






英語は日本人にとって難しい言語であり、勉強によってストレスが溜まってしまうという人も多い。せっかく英語の学習をするなら、できる限り楽しくやりたいもの。
今回は、従来の勉強法とは違った、身近なツールで英語をより楽しく学習するための方法を紹介する。
目次
PC・スマホをネイティブ仕様にして英語学習
普段の調べ物に英語のウェブサイト

ウェブサイトは英語を学ぶ上でとても便利なツールである。
ウェブサイトと言っても、英語学習用に作られたものだけではなく、ごく一般的なものも英語の勉強に使うことができる。
例えば、猫の好物について調べたいとき、普段は「猫 好物」と調べてしまうところを、「cat favorite food」と検索してみよう。
このとき、言語設定を英語にしておくことを忘れずに。Googleであれば、「設定」から「言語」を選択。そこからGoogleサービスで使用する言語を「English」に変更して完成。
このようにすれば、自分の興味があることについて知るとともに、英語の勉強もできてしまう。まずは難易度の低いものから繰り返し、慣れてきたら徐々に難しいものに挑戦していこう。

Twitterで海外の有名人をフォロー

海外でも数多くのスポーツ選手や有名人がTwitterを使用している。
英語圏の有名人で、自分が好きな人がいれば、Twitterでフォローしてみよう。
Crossin' up.. the TOP Kumho Handles from the 2018 #NBAFinals! #KumhoHandles pic.twitter.com/XUSJwfGaDA
— NBA (@NBA) June 12, 2018
Twitterではスラングが使われることもしばしばあり、現地のカジュアルな英語を学ぶのにも最適だ。加えて、好きな有名人の日常がいち早く知れて、一石二鳥な学習法である。

ビジュアル的に勉強するならPinterest

Pinterestは画像をブックマークするツールとして有名だが、英語の語彙力を上げることにも向いている。
サイトには無料でアクセスでき、数多くの画像をキーワードを入力するだけで調べられる。
これを利用し、知らない英単語に出くわしたとき、その単語をPinterestで検索してみよう。関連する画像からビジュアル的に単語の意味を知り、覚えることで、毎回その単語を日本語訳する必要がなくなる。
英語の速読には瞬間的に単語を理解することが不可欠。Pinterestを使ったビジュアル・ラーニングはそれに必要なイメージ力をつける良い学習法である。

スマホの言語設定を英語に

スマートフォンの設定から言語設定に行くと、言語を英語に変えることができる。言語設定を英語にすることで、スマートフォンを使っている間に英語を目にする機会が増える。
実際変えてみると、あまり変化がないように感じるかもしれないが、続けることで知らないうちに英単語が身につく。
英語の学習としては労力を要せず、とても簡単なためオススメ。

音声アシスタントを使う

スピーキングの勉強をする一番の上達法は、実際に英語で他人とコミュニーケションをとることだが、未熟な英語で話すのは恥ずかしいと感じている人もいるだろう。
そんなときは、まずスマートフォン搭載の音声アシスタントに話しかけてみよう。ある程度最新の機種であれば、iPhoneならSiri、Androidでなら独自の音声アシスタントが基本的に利用可能だ。
まずは「what’s the weather today?」など、簡単な質問からはじめてみよう。

Kindleで楽しみながらリーディング学習

リーディングの教材と言えば、様々なテーマに関してのショートパッセージがたくさん収録されているような参考書をイメージしがちだが、参考書に載っている内容は自分の興味に合わないことがほとんどだ。
しかし、ネイティブがリーディングを学んだ方法を考えてみると、興味のある本などを読書したことが彼らのリーディング力に繋がっていることが推測できる。ならば、日本人の私たちだって興味のある本や絵本を使って英語を勉強できるはずだ。
実際、英語で書かれた読み物であれば、どんなものでも教材になる。洋書はもちろんのこと、英語雑誌やアメコミ、英語に翻訳された漫画、英語のウェブサイトなども役に立つだろう。
ただし、洋書の場合は読みたいものが見つかっても、レベルの高さについていけないことがある。また、もともと読書が苦手だという人もいるだろう。しかし、そんな人でも雑誌や漫画なら楽しく読めるはずだ。
電子書籍であれば、何十何百の本を簡単に持ち歩くことができる。koboやKindleで自分のレベルに合った洋書を見つけてリーディングに挑戦するのも良いトーレーニングになる。
洋書の読書は続けるのが非常に難しい。最初から難しいものに挑戦するのではなく、まずは自分が最も楽しめるものを見つけ、それを普段の勉強の合間に取り入れていこう。個々の使い方については以下の記事を参考にしてほしい。


PC・スマホで楽しみながらリスニング学習

英検やTOEICなどのリスニング教材はたくさんあるが、実践的なリスニング学習には、生きた英語を聞くことができるものがベストだ。最近ではポッドキャストやTED Talksを使う学習法に人気が出ているが、それ以外にも様々なものがリスニング教材になる。
インターネットのおかげで、リスニング素材のほとんどはオンラインで無料又は格安で楽しむことができるようになった。
例えば、YouTubeは教材の宝庫だ。YouTubeでは、世界中からバラエティに富んだ動画が集まってきており、定期的に特定のジャンルの動画を配信するユーチューバーと呼ばれる人々が無数に存在する。この中にはきっと、面白い動画や興味の湧くようなチャンネルがあるはずだ。
アプリを使えば、自分に合った学習スタイルを確立することの助けにもなる。
海外ドラマや洋画・洋楽、さらにはピクサーなどのアニメ作品も、リスニングの練習になる。使う作品が好きであればあるほど、セリフなどの飲み込みも早い。まずは一度見たことがある、自分の好きな作品から始めるのも良いだろう。
参考記事
洋楽を聴く

英語で音楽を聴くことは、英語のリズム感や音の違いを学ぶ上でとても良い英語学習法である。そのため、音楽プレーヤーを持っている人は、洋楽をリスニングの教材に使ってみよう。スマートフォンを音楽プレーヤーとして使っている人は、それを使うのも良い。
音楽を集めるツールとしては、Free Music Achieveは合法的に無料で音楽をダウンロードすることができるので、お金をかけたくないという人にオススメ。加えてAmazonにも無料で購入できる音楽がある。
もちろん、iTuensやGoogle Musicの方がもっと幅広いジャンルの音楽を購入できるので、少しお金を払っても良い音楽が聴きたいという人はこちらを使う方が良いだろう。
洋書で英語勉強の4ステップ
洋楽を使っても、基本的な学習ステップは変わらないと思って良い。一つ変わるのは、音読ではなく「歌を歌う」と言うステップが増えることだ。
- 聞く
まずは、好きな洋楽を聞こう。リズムだけでなく、英語の単語、文章に耳を傾け、歌詞の意味を理解すること意識しよう。
- 読む
聞いても歌詞の意味が理解できない?そしたら、歌詞を読めば良い。わからない単語・表現を調べて、読んでわかるようにしよう。するとどうだろう、次に聞いた時には、もっと意味がわかり、楽しく聞けるのではないだろうか?
今まで、リズムしか聞いていなかった音楽が、急に意味を持つようになる。これが、英語を学ぶ意味である。


- 歌う
せっかくなので、歌詞の意味を感じながら、歌ってみよう。感情を込めて、発音と英語のリズムを意識しよう。聞いて意味がわかり、口に出せる言葉は、自信を持って喋れるようになるはずだ。
- 上記を繰り返す
あとは、満足が行くまで上記①−③を繰り返す。好きな曲なら100回やっても飽きないでしょう。最終目的は意味を理解することって言うことを忘れないでね。このプロセスを、月に2-3曲、1年間続けるだけでも30曲ぐらいマスターすることができる。



Podcastを聴く

Podcastは音楽プレーヤーでダウンロードできるラジオ番組のようなもので、様々な種類の番組が存在し、自分の興味があるものだけを選んで聴きたいときに聴くことができる。
まずはPodcastで興味のあるキーワードを英語で検索してみよう。試しに聴いてみて、好みに合っていればリストに追加。そうすることで、その番組の最新の回が自動でダウンロードされる。
音声だけのものがほとんどだが、ニュース番組など映像付きのものも存在する。最初は聴いているだけでは分からないこともあるかもしれないので、映像のあるものを見ながらアイデアを掴むのも一つの方法だ。
他にも、英語学習に特化した番組もあり、Elementary Podcastsや6 Minutes Englishはその良い例だ。基礎的なリスニングスキルを上げたい人は是非チェックしてみよう。


YouTube・動画で楽しみながら発音、スピーキング練習

発音やスピーキングは、日本の英語教育で一番触れない部分だ。大きな理由としては、まず、正しい発音を身につけるためにはネイティブの存在が不可欠であることが挙げられる。
さらに、大勢が参加する授業で一人ひとりの発音やスピーキング能力を確認するのはかなり困難であるし、会話を練習するとなると、教師に対する生徒数がもっと少人数でなければならない。
しかし、学校以外に英語の先生がいなくとも、スピーキングの能力を上げることは十分可能である。
たった一人でスピーキング力を伸ばす方法とは、動画を使う勉強方法である。教材とする動画は、英語を母国語とする人々の会話が聞ける動画なら、YouTubeや洋画など、何でも良い。
方法としては、ズバリ動画に登場する人物を英語の先生に見立てるのだ。そして、その人が言うことを繰り返し聞き、自分で発音してみよう。
セリフを覚えるまで繰り返したら、次にその人と同時にセリフを言ってみる。このとき、ジェスチャーや表情、声のトーンにも気をつけよう。
これを繰り返すことにより、発音だけでなく、話し方そのものを学ぶことができる。もし好きな俳優などがいれば、まずはその人のマネから始めてみてはどうだろうか。

少し内容は難しくなるが、TED Talksも便利な英語学習ツールだ。TED Talksの良いところは、英語字幕を出すことができるところ。これによって、音と単語を関連付けて、正しい発音を身に付けることだできる。

ノート・メモ帳で楽しみながらライティング学習
日記をつける

普段英語でのライティングの機会があまりない人は、英語で日記をつけるのが良いだろう。
最初は一文でも良いので、まずは日記を書く習慣をつけることが大事。余裕が出てきたら、幾つかその日あったことを書いてみよう。
ポイントは、苦にならない程度にやること。「今日はいけるぞ!」と頑張りすぎると、次に書くときのプレッシャーになってしまったり、それ以上を目指そうとして疲れてしまったりする。まずは毎日続けることを目標にして、少しずつ書いていこう。

自分用の単語帳を作る
洋書を読むときなどに、ノートを用意しておき、分からない単語があればその都度ノートに単語とその意味を書く。
これを繰り返すことで、自分の英語学習に特化した独自の単語帳を作ることができる。これはもちろん単語カードとして作っても良い。
このノートには、単語だけでなく、イディオムや変わった文法表現も書いておくと、後々ライティングをするときに役に立つ。
また、いつでも必要なときにすぐに取り出せるように、ノートではなく小さなメモ帳を使い、普段からポケットなどにいれて持ち歩くとより便利だ。

今回紹介した英語勉強法の注意点
さて、今回は楽しんで英語を学習する方法について紹介したが、これらの方法を実際に使用する上でいくつか注意点がある。
自分に見合ったレベルのものを使おう
まず、英語学習に使える教材として様々紹介したが、それらは必ず自分のレベルに合ったものでなくてはならない。
例えば、リーディングの勉強の一環として難しい洋書を使ってしまうと、途中で挫折してしまう。これでは楽しむどころか、モチベーションを下げてしまうばかりである。
そのため、自分が楽しんで勉強できるレベルのものを選ぶことに注意してほしい。
参考記事
正しい文法や語彙力に関しては参考書に頼ろう
加えて、今回紹介した方法は残念ながら万能ではない。例えば、映画で聞くようなセリフの文法は間違っていることが多々ある。これは、日常会話ではそれほど文法の正確さについて固執する必要がないためだ。
しかし、文法を勉強している身としては、正しいものを学ぶ必要がある。だから、すべてを映画や小説などから吸収するのではなく、文法は文法書などから学習しよう。
また、語彙力を伸ばすのにも今回紹介した方法はそれほど向いていない。ネイティブは、幼い頃から何年もかけて語彙力を伸ばしていったのであるから、そのレベルに達するには、彼らと同じことをやっていてはいけないのだ。
もちろん読書を通してもある程度語彙力は伸びるが、ネイティブに近いレベルを目指しているのなら、基礎的な語彙力は単語帳などを使って一気につけていくことをおすすめする。
まとめ
英語教材がなくても、身近なアイテムを使って英語を楽しく勉強することは十分可能だ。使い方次第で、色んなものが自分だけの英語教材へと変化する。
最初のステップとして、まずは自分ができそうなものを一つ選び、実践してみよう。肝心なのは、あれもこれもと欲張らないこと。
焦らず少しずつ積み重ねていけば、徐々にそれが習慣となって、無意識にできるようになるはずだ。




