




目次
- 1 伝記は英語学習に最適
- 2 おすすめ伝記8選
- 2.1 Lionel Messi / メッシ
- 2.2 The Story of the Trapp Family Singers / サウンド・オブ・ミュージック
- 2.3 Soul Surfer / ハミルトン
- 2.4 I Am Malala / マララ
- 2.5 An Autobiography: The Story of My Experiments with Truth / ガンディー
- 2.6 John Lennon: All I Want is the Truth /ジョン・レノン
- 2.7 Barack Obama: Our Forty-Fourth President / バラク・オバマ
- 2.8 Marie Curie: And the Science of Radioactivity / マリー・キュリー
- 3 May先生のおすすめ洋書シリーズ
- 4 Kindleのすゝめ
伝記は英語学習に最適
本のタイプには様々あるが、今回は伝記を取り上げる。伝記は英語でbiography、その中でも特に本人自らが書いたものはautobiographyと呼ばれる。
興味のある人物の伝記であれば、英語学習という面を越えて楽しく読み進めることができる。逆に、あまり知らない人物の自伝であれば、予備知識がないので、純粋に自分の英語力だけで内容を理解しようとするという利点がある。
また、自伝の中には、子どもや若者向けに書かれたものも多い。こうした作品は英語のレベルが平易であることはもちろんだが、ページ数自体も少ないので、洋書初心者はそうした作品から始めてみてもいいかもしれない。
例のごとく、紹介している本にはLexile指数とそれに対応するTOEICリーディングスコアを記載している。自分の現在のレベルに合った作品を選んでもいいし、自信がついてきたら少し難易度が高い本に挑戦してみるのもおすすめだ。
有名な人物であれば、様々な著者から難易度の異なる複数の自伝が出版されている事も少なくない。気になる人物を見つけて、ぜひ読んでみよう。
おすすめ伝記8選
Lionel Messi / メッシ
著者紹介
Jon M. Fishman
スポーツ好きのアメリカ人作家兼編集者である。妻と3匹の犬とともにウィスコンシン州に暮らしている。
作品概要
リオネル・メッシは世界トップクラスのサッカー選手だ。所属するチームを何度もチャンピオンシップに導き、年間最優秀選手に送られるバロンドール賞に5回も輝いた。しかしメッシは厳しい練習なしに、このようなスーパープレーヤーになったわけではない。この本はメッシのトレーニングや、私生活の様子などを紹介している。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は860L、TOEICリーディングスコアは250から345程度。
簡単な単語と基本的な文法構造が理解できる人向け。写真がふんだんに使われ、セクションが細かく分かれているので、少しずつ確実に読み進めることができる。
子ども向けの本ではあるが、情報が豊富で、メッシファンならずともサッカー好きなら十分楽しめそうだ。英語学習初心者で長い本には抵抗があるという方は、まずはこういったものから始めてみるのもいいだろう。
The Story of the Trapp Family Singers / サウンド・オブ・ミュージック
The Story of the Trapp Family Singers
著者紹介
Maria A. Trapp
トラップ(1905-1987)はウィーン行きの列車の中で生まれた。母はトラップが2歳の時になくなり、孤独な幼少期を送る。その後、修道女となるが、元オーストリア海軍将校ゲオルク・フォン・トラップ家に派遣され、母親を亡くした7人の子ども達の教育係となり、後に元将校と結婚した。
作品概要
ブロードウェイや映画でお馴染み『サウンド・オブ・ミュージック』の主人公の自伝である。元将校との恋愛や、ナチが占領したオーストリアからの脱出、そして家族でアメリカへ渡ってからの生活が語られている。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は950L、TOEICリーディングスコアは250から395程度。
簡単な語彙から中級レベルの語彙が分かり、規則に基づいた文法構造が理解できる人向けの本である。ただ、例えば修道院での場面ではその環境独特の単語が出てくるなど、あまり馴染みのない単語もよく出てくる。
『サウンド・オブ・ミュージック』が実話に基づいているということをご存知なかった方もいらっしゃるかもしれないが、そのストーリーを知っていれば、オーストリアを脱出するあたりまでは比較的読みやすいだろう。本作を読んでいると、まるで物語のような実話に驚くばかりである。
Soul Surfer / ハミルトン
著者紹介
Bethany Hamilton、Rick Bundschuh
ハミルトンはアメリカ・ハワイ出身のサーファー。幼いころからサーフィンをはじめ、プロサーファーとしての将来を期待されていたが、13歳のときにサメに左腕の肩から下を食いちぎられた。それでもサーフィンを諦めることはなく、数多くの大会に出場している。もう1人の著者バンズチャは作家兼漫画家。
作品概要
サーファーのハミルトンはこの自伝の中で、サメに襲われて腕を失った出来事、その後いかに回復し、新しい身体でサーフィンに取り組んでいったのかを綴っている。サーフィンに必要なのは、肉体ではなく魂なのだということを教えてくれる作品。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は960L、TOEICリーディングスコアは250から395程度。
基本的なものから中級程度までの単語がわかり、よく使用される文法構造や少し複雑なものが理解できる人向けの作品。若者の読者層を念頭に書かれた本なので、全体的にカジュアルな雰囲気で読みやすい。
特にサーフィンに興味がなくても十分楽しむことができ、著者の生き方に感動させられる。ハワイの海の情景など、夏場に読むのにぴったりの1冊。
I Am Malala / マララ
著者紹介
Malala Yousafzai
ユスフザイはパキスタン出身の人権運動家。暮らしていた地域の実権を握ったタリバンの政策に反対して、女性への教育の重要性や平和を主張していたところ、2012年にタリバンに銃撃された。奇跡的に回復したのちも活動を続け、2014年に史上最年少でノーベル平和賞を授与された。
作品概要
パキスタンの自宅がある地区をタリバンが掌握したとき、マララ・ユスフザイは教育を受ける権利のために立ち上がった。しかしそのせいで、2012年、15歳のときに頭に銃弾を受けることになる。史上最年少でノーベル平和賞を受賞した女性と、国際的なテロ集団に立ち向かい、男の子が大切にされる社会で娘に熱い愛情を注ぎ、女性の教育のために戦う家族を描いた作品。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は1000L、TOEICリーディングスコアは300から395程度。
初級から中級レベルの単語力があり、基本的な文法構造からやや複雑なものまでが理解できる人向けの作品。パキスタンでの生活が描かれているので、日本では馴染みのない状況を想像しながら英語を理解する能力も必要になってくるだろう。
とても感銘を受ける作品であり、英語のリーディングの学習という点からのみならず、ぜひ読んでおきたい1冊。著者の国連演説をまとめた本なども出版されているので、あわせておすすめである。
An Autobiography: The Story of My Experiments with Truth / ガンディー
著者紹介
Mahatma Gandhi、Mahadev Desai、Mohandas Karamchand Gandhi、M.K.Gandhi
ガンディー(1869-1948)はインドの活動家であり、イギリスからのインド独立を指導した。非暴力の精神で有名。本書の著者の1人であるデサイーはインドの活動家兼作家であり、ガンディーの秘書だったことで有名。
作品概要
マハトマ・ガンディーは、人びとに最も影響を与えている人物の1人である。この自伝の中で、ガンディーは自分の人生を振り返るとともに、非暴力の精神がいかに発展していったのかを思い起こしている。この精神が、インドの独立闘争やその他20世紀に起きた数々の出来事を推し進めることとなるのだった。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は1010L、TOEICリーディングスコアは300から395程度。
初級から中級レベルの単語力がある人向けの作品。文法も基本的なものからやや複雑なものまでが理解できる必要があるが、1つずつの文はそれほど長くない。
マハトマ・ガンディーの名は聞いたことはあっても、実際にどのようなことをした人物なのかはよく知らないという人も多いのではないだろうか? この本には、ガンディーの幼少期のエピソードから大人になってからの日々の出来事までが綴られていて、この偉大な人物を知るにはうってつけの本となっている。
John Lennon: All I Want is the Truth /ジョン・レノン
John Lennon: All I Want is the Truth (Bccb Blue Ribbon Nonfiction Book Award (Awards))
著者紹介
Elizabeth Partridge
多くの受賞歴を持つ作家。大学卒業後、中国の伝統医学を学び、20年以上にわたって鍼師として働いたのちに、作家になった。
作品概要
ロック界最大のレジェンドと言っても過言ではないジョン・レノンの伝記。1940年の出生から子ども時代、ロックンローラーとしての青年期、ビートルズとしての音楽活動、そしてビートルズ後の日々が綴られている。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は1010L、TOEICリーディングスコアは300から395程度。
初級から中級レベルの単語力があり、文法も基本的なものからやや複雑なものまでが理解できる人向けの作品。対象読者はヤングアダルトとなってはいるが、成人が読んでも読み応えがあり、リーディングの勉強にもなる本である。
チャプターごとに年代がしっかりと区切られているので、ジョン・レノンの人生を、順を追って理解しやすい。写真も豊富に掲載されているので、ファンにはたまらない1冊だ。
Barack Obama: Our Forty-Fourth President / バラク・オバマ
著者紹介
Beatrice Gormley
アメリカの児童書作家。幼い頃から作家になりたかったという。卒業後、本の編集者として働いていたときに同僚と結婚し、子どもをもうけ、その後作家になるという夢を実現させた。
作品概要
ノーベル平和賞を受賞した、バラク・オバマ米前大統領の伝記。誕生から学生時代、シカゴでの弁護士時代からイリノイ州議会上院議員を経て、大統領となり活動していく足跡を記した作品。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は1120L、TOEICリーディングスコアは350から445程度。
中級レベルからあまり使われないような単語まで幅広い語彙を理解することができ、複雑であまり使用されないような文法構造まで把握している人向け。ただ、1つの文はそれほど長くないので、落ち着いて読めば理解しやすいはずだ。
オバマ前大統領に関しては本人が執筆したものから、子ども向けに書かれたものまで様々な本が出版されている。ミシェル・オバマ夫人に関する本も多数出版されているので、あわせて読んでみるのもおすすめだ。
Marie Curie: And the Science of Radioactivity / マリー・キュリー
著者紹介
作家。伝記をいくつか執筆している。
作品概要
物理学者・科学者であり、初めてノーベル賞を2つ受賞したマリー・キュリーの伝記。ラジウムを発見し、後の科学者に大きな影響を与えた。学者であり、妻であり、母であり、専門職の女性としての草分け的存在であったキュリーの足跡を辿る1冊。
May先生おすすめの理由
この本のLexile指数は1320L、TOEICリーディングスコアは400から495程度。
幅広い語彙も、普段あまり使われないような文法構造も理解できる人向けの本。マリー・キュリーの名前は聞いたことはあっても、どのような人物だったのか知らない人も多いかもしれない。
Lexile指数が高い上に、その人物について深く知らなければ知らないほど、英語だけで内容を理解しなければならないので、リーディングの勉強用としては向いているといえるだろう。ある程度英語を勉強したら、実力を試すためにもこういった難易度の高い本を読んでみるのもいいかもしれない。
この記事の著者:May先生
みなさん、こんにちは。Mayです。 これまでに、留学したり、独学で勉強して英検1級を取得したり、幼児英語教育に3年間携わったりしてきました。 英語はなかなか短期間で身につくものではありません。 でも自分に合った学習方法を見つけてどんどん上達していく人を、たくさん見てきました。 みなさんが英語をより楽しく身につけられるように、私の経験や知識をお伝えできればと思っています。
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