



僕は、元々英語は苦手科目でしたが、この方法を使って勉強することで東大の模試で120点満点中100点を越えたこともありますし、実際の入試でも90点近く取ることができました。
- 英語長文の読み方がわからない
- 単語は覚えたんだけれど英語長文が読めない
- 長文問題の復習方法を知りたい
こういった悩みにお答えします。
メインは大学受験英語における英語長文に対してお話しますが、その他の英語資格の試験などの勉強をされている方にも有用な情報だと思います。
この記事の著者:勇星
こんにちは、勇星です。現在東京大学に在学中。高校の途中までは英語の勉強は一番苦手でしたが、その後英語を一気に勉強して東大入試で合格を勝ち取れるほどの得意教科にしました。現在は英語学習とプログラミング学習にはまっています。
目次
大学入試における英語長文の重要性

英語の問題の中で多くの割合を占める長文読解。
近年の入試では特に大学入試共通テストを見ればわかるように、単に知識のみを問う問題は次第に減ってきていており、英語長文で確実に高得点を取る必要性がますます大きくなってきています。
しかも英語長文に苦手意識を持つ人は多いので、英語長文が読めるかどうかが英語の得意不得意を決めているといっても過言ではありません。
そのためきちんと英語長文が読めるようになると周りの受験生と差をつけることができます。

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英語長文の勉強の心構え

こんなことをいうと元も子もない感じですが、英語長文が苦手なのは当たり前です。
単語力、文法の理解、構文把握など英語の総合的な能力が求められるので、英語長文が苦手な人が多いので仕方ないと思います。
実際に自分も初めは英語がとても苦手で、英語長文なんか読むのは遅いし、読んでも何いっているかわかんないし、全然制限時間内に解ききれずにすごく悩んでいました。
しかし、ちゃんと読み方をマスターし、また英語の基礎力も上げるようにしていったらみるみる英語が読めるようになっていきました。
英語が読めるようになってくると、英語の勉強も楽しくなってきますし、何をできるようになったら、何を覚えたら成績が伸びるのかが肌感覚でわかるようになっていくので、あとはゲーム感覚で成績を上げていくことができます。
英語長文のコツその①:チェックをつける

ここでは特に僕が今でもよく使っているマークを4つ紹介します。
筆者の考え、意見
下線を引く。
とりあえず筆者の意見だと思ったところには線を引きましょう。
こう言うと多分「結局どこに引けばいいのか分からないよ。」「全部筆者の意見に見えてくるんですけど。」と思われるかもしれません。
そういった場合はそれぞれの段落で筆者が一番伝えたいことが何だろう、どのセンテンスであろうと考えてください。慣れないうちはそれでOKです。
コツとしては、筆者の主張は各段落の最初や最後にあることが多く、また、筆者の言いたいことは強調するために、強い単語(definitelyなど)や推量、意思を表す単語(should, mustなど)を使ったり、何回もいいたいことを繰り返したりするので、そういったこともヒントに何が筆者の言いたいことなのかを掴んでいくことです。
何回かやっていくうちにできるようになるはずです。
対比
- 対比の2つの単語
丸で囲む。
対比の関係にある2つの単語はそれぞれ丸で囲みましょう。きちんと対比を見破って文章を読み進められると内容が把握しやすくなります。
- 文章の対比
四角で囲む。
対比構造を示す接続詞や副詞など(ディスコースマーカー)を四角で囲む特にon the other handやwhileなどには注意しましょう。
これらのディスコースマーカーは対比の2つの単語とセットで出てくることももちろん多いです。
内容説明問題では、加点要素として対比の片方ずつを書いたかで点が来ると言うものもあるので、対比をきちんと押さえていないと、ちゃんと答案を書けたと思ったのに、半分ぐらいしか点数がこなかったというのもよくある話です。
このマークを使うことで対比を読み取る癖をつけていきましょう。
ここで一つ具体例を示します。以下のような英文があったら僕ならとりあえずは対比を掴むために次のようにマークをつけます。

(訳:lonelonessとは、友達や話し相手がいなくて不幸だと感じることであり、solitudeはその時その時に人とのつながりがうまくいっていることから生まれるものです。)
ここでたとえば問題でsolitudeとはどのような状態ですかと問題文で聞かれた場合、特にこの文ではsolitudeの説明が抽象的なので、solitudeの直後だけを見て回答しようとすると、上手く書けなかったりします。
そう言ったときはこの文章ではlonelinessがsolitudeと対比関係になっていることを見抜いて、その2つの単語の違いについて考えて回答をすることによって、より優れた回答が書けるようになります。
他にも選択問題で「solitudeについて誤っているものを次のうちから選べ。」とあればlonelinessに当てはまっているものをひっかけに使ってくるかもなと予測することもできます。
ここでは1文のみの紹介なので、あまり難しくないように感じると思いますが、文章全体に渡って対比を意識して読み切るにはしっかりとマークをつけながら整理していくことが極めて重要です。

逆接の接続詞、副詞
三角◁で囲う。
主に but と however に注意していれば良いです。
この逆接の接続詞や副詞が大事な理由は、butやhoweverの後ろでそれまでの一般論を否定して筆者の意見を述べることも多いことです。その場合は先ほど取り上げたように下線をしましょう。
指示語 (this, that(指示代名詞),he they(人称代名詞)など)
二重線を引く。
英語は基本的に同じ名詞を2回以上書くことを嫌う言語なので、一度固有名詞を書くとその後は基本的に代名詞に置き換えて表現されます。
よって英文には指示語が多く出てくるので、読むときはその代名詞が何を指しているかちゃんと理解しながら読み進めないとどんどん分からなくなってきます。
ここからはやや難易度が高いんですけれども、指示語以外の言葉でも指示語のように使われていることもあります。その場合もその単語には二重線を引いて、何を指しているかはわかるようにしておきましょう。

(訳:Kenは普段コンタクトレンズを使用していますが、今日はメガネをかけています。少年は今日の朝、レンズを流しに落としてしまったのかもしれない。)
この例で説明すると、heが指示語っていうのはおそらく誰でもわかると思うんですけれど、次の文のthe boyも指示語のような役割と考えましょう。
この文ではthe boyをその少年と考えてもKenのことを指しているのは一目瞭然ですが、もっと1文が長くなったり、文が複雑になってくると、こういった語が何を、誰を指しているのかが曖昧になり、結局読み終わった時に、登場人物が何人いるのかよく分からなくなったりしてしまいます。
そのため、指示語そのものだけでなく、指示語の役割をしている語にも注意を向けましょう。
まとめ
これらが僕が特によく使って大事にしているチェックの付け方です。
他にも「具体例が出てきたら括弧に囲む」だったり、特に小説の問題では「登場人物をしっかり押さえられるように人の名前が出てきたらマークをする」だったりと僕なりのルールはありますが、まず慣れないうちはここまでで紹介した記号を振りながらこれから勉強を進めていってみてください。
それが一旦できるようになると、自分なりにここに注意するといいんだと分かったり、こんな記号もつけたらわかりやすいんじゃないかと思ったりすると思うので、そうしたら自己流にアレンジしていくと良いです。
そのようにして、なるべく正確にそして早く本文の論旨を読み取れるように練習していきましょう。
もしかしたら、そんな厳密にルールを決める必要があるのかわからないと思う人もいるかもしれませんが、しっかりと自分なりのルールを決めておくことで、難しい問題が出ても記号をつけていくことで全体の論理構造が把握できるようになっていきます。よって常に訓練しておくべきです。


» TOEICリーディング400点~への勉強法(長文読解/解釈のコツ)
英語長文のコツその②:問題を解くタイミングに注意

まず、軽く問題文を読み、特に全体の論旨を問うような問題、正誤問題がないかは長文を読み始める前にチェック。
ある場合は、その問題は長文を読みながら、該当箇所にきた都度確認して解いていったほうがコスパがいいです。
そうしないと、読み切った時にはどうしても本文の細かい内容は忘れてしまっているので、その問題を解くためにまた該当箇所を、本文全体にわたって探さないといけないので、時間が非常にかかってしまい、二度手間になってしまうので気をつけましょう。
それ以外の問題は下線部に当たるたびに問題を読んで解くべきだと僕は思っています。
どの問題も本文を読み始める前に確認するべきだという人もいるんですけれど、設問から読むと、問題の答えを探すだけのゲームになってしまいがちで、英文をきちんと読むということをせず、読み飛ばしすぎてひっかけに引っかかったり、大事な情報を読み落としたりする可能性が高いと考えています。
問題を作っている人もきちんと英文を読めている人だけが正解して、それ以外の人は間違えるように問題を作ってくるので、英文はていねいに読むようにするべきです。
よって結論としては、本文を読みながら、それと同時並行で問題を解いていくべきだけれど、重要な情報を読み落として間違えてしまうことのないようにしていきましょうということです。
英語長文の参考書と4つの復習法

文法、構文の復習
特にどのように復習したら良いのかわからない人は、長文全体のどの文についてもS V O Cが振れて文法の説明ができるようになるまで復習してください。
この際、解答だけでなく、文法の参考書でわからない文法事項は調べながら完全に理解するつもりで文法、構文の復習をしていきます。
おすすめの英文解釈参考書は下記の2冊です。
大学受験スーパーゼミ 徹底攻略
英文解釈の技術
なお僕は本文をコピーしてそこに書き込む形にしていました。ノートを利用しても良いかと思います。
復習した後は音読しましょうと言う話を後で伝えるのですが、その際何も書いていない状態でもしっかりと読めるかというのを確かめたいので、綺麗な状態の文を残しておきたいからです。
特に単語や文法は勉強したんだけれど、英語長文が読めないという人に構文を軽視している人が多いような気がします。
単語の復習
わからなかった単語があった場合、復習の段階で辞書を引いてもいいですが、基本的に単語帳で調べることを僕はオススメしています。
そうすると単語帳に書いてあった場合と書いていなかった場合の2パターンがあります。
① 単語帳にあった場合
覚えていなかった自分を深く反省して絶対に覚えてください。この際、この本文では単語帳に書いてある和訳のうちどの意味なのかを考えるようにしてください。
文脈の中でその単語の使われ方を把握することによって確実に頭に定着させることができます。
単語は、単語帳で1語1訳だけで覚えるよりも、実際に英文の中でどのように使われているかをみてみると定着しやすくなるので、ここでその単語に出会えたことをラッキーだと思って覚えてください。

» 英単語帳『DUO3.0』 活用術【大学受験、TOEIC対策の鉄板】
② 単語帳になかった場合
僕はその場合は無理に覚えなくてもいいかなと思います。心構えのところとも結びつくけど、英語長文の問題で、特に難しい問題であれば、自分の知らない単語が出てくるのは仕方のないことだと思います。
もちろん覚えられれば覚えることに越したことはないけれど、いくつ覚えてもキリがないし、単語帳を使った復習ができないので、まあ覚えられていなくてもいいやと考えて僕は勉強をしていました。
ただ次の背景知識についての話題ともかぶるのですが、単語帳には乗っていないけれど、長文問題で頻繁に扱われるテーマで重要な単語もいくつか存在します。
英語長文を勉強していく中で、この単語、単語帳には書いていないけど、何回も見るなというものを発見したら、それは覚えておくと今後の役に立ちます。
扱われたテーマについて背景知識を深める

長文問題集にその本文についてのコラムがあればそれを読んで学ぶ。
問題集で取り上げられているのは、よく入試とかでも取り上げられるテーマのもの、よく知らない分野だと思ったら特にしっかりと知っておくべき。
背景知識を知らないことによって他の受験生より読めないのは、圧倒的に損です。ここでそのテーマに関連する重要な単語があったら一緒に覚えておきましょう。
ちなみに、これらの背景知識とキーワードについては下記のいくつか参考書や問題集がおすすめです。
話題別英単語リンガメタリカ
大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリスシリーズ
自分は現代文とかも苦手だし、背景知識全然知らないから、英文がなんとなく和訳できても、結局何が言いたいのか分からないから問題が解けないという人は、こういった背景知識をまとめた参考書などで勉強してみるべきです。
自分もここにすごく悩んでいたので、気持ちはすごくわかります。
しかし僕は背景知識をまとめた参考書をこなしたり、普段英文の勉強をする時から、英語そのものの復習だけでなく、背景知識、キーワードの復習もしたりすることによって克服できたので、あなたにもぜひ頑張ってもらいたいです。

» 英語は参考書だけ!偏差値75の私が大学受験おすすめ6冊を厳選
音読する

基本的に問題の復習をした直後に、5回程度音読できるといいです。
音読をすることにより、無意識にも英語のリズム感や読むスピードに慣れていったり、黙読だとどうしても起こってしまう読み飛ばしを防ぐ練習になったりするのでとてもいいです。
ただ何も考えずにただ音読するというのはもったいないです。
音読の際は復習した構文のこと、単語のこと、テーマのことを全て意識しながら読むことができると素晴らしいです。
それができるようになれば、確実に英語の実力は上がっていきます。この音読をするときには復習を終えているので、いろいろなことを意識しながら読めると思います。
これだけのことを意識しながら英文を読むときの感覚が、基本的に英語長文が得意な人が長文を初見で読んでいるときの感覚です。
これが一回目読む時にもできるように、単語を覚えたり、英文法を勉強したりしていくと考えれば、モチベーションを上がるのではないでしょうか。
またできれば、その英文を少し時間を置いてからもう一度読むことをオススメします。
僕も実際にやっていましたが、少し時間をおくと、完璧に復習したはずだけどどうしても何箇所かで手こずってしまっていました。
そこが自分の苦手で忘れやすいところなのだと学んで、そのところができるようになると、また確実にレベルアップができます。
まとめ
こんな感じでさまざまなことを意識しながら毎日英文を読んで勉強していくと、大変なこともあるとは思いますが確実に英語長文はできるようになっていきます。
以上で紹介を終わりますが、今回紹介したことを意識して英語長文を読んで勉強することで確実に実力をあげることができます。
英語長文がスラスラ読めている将来の自分を想像しながら頑張っていってください。この情報が少しでも役に立てば幸いです。




