独学でTOEIC900点獲得!レベルから勉強法、無理なく続ける5つのコツ

toeic 900点 勉強法
ねこ君
TOEIC900点は、やっぱり帰国子女とか留学経験者か、元々英語がすごく得意な人しか取れないのかなぁ…
にゃんこ先生
そんなことはないよ!英語は努力と継続。実際、かなり低い水準から独学でスコアアップして900点超を達成した人はたくさんいる。
ねこ君
そうはいっても、周りにはなかなかそういう人もいないし、どうやって勉強したら良いのか。。
にゃんこ先生
TOEIC900点はハードルが高いようにも見えるけど、実は誰でもできる現実的な目標。
にゃんこ先生
今日は独学で200点UPして、900点を突破した著者と一緒に、そのレベルから勉強法まで一緒に見ていこう!

 

TOEICを勉強している人は必ず1度は夢見るスコアが900点ではないでしょうか。

英語力を証明するためにとりあえず目指すのが900点。もしくは有名外資系企業に入りたい、仕事で箔をつけたい、など明確な目標を持って目指している方もいるかもしれません。

私も最初はなんとなく「英語力の証明に目指してみようかな~」くらいの感覚で900点を目指し始めました。

 

でも勉強していく内に、若い頃は英語を使って仕事をするのが夢だったことを思い出し、また家庭の事情の変わり、自宅で英語の仕事をするために900点必ず取らなければ!とTOEIC900点を目指す理由が変化していきました。

今回は留学経験なし、35歳過ぎてから英語学習を再開して独学でTOEIC900点を獲得した私が、900点を取るまでにどうやって勉強したのかをご紹介します。

 

筆者について:あきこ

妊娠・出産を経て35歳から一念発起して英語を学び直し。TOEIC710点からスタートしましたが、留学なし・完全独学で2022年に925点獲得しました。現在翻訳家として修業中。

TOEICで900点を取るとは?そのレベルや必要な勉強時間

TOEIC900 実用性 難易度

TOEIC(読み方:トイック、トーイック)は990点満点で出題数は200問、リスニングセクション、リーディングセクションそれぞれ495点(100問)ずつの得点構成となっています。

つまり、TOEICで900点以上を取るには、9割正解しないといけないことになります。

 

TOEIC900点のレベルは?

TOEIC公式のデータによると、900点以上を取る人の割合は全体で4%強です。

TOEIC スコア分布

 

また、TOEIC900点以上は英検では準1級~1級程度と同レベル。CEFRという外国語の運用能力の国際的な指標ではB2~C1と6段階で上から3~2番目になります。

語彙レベルは10,000語~13,000語、日常的に使う語彙からビジネスシーンで使われる用語まで多彩な単語を知っている必要があります。

以前の記事でTOEICの点数別にそのレベルを解説しましたが、その時に算出した偏差値では67~73となりました。

 

ねこ君
900点以上でも1割ぐらいは間違えても良いというのは意外!

 

TOEIC900点獲得に必要な勉強時間は?期間は?

TOEIC900点を取るために必要な勉強時間は、現在の点数や英語力によって異なります。

TOEICの点数を100点あげるためには大体200~300時間かかると言われています。特にこの時間は点数が高くなればなるほど長くなる傾向があるようです。

toeic スコアアップに必要な勉強時間

参考:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』

 

私自身も、700点から860点までは4カ月で到達しましたが、そこから900点までは5カ月かかりました(これにはテストを受けるタイミングや受験回の問題が難しかった等の要因もありますが…)。

参考URLによると800点→900点にするには大体275時間程度かかるようです。

平日は1日1時間、休日に4時間勉強して週に13時間、 1カ月で52時間、5カ月で260時間です。

これはほぼ休みなく勉強する計算になっているので、頑張って勉強して半年ものすごく頑張って3か月くらいではないでしょうか。

 

ねこ君
具体的に勉強時間がわかれば、ある程度先が見えてやる気に繋がりそう!

 

就職・転職への効果

TOEIC900点を取ると、実際にどんな効果があるのでしょうか?

私が実感したメリットは選べる仕事の幅が広がったことです。私は現在在宅翻訳者として仕事をしていますが、翻訳者の求人の多くは募集要項に「TOEIC900点以上(もしくは950点以上)」と明記されています。

なかなか大変なことも多い仕事ですが、家庭の事情により外で働くことが難しい私にとって、自宅で仕事をする選択肢があることはすごくありがたいです。

 

企業に就職するにしても、TOEIC900点あれば英語力が理由で書類選考落ちすることはほとんどないでしょう。

そして、「英語力がある」ことや「目標に向かって努力できる、結果を出せる」というアピールポイントも作れます。

 

ねこ君
TOEIC800点と900点で、就職や転職への有用性はどれぐらい変わるのかな?
にゃんこ先生
TOEIC800点以上であれば、英語を読んだり書いたりする機会がある仕事への応募では最低限の英語力が見せられるかな。英語をあまり使わない職種でも、800点や900点は努力の証明として受け取られることが多いはず。
にゃんこ先生
実務的な英語力がなかったとしても、TOEICのスコアでポテンシャルを見せることで、実務を通じて英語力をさらに上げるチャンスが掴めるはず!

 

何問ミスできる?TOEIC900点獲得のための「得点戦略」

TOEIC900 得点戦略

SP:シングルパッセージ問題、MP:マルチ(2/3)パッセージ問題

TOEIC900点を獲得するためには、どうやってこの目標を達成するのかという「得点戦略」を持つことが大切です。

得点戦略というのは、目標の点数を取るためにどんな問題は正解してどんな問題は間違えても良いのかを考えるということです。

特にTOEIC900点を目指す場合は、間違えて良い問題に着目するのが良いでしょう。

特にこのブログを読んでくださっている方は、TOEIC900点は自分にとって背伸びをした目標だという人が多いのではないでしょうか。そういう人ほど「得点戦略」を練ることが効果を発揮します。

 

得点割合について

TOEICの特徴の1つに、どんな問題も(概ね)1問5点であることが挙げられます。

つまり900点を獲得するには全体でミスを20問以下に抑えなければなりません。

 

また、一般的にはリスニングのスコアの方がリーディングのスコアより高く、平均点を比較すると45~60点程度差があります。

そこから考えると、リスニングでは94問以上正解で470点以上リーディングでは86問以上正解で430点以上を目指すと良いでしょう。

しかしあくまで平均に基づいた話をしているので、得意不得意に合わせてこの点数割合も変わります。

 

必要正答数が分かると、どの問題はできないといけないのかどの問題は間違えても良いのかを考えることができます。そして、それが本番、初見の問題でも見極められるようになるとぐっと900点が近づきます。

そのためにはまずは公式問題集で自分の得意、不得意を分析すること。そして本番の時間配分も重要になります。これはまた後で詳しく説明します。

 

リスニングの得点戦略

TOEC Part1は全問正解を目指しましょう。近年このPartの難化が話題になりますが、多くの場合は初歩的な問題です。全問正解するつもりで勉強しましょう

 

TOEIC Part2ではいわゆる間接応答問題に注意しましょう。

間接応答問題は、質問に対して直接答えない選択肢が正解となる問題です。例えば「This event is very popular every year isn’t it?」に対して「I have just moved here a few weeks ago.」が正解の問題です。

その他に複雑な文法、難解な語彙などの複合問題が出ることがあり、こういった問題は900点台の人でも間違えることはあります。

単純な疑問文、5W1Hの疑問文、付加疑問文等の基礎的な問題は全問正解を目指しましょう。

このPartでは不正解は大体2,3問に抑えたいところです

 

Part3で間違えて良いのは大体2,3問、Part4で落としていいのは3,4問です

この2つのPartで失点を抑えるには先読みを活用することです。先読みの方法は時間配分の項目で解説します。

 

リーディングの得点戦略

リーディングセクションは受験者の個性-得意不得意が出やすいセクションだと感じます。人によって戦略は変わるので、しっかり自分の傾向を分析・把握しましょう。

 

Part5の得点戦略

TOEIC Part5は30問を10分以内に解くのがセオリーと言われます。とにかく早く問題を理解し、正確に解答する力が求められます。

ただ、制限時間10分はマストではありません。私がTOEIC 900点突破した時も、12分程度かけていました。

ここでは3~6問に間違いを抑えましょう

 

長文が苦手でPart6,7で得点が稼げない人はPart5に力を入れましょう。

ただ、短文とはいえこのPartでは難解な語彙や難易度の高い文法問題が出ることもあり、950点以上の人も間違えるような問題も出ます。そういったことに留意しながら得点戦略を練りましょう。

 

Part6の得点戦略

TOEIC Part6も時間配分、早く解くことが重要なPartですが、このPart対策の勉強は必要ないことが多いです。Part5、Part7の対策、TOEIC頻出単語を勉強するとそれに付随してPart6の勉強にもなります。

どうしてもPart6の点数が上がらない、という人以外はPart5,7の勉強に注力しましょう。

Part6は問題数も少ないので間違いは2問程度に抑えたいところです

 

Part7の得点戦略

TOECI Part7はリーディングセクションの55%を占める難関Part、いやTOEICのラスボスです。

ラスボスらしく、第一形態(シングルパッセージで比較的難易度の低い問題)、第二形態(シングルパッセージで難しい語彙や文法が問われる問題)、第三形態(マルチパッセージ)に分かれています。

第一形態は短時間で正確に解けるようにしましょう。第二形態では難問や解答に時間のかかる問題を見極めましょう。捨て問を作っても良いです。

第三形態はここに来るまでにいかに時間を残すか、そして切り替えがポイントになります。ただし、しつこいようですが受験者の得意と苦手によってどういった戦略を取るべきか変わります!

 

Part7では第一形態(シングルパッセージの難易度低めの問題)では不正解は許されません。

ただ、最近はこの第一形態・第二形態の順番が入れ替わっていたり、第一形態の中に異様に難しい語彙問題があったりすることもあるので、テスト中に自分で「これは難問で捨ててOK」と判断できるようになっておくと時間的精神的余裕が生まれます。

第一形態、第二形態合わせたシングルパッセージで不正解は1~5問程度までが許容範囲。得意な人は極力不正解を減らし、苦手な人はとにかく早く解答して次に時間を残すのも手です。

第三形態、マルチパッセージでは不正解は2~4問程度に抑えたいところです

ここでは文法、語彙の難しい問題は少ないですが、複数の文章を参照して答えなければいけないタイプの問題が頻出です。ここで正答率を上げるにはリーディングセクション全体の時間配分と焦らず問題に集中することが必要です。

 

ねこ君
なるほど、900点を取るため、Part別に何問間違えられるのか考えて、得点戦略を作ることが重要なんだね。。自己分析だけでも大変そうだな。。
にゃんこ先生
己を知ることは試験対策でかなり大切!何が自分の弱点かをしっかり把握して、戦略的に伸ばせるところを伸ばすことが900点越えには必要になってくるね。

 

TOEIC900点獲得のための時間配分

TOEIC900 時間配分

SP:シングルパッセージ問題、MP:マルチ(2/3)パッセージ問題

「得点戦略」の中でも少し触れましたが、TOEIC900点を獲得するためには、全体で1割しか間違えることはできません

TOEIC は意地の悪いテストで、中盤に突然超難問を入れてきたりします。900点を超えたいならば、そういった問題に惑わされずに最後まで解き切らないといけません。

そのための時間配分について、私の場合はどうしていたか、具体的な数字もご紹介したいと思います。

 

私の場合、TOEIC900点のための時間配分で最も有効だった取り組みは、時計の絵を描いて覚えることでした。(詳細はリーディングの項目で説明します。)

toeic 時間配分 メモ

TOEIC本番でどうしても計画通りに時間配分ができない!という人に強くおすすめしたい、時計の絵記憶法です(時間配分については以前の記事で詳しく解説しています!)。

 

リスニング

リスニングでは英文が読み上げられて各設問に答えられる時間は数秒と決まっています。

でも、リスニング冒頭と各Partの最初に説明とサンプル問題の読み上げの時間があり、これは事前に1回でも模試を行う、もしくは受験経験があれば聞く必要はありません。

ここをうまく活用して問題文を先読みをし、会話や説明文の内容を理解するヒントにすることがPart3、4攻略の鍵です。

リスニング冒頭の説明&Part1の説明(1分30秒間)でPart3,4の図表とPart4の問題(特に各ページ2番目以降の問題文を読むのがおすすめ!)を、Part2,3の説明(各30秒間)ではPart3の問題を、Part4の説明(30秒間)ではPart4の問題を先読みすると良いでしょう。

 

2ページごとにページめくりの時間がありますので、ページをめくって最初の問題はその時間で先読みしましょう。

ポイントは先読みすることに集中しすぎず、会話や説明文が読まれるときはそちらに移れるように切り替えを意識することです。

 

リーディング

リーディングでは多くの人が時間内に解き終わらないという問題に直面していると思います。実際私も最後まで時間管理に悩まされました。

リーディングセクションの一般的な時間配分はPart5:10分、Part6:10分、Part7:55分とされています。

ただ、私は全員がこの時間配分通りに解く必要はないと考えています。それはなぜかというと、人によって得意不得意がかなり違っているからです。

 

私はPart5がかなり苦手で、特に複数の文法知識が問われるような問題はじっくり考えてしまう傾向がありました。

早く解かなければ!という焦りから一列ずらしてマークしてしまったこともあります。そういう時は分からない問題も引きずりがちで、ますます時間がかかってしまうという悪循環に陥ります。

そこで、Part5は10分を目指すけれど、12分くらいまでは許容しようと事前に決めました。

そして分からない問題はある程度で見切りをつけて、その時点で正解だと思うものに印をつけておいてあとで見直そうと切り替えの基準も決めました。

これでずいぶんと気持ちも楽になり、時間を有効に使えました。

 

Part6はPart5の時間と合わせて20分以内になるのが理想と考えました。

もし難問が出たら潔く捨てて、Part7に時間を残すことを優先しようとここでも切り替えの基準をあらかじめ決めました。

Part7は第一形態25分、第二形態10分、第三形態20分と細かく時間設定をしました。ここでも難問に時間を使うよりは最後まで解き切ることを優先するように心がけました。

本番では狙い通り、Part5は約12分、Part6でうまくカバーして大体21分程度でPart7に移れ、最後まで解き切って見直しをする時間を作ることができました。

 

このようにうまく時間管理ができたのは、さきほど書いた「時計を描いて覚える」ことによって、うまく脳の負担を減らせたからだと考えています。

時計を書いて覚える前は、私は複雑な言語の問題を解きながら、「えーっと今は50分で、45分までリスニングだったからあと5分。今113問目だから急がないと…!」って考えていました。1分1秒を争うテストなのに悠長すぎる!

時計の絵を覚えたことで、脳の言語情報を処理する部分ではなく、映像情報を処理する部分を使うことができるようになり、時計を見るだけで時間配分が正確にできるようになったのだと思います。

 

TOEICで求められる瞬発力には訓練が必要

TOEICでは「瞬発力」を求められる場面が多いです。

リスニングセクションでは問題文は1回しか読まれず、メモも取れません。読まれる英文を1度で理解するには、使われている単語の意味を瞬間的に思い出す必要があります。

また、リーディングセクションのPart5では1問20秒を目安に進めないと、最後まで解き終わることは難しくなります。

 

こういった「数秒で理解する、答えを出す」ことが求められる問題は、繰り返し訓練が必要になります。頭というよりむしろ体に覚えさせるような感覚です。

TOEICの勉強で最も時間がかかるのはここだと思います。

 

にゃんこ先生
時間配分について詳しく解説したこちらの記事も見てみよう!
合わせて読みたい!TOEIC時間配分

 

TOEIC900点を獲得して振り返る、効率の良い勉強法&参考書

TOEIC900 独学 学習ロードマップ

TOEIC900点を取りましたが、私には留学経験がありません。

英語の勉強は5年ぶりで、その間に出産もしたし、しばらく本を読むことができないほど時間的にも精神的にも余裕がなく、勉強の仕方も忘れていました。

私の英語学習再スタートは、基本はなじみのある勉強法に取り組み、良いTOEICの参考書を探すところから始めました

ここでは、実際に試行錯誤しながら勉強を続けて目標の900点を突破した今だからこそ分かる、TOEIC900点を獲得するまでの勉強法ロードマップ、そしてもっと早くこれやっとけば良かった!という効率の良い勉強法についてご紹介したいと思います。

 

文法の勉強

久しぶりに受けたTOEICで過去最低点をたたき出し、英語力の低下を思い知りました。

そもそもこの時は「そういえば過去完了や仮定法ってどんなルールだったっけ?」という状態に陥ってい他ので、まずは受験英語でみっちりやった英語の基礎、文法を復習しなければ!と考え、高校英語の文法書「evergreen」を買いました。

総合英語 Evergreen

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とりあえず文法書は1日1章読み進め、1周しました。また、文法書を読むのと並行して「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」にも手を付け始めました。

もちろん毎日はできず、休む日もあったし、どうしても1日で読み切れないページの多い章は2回に分けたりしていました。

 

今振り返るとここから勉強を始めたのは今後勉強を継続するのにすごく良かったと思います。

私は高校生まで英語は得意で、頑張ればできるというポジティブなイメージを持てる文法から入ったこと。読むというインプットが多い参考書から始め、間違えるというネガティブな経験が少なかったこと。そして1章読むという1日のノルマが明確で達成感が感じられること。

ここまで考えて勉強を始めたわけではなかったのですが、こういったところが勉強を習慣化する壁を越えられた秘訣かな、と振り返って思います。

 

公式問題集を本番通りに解く&復習

一通り文法の復習をしたところで、さっそく公式問題集を1冊解いてみました。

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9

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私が1番最初に買ったのは7です。これ、実は最初にTOEIC受験をした時に買ったけどそのまま放置していたもの。

その罪悪感があり早めに手を付けたかったこと、すでに本番で700点は取れていたこと、なるべく参考書にお金を掛けたくなかったことからすぐに公式問題集に移りました。

進め方としては、まず付属のマークシートとCDを使って本番と同じ時間で通しで解いて、採点します。

間違えたところは解答・解説の方でチェック。そして公式問題集の点数換算表を使って大体のレベルを把握します。その後は1から解説を読んで復習していきます。

復習の方法としては、リスニングは音声を聞いて音読、解説文を読んで理解する分からない語彙は単語帳に書き写して記憶するということをしていました。

 

参考書の音読

学生の時の勉強は書くことが基本ですが、TOEICの勉強では必ずしも書く必要はありません(マークシートをすばやくマークする練習は必要ですが!)。書くことって、とっても時間がかかる!

やり直し英語で意識して取り組んだことは「音読」でした。

 

しゃべることはアウトプットで、脳が指令を出して筋肉を動かすという運動です。人間はただ見ている・聞いているだけよりも自分が動いて体験した方が脳が刺激され、記憶に定着しやすくなります。

また、英文を音読する時は文章の意味が切れる部分や単語の意味のまとまり・チャンクを意識する必要があります。逆に言うと、しゃべれるくらいのスピードで文章が理解できていないと読むときに詰まってしまいます。それはTOEICで求められるような速度ではその英文を理解できていないということなんですよね。

記憶の定着を促し、自分の文章理解力を短時間で確認して訓練できるのがスピーキングの利点です。

 

私は今までに挙げた参考書をすべて音読をしていました。

勉強をしていると、その時の自分には理解ができないレベルの問題に出会うことってよくあります。とりあえず分からなくても何度か音読したらOK!次に行く!ということにしていました。

挫折しないためにも音読は良かったです。

 

公式問題集の音源をかけ流し

TOEICの勉強で時間がかかることは本番での解答スピードと精度を上げるための訓練です。特にリスニングはインプットの基本。そしてながら勉強がしやすいのも特徴です。

私はabceedのアプリを使って空いている時間は公式問題集の音源をずっと流していました。とにかく大量のインプットを!

そして試験が近くなったら再生スピードを1.2倍速にして修行。そうすると本番の音声がゆっくり聞こえて余裕を持って解答できます。まるで精神と時の部屋ですね。

これもSNSで見て藁にもすがる思いで試した勉強法でしたが、結果としてリスニングは最高480点取れたので効果があったのだと思います。

 

「もっと早くやっておけば良かった!」こと

以上のように私は割と正攻法でTOEICを勉強していましたが、振り返ってみてこれやっていればもっと早く得点が上がったかも?もしくは気持ちが楽になったかも?と思ったことを共有したいと思います。

 

  • アプリの活用

私は基本的には本を読んで答えを紙に書いて丸付けをして…という勉強法をしていましたが、これって実は無駄が多いんじゃないか?と疑っています。

それはTOEICを卒業して、次はスピーキングの勉強に力を入れよう、とエルサスピークというアプリをする中で気づきました。

アプリだと基本は書かなくて良い。すぐに採点してくれる。間違った問題だけ復習しやすい。今は音声認識技術も発達しているので、答えを喋って、それを採点してもらうこともできます

何かを記憶するには時間よりも回数。そう思うとアプリは英語学習に向いているのではないかと考えています。

 

私は昭和生まれの人間なので、TOEICの勉強は机に向かって紙の参考書を広げて書いて…とやっていたのですが、特に単語学習には苦労しました。ひたすら単語を覚えるだけって達成感もなく面白味もなくて…

TOEICで900点を取った後に「TANZAM」という単語学習アプリを知ったのですが、これは「TOEIC受験前に知りたかった…!」と心から思ったアプリです。

ネイティブの読み上げる英文の中の単語の意味を4つの選択肢から選ぶことで勉強をするのですが、効果音もついていて、クイズのような感覚で楽しみながら学べます

さらに単語の意味は言葉だけではなく絵でも表現されています。これは、英語を日本語にして理解するのではなく、映像やイメージで理解でき、TOEICで求められる英語を英語のまま理解する訓練ができるところが他のTOEIC学習ツールにない利点だと思います!

私はTOEIC Listneng&Readingは卒業しましたが、来年あたりにSpeaking&Writingを受験しようと思っているので今TANZAMで単語をやっています。他にもTOEFLやIELTSの単語も勉強できるので、英語資格全般に興味ある人に特におすすめできるアプリです。

 

  • TOEICを受験したら自分の点数の推移だけでなく平均点との差も見る

「これを最後のTOEICにしたい」と根を詰めて勉強し、意気込んで臨んだ回がありました。でも結果は前回受験時よりも点数が下がってしまいました。

前日に頑張って遅くまで勉強して頭が良く回らなかったんだ…と敗因分析をしていましたが、最近このTOEICの記事を書くのに過去のTOEIC平均点をまとめたところ、その点数が下がってしまった月は平均点が低かったんです。

それを見て、「なんだ、自分だけが悪かったんじゃなくて問題が難しかったんだ」と思えて気が楽になりました。と同時に、「もっと早くそれ知りたかった…!」とも笑

現在TOEICの平均点は過去1年分だけしか公開されません。自分のスコアが出たら同時に平均点も確認してメモすることをおすすめします

 

ねこ君
すごい参考にはなるけど、自分にあった勉強方法を見つけて継続するのは大変そうだな。。
にゃんこ先生
勉強法というのは正解がないから、やると決めたことをやってみて結果が出ないこともある。そんな時は結果のでないやり方で続けるのではなく、やり方を少しづつ変えてみることがおすすめ。
にゃんこ先生
試行錯誤をしながら、自分にとって継続ができるやり方を探していくことが、英語と長く付き合うためのコツでもあるよ!!

 

900点まであと一歩!勉強を継続するテクニック

TOEIC900 モチベーション 継続

短い時間で良いから毎日続ける。

やる気があるというのは脳内でドーパミンという物質が分泌されている状態のことを言うようです。

このドーパミンの増やし方は色々と研究されているようですが、最も簡単なのは「まずやってみる」ことです。

TOEICの勉強であれば問題集を開いて、まずは1問解いてみる、とりあえず音声を聞く等です。

そうすると不思議と「まぁもうちょっとやってみようかな?」という気持ちになるものです。心理学用語では作業興奮と呼ばれ、きちんと科学的な裏付けのある方法です。

 

また、人間の記憶についても有名な多く研究がありますが、何かを記憶するためには接触回数を増やすことが効率的であるというのが定説です。

同じ時間勉強するのであれば、1週間に1時間勉強するより毎日10分勉強した方が記憶に定着します。

 

ねこ君
確かに、勉強って始めるまでが一番大変だよね…10分でいいからとにかく勉強する!と決めてしまうのはとても良さそう!

 

「やり始め」と「中断」した時は頑張り時

これは個人的に今まで挫折したこと振り返って気づいたことですが、「やり始め」と「中断」は継続の二大ストッパー。

私だけかな?と思ったのですが、他の人に話したら共感していただいたので、結構そういう人は多いのだと思います。

 

習慣化するまでのやり始めは、とにかくめんどくさい!慣れていないことをするのって脳の負担も大きいです。ここは耐えどころ。

最初は小さく無理のない範囲で始めて、勉強することに慣れることを最優先にする、その瞬間の辛さだけを見るのではなく、少し見る幅を広げて俯瞰すると良いかも

時間軸を広げて1週間、1カ月後には楽になっていると思うとか、自分だけでなく他の人もやっぱりやり始めって大変だよねと考えてみるとか。

 

そしてなんらかの理由で中断してしまった時。ここでつまずいてしまう人は多くの場合、考え方が極端なんですよね。

学校の皆勤賞みたいに、一度でも駄目だと全部だめ!できたかできないかという2元論でしか自分を見ていない。また、自分で勉強する!と宣言したこと、予定を立てたことができないと「だらしない、自分はダメだ」と過度に自分に厳しいという傾向もあるかもしれません。

それが原因で苦しい思いをするなら「1日くらい勉強できなくてもトータルで同じ時間勉強すれば良い、物事が予定通りに進むことの方が少ない」と幅のある考え方をするように意識する

そうした方がストレスも少ないし良い結果が得られる可能性も高まるんじゃないでしょうか。

 

家の中で1番過ごす場所に参考書を広げておく

とにかく「勉強しなきゃ」と思った時に3秒で勉強できる体制を常に築いておくと良いです。

ただでさえ勉強することはめんどくさいのに、勉強するまでに引き出しまで歩いて、引き出し開けて、教科書出して…えーっと今日は何を勉強しようかな?なんてそんなこと毎回やらなきゃいけなかったらよっぽど意志の強い人でないと続きません!

 

家の中で1番過ごす場所に参考書を置きましょう

できれば表紙を上にして。邪魔ですよね?邪魔なのがむしろ良いんです!早く卒業して片付けたい!と思うから

そこにあるのに使わない、そして目標を達成できていないことを突き付けてくる、おしゃれとは言い難い邪魔な物体をずーっと目の付くところに置いておかなければいけない…これは心理学的な「罰」にもなります。

 

私はダイニングテーブルに勉強中のテキストを置きっぱなしにしていました。そしてペンケースも開けっ放し!

 

そして「勉強するのが楽しくて楽しくて、計画するのもわくわくする!という人以外は勉強することはルーティンで決めておきましょう。出る1000を30問、単語を100個、文法書を1章、とか。

勉強を始めるまでの負担を極力少なくすることを意識しましょう。

 

「できたらシール」は科学的に有効な手法

子供を育てていると絶対一度は「ご褒美のシール作戦」をすることになると思います。実はこれ、トークン・エコノミーという立派な名前の付いた科学的な方法です。

子どもの脳も大人の脳も作り自体はそんなに変わらないので、この手法は大人にも非常に効果的です。

ただ大人の場合、きちんと勉強する理由があるならシールやご褒美に頼る必要はないです。1日の勉強の目標を決め、それを記録するだけで十分達成感を感じられます

 

このやり方は人に薦められて試してみたのですが、私も最初は「そんなこどもだましな笑」と半信半疑でした。

でも1週間くらい続けてみると、「今日もあれ勉強しなきゃな」と意識するようになり、1カ月続けると勉強を続けられる自分を肯定的に捉えられるようになりました。

何より目標を立てる、記録するのって、手間もお金もほとんどかからない!全員におすすめできる、最強にコスパも良い方法です。

 

私はTOEICだけでなくやらなきゃいけないことを毎日to doリストにまとめ、できたらチェックを付けていました。また、その日1日どう時間を過ごしたのかも記録。この習慣はフリーランスになって仕事を管理するのにも生きています。

 

ロールモデル、ライバルを見つける

実は私、リアルの知り合いでTOEIC900点を目標に勉強を続けている人って出会ったことないんですよね。大学の時帰国子女の同級生が900点持っているって言っていたくらい。

環境によると思いますが、特に留学なし・独学でTOEIC900点目指そう!という酔狂な人は絶対数がそもそも少ないので実生活で出会うのは困難です。

でも今はSNSがあって、がんばって勉強している人と簡単につながれるいい時代です。そうやって一緒に頑張れるライバルや仲間を見つけると勉強を続けやすくなるかと思います。

そして、周りの人には「絶対に無理だ!」と言われるような高い目標でも実際に達成した人がいること、その人がどんな風に勉強していたのかなどを発信してくれることが私にはすごく励みになりました。

 

留学なし・独学でTOEIC900点を取る!と決めた時に1番最初に戦わないといけないのは「でもそんなことできっこないよ」と思う自分です。

できないと思いながらできるように努力をすることは非常にストレスのかかることですし、勉強の効率も下がります。

そして、次に戦うことになるのは「今更TOEICなんて勉強してどうするの笑」と邪魔してくる周りの人です。

こういう人たちって、どこにでもいます。勉強していない、できない自分にどこか罪悪感があり、正当化したくてそんなことを言ってくるんです。自分の人生に集中しろ!と思って放っておきましょう。結果を出せば黙ります。

 

ねこ君
TOEICは定期的にやらないといけない熱が出てくるんだけど、いつも3日坊主になってしまうことが多いんだよね。今度こそは続けてやる!!
にゃんこ先生
その調子!やる気はいらない、やれ!の精神でまずは毎日の勉強を始めて見るのがおすすめ。決まった時間に机の前に座るのも効果的!通勤通学の隙間時間も英語学習の味方だよ!
にゃんこ先生
君ならできる!900点突破、絶対やり切ろう!!

 

まとめ:TOEIC900点を獲得して良かったこと

TOEIC900 よかったこと

最後にTOEIC900点を取って半年くらい経って良かったと思うことをまとめてみました。

 

  • 英語での情報収集が可能になった

基本的に読めない・意味の取れない英文がほとんどなくなりました。

英文記事、論文も辞書を引けば内容を理解できます。特にITの分野は日々新しい技術ができるので、英語の情報が読めると世界が広がります。

私は好きな海外アーティストがいるのですが、その人のYoutubeを辞書なしでも概ね理解できるようになったのもTOEIC勉強して良かったと感じたことの1つです。

 

  • 仕事の幅が広がった

時間と勤務地に縛られずに働きたい、という希望を叶えることができました。

なかなか収入が安定しないとか、勉強や事務仕事等収入に直結しない仕事が多いといったデメリットもありますが、私にとってはメリットの方が大きいです!

またもし今後事情が変わって就職したいと思った時も、少なくとも何も資格がない状態の自分よりは就職しやすいだろう、という安心感もあります。

 

  • 勉強すればできる自分に自信が持てた

私は20代の頃もTOEICを受けていたのですが、仕事との両立が難しく挫折してしまいました。一時期は英語を使う仕事もしていたのですが、それも上手くいかず結局辞めてしまい、挫折感を味わいました。

そこから目をそらすため、英語が好きだった自分、英語を頑張って勉強していた自分に蓋をして英語から遠ざかって生きてきました。

でも、ささいなきっかけでまたTOEICを勉強して、目標である900点を取ったことで「私って自分が思っていたよりも頑張ればできるんだ!」と自分を肯定的に捉え直せました。そしてTOEIC900点獲得後、IT系の資格を取って翻訳の仕事にチャレンジすることができたのだと思います。

個人的には自分もできる!と根拠のある自信がついたことが1番良かったことかもしれません。

 

SNSを見ていると、TOEIC900点なんて誰でも取れるという言葉を目にすることが増えてきました。私もそうだと思います。

でもそこには但し書きが抜けていて、「(自分のやるべきことと両立して時間を作って、楽しい余暇の時間を削ってお金も払って300~500時間勉強すれば)TOEIC900点なんて誰でも取れる」なんですよね。

多くの人は結果としてできないことだと思います。だから今TOEIC900点を目指して頑張っている人は胸を張ってほしいです。みんな、頑張っているよ!

 

この記事が頑張っているみなさんの「あと少し」を埋める助けになったらいいなと思っています。

 

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この記事はインターンのKokiによって編集されました。

 

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