




「オーストラリアの大学院は総額800万円以上かかる」
そんな情報を目にして、現実的ではないかもしれないと感じた方もいると思います。
たしかに、シドニーのトップ校を選ぶ場合、学費と生活費を合わせるとそのくらいの金額になることは珍しくありません。
一方で、大学や都市の選び方、在学期間の設計によって、実際に用意する自己負担額は大きく変わります。
この記事では、大学の公式サイトに載っている「学費の合計」だけで判断するのではなく、学生ビザで認められている就労による収入や、卒業後の進路も含めて、最終的にどれくらいの負担になるのかを整理していきます。
たとえば、同じ大学院留学でも、
- ブランドを重視して大都市・トップ校を選ぶ場合 → 総額の目安は 800万〜1,200万円前後
- 費用や将来の選択肢を重視して地方都市・中堅校を選ぶ場合 → 総額の目安は 450万〜600万円前後
さらに、現地での就労によって生活費の一部をまかなえれば、実際に日本から準備する金額は、もう少し現実的な水準に収まるケースもあります。
ここからは、具体的な数字をもとに、どんな選び方をすると費用感がどう変わるのかを見ていきます。
目次
【松竹梅で比較】オーストラリア大学院留学の総額シミュレーション

海外大学院の留学費用は、「どこの国や大学を選ぶか(学費)」と「どの都市に住むか(家賃)」の組み合わせで大きく変わります。
「オーストラリア留学は高い」というイメージがありますが、実は選択肢によって年間200万円以上の差が出ます。
ご自身の予算や、留学後のビジョン(日本帰国か、現地滞在か)に合わせて検討してみてください。
| プラン | 年間総額目安 | 特徴・こんな人におすすめ |
| 【松】ブランド重視 | 750万〜850万円 | 世界的知名度と人脈。日本帰国・大手就職・MBA |
| 【竹】バランス重視 | 600万〜650万円 | 快適な生活環境とコスト。勉強も生活も楽しみたい |
| 【梅】実利・ビザ重視 | 470万〜520万円 | 費用抑制&ビザ優遇。現地就職・長期滞在狙い |
※1年間あたりの費用目安(学費+生活費)です。修士課程(1.5年〜2年)の場合は、この金額に期間を掛けて算出してください。
【松】ブランド重視:シドニー・メルボルン × Go8(トップ8校)
世界ランキング上位の「Group of Eight」で学び、グローバルなキャリアを目指す王道プランです。
- 対象: 日本への帰国就職を前提としている方、MBA取得や研究職を目指す方。
- 費用の現実:
- 学費: 年間500万〜600万円。
- 生活費: シドニーやメルボルンの中心部は家賃が高騰しており、シェアハウスでも週$350〜$450(月15万〜19万円)程度を見込む必要があります。
- ポイント: 費用は最もかかりますが、世界的な知名度とアルムナイ(卒業生)ネットワークは強力です。「オーストラリアで一番いい大学を出た」という事実は、帰国後のキャリアで大きな武器になります。
University of Melbourne(メルボルン大学)
└ 総合力トップ。ビジネス・医学・法学・研究力が非常に高い
Australian National University(ANU)
└ 政策・国際関係・研究特化。首都キャンベラに立地
University of Sydney(シドニー大学)
└ 歴史とブランド力。医学・法学・ビジネスに強い
University of New South Wales(UNSW)
└ 工学・IT・ビジネスに定評。産業連携が強い
Monash University(モナシュ大学)
└ 薬学・医学・IT。留学生受け入れ規模が大きい
University of Queensland(クイーンズランド大学)
└ 生命科学・環境・工学。生活費が比較的抑えやすい
University of Western Australia(UWA)
└ 鉱業・資源・理系分野が強み。西オーストラリアの名門
University of Adelaide(アデレード大学)
└ 工学・農学・ヘルス分野。都市コストが低めでコスパ良好


【竹】バランス重視:ブリスベン・パース × 中堅大学
都市の利便性と費用のバランスが良く、オーストラリアらしい生活を満喫できるプランです。
- 対象: 都会的な生活は送りたいが、シドニーほどの喧騒やコストは避けたい方。
- 費用の現実:
- 学費: 年間400万円前後。トップ校に比べると100万円以上抑えられます。
- 生活費: ブリスベンやパースは、大都市でありながら家賃相場が比較的落ち着いています。
- ポイント: 中堅大学(QUTやCurtinなど)は産業界との結びつきが強く、実践的なカリキュラムが特徴です。勉強とプライベート、そしてアルバイトのバランスが最も取りやすい選択肢と言えます。
【梅】コスパ・永住権重視:地方都市 × 革新派大学
学費を抑えつつ、卒業後のビザ(就労・永住)におけるメリットを最大化する戦略的プランです。
- 対象: 予算を抑えたい方、卒業後はオーストラリア現地で働き続けたいと考えている方。
- 費用の現実:
- 学費: 年間300万円台前半。
- 生活費: アデレードやパース、地方エリアであれば、家賃や生活費を大幅に圧縮できます。
- ポイント: このプランの最大の魅力は「地方エリア(Regional Area)特典」です。指定地域の大学を卒業することで、卒業生ビザの期間が延長されたり、永住権申請時のポイントが加算されたりします。「大学名」よりも「現地での滞在実績」を重視する、実利派のための賢い選択です。
費用の内訳①:学費(Tuition)の現実と節約術

オーストラリア留学で最も大きな出費が学費です。しかし、日本の大学院のように「どこに行っても大体同じ」ではありません。
大学の選び方、そしてコースの組み方ひとつで、総額が数百万円単位で変わります。
大学ランクによる「数百万円」の差
オーストラリアの学費は、大学のブランド力(世界ランキング)に比例して高くなります。
以下は、2025-2026年における文系・ビジネス系修士課程(Master)の1年間あたりの学費比較です。
| 大学タイプ | 学費目安 (AUD) | 日本円換算 (1AUD=100円) | 特徴 |
| Group of Eight (Go8) | $50,000 〜 $60,000 | 500万 〜 600万円 | トップ8校。研究設備とブランド代が含まれる。 |
| 中堅・地方大学 | $30,000 〜 $35,000 | 300万 〜 350万円 | 実務重視。教育の質は担保されている。 |
| 差額 (1年あたり) | 約 $20,000 | 約 200万円 |
「安い大学は教育の質が悪いのでは?」と不安になるかもしれませんが、その心配は不要です。
オーストラリアは国(政府)が教育水準を厳格に管理しており、アメリカのような「ピンキリ」の格差はありません。
Go8の高い学費は、主に「研究施設の維持費」や「世界的ブランド代」です。
もしあなたの目的が「研究者になること」ではなく、「ビジネススキル習得」や「現地就職」であれば、あえて学費の安い中堅・地方大学を選ぶことは、投資対効果(ROI)を高める非常に合理的な戦略となります。
期間短縮の裏技(免除科目と期間)
学費を安くする最強の方法は、奨学金を探すことよりも「通う期間を短くすること」です。
オーストラリアの修士課程は通常「2年間(16科目)」ですが、あなたのバックグラウンドによっては、これを「1.5年」や「1年」に短縮できる制度(Credit for Prior Learning / Advanced Standing)があります。
- 関連学部の出身者:日本の大学で同系統の学部(商学部出身でMaster of Commerceに進むなど)を卒業している場合、基礎科目が免除され1.5年になることが多いです。
- 職務経験がある場合:関連する職歴があれば、それを単位として認定し、期間が短縮される場合があります。
期間短縮による節約効果
- 2年コース($35,000 × 2年)= 総額 $70,000(約700万円)
- 1.5年コース($35,000 × 1.5年)= 総額 $52,500(約525万円)
この制度を使えば、申請ひとつで約175万円の学費カットになります。
自分は対象になるか不明な場合でも、出願時に「単位免除(Credit Transfer)の査定」を依頼するのが鉄則です。


費用の内訳②:生活費(Living Costs)は「家賃」で決まる

オーストラリアでの生活費がいくらになるかは、食費の節約努力ではなく、「どの都市に住むか(家賃)」で決まります。
「平均生活費」という言葉はあてになりません。
都市ごとのリアルな家賃相場(シェアハウス・個室)を見てください。
シェアハウス家賃の都市別マップ
2026年現在、移民の増加と住宅不足により、特にシドニーの家賃相場は異常なレベルに達しています。
以下は、シェアハウス(バス・トイレ共用、個室)の1週間あたりの家賃相場(Bill込み)です。
| 都市 | 家賃相場 (週) | 月換算 (約4週) | 生活のリアル |
| シドニー | $350 〜 $450 | 約14万〜18万円 | 家賃のためにバイトをする生活。部屋探し自体が困難。 |
| メルボルン | $300 〜 $400 | 約12万〜16万円 | シドニーよりマシだが、中心部は高騰中。 |
| ブリスベン/パース | $250 〜 $350 | 約10万〜14万円 | まだ現実的。探せば安い物件もある。 |
| 地方 (アデレード等) | $200 〜 $250 | 約8万〜10万円 | シドニーとの差額は月6〜8万円。 この差は大きいです。 |
シドニーで週$350(約3.5万円)以下の部屋を探そうとすると、「リビングルームの一角をカーテンで仕切った部屋」や「3〜4人の相部屋(ルームシェア)」になる可能性が高いです。
「プライベートな個室」を確保しつつ費用を抑えたいなら、迷わず地方都市を選ぶべきです。
自炊と交通費
家賃の次に財布を圧迫するのが「外食費」と「交通費」です。
ここをどうコントロールするかが、留学生活の資金繰りを左右します。
「外食」は娯楽、「自炊」が生存戦略
オーストラリアの外食は非常に高額です。
- カフェのランチ:$15〜$25(1,500円〜2,500円)
- ラーメン1杯:$20〜$25(2,000円〜2,500円)
毎日ランチを買うと、それだけで月$400〜$500(4〜5万円)が消えます。
一方で、スーパー(Woolworths, Coles, Aldi)の食材価格は日本とそこまで変わりません(肉や野菜は量が多くて安い場合も)。
「平日は自炊でお弁当、外食は週末のご褒美」というルールを徹底できるかどうかが、赤字を防ぐ境界線です。
交通費をゼロにする「徒歩圏内」の価値
オーストラリアの公共交通機関は決して安くありません(シドニーで電車通学すると週$30〜$50程度)。
家賃が週$20〜$30高くても、「大学まで徒歩か自転車で通えるエリア」に住む方が、結果的に安上がりで、かつ勉強時間も確保できます。
物件探しの際は、「家賃」単体ではなく「家賃+交通費」のトータルコストで判断してください。
【最重要】「稼ぐ力」で費用を回収する(ROI視点)
「留学費用=貯金を切り崩す一方的な出費」と考えていませんか?
その考え方は、オーストラリアには当てはまりません。
オーストラリア留学の最大の強みは、「世界最高水準の賃金で、学生ビザでも合法的に働けること」です。
もちろん、渡航してすぐに楽に稼げるわけではありませんが、現地の労働市場と学業の仕組みを理解すれば、費用を大幅に圧縮することは現実的です。
世界最高水準の最低賃金(時給$25〜)の威力
オーストラリアの最低賃金は時給 $24.95(2025年基準)です。
これだけでも日本の倍以上ですが、留学生の多くが従事するアルバイト(Casual雇用)には、さらに25%の「Casual Loading」が加算されます。
つまり、あなたの時給はスタート時点で 約$31(約3,100円) です。土日や祝日に働けば、ダブルペイで時給$50〜$60(5,000円〜6,000円)になることも珍しくありません。
「仕事探し」と「勉強」のリアルな両立事情
「そんなに稼いで、勉強はおろそかにならないの?」
「英語力がなくても仕事は見つかるの?」
この2つの不安に対して、現地のリアルな実情をお伝えします。
仕事探しは「最初の3ヶ月」が勝負
渡航直後に仕事が決まるほど甘くはありません。最初の1〜2ヶ月は履歴書配りや面接に奔走する「無収入期間」と見ておくべきです。
しかし、職種を選ばなければ(日本食レストランのキッチン、皿洗い、清掃、UberEatsなど)、英語力が完璧でなくても採用される仕事は必ずあります。
そして、それらの仕事でも時給3,000円が保証されているのがオーストラリアの強みです。
「Coursework」だから両立できる
多くの留学生が選ぶ「Coursework(講義主体)」の大学院は、週3日程度に授業を固めることが可能です。
「週3日は勉強、週3日はバイト、週1日は休み」というリズムを作るのが、現地学生のスタンダードです。
さらに、夏休み(約3ヶ月)などの長期休暇中は就労時間の制限がなくなるため、この期間にフルタイムで働いて学費を一気に稼ぎます。
「実質負担額」の計算式(現実的シミュレーション)
仕事探しにかかる「最初の3ヶ月の無収入」を考慮し、少し厳しめに見積もった「実質負担額」を計算してみましょう。
地方都市・1.5年コースの現実的シミュレーション
- 時給: $30(約3,000円)
- 稼働: 学期中は週20時間、休暇中は週40時間などメリハリをつけて勤務。
- 期間: 18ヶ月のうち、仕事探し期間を除いた「15ヶ月」稼働と仮定。
| 項目 | 金額目安 | 備考 |
| ① 支出総額 | 750万円 | 学費450万 + 生活費300万 |
| ② 現地収入 | 400万円 | 月平均 約27万円 × 15ヶ月 |
| ③ 実質負担 | 350万円 | 親やローンで準備すべき金額 |
「総額750万円」と聞くと不可能に思えますが、「実質負担350万円(あとは現地で稼ぐ)」という計画であれば、日本の私立大学院に進学して一人暮らしをする費用と大差ありません。
卒業生ビザ(Post-Study Work stream)での投資回収
さらに視点を「卒業後」に向けましょう。
大学院(Master)を修了すると、最低2年間の卒業生ビザ(Post-Study Work stream)が発給され、就労制限なしでフルタイム勤務が可能になります。
もしオーストラリア現地で就職した場合、大卒・院卒の初任給目安は年収$65,000〜$75,000(約650万〜750万円)です。
質素に暮らせば、年間で$20,000〜$30,000(200万〜300万円)を貯金に回すことは難しくありません。
- 卒業後1年目: 250万円貯金
- 卒業後2年目: 250万円貯金
- 合計: 500万円回収
つまり、在学中の実質負担額(約350万円)は、卒業後わずか1年〜1年半働くだけで全額回収(ペイ)でき、プラスの資産を持って日本に帰国、あるいはそのまま永住権申請へと進むことができます。
戦略的な大学選び:おすすめの「地方大学」リスト

オーストラリアで費用対効果(ROI)を最大化するには、「Regional Area(地方指定地域)」にある大学を選ぶのが鉄則です。
誤解しないでいただきたいのは、「地方=何もない田舎」ではないということです。
移民政策上、シドニー・メルボルン・ブリスベンの3大都市以外はすべて「Regional」と定義されます。つまり、人口200万人規模のパースや、観光地ゴールドコーストも「地方」扱いです。
生活の利便性を損なわず、かつ「費用削減」と「ビザ優遇」の両取りができる、おすすめの3校を紹介します。
University of Western Australia(UWA)
- 場所: パース(西オーストラリア州・州都)
- 学費目安: 年間 AUD 45,000〜(約430万〜480万円)
- 特徴:
- オーストラリア名門 Group of Eight(Go8) の一角。
- パースは生活費(特に家賃)がシドニー・メルボルンより低く、名門校×コスパを両立しやすい都市。
- 資源・工学・生命科学・ビジネス分野に強く、インターンや実務連携の機会も豊富。公共交通が整っており、車なしでも生活可能。
University of Adelaide
- 場所: アデレード(南オーストラリア州の州都)
- 学費目安: 年間 AUD 45,000〜(約430万〜480万円)
- 特徴:
- オーストラリアの名門 Group of Eight(Go8) の一角。
- 「20分都市」と呼ばれるコンパクトな街で、家賃・生活費は主要都市の中でも最安水準。南オーストラリア州は移民政策に積極的で、地方エリア加点+州スポンサーの可能性があり
- 「名門大学 × 永住権ルート × 生活コスト抑制」を同時に狙える希少な選択肢。
University of Newcastle
- 場所: ニューカッスル(NSW州・シドニー北約2時間)
- 学費目安: 年間 AUD 40,000〜(約380万〜420万円)
- 特徴:
- シドニー圏に近接しながら、生活費は大幅に安い「準地方エリア」。
- 工学・IT・看護・教育分野に特に強く、実務志向・就職直結型カリキュラムが評価されています。
地方エリア扱いのため、卒業後ビザ(Post-Study Work)延長や移民加点の対象になりやすいのも大きなメリット。


地方大学を選ぶ「3つの実利的メリット」
なぜ、あえてこれらの大学を選ぶのか。その理由は「安さ」だけではありません。以下の3つの特権が得られるからです。
学費が圧倒的に安い
Go8(トップ校)と比較して、年間で約$15,000〜$20,000(150万〜200万円)の節約になります。2年間なら400万円近い差です。
奨学金「Destination Australia」の対象
オーストラリア政府は地方への留学生誘致に力を入れており、「Destination Australia Scholarship」という奨学金を用意しています。 これに採用されると、年間最大$15,000(約150万円)が支給されます。地方大学はライバルが少ないため、トップ校の奨学金より獲得倍率が現実的です。
卒業生ビザが「延長」される
地方大学を選ぶ最大のメリットは、「時間の猶予」を買えることです。
通常の卒業生ビザは「2年間」ですが、地方(Regional Area)の大学を卒業し、かつその地域に住み続けた場合、政府の制度(Second Post-Study Work stream)によりビザがさらに1年〜2年延長されます。
- シドニー・メルボルン卒業: ビザは2年で終了。
- リスク: 就職活動に手こずると、永住権に必要な「職務経験期間」を積めないままタイムアップになりやすい。
- 地方(アデレード・パース等)卒業: ビザは3年〜4年。
- メリット: 就職活動や、永住権申請のための準備(職歴作り・ポイント稼ぎ)に十分な時間を確保できる。
この「追加の1〜2年」は、現地でフルタイムで働き、資産(お金)を作るだけでなく、永住権獲得の確率を高めるための「命綱」でもあります。
「将来的にオーストラリアに住みたい」と考えているなら、ビザが短い大都市を選ぶのは、自らハードルを上げる行為と言っても過言ではありません。
留学ローン・奨学金という選択肢

日本の奨学金(JASSO等)と現地の奨学金
返済不要の「給付型」と、将来返済する「貸与型」、そして現地大学の「割引制度」を組み合わせるのが基本戦略です。
JASSO(日本学生支援機構)海外留学支援制度
- 学位取得型(給付): 月額8.9万〜14.8万円 + 授業料(上限あり)。 「返済不要」という制度ですが、採用倍率は高く、非常に狭き門です。狙う価値はありますが、これだけに依存するのは危険です。
- 第二種奨学金(有利子貸与): 海外留学時にも利用可能です。月額最大10万円〜15万円程度を借りられます。在学中は利子のみの返済で良いため、キャッシュフローの助けになります。
オーストラリアの大学独自奨学金
- Vice-Chancellor’s Scholarship等: 多くの大学で、出願時の最終学歴の成績(GPA)に基づき、授業料の15%〜30%が自動的に免除されます。 別途申請書を書く必要がないケースも多く、これだけで年間100万円近く節約できることも珍しくありません。
教育ローンの考え方:「消費」ではなく「投資」
「留学のために借金をするのは怖い」と感じるかもしれません。しかし、留学は、あなたの人的資本価値を高める投資」です。
国の教育ローン(日本政策金融公庫)
- 上限350万円まで、固定の低金利(2%台など)で融資を受けられます。
- 返済期間も最長18年と長く、在学中は元金据置(利息のみ払い)が可能です。
投資判断のシミュレーション
例えば、自己資金が足りず 300万円 をローンで借りたとします。
- オーストラリア現地での回収: 前述の通り、卒業生ビザを使って現地で1年働けば、貯金だけで200万〜300万円を作れます。つまり、現地の就労期間だけでローンの元本はほぼ返済可能です。
- キャリアアップによる回収: 英語力と海外学位(Master)を持って帰国すれば、外資系企業やグローバル企業への転職で、年収が100万〜200万円アップすることは難しくありません。3年あればペイできます。
「300万円の借金」は重いですが、「将来の年収を上げるための300万円の投資」と考えれば、それは決して無謀な賭けではありません。
まとめ
オーストラリア留学は、たしかに最初に必要な金額だけを見ると、ハードルが高く感じられます。
学費や生活費を合計すると、日本国内の進学と比べて大きな数字になるのは事実です。
ただ一方で、オーストラリアは「初期費用は高いが、現地で取り戻せる余地もある国」でもあります。
学生のうちから合法的に働ける環境があり、賃金水準も高いため、留学期間中の生活費や、その後のキャリア設計まで含めて考えると、見え方は少し変わってきます。
大切なのは、「高いか・安いか」を一律で判断することではなく、自分が何を目的に留学したいのかを整理することです。
大学名やブランドを重視したいのか。それとも、費用を抑えながら現地での経験や将来の選択肢を広げたいのか。
この軸がはっきりすれば、大学や都市、期間の選び方も自然と定まってきます。
この記事が、「自分の場合はどうだろう」と落ち着いて考えるきっかけになれば幸いです。











