



TOEIC対策アプリとして真っ先に名前が挙がる、スタディサプリTOEIC。
しかし、「具体的にどんな学習ができるんだろう」「スタディサプリTOEICを始めたはいいものの、使い方がわからない」という疑問や悩みを持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか
そこで今回は、中学英語すらあやふやだった私のTOEIC点数を420点から910点まで引き上げた、スタディサプリTOEICの活用法を紹介いたします!
この記事を読むと、スタディサプリTOEICを120%活かす方法がわかり、英語学習へのモチベーションが向上すること間違いなしです!
大学生になってから英語学習に目覚め、TOEIC L&R 420点→910点を達成した理系大学院生です。英語に対する苦手意識がなくなったことで、英語論文が読めるようになり、研究の進捗もスムーズになりました。現在は国際学会での英語発表に向けて猛特訓中です!
目次
スタディサプリでTOEIC対策を始める前に

TOEICの勉強を始める際、「とりあえずTOEIC対策アプリをインストールしておこう」と考える方が多いのではないでしょうか。
しかしその状態では結局三日坊主で学習が終わってしまう可能性が高いのです。
自分の英語力を知らず、目標も学習計画もないままに英語学習をすることは、現在地も目的地もわからない状態で大航海にでるようなもの。
そこで、スタディサプリTOEICでの学習を始める前に、下記の手順にしたがって自分の英語学習のざっくりした道筋を立てておきましょう!
これだけで、英語学習の効果やモチベーションの維持のしやすさが劇的に向上します。
現時点での英語力を知る
まずは、自分の現時点での実力を知りましょう。
既にTOEICを受験したことがある方は、その時のスコアを見直し、受験時の状況(リスニングでどれくらい聞き取れたかなど)を振り返ってみてください。
TOEICを受験したことがない方は、問題集などを利用して、TOEICの問題を一通り解いてみることをおすすめします。
できれば時間を計り、本番同様の制限時間を設けて取り組んでください。
ここで大切なのは、自分のスコアに落胆しないことです。あくまでその時点での自分の英語力をはかることが目的なので、どれだけ点数が低くても問題ありません。
大切なのはスコアという数字ではなく、二時間英語に向き合うことの大変さや自分の弱点、制限時間内にどれだけ問題を解けるかをきちんと知ることです。
目標点数と学習期間を決める
次に、目標とする点数と、その点数を達成するための学習期間を決めてしまいましょう。
これらは自由に決めていただいてかまいませんが、重要なのは目標点数と学習期間を両方設定することです。
目標点数を決めた直後にTOEICを受験する日程も決め、「〇月〇日にTOEICを受験する」と友人や家族に宣言してしまうのがおすすめ。
後に引けなくなるので適度にプレッシャーがかかり、やる気につながりますよ。
大まかな学習計画を立てる
どのくらいのペースで英語学習を進めるのか、ざっくり計画を立てましょう。
「一日あたり〇時間勉強する」「三日に一度は〇時間以上連続でリーディングの演習をする」といったイメージです。
私の場合、英語学習について二つのルールを設けていました。
- 三日間で合計6時間以上勉強する
- 一日1回以上英語学習アプリを開く
これならば、あまり勉強ができない日が一日あったとしても、次の日に多めに学習するなどしてリカバーできます。
一方で、どれだけ気が乗らなくても一日5分は英語に触れるようにしていました。
自分のモチベーションを維持できる適度な目標を、はじめは探り探りで良いのでぜひ見つけてみてください!
4ヶ月でTOEIC500点アップ!スタディサプリの賢い使い方

ではここから、4カ月でTOEICスコア約500点アップを達成した私の、スタディサプリ活用法をご紹介します。
スタディサプリをインストールしたとき、私の英語の実力は以下のようなものでした。
- TOEICスコア420点(リスニング250点、リーディング170点)
- 中学2年時に英語の授業についていけなくなり、それ以来英語は常に苦手教科
ここから、以下の手順でスタディサプリTOEICを使って英語の基礎を学びなおし、紙媒体の問題集も併用しつつ演習を繰り返すことで、TOEIC900点以上を達成しました!
基礎講座―基礎英文法(初級者のみ)

基礎講座とは、中学レベルの英語を一から学ぶことができるコンテンツです。
TOEICで高得点を獲得するにあたり、高度な英文法知識は必要ありません。しかし、中学レベルの英文法や英単語の知識は、英語学習の土台として必要不可欠です。
基礎英文法講座では、そんな英語学習の土台となる基礎的な英文法が網羅されています。
基礎英文法講座は30のレッスンにより構成されており、学べる文法事項は以下の通りです。
これらの文法事項をすでにおさえられている方は、特にこちらの講座を受講する必要はありません。
一方、英語が苦手な方、文法知識を忘れてしまっていると感じている方は、こちらの講座で基礎的な文法知識をしっかりとインプットしておきましょう。
30のレッスンをすべて視聴するのも良いですが、レッスンのタイトルをみて、苦手だと思う文法事項についてのみレッスンを受講するのもおすすめです。
私は中学時代から受動態がかなり苦手だったので、受動態のレッスンは3回以上視聴しました。
パーフェクト講義

次に、スタディサプリTOEICの目玉ともいえる、パーフェクト講義を受講しましょう。
TOEICの7つのパートそれぞれについて、効率の良い勉強法や典型的な出題パターンなどを解説してくれます。
パーフェクト講義の基本的な流れは、
です。
こちらのパーフェクト講義は、30分以上のまとまった勉強時間を確保したうえで集中して受講することがおすすめ。
後述する実戦問題集での学習と並行して講義を受け、約3週間を目安に一気に終わらせましょう。
問題の解き方のコツや、注目すべきポイントが理解できるため、その後の学習効率がかなり向上します!
実戦問題集


実戦問題集とは、スタディサプリオリジナルのTOEIC対策用問題集です。TOEICの模擬問題を解きまくることができるコンテンツで、いうなればスタディサプリでの学習の軸。
私の場合、スタディサプリでの学習時間の80%は、実戦問題集に費やしていました。
実戦問題集はVol.1~Vol.10まで用意されており、それぞれにリスニング問題100問+リーディング問題100問=200問が収録されています。

実戦問題集NEXT(実戦問題集の続き)も合わせると、アプリ内でTOEICテスト20回分を解くことができるのです!
必要であれば、スタディサプリTOEICの内容を紙で学習するためのテキストも購入することができます。


では、実践問題集の活用法を、リスニングパート(Part1~4)とリーディングパート(Part5~7)にわけて紹介していきます。
TOEICリスニングパート勉強法

リスニングパートの勉強の手順は以下の通りです。
- 問題を解く
- 正解と解説を確認
- シャドーイング
- (不正解だった場合)もう一度同じ問題を解く
順番に解説していきますね!
問題を解く
問題を解くと、解説画面に遷移します。ここでは、自分がその問題に正解できたか否かと、問題音声のスクリプト(原稿)、解説が確認できます。

正解と解説を確認
その問題に自信をもって回答し、正解できた場合は、解説文を読み込む必要はありません。
一方、回答に自信が無かった、または不正解だった場合には忘れずにやることがあります。それは、解説文を読んだうえで画面下部の「後で復習する」にチェックを入れること。

TOEICの演習において一番重要なのは、間違えた問題を繰り返し解いて記憶に定着させることなので、ここはおさえておいてください。
シャドーイング
次に、同じ解説画面でシャドーイングをします。
シャドーイングとは、聞こえてきた英語音声のすぐ後を追って、同じ音声を繰り返すという勉強法です。シャドーイングは、リスニング力向上に最も効果的な学習法の一つです。
その重要性から、スタディサプリには「シャドーイングモード」というシャドーイング専用のコンテンツが用意されています。
自分が発音した音声を録音して聞き直すことができ、スピーキング練習もできる優れものです。
しかしながら、時間的な効率を考えて、私は解説画面でシャドーイングを行っていました。
具体的には、解説画面の問題音声をもう一度聞く機能を利用します。
解説画面のスクリプトの下には再生ボタンがあり、こちらを押すと問題音声が再生できます。これを利用した、解説画面でのシャドーイングの手順は以下の通りです。
- スクリプトを見ながら問題音声を聞く
- もう一度問題音声を再生し、スクリプトを見ながらシャドーイング
- スクリプトを見ずに、問題音声だけを聞いてシャドーイング
どうしても問題音声に聞き取れない箇所がある場合は、再生速度を一旦落としてシャドーイングをしてください。
しかし、低速度でできるようになったら、通常の速度に戻してもう一度シャドーイングしましょう。
通常速度の問題音声を聞き取れるようにならなければ、TOEICのリスニングを攻略することはできません。
(不正解だった場合)もう一度同じ問題を解く
シャドーイングが終わったら、もう一度同じ問題を解いてみてください。初めてその問題を解いたときに比べて、自分でも驚くほど音声が聞き取れるようになっているかと思います。
もしこの段階でまだ聞き取れない場合は、シャドーイングが不足している証拠です。聞き取れるようになるまで、何度でもシャドーイングを繰り返してみてください!
シャドーイングは時間も根気も必要な勉強法ですが、効果は抜群です。私はシャドーイングの演習を始めて1~2カ月ほどたったころに、急激に英語音声が聞き取れるようになってきました。
TOEICリーディングパート勉強法

リーディングパートは、Part5とPart6,7で問題のパターンがかなり違います。
Part5はいわゆる短文穴埋め問題です。短めの英文の中に空欄があり、①文法、②品詞、③語彙といった知識から、その空欄に当てはまる語句を導き出す問題です。
一方Part6とPart7は、英語長文を読んで英文の流れを汲み取って、穴埋め問題や内容読み取り問題を解く問題となっています。
この中で、スタディサプリでの学習に最適なのはPart5です。Part5の学習は以下のような流れで進めてみてください。
- 問題を解く
- 正解と解説を確認
- 単語や熟語を音読して記憶
問題を解く
Part5の解説画面には、「後で復習する」という欄があるので、不正解の問題や勘で回答を選んだ問題の場合は忘れずにチェックしておきましょう。

正解と解説を確認
また、正解できたとしても、解くのに30秒以上かかってしまった問題は「後で復習する」にチェックを入れることをおすすめします。
TOEICのリーディングパートで高得点をとるためには、Part5の問題を「できるだけ早く、正確に解くこと」が必要不可欠です。それ以降のPart6とPart7にできるだけ時間を残しておきたいからですね。
Part5の問題を素早く解けるようになるために、不正解の問題だけでなく、解くのに時間がかかった問題も復習し、瞬発的に問題が解けるようになっておきましょう。
単語や熟語を音読して記憶
解説を確認したら、その問題を解くうえでキーとなる単語や熟語を何度か音読し、記憶します。
下の問題の場合、specialize in という熟語表現が、専門とする、という意味を持つことを知らないと解くことができません。

そこで、「specialize in、専門とする、specialize in、専門とする…」と音読します。電車の中など声が出せない場所なら、心の中でつぶやくだけでもOKです。
コツコツ知識を積み上げることで、スコアや回答速度は劇的に伸びていきます!
Part6とPart7の長文問題はスマホ学習にあまり向いていないので、他の演習に飽きたときの気晴らし程度に使っていました。
学習の流れとしては、Part5とほぼ同じです。
Part6とPart7の問題文はスマホ画面だと改行が多くなり、また設問の選択肢を開くと問題文がほとんど見えなくなってしまうこともしばしば。

Part6とPart7を本格的にスタディサプリで演習したい場合は、パソコンやタブレット端末など、比較的大きい画面を持つもので学習することをおすすめします!
後述しますが、私はPart6とPart7だけは紙媒体の問題集も併用して演習していました。
TEPPAN英単語

TEPPAN英単語は、厳選された1,500語のTOEICの頻出単語を学ぶことができるコンテンツです。
単語の知識はリスニングにもリーディングにも大きく影響するので、ぜひスキマ時間を利用してコツコツ知識を積み上げましょう。
以下が私のおすすめする英単語学習の流れです。
- TEPPAN英単語の設定を変更
- 一日最低100単語に目を通す
- 730点レベル(または860点レベル)の単語まで終わったら、もう一度頭から周回する
順番に紹介していきますね!
TEPPAN英単語の設定を変更
TEPPAN英単語は、デフォルトの設定だと、下の画面のように英単語と4つの意味の選択肢が表示され、選択肢の中から正解を選ぶ形式となっています。また、英単語が表示される順番も一定です。

そこで、設定から「解答の選択肢表示:なし」「出題方法:ランダム」に設定します。

これで、英単語の下には意味の選択肢が表示されず、正解をチェックというボタンが表示されるのみとなりました。

TOEICテストでは、英単語をみたら瞬時に意味を把握する必要があります。
選択肢をみて始めて英単語の意味がわかるようではあまり役に立たないので、最初から選択肢が表示されないモードにしてしまいましょう。
一日最低100単語に目を通す
また、一日に学習する英単語の分量は、一日100語以上を推奨します。多いように感じると思いますが、100語に目を通すだけなら、約10分で終わります。このとき、完璧にすべて記憶しようと躍起になる必要はありません。
英単語を見る→日本語の意味を見る→英単語と日本語の意味を小さく音読する
を繰りかえして、テンポよく学習をすすめてください。
730点レベル(または860点レベル)の単語まで終わったら、もう一度頭から周回する
そして、TEPPAN英単語は、600点レベル、730点レベル、860点レベル、990点レベルという4つのレベルにわかれています。
私としては、このうち730点レベルまで、あるいは860点レベルまでの単語を完璧にすれば十分だと思います。
なぜなら、高いレベルの単語は登場頻度が少なく、覚えたとしてもスコアアップへの効果が低いためです。
登場頻度の低い英単語は、問題演習をしているときに登場したらその都度覚える、くらいの気持ちでいましょう。
そのかわり、基礎的な英単語は何度も周回し、英単語をみたら反射的に意味が思い浮かぶくらいのレベルにしておくことが理想的です。
スタディサプリTOEICの料金

スタディサプリの料金は月額3,278円で、6ヶ月、12ヶ月の一括払いをするとお得に使うことができます。
また、現在はお年玉キャンペーンで少しお得な金額でご利用することができるようです。キャンペーンは随時行っているようなので公式サイトをチェックしてみましょう。
また、通常のコースだけでなく、パーソナルコーチプランという上位のコースも存在します。

パーソナルコーチプランにすると、スタディサプリのTOEICコースだけでなく、日常会話コースが受講できたり、チャットでの学習サポート、紙のテキストなどの追加特典があるようです。
スタサプの効果を最大限引き出すコツ

ここからは、私が実際に使用してわかった、スタディサプリの効果を120%に引き上げるコツを紹介します
スキマ時間を活用
TOEIC対策用スマホアプリの一番のメリットは、場所や時間を選ばないことです。
英語学習においては、学習の継続が何より重要なことなので、スキマ時間を徹底的にスタディサプリでの英語学習に活かしましょう。
ATMやスーパーのレジに並ぶ時間、電車の中。数分のスキマ時間は日常の中に実はかなり潜んでいます。2分間という短い時間でも、英単語10個ほどに目を通すことができるはずです。
スタサプでは、学習時間を1分単位で記録してくれます!
その記録をみると、「今日はスキマ時間しか勉強してないのに、実は1時間近くも勉強していた」なんていうことも良くありました。
最初は大変かもしれませんが、少し暇ができたらスタディサプリを開く、という習慣がついてしまえば、大幅なスコアアップが見込めます!
復習モード
スタディサプリの良いところは、私たちが間違えた問題や苦手とする問題を覚えておいてくれるところです。
実戦問題集などに取り組み、不正解の問題や回答に迷った問題が発生すると、復習トレーニングモードが使えるようになります。
問題集に取り組んで3日ほどたったら、こちらのモードで間違えた問題の復習をしましょう。
日をおいて復習することで、確実に記憶が定着していきます!
問題集を使ったリーディング対策
スタディサプリは、Part6やPart7などの英語長文の学習には比較的不向きです。画面が小さくて、TOEIC本番とはかけ離れた問題の見え方になってしまうためですね。
そこで私は、Part6とPart7だけは主に紙媒体の問題集を使って演習をしていました。
使用していたのは、TOEICの公式問題集と、リーディング専用の問題集のテキストです。


紙媒体の問題集の場合は、間違えた問題や意味がわからず読み飛ばした単語にアンダーラインをひくなどして、後で復習をしやすいように工夫しましょう。

また、その問題を解くのにかかった時間などをざっくり計測しておくと、ペース配分をする際に役立ちます。
アプリと紙媒体の教材をうまく組み合わせて、自分にあった勉強法にアレンジしてみてくださいね!
まとめ
スタディサプリTOEICは、リスニングやリーディング、英単語と、TOEIC攻略に必要な要素をスマホ一台で学べる非常に便利なコンテンツです。
また、英語学習初心者の方も、学習の進め方やパート毎の勉強方法を一から詳しく理解することができます。
また、自分の苦手な分野や問題は何度でも復習ができるので、自分のペースでコツコツと勉強ができるのも強みです。
TOEICテスト20回分の問題や、文法等の詳しい動画講義、スマホで勉強できる手軽さ、と盛りだくさんなスタディサプリTOEICを使って、ぜひぐんぐんTOEIC対策を進めてみてください!


