海外に長期滞在するためには、「留学する」「働く」の2つの方法以外にもいくつかの方法があります。そんな中、今若者に人気の海外長期滞在方法の1つが「ワーキングホリデー」。
海外で働く経験をしながら英語も学びたい、というのであればこのワーホリがおすすめです。
この制度を利用すれば、通常、簡単には取得することができない就労ビザを申請しなくても、ワーキングホリデービザでの就労が可能になります。
今回のこちらの記事では、ワーキングホリデーに興味があるけどよくわからないという方のために、ワーホリに関する情報を含め詳しく解説していきます。
まずはこの制度を理解した上で入念に計画を立て、1つ1つ準備を進めていきましょう。
この記事の著者:Antie やや
タイ在住。語学力を生かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、現在イギリスの大学で心理学とマーケティングを学ぶ息子あり。
目次
ワーキングホリデーとは?

ワーキングホリデー(通称ワーホリ)を直訳すると「仕事と休暇」となる通り、相手国で休暇(ホリデー)を過ごしながら、就労(ワーキング)といった体験ができる制度のことです。
外務省のホームページ概要では、ワーホリとは以下の通りに定義されています。
ワーキングホリデー制度とは、二国・地域間の取決め等に基づき、各々が、相手国・地域の青少年に対し、休暇目的の入国および滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。
各々の国・地域が、その文化や一般的な生活様式を理解する機会を相手国・地域の青少年んに対して提供し、二国・地域間の相互理解を深めることを趣旨とします
外務省:ワーキングホリデー制度より引用
ワーホリの期間
海外に滞在できる期間は国により異なりますが、この制度を利用して滞在できる期間は1年間。事情があれば半年〜数ヶ月など短期で帰国することもできます。
現地での生活は、大学へ学部生として留学をする際に課されるような厳しい条件などはなく、比較的自由に滞在することが可能。
英語力を磨くために語学学校へ通う、地元の人達と一緒に働く、旅行へ出かける、またヨガ教室へ通い趣味を楽しむなど、自分の目的に合わせて好きなようにプランを立てることができます。
ワーホリの年齢制限
国によって若干の違いはありますが、基本は査証申請時の年齢が18歳〜30歳以下であることが求められます。
フランスでは、18歳〜29歳、アイスランドでは18歳〜26歳の間に申請することができます。オーストラリアではワーホリの年齢制限が35歳まで年齢が引き上げられましたが、日本人はこの特例の対象外となっております。
大学生であれば休学、社会人であれば休職又は退職してワーホリに行くことが一般的です。
年齢制限に関して、最新の情報は外務省又は各国政府のワーホリのページを確認しましょう。
ワーキングホリデーの協定国

日本のワーキングホリデーは、1980年にオーストラリアとの間で協定が結ばれスタート。
その後1985年にニュージーランド、1986年にカナダと続き、2020年3月現在、日本は26ヶ国もの国とワーキングホリデー制度の協定を締結。
その地域はオーストラリアやカナダなどの英語圏、ヨーロッパやアジアなど広範囲にわたります。
ワーホリ協定国26ヶ国
まずはワーキングホリデーで行ける26ヶ国を、目的、地域別にみていきましょう。
英語がネイティブの国で本場の英語を学びたい!
目的に合わせて自由に選べるヨーロッパで人気の国
- ドイツ/ヨーロッパ
- フランス/ヨーロッパ
- アイルランド/ヨーロッパ
魅力がたくさん!ヨーロッパその他の国
- スペイン/ヨーロッパ
- オランダ/ヨーロッパ
- ポルトガル /ヨーロッパ
- オーストリア/ヨーロッパ
美しい街並みが魅力の東ヨーロッパ(東欧 )
- ポーラント/東ヨーロッパ
- スロバキア/東ヨーロッパ
- ハンガリー/東ヨーロッパ
- チェコ/東ヨーロッパ
中世の面影が残る小さな国バルト三国
- リトアニア/バルト三国
- エストニア/バルト三国
豊かな自然に恵まれた北ヨーロッパ(北欧)
- ノルウェー/北ヨーロッパ
- デンマーク/北ヨーロッパ
- アイスランド/北ヨーロッパ
- スウェーデン/北ヨーロッパ
一生に一度は行ってみたいラテンアメリカ
- アルゼンチン/南アメリカ
- チリ/南アメリカ
活気あふれるアジアの国
- 韓国/アジア
- 台湾/アジア
- 香港/アジア
残念ながら、アメリカにはワーキングホリデーの制度はありません。
ワーホリでどの国へ行く?
全部で26ヶ国もあるワーキングホリデー協定国。
どの国へ行こうか悩むところですが、ここで国選びをする際に注意したいポイントが、国によりワーキングホリデーの条件が異なるということです。
それら主なる条件は下記の通りです。
- 申請可能な年齢
- 申請手続きの方法(抽選または先着順など)
- 滞在できる期間
- 語学学校へ通える期間
- 就労できる期間や条件
どの国に行くかを決める際に、「好きだから」も1つの理由となりますが、せっかく行くのであればしっかりとした目的を持ち、それに合った国を選びたいもの。
一部の国を除いて一生に一度しか取れないワーキングホリデービザですから、自分のやりたいことは何なのか、よく考えてこの制度を有効に活用しましょう。
ワーキングホリデーで何ができる?

海外の大学へ留学といった滞在とは異なり、ビザの有効期間内はその国で自由に過ごすことができるワーキングホリデー。
ワーキングホリデーに参加する人の目的はさまざま。どのような時間をその国で過ごすかはその人の行動次第です。
英語や文化を学ぶ
滞在中は語学学校へ通うことができますが、通える期間は国ごとに異なります。英語圏ならば本場ネイティブの英語、またヨーロッパ圏では英語以外の言語を学ぶことも可能。
その他、ボランティア活動や国際交流に参加するなど、自分を英語に触れる環境に置くことで英語力の向上にもつながります。
滞在中に学べるのは語学だけではありません。料理教室やヨガ教室に通うなど習い事をすることももちろんオーケー。帰国後にも役に立つ何かのスキルをぜひ身につけてください。
海外で仕事をする
ワーキングホリデービザは、現地で働くことが許可されている数少ないビザの1つ。ぜひ活用したいものです。
目的や働き方は人それぞれですが、英語力によって就ける仕事の選択枠が変わります。英語力ゼロ〜初級の場合は、日本レストランや土産物店、ツアーガイドの補助など、主に日本人観光客を相手にする仕事。
英語のレベルが上級になれば、地元企業の一般事務やインターンシップなど職種の幅も広くなり、就ける仕事の種類が増えます。
そのため、出発前にそれなりの英語力をつけておくことも大切なことです。
もし、ワーキングホリデーでの滞在目的が「ワーキング」、つまり仕事をするということに重点が置かれている場合には、現地に到着してからすぐに仕事を得るためにも、渡航前の入念な準備が必要。
準備するべきものの1つが英文の履歴書です。限られた滞在の期間で履歴書をイチから作成するとなると、その分仕事探しが遅れてしまいます。
できることであれば、渡航前に作成しておくことをオススメします。
»参考:米国トップMBA取得者が語る、英文レジュメ(履歴書)の作り方
旅行する
就学や就労には制限(※国により条件が異なる)がありますが、旅行に関しては制限がありません。
ビザの有効期限内であれば出入国が自由のため、滞在先の都市を拠点に近隣の外国へ旅行することももちろんオーケー。「ホリデー」が目的であれば、思い切って長期の旅へ出発!
たくさんの新しい出会いや発見はもちろん、普段ではなかなかできない体験をするということは一生の思い出になること間違いなしです。
ワーホリおすすめの国と申請手順解説!
ワーキングホリデーで人気の主要2ヶ国を詳しくみていきましょう。
オーストラリア

基本情報
- 国名: オーストラリア Austraria
- 首都: キャンベラ Canberra
- 公用語: 英語
- 面積: 約7,692,024 km²
- 人口: 約25,632,287人(2019年オーストラリア統計局)
- 通貨: AUD(オーストラリア・ドル)
- 日本との時差: プラス2時間(地域により異なる)
1980年に始まったワーキングホリデー制度。オーストラリアは、初めての協定国として広く知られ、現在ではワーキングホリデーで選ばれる人気の国ナンバー1とも言われています。
人気の都市
オーストラリアは南半球にあり季節は日本と逆になります。世界で6番目に大きな国オーストラリアは、日本の面積の21倍。
そんな広大な国土を持つオーストラリアは、1年中を通して温暖な地域があるなど都市により気候や特徴が異なります。
その中でも人気の都市が、世界で住みやすい都市ランキングにも選出されている「シドニー」と「メルボルン」。
オーストラリア東南部・ニューサウスウェールズ州の州都である「シドニー」は、経済や文化などさまざまな分野でオーストラリアの中心となっている大都市です。
「メルボルン」は、シドニーに次ぐオーストラリア第2の都市でありながら、少し郊外へ足を伸ばすだけでダイナミックな自然を楽しむことができるなど多彩な魅力にあふれています。
オーストラリアのワーホリビザを申請するための基本条件
ワーキングホリデービザはオーストラリア国外から申請を行い、申請者は以下の基本条件を満たしている必要があります。
- オーストラリアとワーキングホリデープログラム協定国のパスポート保持者
- ビザの申請時に18歳以上31歳未満である
- 過去にワーキングホリデービザでの入国歴がないこと
- 人物審査及び健康診断(状況による)の条件を満たしていること
- 扶養する子供の同伴は不可
- 英文の資金証明書(オーストラリアドル建て)を用意する
滞在期間
ワーキングホリデービザ(subclass 417)のビザの有効期限は12ヶ月のため、有効期限が切れる前にオーストラリアに入国しなくてはなりません。オーストラリア入国後は、12ヶ月の滞在が可能となります。
その他のほとんどのワーキングホリデー協定国では、ワーキングホリデービザでの入国は1回のみとなっていますが、オーストラリアでは2回目のワーキングホリデービザの申請が可能。
2回目のビザを申請するためには、1回目のワーキングホリデービザでの滞在中に、特定の仕事に3ヶ月従事したという証明が必要になります。
さらに、2回目のワーキングホリデービザでの滞在中に6ヶ月間特定の仕事に従事した場合には、3回目のワーキングホリデービザの申請が可能となります。
なお、ビザの有効期間内であれば何度でも出入国をすることができます。
就労条件
ワーキングホリデービザを所持しオーストラリアに滞在する場合には、職種、業種を問わず就労が可能。1雇用主のもとで最高6ヶ月までの就労が認められています。
ただし以下の仕事の場合には、許可を求めることなく同じ雇用主のもとで6ヶ月以上の就労が可能となります。
- 作業が異なる場所で行われ、1つの場所での作業が6ヶ月を超えない場合
- 動植物栽培に関わる職種
- オーストラリア北部での特定された産業に関する職種
- 森林災害の復旧活動
これら以外の職種で、同じ雇用主のもとで6ヶ月以上就労したい場合には許可が必要となります。詳しくはAustrarian Government Department of Home Affairs(オーストラリア政府内務省)のこちらのページを参考にしてください。
就学期間
語学学校など学校へ通える期間は最長4ヶ月まで(17週間)となっています。
まずは英語力をアップさせながら情報をゲット。オーストラリアでの生活に慣れるためにも多くの人は到着後、最低数ヶ月は語学学校へ通っています。
英語力が上がれば、現地での経験の幅も広がることでしょう。
ワーキングホリデービザ申請について
ビザ申請から取得までにかかる日数は人それぞれに異なりますが、提出書類に不備があったり、申請書に記入漏れがあった場合などにはさらなる情報確認のための時間がかかることに。
そのため、ビザ申請は日程を考慮して計画的に準備を進めることが大切となります。
ステップ1 健康診断
全ての申請者は健康上の基準を満たす必要があり、状況に応じて健康診断が必要になる場合があります。
健康診断が必要となった場合にはビザ申請後にメールで知らせが届き、このメールは申請が完了してから1週間後に届きます。
ビザ申請用の健康診断は、移民局指定の病院で受けることになるので、移民局からのメールで内容を確認の上準備をしましょう。
詳しくは、オーストラリア政府内務省ウェブサイトのHealthのページで確認することができます。
ステップ2 書類の準備
ビザ申請の際に必要なものは
- パスポート(有効期限に注意)
- クレジットカード(申請料金支払いは全てクレジットカードで決済)
- 英文銀行残高証明書(オーストラリアドル建て)
となっています。残高証明書に必要な金額は、滞在にあたり十分な資金として$5,000以上となり、片道の航空券で入国する場合には、帰国時の航空券を購入するための資金の証明も必要となります。
その他、人物審査として追加の書類の提出を求められる場合があります。詳しくは、こちらのページのCharacter Documentsの項目にて確認をしてください。
ステップ3 オンラインで申請
オーストラリアのワーキングホリデービザの申請は全てオンライン上で行うため、まずはアカウントを作成することから始めます。申請の流れは以下の通りです。
- オーストラリア政府内務省ホームページのImmiAccountでアカウントを作成
- フォームに記入後、必要書類をアップロード
- オンライン決済で申請料金の支払い
- ビザ申請審査の結果がEメールに届く
オンライン申請についての詳しい情報は、Applying online in ImmiAccount で確認をすることができるので、オーストラリア政府の最新情報を確認しながら申請を進めていきましょう。
カナダ

基本情報
- 国名: カナダ Canada
- 首都: オタワ Ottawa
- 公用語: 英語 フランス語
- 面積: 約9,984.671 km2
- 人口: 37,894,799人(2020年1月カナダ統計局)
- 通貨: CAD(カナダ・ドル)
- 日本との時差: マイナス13時間(地域により異なる)
人気の都市
大自然に恵まれた国カナダ。ロッキー山脈、ナイアガラの滝、レイク・ルイーズなど大自然を楽しめる見どころが多く点在しています。
世界で2番目に大きな国カナダには6つの時間帯があり、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までは夏時間(サマータイム)となります。
カナダの公用語は英語とフランス語。しかし、全てのカナダ人が2ヶ国語を話すわけではなく、フランス語を多く話す州は、元々はフランスの植民地だったためにフランスからの移民が多く住むケベック州です。
カナダは多民族国家であり、政府は各国からたくさんの移民を受け入れています。また治安もよく生活しやすい国としても知られており、世界中からの留学生にも人気の国となっています。
そんなカナダのワーキングホリデーで人気の都市と言えば「バンクーバー」と「トロント」。
「バンクーバー」は、ブリティッシュ・コロンビア州最大の都市です。大都市でありながらも、海や山に囲まれた豊かな自然が魅力。多民族、多文化が共存しており、観光地としても人気があります。
「トロント」は、オンタリオ州の州都でありカナダ最大の都市。商業、金融、経済の 中心地でもあります。トロント周辺には湖や美しい公園が点在し、観光地として有名な「ナイアガラの滝」へはバス、鉄道、車などを利用して2時間ほど。トロントからの日帰りも可能です。
カナダのワーホリビザを申請するための基本条件
カナダでのワーキングホリデーは、International Experience Canada (IEC)と呼ばれ、カナダ政府が運営するプログラムの1つ。カナダを旅しながら、学び、働くことができる若者のための特別プログラムです。
IECでの滞在のためのビザ取得の資格を得るには、次の条件を満たす必要があります。
- カナダとIECの協定を結んでいる国のパスポート保持者
- 申請時の年齢が18歳以上31歳未満である ※ IEC申請時に年齢が確認され、その後ワークパミットを申請するための招待状を受け取るまでに31歳になってしまった場合は、参加資格が取り消されるので要注意
- 有効なパスポートを有する(有効期限内での滞在が可能)
- Biometoric(バイトメトリクス:個人識別情報)の手続きをしていること
- カナダ滞在中での疾病をカバーすることができる保険に加入すること
- 往復の航空券、片道の場合は帰国のための航空券購入資金があること
- 扶養家族を伴わない
- 英文の資金証明書(カナダドル建て)を用意する ※カナダ滞在中の費用をカバーできる資金CAD2,500相当
- プログラム参加費が払えること
滞在期間
カナダでのワーキングホリデービザでの入国有効期限は、ビザが下りた日にちである「就労許可通知書」発給から12ヶ月以内にカナダへ入国する必要があります。そしてカナダ入国後は、最長1年間の滞在が可能。
ワーキングホリデービザを取得することで、カナダでは「1年間の就労許可」と「6ヶ月以内の就学許可」を受け取ることができ、企業でのインターンやアルバイト、またはボランティア活動などを行うことが可能となります。
なお、カナダではワーキングホリデービザの延長は一切認められておらず、取得は一生に一度きりとなっています。
就労期間
ワーキングホリデービザで滞在の場合、同一雇用主の元で就労できる期間は国ごとにより異なります。カナダの場合は、ビザの有効期限内であれば同一雇用主就労できる期間の制限はありません。
就学期間
カナダのワーキングホリデービザでは、滞在期間内に最長6ヶ月間学校へ通うことができます。
カナダでの滞在目的が英語取得が目的の場合は、長期の就学期間を可能にするために設けられている学生ビザ(就学許可証:Study Permit)を取得することにより、半年以上のカナダ滞在を必要とする語学学校などへも通えるようになります。
ワーキングホリデービザ(カナダ)申請について
カナダのワーキングホリデービザは、正式には「international Experience Canada (IEC)」と呼ばれ、「Work Permit(就労許可証)」という一般的なビザの一種です。
ビザを申請するにあたり理解しておいていただきたいことは、カナダでのワーキングホリデーのためのビザ申請は少しややこしい、ということです。
申請から取得までの流れをしっかりと理解し、1つ1つ準備をすすめていきましょう。なお、自分で手続きを行う場合には、カナダ政府(CIC) のホームページにて詳細を確認することができます。
また、カナダのワーキングホリデープログラムには定員が設けられており、その数は6,500人となっています。
募集状況や定員に達したかどうかは、カナダ政府(CIC)のImmigration and Citizenship のサイトで確認できるので、最新の情報をこまめにチェックをするようにしてください。
申請の大きな流れは以下の通りです。
- ビザの申請枠取得のための情報をIECへ提出する
- Invitation to Applyという招待状を受け取る
- Work Permit(労働許可証)の申請
- Biometrics(個人識別情報)の登録
これらの審査が通るとカナダへの入国許可のためのビザが下ります。
ステップ1 IECへ情報を提出
カナダのビザは、CIC(Immigration and Citizenship)ウェブサイトにある「My CIC」というオンラインシステムから申請します。
まずはRegister for an IRCC secure accountページでアカウントを作成。今後の手続きはすべてウェブサイト内の「My CIC」から行うため、IDとパスワードはきちんと保管しておいてください。
アカウント作成後は、Welcome to GCkeyページ にログインし、IECのワーキングホリデー枠への登録のための情報を入力していきます。
ステップ2 Invitation to Applyという招待状(Invitation Letter)を受理/受諾
IECへの登録後しばらくしてから「ワークパミットの申請を開始できます」という内容の招待状が、「My CIC」のシステムに登録したEメールアドレスへ届きます。
この招待状は抽選で送られますが、何人に送られるのか、いつ送られてくるのかについては明かされていません。
招待状を受け取ったら10日以内に招待の受諾し申請を開始。次のステップへと進むことができます。
ステップ3 Work Permit(ワークパミット)の申請(本登録)
ステップ2で、招待の受諾をしてから20日以内に申請を完了させます。ここでは各種質問への回答、必要書類のアップロード、電子署名を提出。そして申請料をクレジットカードで支払います。
※ プログラム参加費 CAD$153、ワークパミット申請手数料 CAD$100、バイオメトリクス提出費 CAD$85(2020年現在)
ステップ4 Biometrics(バイオメトリクス)を登録
2019年12月3日より、6ヶ月以上カナダに滞在するワーキングホリデービザの申請には、このバイオメトリクスの登録が必要となります。
バイオメトリクスとは、個人識別情報、生体認証という新しい制度であり、カナダへ入国の際の本人確認と危険人物ではないかを徹底するために導入されました。
ワークパミットの申請が終わるとしばらくしてから「My CIC」にBiometrics Instruction Letterが届きます。
この手紙を受け取ってから30日以内に、バイオメトリクスの申請。手紙の内容を確認したら、VFS GLOBAL(カナダビザセンター)のサイトでバイオメトリクスの事前予約をします(事前予約は必須)。このバイオメトリクスを1度登録すると10年間有効です。
オンラインで予約が済むと、Eメールで予約確認書が送られてくるのでプリントアウトしておきましょう。当日は、Biometric Instruction Letter、VFC GLOBALの予約書、そしてパスポートを持参します。
ステップ5 ワーキングホリデーの許可が下りて、ビザの許可レターが届く
以上のステップに沿って手続きを進めて、バイオメトリクスを含め申請内容に問題がなく申請が承認されると、アカウントにport of entry (POE) letter(ポートオブエントリーレター)が届きます。
カナダへ渡航、空港での入国審査にてこのPOEレターとパスポートを提出。ここでワーキングホリデーのためのビザ「Work Permit(労働許可証)」を受け取り入国することとなります。
申請が承認されるまでの期間は、現在で約4週間かかるとカナダ政府ホームページに表示されています。
ただし、混雑状態や追加書類の有無などにより要する時間は異なるため、申請は余裕を持って開始しましょう。
協定国のリンク集
ワーホリに必要な手続きや申請方法は各国の政府のページでまとめられています。それぞれの該当ページを貼っておきますので、参考にしてみてくださいね。
英語がネイティブの国で本場の英語を学びたい!
目的に合わせて自由に選べるヨーロッパで人気の国
魅力がたくさん!ヨーロッパその他の国
美しい街並みが魅力の東ヨーロッパ(東欧 )
中世の面影が残る小さな国バルト三国
豊かな自然に恵まれた北ヨーロッパ(北欧)
一生に一度は行ってみたいラテンアメリカ
活気あふれるアジアの国
ワーホリの滞在先

滞在方法は、ホームステイやアパート暮らし、ユースホステルなどがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分の目的に合った滞在先を選ぶようにしましょう。
それでは、ワーキングホリデーでの主な滞在方法として候補に上がる「ホームステイ」「シェアハウス」について、ワーキングホリデーでの渡航先として人気のあるオーストラリアのケースでそれぞれを比較していきます。
ホームステイ | シェアハウス | |
費用 | 1,300~1,500ドル/月 | 480~1,000ドル/月 |
食事 | 平日の朝夕2食 | 自炊または外食 |
光熱費 | ほとんど場合が宿泊費に含まれる | 家賃に含まれるか要確認 |
探し方 |
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メリット |
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デメリット |
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ビザの申請準備を始めると同時に、ワーキングホリデー滞在中の住まいの手配も早めに始めるようにしましょう。
ワーホリの費用

滞在費、生活費など、それぞれの国でかかる費用は異なり、また語学学校へ通う、旅行へ出かけるなどの目的や生活スタイルにより準備した方がよいお金も変わってくるでしょう。
渡航までに必要な準備金
ビザ申請料や航空券、宿泊費、語学学校の費用のほか、現地到着後に必要な生活費として最低でも100万円の資金を用意。
ワーキングホリデービザ所持者は就労も認められていますが(就労期間は国ごとに異なる)、国によっては外国人がアルバイトに就くことが難しい状況もあるため、現地での収入を頼るのではなく資金の準備は充分にしておきましょう。
さらに、ほとんどの国ではビザ申請の条件で、指定された金額(国により異なる)の銀行残高証明書が必要になります。
実際にかかる費用はどのくらい?
それでは、ワーキングホリデー人気主要国5ヶ国それぞれの国で、実際にどのくらいの予算を考えておけばよいのかを具体的に紹介していきます。
ここの金額はあくまで目安ですが、どこの国にしても概ね200-300万年ぐらいの資金は必要になります。協定国の26ヶ国のうち、生活費が一番安い国は台湾でしょう。
渡航先の国のバイトで100万円程度稼ぐことができれば、必要な初期費用は100-200万程度に抑えることができます。
オーストラリア | ニュージーランド | カナダ | イギリス | 韓国 | |
ビザ申請料 | AUD 485 約30,000円 | NZD 245 約16,000円 | CAD 150 約12,000円 | GBP 235 約32,000円 | KRW 0 無料 |
航空券往復 | 7~10万円 | 10万円前後 | 10~15万円 | 10~20万円 | 3~5万円 |
保険料 | 20万円 | 20万円 | 20万円 | 25万円 | 25万円 |
学費 | 40万円 | 35万円 | 40万円 | 35万円 | 84万円 |
滞在費 | 144万円 | 180万円 | 144万円 | 180万円 | 108万円 |
出費合計 | 約217万円 | 約249万円 | 約220万円 | 約264万円 | 約222万円 |
到着後すぐに仕事が見つかるとは限らないため、せっかくの1年間を有効に活用するためにも、万が一を想定して充分な資金を準備しておきましょう。
後悔しないワーホリを実現するため
そのため若い世代からは人気のワーホリですが、目的を持って行動をしないと、帰国後ただ「海外へ行った」だけという結果になりかねず、せっかくの貴重な体験を無駄にしてしまいます。
ワーホリ後の人生で後悔しないためにも、帰国後自分自身が海外で何を得たのかしっかりと語れるように、しっかりとした目的/目標を持ち充実した日々を過ごしてもらいたいものです。
そのためには、早めの計画と念入りな準備が必要。
ビザ申請の計画はそれぞれの国の情報をしっかりと確認し早めに計画を立てる必要があります。
資金の準備、語学の準備、そして滞在先や現地の情報なとの情報収集は早くに始めるのに越したことはありません。準備不足のまま渡航しても思い描いていたような滞在は期待できません。
それでは、ワーキングホリデーを後悔しないためのコツと目標の立て方をみていきましょう。
語学力
ワーキングホリデービザを申請するために語学力は問われません。しかし海外で生活をする上で語学力は必須。
ワーホリ失敗談の多くは英語力不足から発生します。
英語力ゼロだと仕事先がなかなか見つからない、交友関係が広がらないなどせっかくのチャンスを逃してしまうことも。また、トラブルに巻き込まれても対処ができない、なんてことにもなりかねません。
語学力があればあるほど出会いや経験できることが増え、働くことができる職種の幅も広がります。そのため、出発前までにある程度の語学力をつけておくことが大切です。
そのうえで、現地に到着後初期はしっかりと語学学校で勉強をし、さらなる語学力の向上を目指しましょう。帰国後の就職や今後の人生に役に立つはずです。
» 参考:オンライン英会話25社徹底比較|1000回やってわかった新事実
最初の滞在先は決めておく
現地での生活をスムーズにスタートさせるためにも、出発前に滞在先を決めておくということは必須。
到着後の数週間、または数ヶ月はホームステイに滞在し、語学学校へ通いながら情報を集め滞在中の次のプランを考えていく、ことが一般的です。
しっかりと計画を立て予算を確保
1年間という限られた期間をどう過ごすのか念入りに計画を立て、そしていくらの予算が必要なのかをしっかりと見極めることが大切。
せっかく外国にいるのに、お金が足りなくなってしまい滞在費を稼ぐためにバイトばかりになってしまうなんてことも。
思ったような仕事が見つからなかった場合や、予想以上に出費が重なるなど、万が一に備えて渡航前に資金は多めに用意しておきましょう。
ワーキングホリデー出発前までのステップ

では、最後に出発までの流れをおさらいしておきましょう。
ステップ1: 情報収集
ウェブサイトなどで情報収集。ワーキングホリデーについてのさまざまなウェブサイトが掲載されていますが、中には古い情報や必ずしも自分のケースに当てはまる情報ではなかったりします。
正確な最新の情報はその国の大使館、イミグレーションなどのウェブサイトでの確認。また、一般社団法人日本ワーキング・ホリデー協会などの情報、または協会が行うセミナーへの参加もおすすめです。
ステップ2: 費用の準備
ステップ3: 全体のプランを計画
目的や目標なしでは、「ワーホリなんてやめたほうがいい」と反対されることも。
なぜ自分は海外へ行くのか、何をしに海外へ行くのか目標をはっきりさせることが大切。1年後にどんな自分になっていたいかなどを明確にしておきましょう。
ステップ4: 学校や滞在先の確保
ステップ5: パスポート/ビザの申請
ビザ申請に関する情報は、告知なく変更される場合があります。申請をする前には、必ず最新の情報を確認するようにしてください。
ステップ6: 航空券の手配
ステップ7: 海外旅行保険に加入
保険への加入は強制ではありませんが、海外では何が起こるかわからないもの。海外に長期滞在する際には保険に加入しておくことを推奨します。
ステップ8: 公的手続き
日本を1年以上離れる場合には、住民票のある役所に海外転出届を提出する必要があります。そして、現地に到着後にはそれぞれの国の在日本大使館に在留届を提出します。
ステップ9: 現地で利用できる証明証の取得
学生であれば国際学生証(ISIC)、30歳以下であれば国際青年証(IYTC)の取得をおすすめします。
国際学生証は、世界で唯一認められている国際学生証であり、多くの学生がさまざまなシーンにおいて割引や特典を受けています。
また、国際青年証は、国際学生証同様に、交通機関(航空券、列車など)や文化施設(美術館、博物館など)、宿泊施設を中心にさまざまな場所て特典を受けることができます。
現地で運転をする予定があるのであれば国際免許証を取得。各都道府県警察署の運転免許課や住民票所在地にある運転免許センターなどで取得できます。
最後に
海外で自由に滞在ができるワーキングホリデー制度。その過ごし方は人それぞれです。
文化や言葉の異なる国に身を置き、その国で暮らす人々の価値観など新しい世界に触れるということは、自分が生きてきた価値観、世界観から抜け出し、自らの価値観に変容をもたらす素晴らしい経験となること間違いなし!
人生の充実感を味わうためには行動のみです。自分がやりたいことは何なのかをよく考えて、ワーキングホリデーを成功させてください。



