アメリカで医者になるには?日本人が米国免許を取得し働く方法

ねこ君
アメリカ医師国家試験(USMLE)に合格したし、一回くらい海外でお医者さんとして働いてみたいな、、、

にゃんこ先生
簡単ではないけど、一つ一つ乗り越えていけば働くチャンスは得られるよ!

ねこ君
でも、実際の応募方法とか、コネとかどうすればいいのか・・

にゃんこ先生
今日はそんな具体的なお悩みを、実際に海外でお医者さんになった方に聞いてみよう!

 

USMLEに合格してECFMGを取得したら次のステップは職探しです。

外国人がアメリカでポジションを獲得するのは非常に大変です。せっかくUSMLEに受かってもなかなか職を得られない人もたくさんいます。

今日の記事では、典型的なポジションの獲得方法について説明します。

 

この記事の著者: Francesco

こんにちは。医師になり10年が過ぎました。長年の夢であった臨床留学を実現し、今アメリカで医療を行っています。こちらにきても英語は日々勉強であることを痛感しています。帰国子女でもなく、英語の勉強もそれほどして来なかったため、英語では大変苦労しました。苦労したからこそ、どのように克服していくか、みなさんの英語学習に役立つ情報を発信していけたら良いなと思っています。

アメリカの医師の階層構造

アメリカ臨床階級

アメリカでは医師は大きく分けて3つのヒエラルキーからなっています。

下からです。Residentとfellowはtraineeで、attendingは一人前の医師です。そのため、給料もattendingになると急に高くなりますが、逆にresidentやfellowはお世辞にも良いとは言えません。

 

しかし、アメリカ人はもとより世界中から世界一のアメリカでの医療を志した優秀な医師が集まり、レジデント、フェローを経なければ基本的にはアテンディングにはなれないため、traineeで給料が良くないとはいえ競争率は相当激しいものになります。

また、レジデントやフェローが終わったら母国に帰る人もいますが、アメリカの医学教育は世界一といわれており、traineeとしてだけアメリカにくる人もいます。それぞれについて概説します。

 

Resident

Residentはいわゆる医学部を卒業して最初に経験するポジションです。科によって必要な年数は異なりますが、内科なら3年、外科なら5年が一般的です。

日本では自分の好きな科を選ぶことができますが、アメリカでは科によって人数が決まっています。また、日本ではどの科にいっても年収は基本的に同じですが、アメリカでは科によって大きく異なります。

 

したがって整形外科、放射線科、形成外科、脳外科などの高収入の科は非常に人気があり、Residentになるのに大変苦労します。

というか、外国人がresidentになるのは100%不可能とはいいませんが、99.9%不可能です。残りの0.1%については後程説明します。

 

逆に日本で人気の内科や忙しい外科(移植外科や心臓外科など)はあまりアメリカ人には人気がなく、外国人でもポジションを獲得している人をよく見かけます。

人気がないとはいえ、外国人がアメリカでポジションを獲得するのは非常に困難なことにはかわりありません。

 

Fellow

fellow

フェローはレジデント終了後にさらに専門的なことを1-2年かけて研修します。

たとえば、内科レジデントの3年間を終えた後に、循環器内科のフェローシップに進む、や5年間の外科レジデントを終えた後に、1年間の移植外科フェローシップに進む、などです。

いわゆるサブスペシャルティーを学ぶ場です。

 

フェローシップはアメリカ人にとってはmustではなく、やらずにattendingになる人もいるので、外国人でも入る余地はあります。

また、ある程度母国での経験がある人を雇うことで労働力にする意味合いもあり、レジデントよりは門出が広いと思います。

通常はアメリカでのレジデントを終えていることが条件となりますが、ほかの国でレジデントを終えていて、USMLEに受かってECMFG certificateが取得できていればポジションが獲得できることもあります。

各プログラムによって異なりますので、各病院のウェブサイトをチェックするしかありません。あとは過去に外国人のフェローが採用されたことがあるかどうか確認すると良いと思います。

 

Attending Physician

前述のように給料が一気に高くなるポジションですので、ポジション獲得はきわめて難しいです。

逆に、ひとたびレジデント、フェローとポジションが獲得できていればattendingへの道も開けますので、永久的にアメリカでの医師のポジションを目指すならば、まずはできればresident、だめならfellowをめざすのが現実的でしょう。

たまに世界的に有名な先生になると、いきなりattendingからの採用も特例であります。

 

アメリカで医師のポジションを得るための方法

Applyイメージ

Residentへの応募

ears

Residentへの応募は年々システムが微妙に変わりますので、下記のページをみて、やり方を確認するのが良いと思います。

https://students-residents.aamc.org/applying-residency/applying-residencies-eras/

大体の流れは、自分の履歴書、上司からの推薦状(3-4通)、personal statement(自分のことをアピールしつつ、なぜその病院に行きたいのかを書く自己推薦書)など必要書類を上記のウェブサイトを通じて9月中旬までにアップロードします。

そして志望したプログラムから面接の誘いが10-12月頃にきます。面接に実際に行って最終的にいきたい病院のrank listを提出し、病院側も欲しい人材のrank listを作成し、マッチングがおこなわれ、結果が3月に発表されます。

 

ここで大事なのは推薦状USMLEの点数です。

USMLE高得点とアメリカ人医師からの強い推薦状が何よりも大切になります。なぜなら、人気のあるプログラムはまずはUSMLEの点数で足切りを行うからです。

また、アメリカの医学生たちは研究室の手伝いをしたり、病院見学に行ったりして何とか強い推薦状をとります。

さらに、実際に行きたい病院のprogram directorに直接電話してもらったりします。この戦略はわれわれ外国人にとってはほぼ不可能でしょう。

 

唯一アメリカ人から強い推薦状がもらえるとすると、日本にあるアメリカ海軍病院(沖縄もしくは横須賀)で1年間インターンシップを行って、そこにいる医師に推薦状を書いてもらう方法がありますが。

私の知る限り、ここでの推薦状で内科や小児科、外科、産婦人科などのそこそこの科にマッチした人はいますが、先述した人気のある科にマッチした人はいません。

 

ただ、これらの科を目指す場合、非常に強力な推薦状がもらえるとともに、アメリカで1年間臨床を経験した、ことになるので、これもマッチングで有利に働きます。

ただし、海軍病院での1年間は医学生のような役割になるので、手術や手技の上達は見込めませんのでそこら辺をどう考えるかです。1年間、手術ができないのは若手医師にとってかなり犠牲を伴うことになりますので、そこは慎重に考えるべきです。

 

もう1つの方法は、研究で留学してコネを作ることです。

臨床留学はなかなか難しいですが、研究留学は比較的容易にできますので、論文を書いて自分の履歴書を充実させることと、コネを作ることと、英語能力の向上のために研究留学を先にしてから臨床のポジション獲得を模索するのは1つの手段になりえるでしょう。

Resident応募法
  • 推薦状+USMLE高得点が重要
  • 日本の海軍病院か留学でアメリカ人医師の推薦状をゲット
  • 推薦状・志望理由・履歴書をその年の期限までにERASへ

Fellowへの応募

Fellow応募イメージ

Fellowの応募も基本的にレジデントの場合と戦略は同じです。ただし、レジデントの場合ほどUSMLEの点数が重視されないとされています。また、自国での経験がプラスに働きます。

フェローに入るということは自国でその科の専門医を取っている場合がほとんどですので、知識や手技もアメリカ人フェローより優れていることはアドバンテージになります。

 

したがって、フェローから入ることを目指す場合は、以下の手段が有用です。

Fellow応募に向けて
  • 日本でなるべく多くの症例を経験する
  • たくさんの英語論文を書く
  • 国際学会で発表をし、その際にアメリカの有名な医師とのコネを作る

 

私の場合は自分の所属施設の教授とアメリカの病院の教授が友人でそのコネクションを使ってフェローとして採用されました。

ただし、英語論文も10個ほどありましたし、国際学会でも何度も発表して賞もいくつかとっていました。USMLEも受かっており、こういったことがプラスに働いたのは言うまでもありません。

今の日本の環境を考えると、外科系の場合はフェローから入るのが現実的ですので、なるべくたくさん手術経験を積み、論文をたくさん書きことを普段から意識しましょう。

Attendingになるために

これは2つの道があります。1つは世界的に有名な医師になることです。

具体的には自分にしかできない手術を開発したり、その分野で世界一になることです。脳外科の福島孝徳先生などがこれに当たります。

このレベルになればUSMLEどうこうは関係ありませんが、あまり現実的ではありません。

 

もう1つの道は何とかレジデントかフェローに入り込むことです。

州によって異なりますが、アメリカでの臨床経験2年-4年以上が州医師免許の申請条件になっているので、できればレジデントを行えるのが理想的ですが、だめならいくつかのフェローを2-3年やるのが現実的です。

にゃんこ先生
世界的医師になるとはまさに茨の道である。レジデントからフェローがオススメ。

おわりに

各ヒエラルヒーにおけるポジションの獲得について書きましたが、運の要素もかなり絡んできます。運が向いてきたときにチャンスを逃さないように私たちができること

重要事項
  • 英語力の向上
  • USMLEの高得点での合格
  • 履歴書充実のための国際学会発表、英語論文数の充実

です。

 

あと、筆者はやっておけばよかったなと強く感じていることはグリーンカードの取得です。

アメリカではビザの発給にお金がかかるために、市民権を持っている人のほうがマッチングでかなり有利な印象があります。

 

日本にいながら、グリーンカードを抽選で獲得できるシステムがあり、かなり倍率は高いですが、応募しておけばよかったと後悔しています。

これもかなり運任せにはなってしまいますが、できることは全部しておきましょう。

 

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この記事はインターンのShawnによって編集されました。

 

ねこ君
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にゃんこ先生
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にゃんこ先生
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1 個のコメント

  • 良質な情報を簡潔にまとめた素晴らしいウェッブサイトです。アメリカ医療を目指す人たちにぜひ読んでもらいたいです。

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