今回は、子供には自分が苦手だった英語にとにかく慣れ親しんで欲しい!小学校で英語が必須化するから早めに始めたほうがいいんじゃないか?と思われている親御さんにおすすめ。
お子さんが大好きな絵本から英語に「興味を持つ、聴く、発話する」という体験をさせてあげられますよ!
そんな、子供を夢中にさせる本の選び方と読み聞かせ方を紹介したいと思います。
留学経験と児童英会話教室での講師経験を活かして、子供が英語を楽しく学べる環境作りや、接し方など紹介させて頂きます。
現在3人の子供の子育て中です。
目次
まず絵本の読み聞かせのような短い時間からでも○

子供3人を育てていて、私が大切にしているのは寝る前の絵本の読み聞かせです。
我が子に英語を楽しんでもらいたいし、慣れ親しんでもらいたいと思う親御さんは多いのではないでしょうか?
ただ、英語に触れさせたり英語で話しかけたりなんてとてもハードルが高い気がします。それどころか、子育ての日常に追われ英語で子育て〜なんて言っていられないのが現実。
でも、絵本の読み聞かせならどんな家庭でも持つことの出来る時間。この少しの時間からなら英語に触れて、親しむのには十分なスタートだと思います。
絵本で英語に触れて、楽しんで、声に出してみよう

絵本選びのポイント
まずは絵本選びから。どの年齢の子に読むかによって違ってくるかと思いますが、ここでは幼児のくくりで紹介していきます。
まずは、文が長すぎないこと。ポイントは、同じような言い回しを何度も使ってあるような本です。エリックカールさんのPolar bearなんていい例ですね。
次に、絵がシンプルなものです。見開きページにごちゃごちゃと幾つもの場面が描かれているものは子供の集中力が散漫になってしまうでしょう。
最後に、日常生活に馴染みのある場面が描かれているお話。子供たちはすぐに何でもマッチングさせるのが好きですよね。親近感が湧き、食いついてきてくれるばかりか、理解しやすく、さらにそのフレーズが使えるチャンスにもなります。
イタズラばかりしている悪い男の子が、ママに注意されている様子を描いた「No David!」が良い例です。
あえて1回目の読み聞かせは日本語も交えて
バイリンガルに少しでも近づいて欲しい!と願うばかり、英語のみで一生懸命読んでいてことが私もありました。
ただ、日本の両親の元に生まれ日本で生活している以上、それは難しいことですよね。
訳の分からないまま進められていく内容に、子供も集中力が途切れてしまいます。ですから、初めて読む絵本はまず日本語を交えて読むのがおススメです。
有名どころだと「Five little Monkeys」を例にしてみます。
5匹のお猿さんがベッドでジャンプしていると、1匹落ちて頭をぶつけます。
この場面は挿絵でなんとなくわかりますが、その後母猿がお医者さんに電話して、お医者さんから”No more monkeys jumping on a bed!”「もうベッドで跳ねちゃいけないよ!」と言われるシーンは英語だけで話してもなかなか分からない部分となります。
そこで、こんな風に読んでみます。
Five little monkeys jumping on a bed. One fell off and bumped his head. 痛〜い!お猿さんがベッドから落ちて頭ぶつけたね。ママが心配してすぐお医者さんに電話したよ。The mama called the docter and the doctor said.そしたらこう言われたの。No more monkeys jumping on a bed!もうベッドでジャンプしちゃいけないよ!
こうした具合になります。
すると、まずは内容がつかめて夢中になり、また次読むときは英語だけでも物語に集中してもらえます。
絵本の中の表現を一緒に言ってみる
次は、一緒に簡単なフレーズを言ってもらうよう子供を誘ってみましょう。上記で例に出したFive little Monkeysの場合は”No more monkeys jumping on the bed.”の部分になります。
リズムが取りやすく、感情を入れやすいセリフが子供も真似しやすいし、夢中になるはずです。しっかりその役の声になりきって言うことが、子供心をくすぐります。
楽しく読んで、いつの間にか言えるフレーズが!
子供は、同じ本を何度も飽きずに読んで欲しいものです。ですから、仕上げは思い切って子供が言えるところは読んでもらいましょう。そしてたくさん褒めてあげてください。
ママが喜んでくれると、子供はとても嬉しいものです。英語を発することが楽しさに変わる瞬間だと思います。
するといつの間にか、ベッドで跳ねている弟たちに”No more monkeys jumping on the bed.”と言う我が娘です!
音から入った英語は一生ものです。”on the〜”「〜の上」という前置詞は感覚で身につけてしまうものだと思います。
おすすめのベストセラー絵本10選
読み聞かせ方を身につけたら、さあ、どんな絵本にすればいいかと迷う親もいっぱいいると思います。
もちろん、子ども自身が好きな絵本が一番ですが、親が絵本を選ぶ時、参考になるベストセラー等があると選びやすいのではないでしょうか?
ここで、New York Timesの絵本ベストセラー、Amazonの絵本ベストセラー、とTime紙の「the 100 Best Children’s Books of All Time」から、幼児から小学校低学年の子供向けのものを10冊を選んでおすすめします。
一部は日本語訳のもあります。これで物足りない方は上記ベストセラーのリンク先でもっと探してみましょう。
Press Here / まるまるまるのほん
Press Here (Interactive Book for Toddlers and Kids, Interactive Baby Book)
対象年齢:0歳~2歳。
ストーリーはなく、「遊べる」絵本です。
フランス発・ポップな色づかいがオシャレな絵本。
本を開いて、まるを押して、こすって、クリックしてごらん・・・・・・
親子、ともだちどうし、おとなも こどもも みーんなで!いっしょにわいわいあそんでほしい一冊です。
Goodnight Moon / おやすみなさい おつきさま
対象年齢:1歳~2歳
1947年に刊行されて、さまざまな言語に訳されて、世界中の子どもに愛されているロングセラーです。
こうさぎがベッドに入って眠ろうというところです。部屋のなかに見えるもの、窓のそとに見えるもののひとつひとつに「おやすみなさい」と語りかけ、ゆっくりと眠りについていきます。
Chicka Chicka Boom Boom
対象年齢:1歳~4歳
刊行してから30年も経ち、アメリカのプリスクールや小学校で人気な一冊。アルファベット学習の導入として使えます。
AはBに、BはCに、「ココナツの木の頂上で待ってるからね!」と言いました。
ではじまるリズミカルなアルファベット文字が主役の絵本。
AからZまでの小文字たちがココナッツの木の頂上を目指して頂上まで登る挑戦をするのですが、あまりの重さにココナッツの木が揺れはじめ…
The Bad Seed / わるいたね
対象年齢:4歳~8歳
お行儀悪い、性格悪い、いたずらのタネが、良くなりたい、幸せになりたい、という気持ちになって…
人の心に芽生えるタネがまるで擬人化されたかのようなお話しでした。もしかしたら、誰しもここにあるような思い当たるタネをひとつやふたつは抱えているかもしれません。
ひまわりのタネ君は、過去を振り返り自分を見つめることで大きな決断をするきっかけにしています。
そして一日一日を大切にすることができれば変化させることも難しくはない..そんな気持ちが芽生えるタネ君でした。
Giraffes Can’t Dance / きりんはダンスをおどれない
対象年齢:4歳~8歳
年に一度のジャングルダンスまつりでは、ライオンがタンゴを、イボイノシシがワルツを、チンパンジーはチャチャチャを上手におどります。きりんのジェラルドは首が長すぎてダンスが苦手。おまつり広場に行くと、「おどれないくせに、なんできたの?」と動物たちにからかわれ、ジェラルドは悲しくて、広場から逃げだしました。
月を見上げてため息をつくジェラルドに、こおろぎが声をかけます。「きみがほんとうにおどりたいなら、音楽が聞こえてくるよ」そういってこおろぎはバイオリンをひいてくれました。すると、まあどうでしょう! ジェラルドのからだが自然に動きはじめました。首がゆらゆら、しっぽがぷるるん、足をよこにけって、宙返り! そんなジェラルドのダンスに気づいた動物たちがまわりに集まってきました。「きせきだよ! ジェラルドのダンスはだれよりも上手だよ!」
この絵本は、子どもに自分のもつ可能性の素晴らしさをやさしく教えてくれます。
Dragons Love Tacos / ドラゴンはタコスが大好き
対象年齢:4歳~8歳
New York Timesの絵本ベストセラーに連続280週以上ランクインした大人気な一冊です。
ドラゴンをタコスパーティーに招待したら?クセになる面白さで全米発行部数100万部超!
ドラゴンはタコスが大好き。だからドラゴンをパーティーに招待したいなら、タコスをたくさん用意しないとね……。なんともおかしな設定から起こるドラゴンたちの、どたばた劇。
The Day the Crayons Quit / クレヨンからのおねがい
対象年齢:4歳~8歳
こちらもNew York Timesの絵本ベストセラーで連続約280週ランクインのヒット作。
ケビンが絵をかこうとクレヨンの箱を取り出すと、手紙の束がありました。12色のクレヨンたちからの手紙です。赤いクレヨンは「年がら年中働きっぱなしだから、休ませてくれ」と人気者の苦労を。ほかのクレヨンも、たまりにたまった気持ちを手紙にぶつけていました。さて、手紙を読み終えたケビンはどうしたのでしょう……?
Oh, The Places You’ll Go! / きみの行く道
対象年齢:5歳~中学生・高校生
内容が奥深いので、子どもだけでなく、大人が読んでも感動する一冊。幼稚園・小学校・中学校・高校・大学卒業、或いは人生の他の新たな旅を始めた人々への送別ギフトとして最適。
子どもから大人まで、年齢を問わず新しい一歩を踏み出そうとするすべての人へ。現代のマザーグースといわれるスース博士が86歳の時に発表、人生のさまざまな出発のおりに贈る世代をこえたミリオンセラー。
The Wonderful Things You Will Be / いつか あなたが おおきくなったら
対象年齢:5歳~中学生・高校生
New York Timesの絵本ベストセラーで連続190週以上ランクイン。子どもへの愛と将来の希望が満ち溢れている一冊。
読み聞かせるたびに子どもに励ましや全面的な肯定・支持といったポジティブなメッセージを自然に伝えられる点はもちろん、妊娠・出産、あるいは初めての育児で直面する数々の不安や困難により、精神的に追い詰められることもある親自身の心があたたまり前向きになれる点が評価され、妊娠・出産祝いの定番になっている。
The Giving Tree / 大きな木
対象年齢:5歳~中学生・高校生
50年前の作品で、絵も言葉もシンプルです。愛は与え続けることなのか?結局与え/もらい続けるのは幸せなのか?作者は答えを出してくれていないので、それぞれの親がどういうことを子どもに教えてあげたいによって、語り方が変わります。
昔、りんごの木があって、かわいいちびっこと仲良しでした。ちびっこは木と遊び、木が大好きで、だから木もとてもうれしかったのです。
時は流れ、ちびっこだったぼうやは成長して大人になっていき、木に会いに来なくなります。
ある日、大きくなったぼうやが木のところへやってきます。木は昔のように遊んでおいきと言いますが、ぼうやは言います。
「かいものが してみたい。だから おかねが ほしいんだ。 おこづかいを くれるかい。」
木は困りましたが、りんごの実をすべて与えます。大人になったぼうやは家を欲しがり、木はその枝を与えます。
年老いたぼうやは船を欲しがり、木はついにその幹を与え、切り株になってしまいます・・・
まとめ
- 英語に触れる時間をママと一緒に作ろう
- 絵本を選ぶときは繰り返し出てくるフレーズが多いものを
- 英語は声に出すのが楽しいと感じてもらおう
- ママも一緒に楽しむのがベスト!
絵本の読み聞かせは、始めて英語に触れて楽しんでもらえる方法として、かなりオススメです。
その訳は、絵本が子供の身近なものであること。英語が音やリズムで入ってくること。短い英語を繰り返し声に出すことで、いざ話そうという年齢になったとき、すごい力を発揮すること。
日本人が英語を話すことを苦手とするのは、普段から発話していないことへの自信のなさから来るのだと思います。
発音なんて、ネイティブだって地域によって訛りがあったりして、映画俳優たちが話しているようなカッコイイ英語じゃなかったりするのです。
だから、恥ずかしがる必要はないのですが、普段使っていない口の筋肉を使って話すのはハードルが高い。
ですから、口の筋肉が柔らかい(まだ数年しか日本語を話していない)子供たちにはぜひぜひ絵本と一緒に、英語を楽しんで欲しいのです。
自分が英語を話せないのに、子供に英語を教えたり話したりなんて出来ない!と思っている親御さんたちも、絵本から始めてみて下さい。
子供に読む前に、予習も練習も出来ますし!読むことだけはしっかり勉強してきた私たちです。長文読解とは比べものにならないくらい短い絵本なら、少し気楽に始められますよ。
BOB先生の子供英語特集
» 子供に英語を身近なものにする5つの術【自宅の英語環境作り】
» ママが英語に触れて、子供の世界を広げる6つの方法【おうち英語】





こどもに本の読み聞かせをしたいのですが、発音には、自信がありません。しかし、CD付の絵本だと金額が高いため、CDなしの絵本にして、自分で読み聞かせをしようと思っています。
ネイティブの音声をかけ流しておけば、親の発音が多少悪くても大丈夫と聞いたのですが、かけ流しの音声は、読んだ本のものではなくても大丈夫でしょうか❓
質問ありがとう!音声のかけ流しは2歳以下の子供にとってあまり効果は期待できないけど、少し年長の子供であれば、少しは効果があるかな。バックグラウンドとしてかけ流す音声は歌や絵本の音読や幼児番組等なんでも良い。
発音が良くなくても、親が絵本を読み聞かせることは子供にとってとても大切なことなので、自分の代わりにネイティブ音声を使うのではなく、自分の読み聞かせの補足として、ネイティブの音声(手元にある英語の絵本と同じもの)を使うのはどうかな。
大体の人気絵本は、YouTubeでネイティブの読み上げが見つかるので活用しよう。例えば、親がまず英語で1ページを読んで、日本語で内容を説明して、次のページへ進む。こうやって一冊読み終わったところ、一緒にネイティブの音声を聞くとか。
自分の発音も、ネイティブの真似をしているうちに少しづつ改善できると思う。また、苦手だけど頑張っている親の姿を見せるのもいいのではないかな?
質問にご回答頂きありがとうございます。かけ流すものは読んだ絵本にこだわらず、歌や幼児番組などでも良いと聞き安心しました。
読んだ本については、子供と一緒にYouTubeなどをみて、発音確認もかねながら楽しみたいと思います。
ご回答ありがとうございました。
英語を学ぶ上で、多読が大事だと言う話しも良く聞き、こども達に、英語の絵本に沢山触れさせてあげたいのですが、絵本を毎月数冊づつ買ってあげた方がいいのか、定額制の電子書籍などを利用した方がいいのか迷っています。
金額的には電子書籍の方が安くつき、またいろんなジャンルの本が読めたり、ゲームが出来たりとお得なのかな、ゲームなどのアクティビティなどがあった方が英語が身につきやすいのかなとも思ったりするのですが、まだこどもが小さいので、電子書籍は、与えていいものか、うまく利用できるか不安です。
電子書籍などは、何歳頃からなら与えても大丈夫でしょうか?
紙の本がいいか、電子版がいいか、電子版をいつ与えれば良いかについては、正解がないので親次第だね。
個人的には、3歳以下の子供に紙の絵本を触れせたほうがいいと思う。理由の一つは、あまり早く電子機器を触らさせたくないという個人の意見(電子書籍も動画もゲームも。歌や幼児番組を聞き流す際も画面は見せない派)。もう一つは、3歳以下の子供はまだ自分で「読み」ができないので、毎月たくさんの新しい絵本を導入する必要がないこと(同じ絵本を繰り返し読み聞かせて良い)
4、5歳やそれ以上のお子さんであれば、おっしゃったように、多読を実現するには電子書籍を導入しても良いと思う。
ちなみに、下記のサイトを使うと無料で洋書や絵本を借りて、タブレットやPCで読むことができるよ!クラシックな絵本は結構あるので、英語のタイトルで検索してみよう。
https://openlibrary.org/
人気の絵本は順番待ちだったり、スキャンの画質がそこまで良くないこともあるのだけど、まずはここで借りた絵本を子供に見せてみて、気に入ったらアマゾンなどで紙の本で購入するのも良いかもしれないね!