



TOEICリーディングパートのスタートを飾るPart5。
一問あたりのボリュームが少ないため一見簡単そうに見えますが
「中々正答率が上がらない」
「Part5に時間がかかってしまい、リーディングパートの後半で時間が足りなくなる」
という悩みを持つ方も少なくないですよね。
実は、私がリーディングパートの中で最も伸び悩んだのがPart5です。
しかし、これから紹介する勉強法でコツコツ知識を積み上げていくと、「早く、正確に」Part5に回答し、確実な得点源にすることが可能です!
この記事の著者:かおり
大学生になってから英語学習に目覚め、TOEIC L&R 420点→910点を達成した理系大学院生です。英語に対する苦手意識がなくなったことで、英語論文が読めるようになり、研究の進捗もスムーズになりました。現在は国際学会での英語発表に向けて猛特訓中です!
目次
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TOEICパート5の概要

TOEIC Part5の問題形式は、「短文穴埋め問題」と呼ばれるものです。
短い文中に一か所だけ空欄があり、そこに入るものを4つの選択肢から選びます。

Part5は、リーディングパート全100問のうちはじめの30問を占めます。
英文が短いため比較的読みやすく、英語初心者にとっては貴重な得点源。また、TOEIC高得点を狙う方にとっては、全問正解を目標とするべきパートです。
しかし、正答率だけにこだわりすぎてはいけないというのが、Part5の難しいところ。Part5が満点だったとしても、そこに時間を使いすぎて後の問題が解けないようでは本末転倒です。
解答に時間を要する長文読解問題(Part6、Part7)に時間を残すためにも、Part5は10~15分で解ききることが重要。
つまりPart5は、一問あたり平均20秒~30秒で「素早く、正確に」解くことが理想なのです。

TOEICパート5を攻略するポイント

Part5は、時間をかけすぎず、かつ正確に解くことが大切だということがわかりましたね。
ではここから、Part5を学習するうえで押さえておきたいポイントを紹介します!
アプリ主体の学習がおすすめ
Part5の学習においておすすめのツールは、紙媒体よりもスマホアプリです。
Part5は短文の問題なので、スマホの小さい画面でも、選択肢も含めて問題全体が表示できます。また、一問あたりにかかる時間が短く、スマホを用いたスキマ時間での学習に最適です。
アプリは自分が間違えた問題を記録してくれるなど、紙の問題集にないメリットがたくさんあります。
自分の気に入ったアプリ等を使って、スキマ時間を活かしながら効率的に学習を進めましょう。
私が利用していたのは、
【新】英語文法問題1560問 TOEIC®テストPart5対策
という Part5対策専用のアプリです。

豊富な問題数、かつPart5に対象をしぼったシンプルなつくりで使いやすいです。また、復習のしやすさも魅力。4つの選択肢の横には「多分」というボタンがあり、迷ったらこれを押すことで、曖昧な知識をあぶりだすことができます。

また、復習モードでは、問題を解いた期間から不正解の頻度まで、様々な条件で復習する問題を指定することができます。

かゆいところに手が届く機能が満載で、値段もお手頃なのでおすすめです!

Part5の問題は2種類に分類可能
Part5の問題は、問題の特徴別にざっくりと2つの種類に分類できると考えられます。
以下では、それぞれの問題の特徴を紹介します。
文法重視問題
時制や品詞など、英語文法の知識がきちんと身についているかをはかる問題です。

例外もありますが、この種の問題特徴は
- よく似た文字列の単語が選択肢に並ぶ
- 空欄前後のみから正解を導ける場合がある
です。
文構造をスムーズに掴むことができ、しっかり文法の知識が身についていれば、解くのに時間がかからない問題です。TOEIC910点を獲得した際、私は約10秒~15秒でこの種類の問題を解けるようにしていました。
語彙問題
空欄に入れると文の意味が通るような英単語を選ぶ問題です。

例外もありますが、この種の問題特徴としては
- 4つの異なる英単語が選択肢に並ぶ
- 空欄前後からだけでは解答できず、全文読む必要がある
です。
私が最後まで苦労したのがこの問題です。
この問題の難しいところは主に二点です。
一つ目が、文の意味を把握できないと解けないため、全文を読む必要があり、時間がかかること。
二つ目が、語彙の知識が無ければ手も足も出ないこと。正解の英単語の意味を知らない時点でそれ以上は考えても正解できないので、語彙の知識を十分積み上げることが最重要です。
TOEICパート5の対策法

リーディングパートで最も得点源となりやすいPart5。
ここからは、Part5でほぼ満点を獲得できるようになった私の、具体的な勉強法を紹介します!
30問を一気に解いて実力確認
まずは、Part5全30問を15分間で解けるところまで解いてみましょう!
15分間で全て解ききれた場合は、そのまま解答のチェックに進んでください。解ききれなかった場合は最後まで解き、30問解くのに現時点でどのくらい時間が必要なのか記録しておきましょう。
休日などのまとまった時間が取れる日に、リーディング問題全体(Part5~7)を75分間の制限時間で解くのもおすすめです。しかしその場合も、Part5だけでどのくらい時間がかかったかを把握しておいてください。
全て解き終えたら、解答を見て答え合わせをしましょう。その中で、把握しておいてほしいことが二つあります。
- 上で紹介した文法重視問題と語彙問題のうち、どちらの方が苦手なのか
- 現時点で一問あたりに要する時間
特に勉強法が変わるわけではありませんが、自分が何に重点をおいて勉強すべきなのか、問題を解くスピードをどれくらい上げる必要があるかを知っておくことが大切です。
また、30問中正解が10問未満という方は、英文法や英単語の基礎的な知識がまだ足りていない可能性があります。
時制などの基本的な英文法の知識に全く自信が無い方は、初心者向けの英語の参考書などで一度復習しておきましょう。
私はまず、中学時代に使用していた英語の教科書を一通り読み直しました。その後、教科書だけで理解できなかった箇所は、スタディサプリという英語学習アプリの基礎英文法講座という動画を見て学習しました。
TOEIC対策をはじめる際、英文法や語彙の知識は中学レベルで十分です。後は、問題演習を通して、TOEICに頻出の文法や語彙を身に着けていきましょう。
時間を気にしながら問題を解く
自分の実力を知った後は、アプリを利用したスキマ時間での学習にうつります。基本的には「問題を解く→復習」の流れの繰り返しです。
まずは、一問問題を解きます。このとき、問題を解くための時間を強く意識しましょう。私の場合、30秒以内に解答できなかった問題は、最終的に正解できたとしても後で復習すべき問題に分類していました。
文法重視問題などは特に、時間をかければ解ける問題が多々存在します。しかし、「一問に5分かければ解ける」という状態ではTOEICで高得点を狙うことができません。
そのため、後で復習するべき問題には、間違えた問題や答えがわからなかった問題だけでなく、解くのに時間がかかった問題もぜひ入れておきたいところです。
最初は5分かかった問題も、何度も復習するうちに数十秒で解けるようになります。すると、類似の問題を解くスピードも上がり、解答速度がどんどん底上げされていきます。
解答を見ながら文法や単語をチェック
問題を解いたら、解答解説ページをみて、復習をしていきます。
ただ、問題をみて迷わず解答できた場合は次の問題に進んでしまってOKです。
間違えた or わからなかった or 時間がかかった問題のみ、次の手順で入念に復習してみてください。

手順1 文の構造をチェック
まずは、問題文の構造をチェックします。Part5の一問一問は短いですが、文構造は難しいものがあります。一回読んだだけで文の構造や意味が掴めず、何度も返り読みすることになると、大幅な時間ロスにつながります。
そのため、和訳なども駆使して、文の構造を整理します。
例えば、ぱっと下の文を見たとき、「to attract ~」が文全体にかかっているのか、ある単語を修飾しているのかがわからないかもしれません。

しかし、解答解説ページにうつって和訳を読めば、「to attract ~」が直前の「novel ways(新手の方法)」という単語を修飾する構造になっていることがわかります。

英文の構造を整理し、素早く意味を把握する練習は、英文の読解力自体の底上げにつながります。すると、Part5だけではなく、後のPart6,7等の長文読解問題の対策としてもダイレクトに活きてきます。
手順2-1 復習(文法重視問題)
文法重視問題の復習は、問題文の構造をチェックした時点で終わってしまうことが少なくありません。文の構造さえわかってしまえば、空欄に当てはまる品詞の種類はほぼ予測できるからです。
ただし、動詞に三単現のsを付けるか否かなど、文法重視問題には間違いやすいポイントが複数存在します。

何度も復習を繰り返して、自分が引っ掛かりやすいポイントを把握し、対策していきましょう!
手順2-2 復習(語彙問題)
語彙問題の復習は、ほぼ英単語の復習になります。
英文の意味がわかった時点で、空欄にどんな意味の英単語を入れるべきかは予測できます。その状態で解答をチェックし、答えとなる英単語とその意味を記憶します。
するとこの時点で、同じ問題をもう一度解けば、正解できる状態になっているはずです。
ここで、1つの語彙問題からできるだけ多く知識を吸収する工夫をしてみましょう。それは、4つの選択肢のうち、その問題では不正解となる3つの選択肢の英単語もチェックしておくこと。

TOEICで登場する英単語はある程度決まっており、その問題では不正解の選択肢の英単語でも、他の問題の正解になっていることがあります。
私の場合、知らない英単語が出てきたら全て吸収するつもりで、「英単語→日本語の意味」の順でひたすらつぶやいていました。
英単語の意味をひたすら覚えていくのはたいへんですが、接頭辞や接尾辞などの語源を意識することが英単語学習の助けになります。
例えば、co- という接頭辞は「相互に, 共に」という意味を持ちます。この知識があれば、coworker = 同僚(共に働く人)、cooperate = 協力する(共に何かをする)など、一部の英単語が劇的に覚えやすくなります。
英語の語源について学んでみたい方は、「英単語の語源図鑑」という本がおすすめです。可愛いイラスト付きでわかりやすく、英語学習の息抜きとしても使えること間違いなしです。

手順3 間違えた問題をもう一度解く
復習が終わったら、もう一度同じ問題を解いて、自分に知識が定着しているか確認します。
できれば1~3日ほどあけて、間違えた問題をチェックしましょう。少し時間をあけて同じ問題を解くことで、学んだ知識を確認しつつ、知識をきっちり定着させることができるのです(エビングハウスの忘却曲線)。
アプリで学習すれば、間違えた問題を自動で記録してくれている場合が多いかと思います。
一日の最後は間違えた問題の復習で締めると決めて、効率的に学習を進めましょう!
同じ問題で何度も間違えてしまうことがあるかもしれませんが、めげずに演習を繰り返すことで知識が定着し、自分の得意問題が確実に増えていきます!
3つのコツで攻略!TOEICパート5

ここからは、Part5を攻略する上でのコツや効率的な解き方を紹介していきます。
時間配分が重要!一問平均20秒で解く
TOEICリーディングパートの中で、Part5以外は全て長文読解問題です。解答に時間がかかるPart6, Part7に時間を割くためにも、Part5は10分ほどで解ききる必要があります。
すると、一問あたりに使える時間は約20秒。
そのためには、十分な英文法知識や語彙・表現の知識をつけたうえで、時間を常に気にしながら問題を解く訓練が必要です。
個体差はありますが、多くの英語学習アプリは、制限時間を設定することができます。大体のアプリでは、Part5の問題一問あたり60秒~120秒の制限時間がデフォルトで設定されています。
しかしこれでは長すぎるので、自分で20秒~30秒に設定を直してしまいましょう。

はじめは制限時間内に解けなくても当然ですので、気にしなくて大丈夫です。ただ、常に制限時間を意識しながら解き、少しでも早く解けるように心がけながら取り組みましょう!

選択肢から問題種別を判断
Part5の問題になれてくると、問題の選択肢に軽く目を通すだけで、それが「文法重視問題」なのか「語彙問題」なのかが判断できるようになってきます。
もし選択肢をみて、文法重視問題だとわかれば、まずは空欄の前後に注目しましょう。文法重視問題のうち、3割~5割は文の一部を読むだけで解答できます。
このような問題を10秒ほどで解けるようになれば、他の問題を解く時間をかせぐことができるのです。
一方、語彙問題の場合は、初めに選択肢の単語に軽く目を通すのがおすすめ。頭の中に選択肢の単語が入っているほうが、問題文を読んだときに素早く正解を導くことができます。
学習にはスキマ時間を活用
Part5はアプリで学習しやすく、しかも一問あたりにかかる学習時間が短くすみます。
つまり、スマホさえあれば「いつでも、どこでも」学習できるのがPart5なのです。
電車の中、レジの待ち時間、歯磨き中。日常の中で、数分のスキマ時間は溢れています。これらの時間をどれだけ活かせるかで、忙しい現代人の英語学習効率が決まるといっても過言ではありません。
ぜひ、スキマ時間ができたら英語学習アプリを開くという習慣をつけてしまいましょう!
私は、電車のホームなど周りの雑音が大きい環境でのスキマ時間を、Part5の学習に費やしていました。スキマ時間はできたけれど、リスニングの学習はやりにくいときに、Part5の学習はおすすめです!
まとめ
TOEICリーディングパートの得点源、Part5の勉強法について紹介してきました。
Part5は幅広い文法知識と語彙・表現の知識がダイレクトに求められ、高得点を取るにはしっかりと対策をしておく必要があります。
Part5は、文法重視問題や語彙問題などの特徴を知り、一問一問丁寧に復習していくことで、ぐんぐん正答率が上がっていきます。
日常にひそむスキマ時間を最大限に活用しながら、コツコツ学習していくことで、素早く正確に問題を解けるように頑張っていきましょう!




