



交換留学をするため、必ず必要なのが『英語力』です。いったいどのくらいのレベルの英語力をつければ交換留学できるのでしょうか?
この記事では、交換留学制度で英語圏の国に留学するために取得しなければならないTOEFL・IELTSのスコア条件と、その勉強方法を紹介します!
この記事の著者:のん
都内の大学4年法学部に在学中。学内の派遣留学選考に合格し、今年8月から米国マサチューセッツ州にアート留学予定。自分自身の経験や考えが、1人でも多くの人の一歩を踏み出すきっかけになればと思い執筆に挑戦中!
目次
交換留学に必要な英語力とは
応募に必要な英語資格基準

交換留学に応募するには、現地で生活し大学では授業を受けて理解できるのに最低限の英語力を求められます。
アメリカの大学に応募する際は、最低でもTOEFL iBTで71以上・IELTSで6.0以上のスコアを取得していなければなりません。(筆者の大学の応募要件を参照)
大学によっては、4技能それぞれで点数条件を求めている場合もあります。
ここでは一例として、にゃんこ大学のTOEFL iBT語学要件80の場合を見てみましょう!
【WritingとListeningで17以上/Readingで18以上/Speakingで20以上】という細かい要件がついているとします。
この場合、ねこ君がTOEFL iBT82点を取得(=80点は満たしている)していたとしても各4技能でも得点を満たしていないと応募要件をクリアしたことにはなりません。
にゃんこ大学の語学要件 | ねこ君 |
TOEFL iBT80 (W&L17,R18,S20) | TOEFL iBT 82 |
ねこ君の4技能スコア:
①:W17,L18,R29,S18
→合計得点は満たしているが、Speakingの最低条件を満たしていない(=応募不可能
②:W18,L18,R23,S23
→合計得点と各技能の両方で要件を満たしている(=応募可能
また【TOEFL iBTまたはIELTSのどちらかの基準を満たせばよい】場合もあります。
たとえばノーマジック大学の語学要件が「TOEFL iBT72またはIELTS6.5」だとします。この場合、どちらかの条件を満たせていれば応募可能です。
TOEFLと同様に、IELTSでも各4技能に細かい要件が求められることもあります。TOEFL iBTでなかなか点数を取れなくても、IELTSで要件を満たすことができたという人も沢山いますので、諦めずに挑戦してみると良いかもしれません!


英語力のレベル感
各資格レベル対照表

交換留学制度に応募する為には、最低TOEFL iBT71/IELTS6.0のスコアを取得する必要があることをご紹介しました。
では、このスコアはいったいどれくらいのレベルを指すのでしょうか?
IELTS | TOEFL | 実用英語技能検定 | TOEIC |
7.0~8.0 | 95~120 | 1級(2600-3299) | 850~990 |
5.5~6.5 | 72~94 | 1級/準1級(2300-2599) | 670~849 |
4.0~5.0 | 42~71 | 準1級/2級(1950-2299) | 410~669 |
(文部科学省「各資格・検定試験とCEFR都の対照表」を参考に筆者作成)
上の表は、IELTS・TOEFL・英検・TOEICのスコアを照らし合わせた表です。
「自分はIELTS5.5だから、、、TOEFLだとこのくらいなのか~」という感じで自分が今どのレベルにいるのか見て見ましょう!
ここではIELTSバンドスコアを参考に、各レベルの英語力の目安を解説します。

《IELTS:4.0-5.0 TOEFL:42-71 英検:準1級・2級 TOEIC:410-669》
このレベルの方は、英文法や言い回し、単語のチョイスにはまだ問題があるものの、馴染みのあるトピックであればなんとか対応できるくらいの英語力。
英語を聴いて何の話か詳細な内容はよくわからないけど、所々知っている単語や言い回しを聴き取れる経験があるな~という方はこのあたりのレベルかもしれません!
《IELTS:5.5-6.5 TOEFL:72-94 英検:1級・準1級 TOEIC:670-849》
このレベルの方は、文法や言い回しが完璧!とまではいきませんが大体の状況においても対応できるくらいの英語力。
帰国子女ではないけど英語が得意または好きだという方が多いような気がします。(正確さがまだ足りない/4技能で得意不得意が認識できる)

《IELTS:7.0-8.0 TOEFL:95-120 英検:1級 TOEIC:850-990》
このレベルの方は、不正確さや不適応さがあっても複雑な状況や分野についても不自由なく使いまわせる英語力。
海外経験のある方や日常的に英語に触れてきた方に当てはまると思います。
英語力のレベルを客観的に見つめることは、何を伸ばす必要があるのかを明確にすることでもあります。まずは「己を知る」ことから始めてみてはいかがでしょうか!

TOEFL
そもそもTOEFLとは、世界基準の英語試験のものです。ETSという教育測定機関によって、英語圏の教育機関に入学する人の英語力を測ることを目的に生まれました。
より聴き馴染みのあるTOEICが主に就職や昇進のシーンで利用されるのに対して、TOEFLは海外大学/大学院に入学する際に利用されることが多いです。
そのため、試験内容もTOEICがビジネスシーンを連想させるような問題が多いのに対して、TOEFLは大学の講義で出てくるようなよりアカデミックな内容が問われます。
TOEFL(iBT) | TOEIC |
海外進学 | 就職・昇進 |
アカデミック | ビジネスシーン |
4技能(L&R&W&S) | 2技能(Li&R) |
TOEFLの中でもiBTとかITPとか何が違うの?という方へ
TOEFLには4つの種類があり、簡単にまとめると以下の通りです。
TOEFL iBT | PC受験。交換留学先の入学条件は主にこれ。L/R/W/Sの4技能。 |
TOEFL ITP | 団体向け試験。大学内のクラス分け等で実施される。 |
TOEFL CBT | PC受験。iBTの前身。Speakingの代わりに文法問題がある。現在は完全に廃止。 |
TOEFL PBT | 紙媒体。ネットの普及で現在は完全に廃止。 |
TOEFL iBTの日本人の平均点

次に【TOEFL iBTの日本人の平均点】を見てみましょう。
TOEFL iBT Test and Score Summary2021によると、日本人の平均点は74点です。
4技能の内訳は以下の通り。
- リスニング→19
- リーディング→19
- ライティング→19
- スピーキング→17
交換留学の応募要件は最低でも71点ですので、ちょうど日本人の平均点あたりとなっています。
しかし、各技能に注目してみるとそう簡単ではないかもしれません。
筆者の大学で募集しているアメリカのある大学では「4技能それぞれで19以上」の要件が示されています。そのため、平均点の人は特にスピーキング技能を向上させる必要があります。
自分のスコアと平均点、目指す大学の語学要件を照らし合わせて、戦略的にスコア取得を狙えると良いと思います!
IELTS
TOEFLと同様に交換留学の語学要件として求められる場合が多いのがIELTS。IELTSも世界的に認められている英語力測定テストです。
4技能の試験があり、イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、カナダとアメリカへの留学に加えて、就労や移住をする人に向けられています。
IELTSの日本人の平均点

【IELTSの日本人の平均点】を見てみましょう。
IELTS公式が発表しているTest Taker Performanceによると、Overall5.8が日本人の平均点です。
4技能の内訳は、以下の通り。
- リスニング→6.0
- リーディング→5.6
- ライティング→5.6
- スピーキング→5.8
交換留学応募の最低条件は(筆者の大学の募集要項では)6.0以上であるので、
スコアを上げなければなりません。
特にスピーキングは苦手とする人が多い技能です。先述したように比較的スコアを上げやすいと言われるIELTSですので自分にあった勉強法で対策を進められると良いでしょう!
TOEFLとIELTSどっちにする?

「TOEFLよりもIELTSの方が点が取りやすい」と一度はきいたことはあるのではないでしょうか?
もちろん、人によります。(筆者はTOEFLの方が解きやすいと感じています)とはいえ、IELTSの方が点が取りやすいと言われる理由は主に4つあります。
- 試験を受ける環境
- 問題に出てくる単語の難易度
- 複合問題がない
- リスニング問題の形式が親切
①試験を受ける環境
試験を受ける環境は想像以上にスコアに影響します。
TOEFLの試験会場では、受験者が一斉に問題を解き始めるのではなく到着した人から順次受験していきます。
したがって、自分がリスニングをしている隣で他の受験者画スピーキングをしている…なんてことが普通にあります。
それに対してIELTSでは、全ての受験者が一斉にテストを受けるため、リスニング試験中に隣の人の声がして気が散るというようなことは起こりません(独り言を言っている人はいるかもしれませんが…)。
さらに、スピーキング試験の形式もスコアを左右するでしょう。
IELTSでは面接官と一対一で試験する形になるため、相手からの自然な反応や空気感もあり、PCのマイクに向かって一方的に回答するTOEFLに比べて話しやすいと感じる人が多いでしょう。
② 問題に出てくる単語の難易度
TOEFLではアカデミックな内容の試験問題であるため文章に出てくる単語も専門的な用語や初めて目にするような難しい単語も含まれます。
例えば、loathe(ひどく嫌う)/mutation(突然変異)/protozoa(原生動物)。筆者は見たことも聞いたこともない単語です!
問題の回答に関係なければ読み飛ばせばよいのですが、このような単語を知っているか知らないかで正誤が分かれるのがTOEFLです。
それに対してIELTSでは、そこまで難しい単語は出てこず出てきたとしても問題は解けるようになっています。イメージ的にはTOEICの単語のような感じです!
③ 複合問題がない
TOEFLでは、ライティング問題の中でリスニングとリーディング、要約も含まれているなど複合問題が出てくることが特徴です。
これはIELTSよりも難しいと思われる大きな理由なのではないでしょうか。
④ リスニング問題の形式が親切
リスニング問題でも大きな違いがあります。IELTSでは音声を聴きながら問題に目を通すことができるため、ある程度問われることを予想することができます。
他方TOEFLでは、音声を聴き終えてから始めて問いを見るので、インプットする情報量が多いのに加えてリスニング中のメモの取り方も練習する必要があるでしょう。
このように、一般的にはIELTSの方が高いスコアを取りやすい(スコアを上げやすい)と言われています。
語学要件でTOEFL/IELTSのどちらでもよい場合は、自分の得意不得意を理解してどちらを受験するかを選ぶと良いかもしれませんね!

» もう悩まない!TOEFL vs IELTSどっちを受ける?徹底比較・換算表
いつまでに英語力をつければいいの?
交換留学では3年次または4年次に派遣され、応募するのは出発の1年前の選考になります。(大学によって異なりますので自大学の要項を確認してください)
TOEFLやIELTS受験では、希望の受験日や試験会場を取るためにはなるべく早く申し込まなければなりません。また、試験を受けてから結果が手元に届くまでにも時間がかかります。
スコアを伸ばすために複数回受験する人もいれば、1回に懸ける人もいると思います。
どのような場合でも、交換留学制度の応募締め切り日までに提出できる状態の資格証明を必ず入手しておかなくてはならないので、試験日だけでなく、いつ結果を受け取ることができるのかについても必ず確認してから受験申込をしましょう!
英語力の他に必要な条件
ここまで交換留学の応募に必要な「語学要件」に絞って紹介してきました。
その他にも以下のような必要のものがあります。
学業成績(GPA)
出願直前のセメスターまで(1年生~)を通算したGPAが2.3以上である必要があります。大学によっては3.0以上など比較的高い基準を設けている所も。
留学先のホームページ等で確認してみてください。
出願書・志望動機書の作成
選考の合否を大きく分けるのが志望動機書等の作成です。
語学とGPA要件の良し悪しは応募してくる全員が満たしているため、いくら素晴らしい成績やスコアよりも志望動機書の出来具合が合格のためには非常に重要になってきます。
より詳しく知りたいという方は『海外留学志望動機書の書き方』をぜひご覧ください!
スキル別おすすめの英語勉強法
ここからは、TOEFL71以上・IELTS6.0以上を達成するためのおすすめ勉強方法を4技能別にご紹介します!
リーディング

リーディングセクションで得点をとるために必須なのが次の2つのポイント!
- 文法基礎がしっかり構築されていること
- 英語を頭から理解できること
TOEFLもIELTSも、時間制限があるためいくらでも時間をかけて解くわけにはいきません。限られた時間の中で文章の趣旨や問われていることを正確に理解しなくてはならないのです。
だからこそ文法基礎を身に着けておく必要があります。
次の文をご覧ください。
The electric vihicles that was believed to be effective to cut CO₂ turned out to be not fast enough to achieve the crimate targets that the governments have to consider the substitution.
(電気自動車は二酸化炭素の排出量を減らすのに効果的だとされていたが、環境目標を達成するのには間に合わないことが明らかになった。だから政府は代替を考えなければならない)
この文の含意を理解するには、thatの用法などの文法知識がなくてはならないと思います。それに加え、このような文を頭から読んで意味を理解できなくては時間がかかってしまいます。
「このthatはこの節を修飾するもので…こっちのthatは結果を導く用法だから…」などとゆっくり丁寧に読んでいては間に合わないのです。
この頭の中の思考回路を、なるべく素早く反射的に!且つ正確にできるようになることがリーディングで必要なスキルだと思います。
これらのスキルを身に着けるためのおススメ勉強法は2つ!
- 大学で英語系(精読)授業の履修
- 音読
①英語系(精読)の授業を履修
英語の文法や構文を自分で勉強しようとなると正直めんどくさいしモチベーションが上がらないですよね…。
そこで利用すべきなのが大学の授業!
「参考書の文章を使って先生が構文などを解説してくれる/クラスメイトと一緒に考えていく」というスタイルの授業がどの大学にもきっとあると思います。
わからない所を先生に質問したり、学生同士で話し合いながら考えることで記憶にも残りやすいですし、1人でやるよりも格段にやる気がでます!
筆者は、文法があまり得意ではない自覚があるものの家で参考書をひろげて自分で勉強するほどのモチベーションを上げることができない人なので、精読を行う英語系授業をいくつか履修していました!
課題や試験が設けられていることも、計画立てて文法を勉強できる環境として最適かもしれませんね!これぞ自分で履修を選択できる大学生の特権です。


②音読
文章を頭から読んでそのまま意味が理解できなければ問題を理解・解読するスピードは上がりません。
長い文章でなくとも、教科書や参考書に載っている短い文章も音読することで、耳も使うことになるので静かに文章を読むよりも記憶にも定着します。
文法力も同時に身に着けられる音読は英語学習者にとってプラスのことしかないのです!
筆者が使っていた音読教材を2つ紹介します!
(1)ネクストステージ

この教材を一度は見たことがある人は多いのではないでしょうか。
高校の授業で参考書として使っていたこの教材に付属としてついてきた問題集を音読教材として使っていました!!⇩⇩

左側がその音読教材で、右側はイディオムのページの束を切り離して、こちらも音読していました。(教材全てだと重いので…
この教材を音読教材として良いと思う理由は、音読文と解説を同時に確認できるからです。下の写真のように、左側に文章・右側に解説が載っています。

わからない文法や言い回しが出てきたときもその場ですぐに確認できるので時間の節約にもなりますね。

↑はイディオムのページです。これも音読できる文章が載っていますし一面で解説もついているので使いやすいです。

(2)ネットの記事
ある程度の長さでまとまった文章を音読するのに使っているのがネットにある記事です。具体的には次の2つを音読しています。
- Scientific American (英語力が高くなくても使える)
- Foreign Affairs (英語力がある程度ある方向け)
Scientific Americanはアメリカの科学雑誌で、宇宙や環境等の幅広い科学系の文章が載っています。まさにTOEFLで出題される分野が網羅されている印象です。
文章もそこまで難しくないですし長さも論文ほど長くありません。
無料アカウントも作れるようになっているので自分の興味に合わせて読んでみてください!もちろん声に出してください!
このサイトに載っている記事でわからない単語は、資格試験でも出題される可能性がありますのでそのままにせず意味と発音を合わせて調べておきましょう。
記事では同じ単語や関連単語が沢山出てくるので記憶にも定着しやすいのが魅力です!
Foreign Affairsは外交や国際政治専門の雑誌ですのでScientific Americanに比べて内容が難しいと感じるかもしれません。長さも結構長いです。
専門的ではありますが、話題性のあるトピック(ロシアのウクライナ侵攻や人工妊娠中絶の議論など)が多数扱われていて知識として持っていて損はありません。
既にある程度の英語力を持っている方(英語を読むことが好きな方)は、速読力や英語に触れる時間を少しでも日常に取り入れる方法としておススメです。

リスニング

勉強法のポイントは2つ!
- 語彙を増やす
- シャドーイング
①語彙力を上げる方法
リスニングなのに語彙力?と思うかもしれませんが、英語を聴き取るためには単語を知っている必要があります。
そして単語帳を暗記する事だけでは不十分です。その単語の音を覚えなくてはなりません。
例えば、「TOEFL3800」の単語帳に付属しているCDの音声データを携帯に取り込んで、通学中に単語帳を見ながら聴くことができます。
または、Youtubeで英語字幕を表示する機能に切り替えて海外ユーチューバーの動画を見てみるのも良いかもしれません。
↓英語が聴き取りやすいおススメのYoutuberはこちらです!↓
自分の興味がある分野のワードで検索すると沢山の動画があると思うのでぜひお気に入りのチャンネルを見つけてみてください!
Youtubeで英語字幕をつけることは、次に紹介するシャドーイングにも使える方法です。
②シャドーイング
人間は自分が発音できることしか聴き取ることができないと言われています。
そのため、英語を聴きながらそれを真似して発音するシャドーイングはリスニング対策に必須と言えるでしょう。シャドーイングをするときにおススメするのがTED Talksです。
英語字幕を付けられることはもちろん、動画右下の「Read transcript」を押すと、画面右側にスクリプトとスピーカーが話している文章が黄色くマークされます。↓↓

聴き取れなかった箇所をクリックすると、動画と音声がその部分から再生されるようになっているのでとても便利です!
シャドーイングの手順は以下の通り。
- スクリプトを見ずに聴いてみる
- スクリプトを見ずに聴こえてくる英文だけを頼りにシャドーイングして、音声を録音しておく
- ★途中でつまずいても止まらずに進む。意識するのは発音・イントネーション・リズム。
- 録音した音声を聞いて、ついていけなかった所や発音できなかった所を確認する
- スクリプトを見て意味や発音等を考えながらシャドーイングする
- 文意や単語の意味を理解出来たら、再びスクリプトを見ずにシャドーイングする
シャドーイングは、「聴く」と「発音する」を同時に行うため最初は難しく感じると思います。
しかし、発音やイントネーション等を意識しながら繰り返し行うことでリスニング力は上がっていくはずです!

ライティング

IELTSとTOEFLそれぞれに分けて勉強法を紹介します。
IELTSライティング対策
まずIELTSです。
IELTSのライティング問題では、
- タスク1:表やグラフを解析する
- タスク2:お題について意見を述べる
という2つで設定されています。
タスク1の対策としては、『類語・同義語をインプットしておくこと』。
表やグラフでは、~の増加/減少やそれを修飾する形容詞/副詞を必ず使うと思います。
そこで同じ単語や言い回しばかりを使っていては伸びるスコアも伸びません。
使えそうな言い回しや単語を調べてまとめて、まとめることで終わらせずに過去問を解くときに実際に使いながら「使える英語」を身に着けていくことがポイントです。
以下は、グラフや表で使える単語や言い回しをまとめた例です。
【増加】 increase/climb/go up/ rise/rocket/soar/jump/ leap/grow |
【減少】 decrease/decline/go down/reduce/slump/fall/ plunge/sink/dip/plummet |
【形容詞】 rapid/slow/significant/steady/constant/sudden/slight/gradual/modest |
【副詞】 dramatically/sharply/morerately/rapiddly/gradually/constantly |
【その他】 take over/outnumber(上回る recover(回復する fluctuate(変動する double(2倍になる halve(半減する |
過去問等を使って実際に書いてみた文章は、ネイティブの方や学校の先生に必ず見てもらうようにしましょう!せっかく書いたのにそのままにしてしまってはもったいないです。
これが難しい方は、Grammarlyなどのアプリを使ってみても良いかと思います。
TOEFLライティング対策
続いてTOEFLのライティング対策法です。
TOEFLでは
- Integrated Task:リーディング→リスニング→要約の問題
- Independent Task:自分の意見を書く問題
の2つが出題されます。
Integrated Task対策
Integrated Taskで要求される英語力は、ライティング対策だけでは不十分です。
出題されるトピックは科学や歴史、社会問題などが多いため先述したScientific Americanなどで予備知識を入れておくことが役立つでしょう。
ここでは『要約』の勉強方法に絞ってお伝えします。紹介する方法ではリーディング力もリスニング力も鍛えられるので強くおススメします!
要約力とは、主要な点だけでなく詳細までしっかりと理解し、それを論理的に再構成しアウトプットする力です。要約力をつけるためにおススメの勉強方法は、記事や論文を使うこと!
CNNやBBC,The New York Times,The Wall Street Journalなどのインターネットや雑誌に載っている記事です。
これを読んで(+聴いて)自分の言葉でまとめる練習をしましょう。
①情報をインプットする(リーディング・リスニング)
この時に意識したいのが、主張と根拠を探すことです。
要約は内容全てをぎゅっと凝縮するではなく、主張と根拠を軸に文章が伝えたいことを摘出することです。
どんな内容にもキーワードやキーセンテンスが含まれていますので、まずはそれを把握し、次にその根拠となる箇所を探します。
②汲み取った情報をアウトプットする(ライティング:要約)
誰が見ても元の情報の含意が伝わるように文章を再構成します。
文章を丸写しするのではなく自分の言葉で言い換えることを意識します。
要約は、リーディング/リスニング(=インプット)とライティング(=アウトプット)の両方ができて始めてできることです。
難しく感じると思いますが、続けていけば必ず英語力がぐーーーーんと伸びる方法でもあります!一緒に頑張りましょう!
Independent Task対策
Independet Taskでは与えられたお題に対して自分の意見を書いていきます。
自分の意見を書く練習をするには、TOEFL過去問のお題を使ってしまいましょう。お題に沿って書いてみたら、必ず第三者に添削してもらいましょう。
ここでは実際に書いてみる時に使えるコツを2つお伝えします!
- テンプレートを頭に入れておく
時間制限(30分)の中で自分が言いたいことをまとめることができる能力を養う必要があります。そこで必須なのがテンプレート!
アカデミックな英語の文章では『Introduction→Body→Conclusion』の流れを本幹に、根拠など肉付けしていきます。
TOEFLテンプレートとネットで検索すると沢山出てきますが、他人がつくったものを覚えようとすると時間も労力もかかります。
したがって、ネットで見つけたものは流れだけを参考にして細かい言い回しなどは自分流のものに作り替えるのをおススメします。
テンプレートの詳しい作り方については、こちらで紹介していますので是非ご覧ください!
- 接続語を貯めておく
文章を書くときに、主張と根拠を結びつける時や段落と段落に自然なつながりを持たせるために接続語を使います。
IELTS同様、同じ言い回しばかりを使っていると減点の対象となる可能性がありますので、使える接続語を増やしておきましょう。
以下は、接続語(接続詞)表の例です。
【理由】because/since/as |
【目的】so that/in order to |
【追加】also/besides/furthermore/moreover/in addition |
【反対】however/nevertheless/nonetheless/still/in contrast/on the other hand |
【結果】as a result/consequently/therefore/thus |
【例示】for example/for instance |
まとめるだけではなく、使えるようにすることが大事ですので、
問題で実際に書いて繰り返し使ってください!
スピーキング

スピーキングのスコアアップのためのポイントは、順序立てて話すことです。
必ず『結論を始めに述べ、次に理由、次に例示、最後にまとめ』です。
これを意識しながら日頃から英語でものごとを考えることをお勧めします!
トピックは日常に転がっていることなど何でもよいのです。
- 大学生の時に留学するべきか?
- 自分が一番好きな映画は?
- 大学生は自分で好きな履修を組めることの賛否についてどう思う?
などなどトピックはいくらでもあります。このようなことについて、時間を決めて、自分の意見を組み立て、声に出してみます。
机に座って勉強する場合は、メモを取っりながら考える時間・実際に話す時間をタイマーで測って見ましょう。
通学中などタイマーを使うことが難しい場合は、「次の駅に着くまで」「あそこの角を曲がるまで」などと自分で時間制限を設定してみてください!
また、賛否を問う型のトピックの場合(agree or disagree)は自分の意見とは反対の意見についても考えてみます。TOEFL/IELTSでは無言の時間があると減点対象になる可能性があります。
反対意見を自分のスピーチの中に取り入れることで、内容豊富な回答にすることができスコアアップを狙うことができます。
オンライン授業が良いと思う(=結論)
一つ目の理由は時間を節約できるから(=理由1)
学校に行くとなると支度や通学など授業を受けるためにかかる時間が多いが、オンラインだとその時間を他のことに充てられる(=説明)
オンライン授業になってから朝のアルバイトの時間を一時間伸ばすことができ収入が増えた(=例示)
二つ目の理由は自分のペースで勉強を進められるから(=理由2)
対面授業だとわからないことがあっても全体に合わせて進んでいってしまうが、オンライン授業では自分の理解速度に合わせて動画を止めたりできる(=説明)
わからない箇所を繰り返し聴けるようになってから成績も上がった(=例示)
たしかにオンライン授業では通信機器の設置などの面から受講できない学生もいて不公平だという声もある(=反対意見)しかし、最近は大学側が無料でPCやwifiの貸し出しをするなどしているためオンライン授業は幅広い人が受け入れられる形態だ(=反論吸収)
以上のように、私は対面授業よりもオンライン授業が良いと思う。なぜなら、時間を節約して他のことに使うことができることに加えて、自分のレベルに合わせて授業を受けることができるからだ(=結論)
ここまでIELTS/TOEFLで得点を取るための勉強法を4技能に分けて紹介しました。
TOEFLの勉強法についての詳細はこちらの記事もぜひご覧ください!
最後に
交換留学のために英語力を上げる過程で、辛いな~めんどくさいな~なかなか伸びないな~本当に間に合うのかな~などマイナスの感情になってしまうこともあると思います。
しかし、すぐには伸びないのが当たり前です。
「短期間でスコアアップ!」という声もよく聞きますが、日頃からこつこつ少しずつでも英語に触れている時間があるからこそついてくる結果です。
この記事で紹介した勉強方法の他にも、、洋楽を聴いてみたり海外ドラマを観たりと楽しみながら英語に慣れていくことも、ぜひやってみてください!!
結果として必ず返ってくると思います。応援しています!




