Are these mutually exclusive? Must we trade one for the other?

最近のGMAC(GMATを運営する組織)が行なった調査によると、MBAホルダーは、分析思考、定量的分析、情報収集能力に長けているけれども、その他の重要な領域(戦略思考、文章および会話でのコミュニケーション能力、リーダシップ、適応力)が欠如している。

 

英語学習を継続!!

今回、真面目な話ばかりでしたので、最後に少しくだけたネタを紹介します。

ディルバートはアメリカのサラリーマン生活を描いたコマ送り漫画です。雇われの身について回るナンセンスについて、遊びながら、英語学びましょう

作家のスコットアダム氏は、バークレーMBA、銀行と通信会社で通算16年の勤務歴を持つれっきとした元ビジネスマンです。

 

主人公ディルバートとマイクロ・マネジメントするボスが、オフィスで繰り広げる風刺の効いた会話が笑えます。

アメリカ人の中で、Dilbertの卓上カレンダーは大人気で、私自身も数年間、卓上カレンダーで毎日、ウィットの効いた英会話を楽しんだものです。以前、日本でも、ケーブルネットワークで放送しました。

カレンダーを買わなくても、公式ウェブサイトに、過去の作品が掲載されて、キーワード検索までできるようになっていますので、ぜひご覧ください。

ちなみに、ここに貼り付けた作品は、私がなんと16年前に見たものを未だに記憶していて、検索して探し出したものです。同僚と大笑いしたので、記憶の奥底に残っていたのですね。

 

最後に

MBAを取ってからのキャリア形成に、鉄板の方程式がある訳ではありません。

MBAと英語力が役に立つためにも、日本人としての当たり前のこと(日本語力、文化、政治、経済)をしっかり押さえ、職業人としての専門性を強化することは手を抜かずにやりましょう。

 

そもそも、キャリアの成功=人生の成功ではありません。キャリアでは成功しても、家族や友人や健康の問題で、不幸せな人もいます。

ただ、みなさんが信念を持ってMBAを取得するからには、自分のゴールに向かって一歩一歩前進する、充実した人生を送っていただきたいと思います。

 

スティーブ・ジョブズも、あの有名なスタンフォード大学の卒業式の「ハングリーであれ。愚か者であれ」スピーチでも言っています。以下、

「繰り返しですが、将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。運命、カルマ…、何にせよ我々は何かを信じないとやっていけないのです。私はこのやり方で後悔したことはありません。むしろ、今になって大きな差をもたらしてくれたと思います。」(出所:日経新聞 2011/10/9

 

リスニングスキルを鍛えたい人は、そのスピーチを!

 

頑張れ、未来のMBAたち!

 

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