




「問題数は少ないのに、いつもPart6に時間がかかってしまう」
「何度も問題文を読み返してしまって、中々解けない」
という方も多いのではないでしょうか。
TOEIC Part6は文法知識を問う問題と長文読解問題が入り混じっており、あらゆる英語力が問われる部分です。
そのうえ、最も問題数が多いPart7に時間を残すため素早く問題を解く必要もあり、実は苦手な方が多いのも確かですよね。
この記事を読むと、
- TOEIC Part6の効率的な勉強法
- TOEIC Part6を速く正確に解くコツ
がわかります!
この記事の著者:かおり
大学生になってから英語学習に目覚め、TOEIC L&R 420点→910点を達成した理系大学院生です。英語に対する苦手意識がなくなったことで、英語論文が読めるようになり、研究の進捗もスムーズになりました。現在は国際学会での英語発表に向けて猛特訓中です!
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目次
TOEICパート6の概要

TOEICのリーディングセクションは、Part5, 6, 7の3つのパートで構成されています。
その中でPart6は長文の穴埋め問題です。問題数が少ないため後回しにされがちですが、TOEICで高得点を狙うためには必ず対策するべきPartです。
リーディングセクション全100問のうち、Part6は16問分を占めます。
100 words程度のパッセージの中に4つの空欄が配置されており、その空欄に適する単語や文を選択肢の中から選択し、回答します。
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Part7に比べると英文が短く読みやすいですが、文法や語彙を問う問題から文脈を読み取る力を問う問題まで様々なジャンルの問題が出題されるため、決して難易度が低くはありません。
Part6の時間配分
TOEICリーディングパートの解答時間は全部で75分。その中で、文章量と問題の難易度を考えると、Part7に50分~55分は割くべきところです。
つまり、短文穴埋め問題のPart5と長文穴埋め問題のPart6に使える時間は20分~25分しかありません。短文穴埋め問題とはいえ、Part5の問題数は30問もあるので、Part6に費やせる時間は10分弱となります。
いかにPart6を素早く回答し、他のPartに時間を残せるかが高得点獲得のカギとなるといっても過言ではありません。
Part6の問題は主に2タイプ
Part6の問題は、大きく2つのタイプに分かれます。1つめが「文法問題」、2つめが「文脈問題」です。
1つめの「文法問題」は、空欄が含まれる一文を読み、適する品詞や意味の英単語を選択する問題です。下の画像の140番の問題ですね。

Part5を彷彿とさせる問題で、Part5の対策によって素早く解けるようになっていきます。一問20秒ほどのペースで回答できることを目標としましょう。
2つめの「文脈問題」は、空欄が含まれる一文だけでなく、前後の文や文章全体を読んだうえで、文脈から空欄に入る単語や文を選択する問題です。下の画像の131,132,134番の問題にあたります。

文章を読んでいる途中で回答できれば万々歳ですが、難しい問題は一度文章をすべて読み切ってから回答すると確実です。
ここからは、4カ月でTOEIC910点を達成できた私が、「はやく、正確に」Part6の問題を解けるようになった勉強法を紹介いたします!
TOEICパート6を攻略する勉強法

私がTOEIC対策をする上で、最も対策方法を模索したのがPart6です。
中々正答率が上がらない、解くのに時間がかかるという方も、以下の方法で勉強を進め、いくつかのコツをおさえれば、安定してスコアを獲得できるようになります!
紙媒体の問題集がおすすめ
まずPart6の対策に使う教材ですが、紙媒体の問題集を使うか、スマホより大きいタブレット端末の利用をおすすめします。
なぜなら、スマホでPart6の勉強をしようとすると、「文字が小さい」「スクロールする必要がある」など、勉強を進めるうえでストレスになる要素が多いからです。
本番のテストで画面をスクロールすることなどありえないので、出来るだけ本番に近い表記となる教材を利用しましょう。
精読で英語基礎力を向上

私のPart6対策は、ほとんどが地道な精読による英語読解力の向上です。
精読は、一文一文丁寧に、自分のわからない文法事項や単語を調べつつ文章を読み進めていくやり方です。
「10分以内にPart6を解かなければいけないのに、なぜ速読ではなく精読なのか?」と疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、正確に意味を取りつつ速く英文を読むには、ゆっくり正確に英文を読む練習を積むことが結局近道です。
Part6はPart7に比べて英文が短く、読み飛ばしても良い文がほとんどありません。文章全体を正確に読み進めるためには、基本的な英語読解力を伸ばすことが最重要事項なのです。
そこで、私が取り組んでいた精読中心のPart6対策の流れは以下の通りです。
- 一通り制限時間を守って問題を解く
- 時間を気にせず問題を解く
- 解答を見ながら文法や単語をチェック
- もう一度問題を解く
順番に説明していきますね!
1.一通り制限時間を守って問題を解く
まず、できれば問題集のリーディングパート全体を、本番と同じ75分間を制限時間として解いてみましょう。
しかし、忙しくてどうしてもまとまった時間が取れない場合は、Part6だけを8分~10分の制限時間で解いてもOKです。
ただ、TOEICテストの本番を受験する前に、少なくとも2,3回はリーディングパート全体を通して解く訓練をしておきましょう。普段10分前後のスキマ時間のみで勉強をしていると、75分間集中して英語を読み続けられず、普段解ける問題も解けなくなってしまうことがあります。
いずれにしても、スマホのタイマー機能を利用するなどして、常に時間を気にしながら問題を解き進めましょう。


2.時間を気にせず問題を解く
制限時間内に問題がすべて解けた方は、そのまま解答のチェックに進んでください。ただ、制限時間内に問題を解ききれなかった方も多いと思います。
その場合は、制限時間内にどこまで解けたかをチェックしてから、残りの問題をすべて解いてください。
時間が無くて一旦飛ばした問題などにもぜひ戻って、解きなおしてみてくださいね。
3.解答を見ながら文法や単語をチェック

すべての問題を解ききったら、英語学習で最も大切な復習の段階にうつります。復習の際は特に時間を気にすることはありません。
精読で一文一文を丁寧に読んでいき、より多くの英語の知識を付けることを目標としましょう。
あくまで目安ではありますが、私は一つのパッセージにつき10分~20分ほどかけて見直しをしていました。
長めのパッセージや自分の知らない英単語が多いパッセージには、たっぷり時間を使いましょう。
見直しでやることは主に二つで、「①単語の見直し」と「②文法の見直し」です。
多くのTOEIC問題集の解答解説ページは、英語の問題文(パッセージ)&和訳→英語の設問と選択肢&和訳→解説という構成になっています。
①単語の見直し
パッセージ全体を読み返し、意味がわからない単語や熟語に印をつけておきましょう。私は主にアンダーラインをひいていました。
慣れてきたら、問題を解くと同時に知らない英単語へ印をつけるようにすると、時短になります。

印をつけたら、和訳や辞書でそれらの単語の意味を確認し、英単語とその単語の意味を小さな声で何度か呟きます。
②文法の見直し
文法を丁寧に見直して、文の構造を研究してみましょう。
主節が長い文や、長い修飾節が含まれる文は、一読しただけでは文の構造がつかみにくく、意味がわからないことがあります。そこで、問題集の和訳や解説を活用しながら、構造を分析していきます。
目で読んでいるだけでは混乱しやすいので、是非英文に印をつけて読んでいきましょう。・
まずは文と文の間にスラッシュを入れると、文の切れ目がわかりやすくなります。

次に、文章の中で印をつけて部分に分け、構造分析を進めていきましょう。
構造分析のやり方は教科書や問題集によって様々ですので、自分のやりやすい分析方法でOKです。
以下に私の実践していた分析方法の例を紹介していくので、適宜アレンジして参考にしてみてくださいね。
- 主節(主語のかたまり)には”S”の印をつける
- 述語には”V”の印をつける

また、同じ単語に対して複数の動詞が対応している場合は、”V1”,”V2”などナンバリングした印をつけておくとわかりやすいです。

ある単語に修飾節がついている場合は、修飾される側の単語を□で囲み、その単語を修飾する節を〈〉で囲む

慣れないうちは、これらの印をつけるのにかなり時間がかかるかもしれません。しかしこの分析を繰り返すうちに、自然と頭の中だけで文の構造分析ができるようになっていきます。
すると、正確に意味をとりつつ英文を速く読めるようになります。
英語力を伸ばすために大切なのは、目の前の一問から最大限に知識を得ようとする意識です。
私はこの意識を常に持ち、各問題の選択肢すべてに対して①単語の見直しと②文法の見直しをしていました。
TOEIC Part6は四択問題で、正解となるのはそのうち一つだけ。しかし、不正解の選択肢の単語の意味がわからなかったり、英文の意味が取れない場合は、こちらも見直しをしておきましょう。
その問題では不正解の単語だとしても、TOEIC全体では頻出の単語である可能性が高いからです。一問一問を丁寧に見直して、効率よく英語力をあげていきましょう!
4.もう一度問題を解く
見直しが終わったら、もう一度同じ問題を解いて知識が定着しているか確かめてみましょう。
3日ほどあくと、思ったよりも内容を忘れてしまっていて驚くかもしれません。
しかしその場合はもう一度単語の意味や文の構造分析結果を復習して、内容を思い出せばOKです。
「覚える→忘れる(すぐには思い出せない)→覚えなおす」というサイクルを繰り返すうちに、徐々に記憶が定着していきます。
Part6向きの問題文の読み方を練習

精読によって英語読解力が上がれば、英文を読む速度も自然と上がっていきます。正直、これだけで十分Part6に対応可能です。
そのうえでPart6の効率的な解き方を知って訓練しておけば、後のPart7に時間を多く残しておけたり、正答率もあがりやすく良いことずくめ。
そこで、私が実践してきたPart6の解き方を紹介します!
選択肢を読んでから問題文を読む
Part6を読むときは、パッセージをいきなり読み始めるのではなく、一度次に解く問題の選択肢に目を向けましょう。
このとき、同じ意味の単語だが品詞や時制がバラバラの選択肢が並んでいる場合、それは「文法問題」です。

この問題では、空欄前後に注目して文を読みましょう。
文の一部分を見るだけで問題が解けるかもしれませんが、読み飛ばしてしまうと後々の文脈問題が解きにくくなります。
ざっくり文の意味を把握したうえで、次の問題に進みましょう。
次に、意味がバラバラの単語や、複数の英文の選択肢が並んでいる場合、それは前後の内容から答えを導く「文脈問題」です。


空欄前後だけでなく、前後の文を読んでその意味から正解を導きます。文法的にはどの選択肢も空欄に当てはまるので、判断に時間がかかるでしょう。
必要ならば何回か前後の文を読み返し、慎重に正解の選択肢を判断してください。
しかし、空欄に一文をまるまる挿入する問題(文挿入問題)は、パッセージ全体を読んだうえで解いた方が効率的な場合が多いので、少しでも迷ったらとばしましょう。

文挿入問題は最後に解く
Part6は一つのパッセージにつき4つの小問が対応する形になっています。
そのうち、文挿入問題以外の3つの小問が解けたら、最後に文挿入問題を解きましょう。
その時点で一通りパッセージに目を通しているはずなので、その内容を念頭に選択肢の英文を読み進め、当てはまるものを選びます。
学習が進み問題形式になれてきたら、パッセージを読みながら、その空欄にどんな内容の英文が入るか予測してみると、素早く問題が解けるようになります。
TOEICパート6対策におすすめの問題集
ではここから、私が実際に使用したり見たりした問題集の中で、Part6対策におすすめの問題集を紹介していきます!
TOEIC L&R公式問題集

TOEICテストを実施しているETSが出版した公式問題集の最新版です。この問題集は公式なだけあって、形式も難易度も本番そのもの。
普段の英語学習として、節目で自分の実力を測るための模試として……など、様々な用途で使用することができます。
一カ月に1テストずつ、本番通りの制限時間で解いてみると、自分の成長を記録できるので、やる気アップにつなげることができますよ。
解答解説ページでは、正解の選択肢や和訳だけでなく、なぜその選択肢なのかについての解説も豊富です。そのため、納得して次の問題に進むことができます。


TOEIC L&R TEST Part6特急 新形式ドリル

TOEIC対策の金字塔、「特急シリーズ」のPart6に特化した問題集です。
Part 6はリーディングパート内で最も問題数が少ないため、専用の問題集は少ないのですが、この問題集ではPart6のみをみっちり演習できます。
新書サイズの問題集なので、どんな鞄にも入り、場所や時間を選ばず演習できます。
問題の難易度は比較的易しく、オーソドックスな問題ばかりなので、初心者~中級者に特におすすめです。


TOEIC L&R TEST パート6特急 新形式ドリル (TOEIC TEST 特急シリーズ)
まとめ
TOEICリーディングパートの隠れた立役者、Part6の勉強法について紹介してきました。
Part6は、精読で地道に語彙力や英語読解力を高めたうえで、効率的に解くコツを掴むと、素早く正確に問題を解けるようになります。
Part6対策は、英語長文読解問題であるPart7の対策にも直結します。
自分に合った勉強法や問題集を見つけ、英語を読む力をぐんぐん伸ばしていきましょう!




