




「いつかはイギリスで修士号を」と長年計画してきたものの、直近の為替レートを見て足がすくんでいる方も多いのではないでしょうか。
1ポンド=200円に迫る歴史的な円安に加え、日本国内でも感じる物価の上昇。
これらが重なり、「せっかく貯めた貯金が底をつかないか?」「本当に今、渡航して生活が破綻しないか?」という不安を抱くのは、キャリアと生活を守る社会人として当然の感覚です。
そこで本記事では、実態の伴わない「平均値」ではなく、「どの都市に住むか(都市ランク)」と「どんな水準で暮らすか(生活レベル)」を掛け合わせた、2026年時点のリアルな総額を算出しました。
結論から言うと、イギリス大学院留学(1年間)にかかる費用総額は、選択肢次第で「600万円〜2,400万円」と4倍以上の開きが出ます。
あなたの資金計画を「漠然とした不安」から「実行可能なプラン」に変えるための、最新の数字と内訳をお伝えします。
目次
【総額シミュレーション】イギリス大学院留学にかかる費用(1年間)

海外大学院の留学費用は、「どこの国や大学を選ぶか(学費)」と「どの都市に住むか(家賃)」の組み合わせで大きく変わります。
「イギリス留学は高い」というイメージがありますが、実は選択肢によって年間200万円以上の差が出ます。
ここでは、2026年の想定レート(1ポンド=200円)をもとに、社会人の留学パターンとして代表的な3つのモデルケースを試算しました。
費用の全体像(目安)
| 項目 | Plan A: ロンドンMBA (キャリア重視・高コスト) | Plan B: 一般修士・バランス型 (ラッセルグループ・中コスト) | Plan C: 地方都市・コスパ型 (地方大学・低コスト) |
| 学費 | £50,000〜£80,000 (約1,000万円〜1,600万) | £30,000 (約600万円) | £17,000 (約340万円) |
| 家賃 | £19,200 (約400万円) ※Studio/月£1,600 | £10,800 (約200万円) ※Share/月£900 | £7,200 (約140万円) ※Share/月£600 |
| 生活費 | £12,000 (約240万円) ※外食・交際費多め | £7,200 (約140万円) ※自炊中心 | £6,000 (約120万円) ※自炊徹底 |
| 渡航・諸経費 | £3,000 (約60万円) | £3,000 (約60万円) | £3,000 (約60万円) |
| 年間総額 | 約 1,700万円〜2,300万円 | 約 1,000万円 | 約 660万円 |
※1ポンド=200円換算。現地でのアルバイト収入は考慮していません。
各プランの現実的なイメージ
- Plan A(約1,700万円〜):トップスクールのMBAを取得し、卒業後の大幅な年収アップを狙う「投資」としての留学です。ロンドン中心部でプライバシーを確保した一人暮らし(Studio)をする場合、家賃だけで年間400万円近くかかります。
- Plan B(約1,000万円):多くの日本人社会人が目指す、最も標準的なラインです。マンチェスターやエディンバラなどの主要都市にある名門校(ラッセルグループ)で学びつつ、住居はシェアハウスを選んでコストを抑える形です。総額で約1,000万円が目安となります。
- Plan C(約660万円):「イギリスの修士号」を取得することに特化したプランです。学費がリーズナブルな地方大学を選び、徒歩圏内の安い物件に住むことで、Plan Aと比較して1,000万円近く費用を圧縮できます。
重要な視点:米国留学(2年制)とのROI比較
この金額だけを見ると「やはり高い」と感じるかもしれません。
しかし、ビジネス視点で「米国留学」と比較すると、イギリスの優位性が見えてきます。
最大のポイントは、アメリカの大学院の多くが「2年制」であるのに対し、イギリスは「1年制」であることです。
- 直接費用の圧縮:単純計算で、学費と生活費がアメリカの半分(1年分)で済みます。
- 機会費用の最小化:社会人にとって最大のコストは、留学中に働けないことによる「無収入期間(機会損失)」です。この期間が2年から1年に短縮されることで、実質的な経済ダメージは大幅に軽減されます。
【項目別】費用の詳細内訳とインフレ対策

総額が見えたところで、ここからは具体的な内訳を掘り下げます。
どこにお金をかけ、どこを削るべきか。数字の根拠を知ることで、資金計画はより精度の高いものになります。
学費 (Tuition Fees):大学ランクで1,000万の差
学費は「専攻」と「大学のブランド」で劇的に変わります。
- MBAの特殊性: LBS、ケンブリッジやオックスフォードなどのトップスクールは £70,000(約1,400万円) を超えます。一方、中堅校であれば £35,000(約700万円) 程度と、同じMBAでも倍近くの開きがあります。
- 文系 vs 理系: 一般的に実験設備が必要なSTEM(理系)分野が高額ですが、近年は社会科学系も値上がり傾向です。特にUCLやKCL(キングス・カレッジ・ロンドン)といったロンドンの名門校では、文系修士でも £29,000〜£34,000(約580万〜680万円) が現在の相場です。
- 安く抑えるなら: 地方大学や、いわゆる新設大学(Post-1992 universities)に目を向けてください。教育の質は担保されつつ、 £16,000〜£19,000(300万円台) で履修できるコースが存在します。
生活費 (Living Costs):ここが「節約」の主戦場

学費は変えられませんが、生活費はあなたの選択次第でコントロール可能です。特に「家賃」と「光熱費」の知識は、留学生活の資金繰りを直撃します。
家賃(Rent)とエリア区分
「ロンドンか、それ以外か」。この選択だけで年間数百万円が変わります。
- ロンドン: 中心部(Zone 1-2)での一人暮らし(Studio)は、 月額30万円超えが当たり前の異常事態です。シェアハウスであっても、通勤・通学圏内で探せば、月15万〜18万円 の出費は覚悟してください。
- 地方都市: リーズ、シェフィールド、カーディフなどの地方都市であれば、大学徒歩圏内の個室(En-suite)に 月10万〜12万円(£500〜£600)で住めます。交通費もかからないため、「家賃差だけで年間200万円浮く」のが地方留学の最大のメリットです。
【重要】光熱費(Energy Bills)の罠
最近住居選びで絶対に無視できないのが、光熱費の高騰です。
- 「Bills Included」一択: ウクライナ情勢以降、イギリスのエネルギー価格は不安定な状況が続いています。多少家賃が高く見えても、光熱費・Wi-Fi・水道代が含まれている 「Bills Included」の学生寮(Student Accommodation) を強く推奨します。
- 民間賃貸のリスク: 民間のシェアフラットなどで「家賃は安いが光熱費は別」という物件を選んでしまうと、冬場のガス代請求額で家賃差額が吹き飛び、結果的に高くつくリスクがあります。
食費・日用品(Inflation Reality)
- 外食は「贅沢」: ロンドンでランチをすれば £10〜20(約2,000円〜4,000円) は軽く飛びます。毎日外食をすれば破産します。
- スーパーの使い分け: 一方、自炊素材(パスタ、パン、野菜、果物など)は日本より安いものも多くあります。高級スーパー(Waitrose等)ではなく、ドイツ系ディスカウントスーパー(Aldi, Lidl)をフル活用すれば、食費は 月£200(約4万円)程度に抑えられます。
渡航準備・初期費用 (Initial Costs):渡航前に飛ぶ50万円
最後に、意外と見落としがちなのが「渡航前」にかかる費用です。ここ数年で大幅な値上げが行われています。
- IHS (国民保健サービス利用料): 以前は安価でしたが、現在は 年間 £776(約16万円) に値上げされています。ビザ申請時に一括で支払う必要があります。
- ※修士課程は通常、ビザ期間が1年を超えるため1.5年分の支払いが一般的
- Student Visa申請費: こちらも値上がりしており、 £490(約9.5万円) です。
これらに航空券(時期によりますが約15万〜25万円)や海外留学保険を加えると、イギリスの地を踏む前に 50万〜60万円 の現金が出ていくことになります。
資金計画には必ずこの「初期費用」をバッファとして組み込んでおいてください。
社会人だからこそ考慮すべき「隠れコスト」と「リスク管理」

学生時代とは異なり、社会人の留学には表面的な学費・生活費以外にも見えないコストが存在します。
資金ショートを防ぐために、以下の3つの「隠れコスト」を予算計画に組み込んでください。
機会費用(Opportunity Cost)
社会人留学の最大のコストは、実は学費ではありません。「留学期間中に働いていれば得られたはずの手取り年収」です。
例えば、現在の手取り年収が500万円の人が留学する場合、留学費用が800万円だとしても、経済的な実質負担額は「800万円+500万円=1,300万円」となります。
この「1,300万円」を投資して、卒業後にどれだけ回収(年収アップやキャリア転換)できるか。
これが社会人が意識すべきROI(投資対効果)です。
為替変動リスク
現在の為替相場において、レートの変動はダイレクトに家計を直撃します。
例えば、£30,000(約600万円)の学費を支払う際、準備期間中にたった「1ポンド+10円」円安に振れるだけで、支払額は30万円も増加します。
「支払期限ギリギリまで待つ」のはギャンブルです。
- 外貨積立: 毎月決まった日にポンドを購入し、取得レートを平均化する(ドルコスト平均法)。
- 早めの送金: 円高に振れたタイミングを見逃さず、Wiseなどの安価な送金サービスを使って学費の一部を早めに支払う。
こうした防衛策をとることで、数十万円単位の無駄な出費を防げます。
Pre-sessional(英語コース)の費用
「IELTSのスコアが少し足りないけれど、現地の事前コース(Pre-sessional course)に行けばなんとかなる」という考えは、資金面では非常に危険です。
スコアが0.5足りない場合、通常6〜10週間のコース受講が必要です。この期間の学費と、ロンドン等の高い滞在費(家賃・生活費)を合わせると、約50万〜100万円の追加出費となります。
日本で仕事の合間を縫って英語学習を続け、基準スコアをクリアすることは、実質的に「100万円を稼ぐ」のと同じ経済的価値があります。
渡航ギリギリまで粘ってスコアメイクを完結させることが、最も確実な節約術です。


忙しい社会人が「最短ルート」で合格を勝ち取るために
ここまで費用の内訳を見てきましたが、社会人の留学準備において「資金」と同じくらい高いハードルとなるのが「働きながら準備を進める時間のなさ」と「孤独な戦い」です。
数百万円〜1,000万円以上の投資をするからこそ、絶対に大学選びやエッセイで失敗したくない。
けれど、仕事が終わった後の限られた時間で、正解のない問いに向き合い続けるのは精神的にもタフな作業です。
そんな時、ひとりで抱え込まずに選択肢に入れていただきたいのが、「There is no Magic!!」の並走型出願サポートです。
「何をして、何を捨てるか」の戦略的判断
社会人の受験で最も重要なのは、限られたリソース(時間と労力)の配分です。 私たちのメンターは、自分自身も難関校を突破してきた経験者です。
だからこそ、「今はスコアメイクよりエッセイを優先すべき」「このリサーチには時間をかけなくていい」といった、合格から逆算した冷静な意思決定をサポートできます 。
▼ 社会人合格者:Mizukiさん(米国・ジョンズホプキンス大学院 合格)の声
「出願間際でいっぱいいっぱいだった時、メンターの方が『こっちは気にせず、もっと大切な方にフォーカスして切り替えましょう』と教えてくれたことがとても助かりました。自分ひとりではその判断ができませんでした」
自分一人では辿り着けない「圧倒的な解像度」のエッセイ
大学院受験の合否を分けるのは、間違いなくSOP(志望動機書)です 。
「なぜ今なのか?」「なぜあなたなのか?」 この問いに対して、表面的な言葉ではなく、あなたのこれまでのキャリアと人生を深く棚卸しし、審査官の心を動かすストーリーに仕上げる必要があります。
私たちのサポートでは、対話を通じた徹底的な「自己分析」を行います。
ただの添削ではなく、壁打ち相手となってあなたの思考を深め、「自分一人では絶対に書けなかった」と言われるレベルのアウトプットを引き出します 。
▼ 英国大学院合格者:Naokiさんの声
「自分が何を書きたいのか、どんな将来像を目指しているのかを、一緒に深掘りしてもらいました。一つのストーリーをそのまま使い回すのではなく、それぞれの大学に合わせて、より洗練させていく感覚でした」
トップスクールを知るメンター陣による「チーム制」
「担当メンターと合わなかったらどうしよう」という心配はいりません。
私たちは、1人の受講生に対して複数のメンターがつく「チーム制」を採用しています 。
- MBAホルダー・大学院経験者: LBS(ロンドン・ビジネス・スクール)やコロンビア大学、ペンシルバニア大学、メルボルン大学などの合格実績を持つメンターが、高度な出願戦略を指導します 。
- メンタルサポート: チャットツール(Slack)での即レス対応や、定期的な面談を通じて、孤独になりがちな受験生活を精神面でも支えます
まだ志望校が決まっていない」 「自分の経歴で本当に合格できるのか不安」 「英語力が足りるかどうかわからない」
そんな、まだ言葉になっていない漠然とした悩みでも構いません。まずは無料カウンセリングで、あなたの現状を聞かせてください。
受講生の多くが、「メンターと話したことで、自分が本当にやりたかったことが見えてきた」と語っています 。

まとめ:その費用を払ってでも行く価値はあるか?
ここまで、600万円〜2,000万円以上という、決して安くはない留学費用の現実をお伝えしました。
電卓を叩いてみて、その金額の大きさに足がすくむ思いをした方もいるかもしれません。
しかし、この費用を「高い買い物(消費)」として見るのではなく、あなたのキャリアに対する「投資」として冷静に計算し直してみてください。
イギリスの大学院で得られるリターンは、単なる「修士号」という肩書きだけではありません。
- Graduate Visa(卒業生ビザ)の獲得: 学位取得後、イギリス現地で2年間自由に就労・滞在できる権利が得られます。これは、日本市場に閉じていたキャリアを世界市場へ開くための、最強のチケットです。
- 「稼ぐ力」の向上: 特にMBAや専門性の高い修士号であれば、帰国後の昇進・転職、あるいは現地就職による年収アップで、数年以内に投資分を回収(ROIプラス)することも十分に可能です。
- 代替不可能な無形資産: ビジネスレベルの英語力、多国籍なネットワーク、そして「異文化環境で生き抜いた」という適応力。これらは、AI時代においても陳腐化しない、あなただけの一生の資産となります。
年齢を重ねるにつれ、リスクを取ることは怖くなります。
しかし、「行かずに後悔するコスト」と「行って得られる可能性」を天秤にかけたとき、その投資価値は決して低くないはずです。











