第3外国語で英語への相乗効果を!タイ語を学んだ私のケース

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本稿では「第二外国語学習のススメ」というテーマで、私の学習体験談を交え語らせて頂きたいと存じます。

私はオーバー40のロートル = 白髪が出ていないので変に若く見えるおじさんで、若い若いと思っていたらあっという間に時が経っていました。

が、外国語だけは粘り強く勉強して来ましたので、今では脱サラして翻訳業 / 外国語・留学関連ライティングをネットワーカー専業でやり何とか食えるぐらいにはなっています。

 

翻訳に携わっているのは英語とタイ語で、英語の学習歴は小5でABCの手習いから始めた公文(苦悶)から数えて30年超、タイ語が15年前後となっています。

その間、女にふられて泥酔して一日中メソメソ泣いていた日が2日、忍者漫画の「ナルト」が気になって一日中漫画喫茶で読み漁ってしまった日が1日ありましたが、その3日以外学習を欠かしたことはありません。

逆に人生でこれぐらいしか自慢出来ることはありません。

この記事の著者: Tempest

  •  横浜在住、40歳台前半の男性
  •  米国でMBAを取得、専攻は金融
  •  投資銀行マン等を経て、財務・法務系の翻訳家として独立(言語は英語・タイ語)
  •  Tempestの英語学習の記録

何故外国語を勉強するか

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さてこのように外国語を勉強するとグローバルなビジネスシーンで使えたり、英検等の資格を取ると履歴書上転職に有利になる、私のようにオタクレベルになると語学自体(通訳 / 翻訳)で食えたりする、といった「実利」・「芸は身を助く」的な側面もありますが、本来外国語学習はそれ自体が目標です。逆にメシのタネにしていると私などは少し罪悪感すら覚えます。

外国語学習は苦労も多いながら、その見返りを大雑把に言うと「世界が広がる」ということがあります。ECCの宣伝のようで少しクサイですが、これは海外旅行に行ってコミュニケーションが出来る、という表面的なことだけを指してはいません。

 

私は日々パソコンに向かって外国語を書く以外日本に住んでいるため英語やタイ語でコミュニケーションをする機会は全くと言っていいほどありませんし、海外に外国人の友人もいるわけではなく外国語のメールすらありません。

しかし「内面世界」が広がるということはあります。卑近には外国語自体、その学習を通じた異なる文化・風習・宗教等を理解することにより、自分の中に別の世界が出来る、ということです。

私の場合、歩きながら英語で考えたりしていると物理的には日本に居ても半分アメリカに居るような気がしますし、タイ語ならタイ王国も然りです。

 

また、異なる構造を持つ言語を複数学ぶことにより、他方の言語を「客観的」に見つめることが可能になり理解が深まりそのような相乗効果もあります。

私の場合、英語⇔日本語、タイ語⇔英語、タイ語⇔日本語といった「トリニティ」が胸の中に渦巻いています。日本語と構造が全く違う英語を勉強すると逆に母国語である日本語も磨かれる、とはよく言われることです。

 

私の外国語学習遍歴

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さて長期的にはまずまず成功した、という一つの「モデル」として私自身の外国語学習歴をご紹介したいと思います。

高校時代

  • 比較的偏差値の高いとある私立大学の付属校に行っていたため、英語はアルベルト・シュヴァイツァーの自伝やサマーセット・モームの短編集などかなりのレベルのものを読まされ高校生としては読解力がかなり上がりました。
  • 一方第二外国語が必修という変な学校で、ドイツ語を選択していました。

 

大学時代

  • ESSに入り、発音が下手で悔しかったのを契機に英語に目覚めます。3年間勤め上げスピーチを専門にしていましたので、発音も改善。それとは別にTIME等の高級紙を読み漁り、一般的な英語力もアップ。
  • ドイツ語も大学の授業以外でコツコツ4年間独習していました。

 

20歳台

  • 大学卒業時点で、ドイツ語は文法的に難し過ぎて挫折。20歳台は一旦英語に集中することを決意。
  • 20歳台後半でアメリカのそこそこの大学でMBA留学・卒業を経、英語(特にライティング)はまずまずの腕に。
  • 一方、留学中何故か宿題等でタイ人留学生とつるんでおり、夏休みにタイ王国を訪問しその自然の美しさ、タイ語の響き・・・世界で一番美しい言語の一つとされています・・・そしてタイ人の南国的大雑把さ、女性の美しさに惹かれ、卒業したらタイ語をやるべと決意・実行します。ちなみに一番惹かれたのは女性で、動機はかなり不純です。留学生の友達はエリートで英語がペラペラでしたが、一般のタイ人は英語が下手で通じません。このため、タイ人女性と話したい(現地のパブで・・・)という「非常に強い」モチベーションがあり学習にも熱が入りました。こうやって「世界が広がって」行きます・・・。

 

30歳台

  • 英語も続行。
  • タイ語は英語より教材・学校がはるかに少ないのですが、紀伊国屋や丸善で目に付く市販の教科書を全部買い漁って・・・玉石混交ですが・・・気が狂ったように勉強。今は全部焼いて(笑。捨てて)しまいましたが、10年目で180冊ほど部屋に並んでいました。タイ語会話学校もありますが、そちらにはお世話にならず上野にあるタイ・パブ(フィリピン・パブのタイ版。見た感じは東南アジア系で似ています)で高い授業料を払って口語面は磨き、たまに本場へ旅行してそちらでもパブで磨く(日本より安め)!・・・再々ですがモチベーション大切です。

 

40歳台

  • フリーランスの翻訳家として独立。英語プラス動機はともかく磨かれたタイ語も仕事になるぐらいの腕にいつの間にかなっていた・・・。

 

さてここで特にドイツ語での挫折→勇気を出して集中戦略を取った私からの教訓としては:

  1. 一つ一つマスターして行く。まず英語をある程度の腕にしてから他に取り掛かる。中途半端に一度に複数に手を出すとどれも身に付かない可能性がある。
  2. 今でも翻訳の仕事以外に日々この二つを勉強しており、「維持」にも時間を要するため凡人には一生で外国語2つが限界である。→なので英語は必修ですが、生涯第二外国語のピックは是非慎重に!

 

「内面世界」が広がる、とかカッコいいことをのたまいながら、英語はMBA→エリート・ビジネスマンを目指していたため、タイ語は女遊び・・・という、モチベーション上恐ろしい世俗・実利感があります。結果オーライということでご容赦下さい。

 

第3外国語の英語への相乗効果

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さて、文法構造を客観的に比較することで各々理解が深まり、相乗効果があるとは書きました。これを具体例で見てみたいと思います。

言語の分類

この分類が完全かは分かりませんが、一般に世界・人間の言語は以下の3つに大別されます:

  1. 屈折語: 文法的にはSVOで、語がgo-went-goneのように変化して他の語と結び付き文章を形成します。主に欧米言語です。例: 私 / 行く or 行った / 学校へ(to)
  2. 孤立語: 文法的にはSVOでこの点屈折語に近く、一方で語が一切変化せず前置詞が少ないため語順がより重要になります。主に中国周辺(インドシナ)の言語です。例: 私 / 行く / 学校
  3. 膠着語: 文法的にはSOVでこの点他の二つと遠く、助詞が「膠(にかわ)」のように各語を接着します。ベンガル語・モンゴル語・韓国語・日本語等シルクロード沿い(の延長)に散見されます。例: 私は / 学校へ / 行く or 行った

 

英語は 1] 屈折語、タイ語や中国語は2] 孤立語、日本語は 3] 膠着語に属します。

タイ語は英語と大まかな構造は似ていますが、語が変化しないため複数形や時制が存在せず「行く」のか「行った」のかよく分からないことが度々です。

南国要因以外に何故タイ人がこうも大雑把なのか分かる気がします・・・いい加減な言語構造が論理性や気質にも影響を与えている。

 

言語の比較例

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各論として、いくつかの漢文 = 繫体中国語を英語・タイ語・日本語に訳し実際に比べてみます。だから何だ感がかなりありますが・・・。

なお、タイ語の文字を書いてみると:

อักษรไทยน่ากลัว

と非常に不気味で読む気が無くなるため、文法はそのままで英単語の原形を充てます。興味がある方はコピペしてググってみて下さい。なおググる場合もタイ語⇔英語の方が構造的に近いため日本語⇔タイ語 or 英語よりはるかに正確な訳が出ます。

ちなみに翻訳には一切使っていません! 使う似非翻訳家も多いですが。

 

例1

  • 漢文: 百聞不如一見
  • 英語: Listening to it 100 times cannot rival / isn’t worth seeing it once.
  • タイ語: listen / it / 100 / time / win / see / it / 1 / time / cannot.
  • 日本語: 百聞は一見に如かず。

通常コレは英語で “Seeing is believing,”(見ることは信じること)という諺を充てて訳されますが、比較のために直訳しています。

さて、一見して分かるように上の3つは並びがほとんど同じです。日本語だけひっくり返っています。だからレ点とか一・二点が開発されたんですね。

また、タイ語はcannotが最後に来てここら辺でちと外しています。

 

例2

  • 漢文: 子日学而習之 不亦説乎
  • 英語: The master has said that learning things and occasionally revisiting them should be considered fun.
  • タイ語: teacher / say / learn / it / revisit / it / fun / sometimes
  • 日本語: 子日く学びて時にこれを習う、また喜ばしからずや

やはり日本語だけ阻害されています。

「言う」なのか「言った」なのか時制が良く分からん、語がバラバラ並ぶだけで簡潔だということでやはり英語より漢文とタイ語は仲良しです。

 

例3

  • 漢文: 温故而知新
  • 英語: We should look back upon the old to discover the new.
  • タイ語: look / old / know / new
  • 日本語: 古きを温め新しきを知る。

日本語はよくこれだけひっくり返るなと仰天します。

漢文やタイ語はよく主語を省き似ていますが、英語は基本省きません。この点も語順は近いながら英語の方が煩瑣あるいは几帳面感があります。

 

例4

  • 漢文: 己所不欲勿施於人
  • 英語: Do not inflict what you don’t want to be given upon others.
  • タイ語: don’t / give / what / you / not / want / others
  • 日本語: 己の欲さざる所人に施すなかれ。

多少のひっくり返り感はあるものの、この場合は漢文と日本語の並びは全体に近く、英語とタイ語が似ています。

語彙的にも他人を「人」というのは漢文と日本語で近いですね。

 

例5

  • 漢文: 吾十有五而志于学
  • 英語: I determined to study hard at the age of 15.
  • タイ語: 15 / year / old / decide / study / hard
  • 日本語: 我十有五にして学を志す。

やっぱり漢文とタイ語は近いです。英語はちょっとごちゃごちゃ感がある。日本語は完全にのけ者です。

と、例は色々ありますが・・・「だから何だ」と聞こえて来そうな演習ですが(・_・D フムフム感も少しありませんでしょうか・・・。

 

「比較言語学」的なアプローチによる文法構造の研究ということで、私はたまにこういう遊びをしています。英・タイ作文の練習にもなります。

 

まとめ

箇条書きで行きます:

英語を固めた上で第二外国語をしっかり学ぶメリットは

  • 仕事に使えることもある。
  • それ以上に世界が広がる: 外面も内面も。
  • 構造を比較すること / 相違点に着目することで個々の理解が深まる。かも。

言い訳じみていますが、私は現在ではタイ王国・タイ女性自体はやや飽きておりもう旅行に出掛けようとも思いませんが、タイ語の勉強自体は続けています。一方で、これ以上レパートリーを増やそうとは思いません。

 

皆さんも「きっかけや動機はともかく」人生で英語以外にもう一つ、チャレンジ計画を立てて見ませんか?

 

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