目次
- 1 食欲の秋こそ、洋書を読もう!
- 2 「食」関連のおすすめ洋書8選
- 2.1 Chef Gino’s Taste Test Challenge
- 2.2 Make It Messy: My Perfectly Imperfect Life
- 2.3 Cooking the Turkish Way
- 2.4 The Hundred-Foot Journey
- 2.5 Fast Food Nation: The Dark Side of the All-American Meal
- 2.6 Food and You: A Guide to Healthy Habits for Teens
- 2.7 Chocolate: Sweet Science & Dark Secrets of the World’s Favorite Treat
- 2.8 In Defense of Food: An Eater’s Manifesto
- 3 May先生のおすすめ洋書シリーズ
- 4 Kindleのすゝめ
食欲の秋こそ、洋書を読もう!

すっかり秋らしくなり、読書に最適な季節になってきた。秋といえば『読書の秋』――そして『食欲の秋』という方も多いのではないだろうか。そこで今回は『食』にまつわる洋書を集めてみた。
食に関する本といえば、まずはレシピ本だ。実は英語で書かれたレシピ本からは、その料理法だけでなく様々な学びを得ることができる。
その国ならではの食材や料理名を学ぶことができるのはもちろんのこと、調理の際に使用する語句は知らないままになっていることもあるので確認するようにしよう。他にも日本とは違う計量単位なども学ぶことができる。
こうした知識があると、海外のレストランで注文する際や食品を買い物する際などに役立つので、ぜひ覚えておこう。
また、英語で書かれたレシピをもとに実際に調理してみるのも、自分がきちんと英語を理解できているのか確かめる1つの方法になるので、チャレンジしてみるのもいいだろう。
「食」関連のおすすめ洋書8選

今回紹介している本はレシピ本だけでなく、有名シェフの伝記本や1つの食材を掘り下げた本など様々だが、栄養や健康的な食生活について書かれた本も多い。
栄養や健康といったテーマは海外でも雑誌やテレビで頻繁に取り上げられ、会話のネタに上ることも多いので、使用頻度の高い語句は覚えておくようにしたい。
1つのテーマに絞って書かれた本を読んでいると、そのテーマに関連のある語句を多く目にすることになるので、そういった語句はまとめて学習するようにすると記憶に残りやすい。
おいしい食事を楽しみながら、英語のリーディング力も高めていこう。
Chef Gino’s Taste Test Challenge
Lexile指数
870L、TOEICリーディングスコア200から345
著者紹介
著者のカンパーニャはイタリア出身のシェフ。イタリアで調理を教えたのち、1900年代半ばにアメリカへ渡った。主に子ども達に調理を教えている。
イラストのロワリーは著作家兼イラストレーター。そのイラストがカードや児童書に使われているほか、自身でギャラリーも経営している。妻と娘とともにアトランタ在住。
作品概要
おいしくて簡単に作れる、子ども向けのレシピ本。その料理はパスタやピザから、スープ、デザートと様々で、どれも健康的なものばかりだ。子ども達が好みに応じて手を加えられるように、工夫されたレシピとなっている。
May先生おすすめの理由
初級から中級程度までの語句が分かり、基本的な文法が理解できる人向けのレシピ本である。
子ども向けとして書かれた本なので、丁寧な説明が特徴的だ。初めて英語のレシピ本を見る人にはぴったりだろう。イラストを交えた、とても可愛らしい作りの本となっている。
英語レベルは決して高くないのだが、英語のレシピは読み慣れていないとなかなか理解しにくいものだ。
この本をきっかけに調理に関する基本的な語句を再確認してみてはいかがだろうか。もちろん子どもと一緒に英語を勉強しながら料理するのにもぴったりである。
Make It Messy: My Perfectly Imperfect Life
Make It Messy: My Perfectly Imperfect Life
Lexile指数
1080L、TOEICリーディングスコア350から445
著者紹介
Marcus Samuelsson、Veronica Chambers
サミュエルソンは1970年エチオピア出身のシェフ。母親が結核で亡くなり、3歳でスウェーデン人カップルの養子となった。調理を学んだのちスイスやフランスで修行を積み、アメリカへ渡って23歳の若さで3つ星シェフとなる。
現在では自身のレストランを持つほか、執筆活動も行っている。チェンバーズはパナマ出身の著作家。アメリカのブルックリンで育った。Newsweekなどの副編集長も務める。
作品概要
世界的に有名なシェフ、マーカス・サミュエルソンの自叙伝。若者向けに書かれたこの本にはサミュエルソンの数奇な人生が記されている。失敗を受け入れ、夢を追い続けるインスピレーションを与えてくれる1冊。
May先生おすすめの理由
基本的な文法構造が理解でき、中級レベルの語彙力がある人向け。
困難を乗り越え、成功を収めている著者の人生に感銘を受けるだけでなく、スウェーデンの祖母から初めて料理を教わったことから、ニューヨークにある自身のレストランのことなど、料理に関心のある人にとって興味のありそうな内容ばかりである。
専門用語はほとんど出てこないので、洋書初心者にもおすすめの本だ。
この本を読んで、食品や調理に関する単語を含めた基本的な語句をしっかりおさらいしたい。ある程度リーディング力のある方なら、それぞれの文を確実に理解できるように読んでみるものいいだろう。
Cooking the Turkish Way
Cooking the Turkish Way: Including Low-Fat and Vegetarian Recipes (Easy Menu Ethnic Cookbooks)
Lexile指数
1130L、TOEICリーディングスコア350から445
著者紹介
Kari A. Cornell、Nurcay Turkoglu
コーネルは著作家であり、編集者でもある。料理、クラフト、園芸が好きで、現在は家族でアメリカの南ミネアポリスに暮らす。
ターコルーはトルコのククロワ大学教授。社会的コミュニケーションや文化研究の分野で活躍中である。
作品概要
ラムのケバブやバクラヴァなど、トルコの伝統料理のレシピを紹介するほか、ヨーロッパとアジアにまたがるトルコの歴史や地理、習慣や人々についても記した本。
紹介されているレシピの中には、低脂肪食やベジタリアン料理も含まれている。
May先生おすすめの理由
中級程度までの単語が分かり、普段あまり使わないような文法構造でも読むことができる人向けの本である。
それほど難しい英語レベルではないのだが、レシピ本特有の料理に関する専門用語が出てくるため、それらを学ぶ良い機会になる。
日本ではトルコ料理はまだそれほど一般的ではないが、欧米では馴染みのある料理ということで、レシピ本も多数出版されている。
トルコ料理の他にも、日本ではあまり見かけない国の料理本が手に入るのも洋書ならではだ。語学の面のみならず、料理からその国の文化等を感じることもできるので、気になる国の料理があれば読んでみてはいかがだろうか。
The Hundred-Foot Journey
Lexile指数
1190L、TOEICリーディングスコア400以上
著者紹介
モレイスはアメリカ人作家。スイスで育ち、世界各国で暮らしたのち、2003年にアメリカに戻った。
作家になる以前は、フォーブスで副編集長や海外特派員をしていた。現在はニューヨーク在住。
作品概要
ハサンはムンバイにある祖父が経営する小さなレストランの上で生まれた。食べ物に囲まれて育っていたハサンだが、あることがきっかけで家族はインドを出ることを余儀なくされる。
そして辿り着いたのはフランスの小さな村だった。そこで家族はインド料理のレストランを開くのだが、そこは有名なフランス料理店の向かいで……
May先生おすすめの理由
2014年に映画化もされた、インド料理とフランス料理がふんだんに登場する小説である。基本的な語彙と文法に加えて、普段あまり使わない単語や文法構造も理解できる人向け。
インド料理とフランス料理に関わる語句が多く出てくるのが特徴的な小説だ。フランス料理は日本でもすでに定着しているが、最近ではインドからのシェフを招いたインド料理店の数も増えてきた。
欧米ではインドからの移民は多く、その料理もかなり一般的なものとなっているので、旅行の際などにインド料理店を目にすることも多くあるはずだ。インド文化に関する知識も得られる1冊。
Fast Food Nation: The Dark Side of the All-American Meal
Lexile指数
1240L、TOEICリーディングスコア400以上
著者紹介
シュローサ―は1959年アメリカ・ニューヨーク出身のジャーナリストであり、主要メディアが取り上げないようなトピックに光を当て続けている。
有名なローリング・ストーン誌や60Minutesといったテレビ番組にも関わった。
作品概要
ファストフードは貧富の差を広げ、肥満の増加に火を点け、アメリカ文化の帝国主義を海外に推し進めてきた。こうした多くの代償を、風刺と機知に富んだ文章に、注意深い理由づけを織り交ぜながら綴った作品。
May先生おすすめの理由
中級レベル以上の語彙も理解することができ、複雑な文法構造にも対応できる人向けの本となっている。ページ数も多く、内容も本格的で、かなり読み応えのある本である。
ファストフードの弊害についてかかれた書籍は有名なものだけでもいくつかあり、話題になることも多いトピックなので、ぜひ1冊は読んでおきたいものだ。
社会問題とその原因などを扱った文章を普段から読んでおくことは、英語の資格試験のリーディング対策にもなるのでおすすめである。
Food and You: A Guide to Healthy Habits for Teens
Lexile指数
1250L、TOEICリーディングスコア400以上
著者紹介
Marjolijn Bijlefeld、Sharon K. Zoumbaris
ビーレフェルトは著作家そして編集者である。ザンバリスは著作家であると同時に司書でもある。本書以外にも二人の共作で本を出版している。
作品概要
10代の若者向けに、栄養の基礎知識、身体によい食事の選択方法、最大限に健康であるために運動が果たす役割などについて解説された本。また特に若者が感心を持ちそうな、ダイエットや摂食障害といったテーマも取り上げている。
May先生おすすめの理由
難しい語彙にもある程度対応することができ、複雑な文法構造も理解できる人向けの本。10代の若者に向けた解説とは言いつつも、かなり読み応えのある内容なので、成人に向けても十分におすすめの本である。
健康的な食生活というテーマは欧米でも高い関心があり、様々な読み物が出版されている。
栄養素の名前や運動に関する事、さらには糖尿病やアレルギーといった事については最低限の語彙は頭に入れておくと、普段の会話でも役に立つことが多い。
Chocolate: Sweet Science & Dark Secrets of the World’s Favorite Treat
Lexile指数
NC1330L、TOEICリーディングスコア450以上
著者紹介
フライデンボルは著作家で、主に若者向けの本を書いている。ほとんど毎日乗馬するというほどの馬好き。現在はアメリカ・ペンシルベニアに、夫と犬と馬と暮らしている。
作品概要
最先端の遺伝子科学と、社会的良心・歴史・文化が混ざり合ってできるもの、それがチョコレートである。世界で最も人気のある食べ物の1つを掘り下げた1冊。
May先生おすすめの理由
幅広い語彙力を備え、あまり使用されないような文法構造も理解できる人向けの本。英語レベルとしてはかなり高い書籍となるが、関連写真も豊富に掲載され、チョコレート好きならば興味深く読めるに違いない。
チョコレートの文化的背景などを知ることができる1冊である。英語レベルは高いが1文ずつはそれほど長くないので、単語をきちんと押さえていけば読み進められるはずだ。
本書のように1つのテーマに絞られた本だと、たとえ知らない単語が出てきても、関連性を持って覚えることができるので記憶に残りやすい。普段、単語の学習をするときも、関連のある単語はまとめて覚えるなど工夫してみよう。
In Defense of Food: An Eater’s Manifesto
In Defense of Food: An Eater’s Manifesto
Lexile指数
1390L、TOEICリーディングスコア450以上
著者紹介
ポランは1955年生まれ。ニューヨーク近郊のロングアイランドで育ち、オックスフォード大学などで学んだ。30年以上に渡って著作家として活動している。また1987年以降ニューヨーク・タイムズ誌に寄稿している。現在は画家の妻と暮らしている。
作品概要
人々が栄養を気にするあまり、より不健康になっているように見えるのはなぜだろうか。
人は何を食べるべきなのかという疑問に、この本は新しいようで実は古くからある、とてもシンプルな答えを提案している――『食事をしなさい。食べ過ぎてはいけません。植物性の食べ物を多く摂りましょう』
May先生おすすめの理由
普段あまり使われないような語彙や文法構造を理解できる人向けの本。1つずつの文が長めなので複雑に感じるが、それほど堅苦しい内容ではないので落ち着いて読み進めよう。
栄養や食品、健康に関する多くの語彙に触れることのできる本である。本書のように英語の難易度が高い本を読んでいて、しばらく考えてもうまく理解できない箇所に出会ったら、思い切って少し読み進めるのも1つの方法だ。
例えば、次の段落を読んでいて、あそこはこういうことが言いたかったのだと気付くこともある。
この記事の著者:May先生
みなさん、こんにちは。Mayです。 これまでに、留学したり、独学で勉強して英検1級を取得したり、幼児英語教育に3年間携わったりしてきました。 英語はなかなか短期間で身につくものではありません。 でも自分に合った学習方法を見つけてどんどん上達していく人を、たくさん見てきました。 みなさんが英語をより楽しく身につけられるように、私の経験や知識をお伝えできればと思っています。
May先生のおすすめ洋書シリーズ
テスト対策にも!目標を定めて洋書を読もう!TOEIC600点〜
Kindleのすゝめ








