



「TOEICのスコアを短期間で伸ばしたい」「効率的な勉強方法を知りたい」という方はいませんか?
TOEICのスコアを短期間で伸ばすことはそれほど難しくありません。
筆者は大学院進学にTOEICスコアが必要だったため、2022年11月20日のTOEICを受験したところ「860点」を取得することができました。勉強期間は1ヶ月半程度(10月1日〜11月20日)です。
大学受験から3年間英語の勉強をしていない状態から勉強を開始し、独学でこのスコアを取ることができたので、短期間でのスコアアップは可能です!

きちんと戦略を立て、効率的な勉強をすればスコアアップできるので、これから具体的な勉強方法・おすすめの参考書・スコアを伸ばすポイントを紹介していきます。
この記事の著者:Tsuba
21歳の理系大学生です。地元の公立高校から地元の国立大学に現役合格。大学の勉強と同時にTOEIC860点・日商簿記2級・危険物取扱者 甲種 を取得しました。現在は大学院進学に向けて勉強中です!
目次
短期間でTOEICスコアアップするための2つの注意点

短期間でTOEICスコアアップするための注意点は以下の2つです。
- 適切な目標設定
- 勉強時間の確保
それぞれ詳しく見てみましょう。
適切な目標設定
勉強を開始する前に、まずは目標点数を決めます。この目標点数ですが、英語力0の人が短期間の勉強でいきなり高得点を取るのは難しいので、自分に合った適切な目標設定が必要です。
TOEICのスコアを短期間で伸ばしたいと考えている方は、「会社の昇格や昇進」「就活」「大学院進学」など何かしらの目的があるはずです。その目的を達成できる点数が目標点数だと思います。
しかし、その点数が短期間では達成不可能な点数の場合、ある程度の期間を設けて勉強をしなくてはなりません。したがって、短期間でのスコアアップには、最低限の英語力が必要なので注意してください。
目安として、筆者の勉強開始時の英語力を紹介します。
- 中学生レベルの英語はほとんど理解している
- センター試験で7~8割程度得点できる
- 大学受験から3年間は英語に触れていない
- TOEICは受けたことがない
大学院進学には最低600点が必要だったので、とりあえず600点を目指しました。TOEICの平均点が600点前後なので、これは実現可能な数字だったと思います。
ただ、より高いスコアを取ることができれば就活にも使えるので、できるだけ高いスコアを狙っていました。
勉強時間の確保
短期間でのスコアアップには、それなりの勉強時間が必要です。短時間の勉強を短期間やるだけでスコアアップするのは難しいので、まとまった勉強時間を確保しましょう。
一般的にスコアを100点アップさせるために必要な勉強時間は200時間〜300時間と言われていますが、最低限の英語力がある人が効率的に勉強すればもっと点数はアップします。
筆者の場合、期間は50日(10月1日〜11月20日)で、勉強時間は平日2〜3時間、休日5〜6時間で合計200時間程度です。初めて解いた模試は560点だったので、200時間の勉強で300点アップしています。
一般的に言われている100点アップさせるのに必要な勉強時間と同じ勉強時間で300点アップできたので、3倍も効率的な勉強ができたと思います!
以上の注意点を踏まえた上で、具体的な勉強法・おすすめの参考書を見ていきましょう!
短期間でTOEICスコアアップするための勉強法

短期間でスコアを伸ばす勉強の流れは以下の3ステップです。
- TOEICについて知る
- 金のフレーズ・でる1000で単語・文法を固める
- 模試を解く→苦手を潰すの繰り返し
筆者はこのステップにより、短期間でのスコアアップに成功しました。
TOEICの問題構成・時間配分を知る
勉強を始める前に、TOEICの問題構成・時間配分を知ることが重要です。まずは、TOEICの全体像をつかみましょう。
TOEICの問題構成は以下の通りです。
- リスニング(45分間・100問)
パート1 | 写真描写問題(6問) |
パート2 | 応答問題(25問) |
パート3 | 会話問題(39問) |
パート4 | 説明文問題(30問) |
- リーディング(75分間・100問)
パート5 | 短文穴埋め問題(30問) |
パート6 | 長文穴埋め問題(16問) |
パート7 | シングルパッセージ(29問),マルチパッセージ(25問) |
リスニングについては時間配分を気にしなくても大丈夫ですが、リーディングは時間配分を決めておくことが不可欠です。筆者は以下のような時間配分をしていました。
パート5 | 10分 |
パート6 | 10分 |
パート7 | 55分 |
20分経過した時点でパート7を解き始めるというルールを決めていたので、最後の方の問題が余ってしまう現象は起きませんでした。
600~800点が目標の方は最後まで解き終わる必要が無いので、パート5に時間をかける作戦もアリです。その場合、以下のような時間配分がおすすめです。
パート5 | 15分 |
パート6 | 10分 |
パート7 | 50分 |
TOEICについて理解したら、金のフレーズとでる1000を使って基礎力を身に付けます。以下で詳しく解説します。

基礎(単語力・文法)を固める
金のフレーズで単語を固める
TOEICを解くためには単語力が必須です。単語やフレーズが分かっていないとスコアアップは難しいです。
そこで、単語力を上げるためにおすすめの参考書は「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」です。

金のフレーズの良い点は以下の通りです。
- TOEIC頻出単語が多く収録されている
- 大事な類義語が一緒に覚えられる
- レベル別(600・730・860・990)に分かれている
- アプリ(abceed)で音声を聴きながら覚えられる
金のフレーズは1000単語が600・730・860・990点の4つのレベルに分かれています。600→730→860→990の順番で頻出なので、時間のない方は990点レベルを飛ばしても構いません。
単語を覚えるコツは「単語と出会う回数を増やすこと」と「発音しながら覚えること」です。
筆者は1日に200単語を3~4周して5日で1000単語に触れるペースで周回しました。このペースを継続できれば数週間で8割程度は覚えられると思います。この状態になったら、よく間違える単語を確認するだけでOKです。
1日に200単語を3〜4周するコツは、1単語1秒ペースで進めることです。赤シートで英単語を隠しながら、日本語から英語を確認していきます。このペースで進めると1周10分〜15分で終わります。これを1日に3〜4回繰り返すだけでOKです。
また、正しい発音が分からない場合は必ずabceed(後述)で発音を確認していました。自分が発音できる単語しかリスニングで聴き取れないので、発音して覚えることは重要です。

でる1000で文法を固める
TOEICのパート5は文法問題が30問出題されます。パート6にも文法問題が出題されるので、リーディングパートの約40%は文法問題ということになります。
本番ではパート5を10分(1問20秒)で解く力が必要となります。そこで、文法力を上げるためにおすすめの参考書は「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」です。

でる1000の良い点は以下の通りです。
- パート5の出題パターンが網羅されている
- 解説が非常に丁寧
- 文法問題を解く力だけでなく、長文を読むのに必要な力が付く
でる1000は全部で7章に分かれており、1日1章ペースで進めてください。1章の品詞問題だけは問題数がかなり多いので、2日で1章終えるペースで大丈夫です。
具体的な進め方は、1問ずつ「問題を解く」→「解説を読む」を繰り返すだけです。一気に1ページ分の問題を解いてから解説を見ると、最初の方の問題を忘れてしまうので、1問ずつ進めてください。また、解説には文法に関する貴重な情報が書かれているので、しっかり読んだ方が良いです。
このペースで最低3周はやっておきたいです。しかし、問題数が多いので2周目以降は間違えた問題だけを復習しましょう。でる1000をやるだけでかなり文法力が付くので、きついかもしれませんが頑張りましょう!
単語は毎日触れていないとすぐに忘れるので毎日すべきですが、文法はでる1000を3周するとかなり力が付くので、長文の勉強に入っていきましょう。

「模試を解く→苦手を潰す」の繰り返し
単語・文法の力がある程度付いたら、本番と同じ形式の模試を解きましょう。模試を解く意味は、TOEICの形式や時間配分を知ることや自分の実力を確かめることなどたくさんあります。
模試の中でもTOEICの開発機関であるETSによって制作されている「公式TOEIC Listening&Reading 問題集」を使うのがおすすめです。
公式問題集の良い点は以下の通りです。
- 公式の問題集なので、本番に近い問題が多い
- ナレーションが本番と同じ
公式問題集には、本番形式の問題(L:100問,R:100問)が2セット収録されています。
1セットはTOEICの問題形式や時間配分について知るために使用するので、最低2冊(4セット)は欲しいです。最新のものを2冊用意すればOKです。
筆者は、最初の1回分はTOEICの勉強開始時に解き、他は基礎が固まった2週間後から解き始めました。復習に時間が必要なため、1週間に1・2回のペースで解きました。短期間に連続して模試を解くことはなかったです。
公式問題集は、必ず時間を計りながら解き、本番と同じ条件で自分の実力を試しましょう。TOEICは時間が勝負の試験なので、時間制限を設けて解く練習が必要です。
また英語の参考書が読み放題のアプリ「AI英語教材 abceed」も活用していきましょう。
abceedの有料会員(料金は後述)になると、画像のような多くの英語教材が読み放題になります。

TOEICの模試もたくさんあるので、活用していきましょう。

必ずしも200問・100問を一気に解く必要はなく、「リスニングのみ」「リーディングのみ」「パート7のみ」のような使い方で大丈夫です。
模試を解くと、自分の苦手なパートが浮き彫りになります。TOEIC学習において最も大切な勉強は、自分の苦手パートを潰していくことです。
パートごとに参考書を買っていてはお金がかかりますので、abceedのパート別の参考書を使うのがおすすめです。

筆者がabceedで使用した参考書・おすすめ参考書を紹介します。
TOEIC L&R TEST初心者特急パート1・2
TOEIC L&R TEST初心者特急パート3
TOEIC L&R TEST初心者特急パート4
TOEIC L&R TEST初心者特急パート6
TOEIC L&R TESTパート6特急 新形式ドリル
TOEIC L&R TEST初心者特急パート7
1駅1題TOEIC L&R TEST読解特急
TOEIC L&R TEST読解特急2 スピード強化編
模試:TOEIC L&R TESTテスト 精選模試【総合】
※パート5はでる1000だけでOK
筆者は上記のような参考書を使用し、パート別の問題演習を行いました。基礎的な参考書ばかりですが、十分な力が付きました。
また、abceed内で金のフレーズ・でる1000を使用することも可能ですが、どちらも単語と文法をインプットするための参考書です。なので、記憶に残りやすい紙の書籍を使うことをおすすめします。
abceedでも金のフレーズを活用しましたが、発音の分からない単語を確認する時と単語をほとんどインプットした後のテストの時だけでした。なので紙の書籍とabceedとの使用割合は9:1程度です。
abceedのプランは以下の通りです。
- 1ヶ月プラン:2700円
- 3ヶ月プラン:6600円(2200円/月)
- 1年プラン:19800円(1650円/月)
1年プランがお得ですが、短期でスコアアップを目指す方は1ヶ月プランで大丈夫です。
筆者も1ヶ月プランを選択しました。 本番の10日前には有効期限が切れましたが、手元にある参考書を復習したので、1ヶ月プランで十分でした。
筆者の50日間TOEIC学習スケジュール

初期(開始後1〜15日目)
勉強を開始した最初の2週間は、ほとんど金のフレーズとでる1000の2冊だけを使用して勉強しました。
平日は金のフレーズを30分・でる1000を60分の計90分。
休日は平日の勉強に加え、abceedにある簡単なリスニング教材を聴いて、英語に耳を慣らしていきました。この際使用した教材は、初心者用の簡単なものです。
教材は英語が聴ければどんなものでもOKです。休日の勉強時間は合計すると2〜3時間程度でした。
中期(開始後16〜40日目)
中期に入ると、時間がある休日に模試を解き始めました。模試を解き、TOEICの問題傾向や特徴を把握した上で日々の勉強をする方が効率的なので、早めに模試を解くべきです。
模試以外にも金のフレーズとでる1000は継続的に勉強していたので、最低5時間、多い日で7時間勉強していました。
平日も金のフレーズとでる1000の勉強は継続。また、休日に解いた模試で自分の苦手パートが分かると思うので、そのパートの勉強をabceedの教材を使って行いました。ですので、平日でも3時間程度の勉強時間は確保していました。
中期が最も勉強時間を確保した期間で、英語力が格段に向上した期間でした。
後期(開始後41〜50日目)
平日はabceedでパートごとの演習だけを2時間ほど行いました。
休日は今まで解いた公式問題集・模試の解き直しをしました。一度解いたことのある問題でも、復習がしっかりとできていなければ普通に間違えます。2回間違えたということは、本当に苦手な問題ということなので、二度と間違えないよう復習しましょう。
「模試の解き直し」+「パートごとの演習」なので、4〜5時間程度は確保したいです。
金のフレーズ・でる1000に関しては、暇な時間によく間違える問題をサラッと見直す程度で、それほど時間をかけていません。
短期間でスコアアップするための3つのポイント

短期間でスコアを伸ばすために大切なこと・筆者が意識していたことを紹介します。
- テクニック・コツを学ぶ
- 時間を計ってプレッシャーをかける
- 復習を丁寧にする
以上の3つを詳しく見ていきましょう。
ポイント① テクニック・コツを学ぶ
TOEICには知っておくべきテクニックやコツがたくさんあります。知っているだけで即答できるものや選択肢から外すことができるものがあります。
テクニック・コツの例を軽く紹介します。
パート2:文頭(疑問詞は特に)に集中する
パート3・4:問題を先読みしておく
パート5:文全体を読まずに解ける問題は読まない
パート7:難しいと感じたら飛ばす
これらはほんの一部なので、参考書の解説やネットの情報から攻略法をたくさん学びましょう。
特に参考になったのは、Youtubeにある森田鉄也先生のTOEIC対策講座です。パートごとの問題の解き方が分かりやすくまとめられています。
ポイント② 時間を計ってプレッシャーをかける
TOEICは問題の難易度自体は高くありませんが、時間内に解ききるのが難しい試験です。ですので、日々の勉強の中で時間制限を設けて、時間内に解けるよう訓練する必要があります。
文法問題は1問20秒、長文問題は1問1分の制限を設けて勉強することで、本番で時間が足りなくなり焦ることは無いでしょう。
abceedなら自分で時間制限を設定できるので、その機能を使いましょう。

パート3・4の先読みの時間は20秒、パート5は1問20秒、パート6は1問40秒、パート7は1問1分の時間制限を設けていました。
設定した時間制限を超えてしまう問題もあるかと思いますが、その際は時間制限を超えて最後まで解ききっていました。 本番では時間のかかる問題、かからない問題も出てくるので、時間のかからない問題で埋め合わせればよいという考えで解いていました。
ポイント③ 復習を丁寧にする
復習はどんな勉強においても最も大切です。先ほど紹介した単語・文法・模試・苦手パートの演習のいずれの勉強も、復習をしなければ力はつきません。
復習の目的は、同じ問題が出たら絶対に間違えないようにすることです。何となく復習していても意味が無いので、次は絶対に間違えないという気持ちで復習をしましょう。
復習する問題は、間違えた問題・何となく選んで正解した問題だけでOKです。
ここで、参考程度に筆者の復習方法を紹介します。
リスニングは、スラスラ言えるようになるまでスクリプトを音読していました。この時、スクリプトを見ながらでも大丈夫です。
この復習をした理由は、自分が発音できる単語・フレーズしか聴き取ることができないからです。発音できる単語・フレーズを増やし、リスニング力の向上に繋げることができました。
リーディングは、知らない単語の意味や知らない文法の知識を白紙にまとめ、覚えたら捨てるという方法です。ただ白紙にまとめるだけでなく、覚えたら捨てるという点が重要です。
まとめることが勉強ではなく、覚えることが勉強なので、絶対に忘れないと思うまで何度も見返し、確実に定着した時点でまとめた白紙を捨てました。まとめるだけで満足せず、何度も見返した結果、リーディング力の向上に繋がりました。
まとめ
筆者は以上のような勉強法で50日で300点のスコアアップに成功しました。
元々の英語力や確保できる勉強時間には個人差がありますが、この勉強法を実践していただければスコアアップに繋がると思います!
これらを参考にTOEIC学習を頑張ってください!




