アメリカの大学を調べていると、**「公立なのにアイビー並み」という言葉を目にすることがあります。これは、州立大学でありながらアイビーリーグに匹敵する教育の質や学生生活を誇る大学を指して、「パブリックアイビー」**と呼んでいるものです。
ただし、これは公式なグループではなく、研究者や進学ガイドによって紹介されてきた俗称。そのため、どの大学が含まれるかは本や記事によって少しずつ異なります。
そして気をつけたいのが学費。公立大学は地元の学生にとっては比較的安いのですが、留学生は「州外扱い」となるため、学費は年間数万ドルと高額になります。つまり「公立だから安い」とは限らないのです。
この記事では、パブリックアイビーの定義や大学一覧から始め、学費や奨学金の現実、入試の難易度、卒業後の価値までを整理して解説します。憧れと現実の両方を知り、自分やお子さんにとって最適な進学の選択肢を考えるきっかけにしていただければと思います。
パブリックアイビーとは?定義と起源
「パブリックアイビー」という言葉が広まったのは1980年代。当時、教育評論家が「州立大学の中にも、アイビーリーグに匹敵する教育や学生生活を提供する大学がある」と紹介したのが始まりです。つまり、これは正式な組織でもなければ固定メンバーでもなく、あくまで俗称にすぎません。
ここで混同しやすいのが「アイビーリーグ」との違いです。アイビーリーグはアメリカ東部の私立8大学が参加するスポーツ連盟から生まれた呼び名で、現在では「世界的に有名な私立名門大学群」という意味合いで使われています。一方のパブリックアイビーは、そうした私立の名門に比肩する州立トップ校をまとめて呼ぶ便利な言葉にすぎないのです。
そのため、「どの大学がパブリックアイビーか?」は本や記事ごとに異なるのが特徴です。カリフォルニア大学バークレー校やミシガン大学のように代表格としてどこでも紹介される大学もあれば、出典によっては含まれたり外れたりする大学もあります。
👉 要するに、パブリックアイビーは**「公立でもアイビーに匹敵する」大学をイメージするための呼び方**であり、正確な加盟リストは存在しません。



