





「英語を話せるようになりたい」「リスニング力を伸ばしたい」と思っていても、教材選びや学習方法で迷い、なかなか学習を始められない人は多い。
そこでおすすめしたいのが、英語ラジオの聞き流しである。
スマホやパソコンで手軽にアクセスでき、通勤時間や家事の合間にも英語に触れられるため、習慣化しやすいのが大きなメリットだ。
特に、通勤時間や家事の合間に「ながら学習」を取り入れたい大学生・社会人と相性が良い。
しかし、「本当に聞き流しで英語が上達するのか?」「どのラジオ番組を聞けばいいのか?」と疑問に思う人もいるだろう。
そこで本記事では、
✔ 英語ラジオの聞き流しは本当に効果があるのか
✔ レベル別・目的別のおすすめ番組・ラジオ局
✔ 毎日続けるための効果的な聞き方
これらのポイントを順番に解説していく。
時間がない人向けに、レベル・目的別のおすすめを先にまとめておく。
自分に近い行から試してみてほしい。
| レベル・目的 | おすすめの番組・ラジオ局 |
|---|---|
| 初心者 | VOA Learning English/BBC Learning English/Spotlight English/NHK語学ラジオ |
| 中級者 | NHK WORLD-JAPAN/BBC World Service/CNN 10/NPR News Now |
| 上級者 | BBC Radio 4/NPR/Bloomberg Radio/CNN/ABC Radio National |
| 通勤・家事中 | BBC World Service/NPR News Now/NHK WORLD-JAPAN/英語ラジオアプリ |
| ビジネス英語 | Bloomberg Radio/BBC Business Daily/NPR Planet Money |
目次
英語ラジオの聞き流しは効果がある?
「英語ラジオの聞き流しは本当に効果があるのか?」という疑問を持つ人は多い。
結論から言えば、リスニング力が一定レベルに達している人には効果があるが、初心者がいきなり聞き流してもあまり意味がない。
まずは、自分が聞き流し学習に向いている段階かどうかを確認しよう。
聞き流しが効果的な人・効果が出にくい人
英語ラジオの聞き流しが効果的かどうかは、今のリスニング力に左右される。
以下のチェックテストで、自分が聞き流し学習に適しているか確認してみよう。
・スクリプトなしで、英語ニュースの内容を6割以上理解できる
・聞き取れない単語があっても、前後の文脈で意味を推測できる
・英語の発音やリズムにある程度慣れている
→ 3つとも当てはまる場合: 聞き流し学習が効果的。どんどん英語ラジオを活用しよう。
→ 1〜2つ当てはまる場合: 聞き流しの前に、スクリプト付きの教材で「精聴」や「シャドーイング」を行うと効果が上がる。
→ 0個の場合: まだ聞き流し学習には早い。まずはスクリプト付きのリスニング教材で基礎力を鍛えよう。
聞き流しには、メリットと注意点の両方がある。
ネイティブが話すスピードのまま放送されるため、リアルな発音やイントネーションに慣れやすいこと、スマホひとつで通勤中や家事の合間などのスキマ時間を活用できることが大きなメリットだ。
一方で、スクリプトがない英語ラジオは、初心者にとってはただの「英語の音」になりがちで、「聞いているだけ」で満足してしまうと、時間をかけてもリスニング力は伸びない。
初心者はスクリプト付き音声から始める
初心者(TOEIC 500以下の目安)が、いきなり英語ラジオを聞き流すのはNGだ。
英語ラジオはスクリプト(原稿)がないものが多く、単語が拾えず、ほぼ何を言っているのかわからない可能性が高い。
まずはスクリプト付きの教材(VOA Learning English、BBC Learning English など)を使って、「精聴(細かく聞き取る練習)」を行うのが先決である。
- 1回目:聞くだけで理解できるか確認する
- 2回目:スクリプトを見ながら、意味を確認
- 3回目:もう一度聞き、聞き取れる単語を増やす
スクリプトを見ても知らない単語が多い場合は、リスニング以前に語彙・文法の強化が先だ。
基本単語・文法を固めてから、英語ラジオに移行しよう。
中級者以上は英語ラジオを多聴に使う
中級者(TOEIC 800〜 / TOEFL 70〜 / IELTS 6.0〜)になると、英語ラジオを「多聴」に使えるようになる。
目的は、リスニングのスピードや発音のつながり(リエゾン)に慣れることだ。
最初は知っている単語が多いニュース系や教育系のラジオを選ぶのがおすすめ。
- なるべくスクリプトがある番組を選び、最初はスクリプトを見ながら聞く
- 聞き流しをする前に、ニュースの内容を日本語で把握しておく(理解が深まり、聞き取れる情報が増える)
- シャドーイング(音声を真似して発話する練習)を取り入れ、聞き取れる単語を増やす
上級者(TOEIC 900〜 / TOEFL 85〜 / IELTS 6.5〜)にとって、英語ラジオは「聞き流し」ではなく「情報収集ツール」としての役割が強くなる。
アメリカのニュース番組やビジネス番組などを聞き、英語のリズムに慣れつつ時事知識も深めよう。
英語のニュースサイトを読み、トピックの知識を増やしておくと、より内容を理解しやすくなる。


英語ラジオの選び方
自分に合った番組を選べるかどうかで、英語ラジオの効果は大きく変わる。
選ぶ基準は主に4つだ。
英語レベルで選ぶ
一番大事なのはレベル感である。
レベルに合わないものを選ぶと、「全く聞き取れずモチベーションが下がる」「簡単すぎて成長しない」といった問題が生じる。
- 初心者:学習者向けに作られた、ゆっくり・はっきりした英語の番組(スクリプト付き)
- 中級者:ニュース・公共放送など、クリアな発音で内容を予測しやすい番組
- 上級者:ネイティブ向けのニュース・トーク・ビジネス番組
迷ったら「8割ぐらい聞き取れるもの」を選ぶと、負荷がちょうどよく続けやすい。
スクリプト・字幕の有無で選ぶ
スクリプトや字幕があるかどうかで、学習のしやすさは大きく変わる。
聞き取れなかった部分を文字で確認できると、「聞きっぱなし」で終わらず、精聴やシャドーイングにつなげられる。
初心者〜中級者はスクリプト付きの番組や字幕付きのニュース動画を、上級者は字幕なしのラジオを選ぶとよい。
アクセント・国で選ぶ
同じ英語でも、アメリカ・イギリス・オーストラリアでは発音やイントネーションがかなり違う。
TOEFL対策ならアメリカ英語中心、IELTS対策ならイギリス・オーストラリア英語も混ぜるなど、目標の試験や留学先に合わせて選ぼう。
いろいろな国のラジオを聞き比べて、リスニングの幅を広げるのも面白い。
興味のあるテーマで選ぶ
リスニングは継続がすべてなので、内容そのものに興味を持てるかが意外と重要だ。
ニュースにこだわらず、ビジネス・スポーツ・カルチャーなど、日本語でも聞きたいと思えるジャンルを選ぼう。
背景知識のあるテーマは聞き取れる情報量も増えるため、学習効率も上がる。

おすすめの英語ラジオ・ニュース番組【レベル別】
ここからは、レベル別におすすめの番組・ラジオ局を紹介する。
配信サービスの変更や地域制限で「日本からは聞けない」番組もあるため、この記事では日本から比較的アクセスしやすい公式サイト・アプリ・ポッドキャストを中心に紹介する。
初心者向け:スクリプト付き・学習者向け
初心者は「学習者向けに作られた番組」から始めよう。
ゆっくり・はっきりした英語で、スクリプト付きのものが多い。
VOA Learning English
アメリカの国際放送VOAの学習者向けプログラム。
分かりやすい語彙とゆっくりめのアメリカ英語でニュースを聞ける。
スクリプト付きで、精聴・シャドーイングの素材として定番だ。
BBC Learning English
BBCの英語学習者向けプログラム。
人気の「6 Minute English」は、6分で自然なイギリス英語と語彙を学べる短時間番組で、忙しい人でも続けやすい。
Spotlight English
世界の話題を、やさしい語彙とゆっくりのスピードで放送する学習者向け番組。
ポッドキャストやYouTubeでも聞け、スクリプトも公開されている。
NHKの語学ラジオ(ラジオ英会話など)も初心者の強い味方だ。後述の「英語ラジオとあわせて使いたい教材」で紹介する。
中級者向け:ニュース・公共放送
中級者は、クリアな発音のニュース・公共放送で多聴に挑戦しよう。
NHK WORLD-JAPAN

NHKの国際放送。日本のニュースを英語で聞けるため、内容を理解しやすい。
英語字幕はないが、日本語で話題を知っていれば聞き取れる情報が増える。中級者の多聴の入り口として最適だ。
BBC World Service
BBCの国際放送。24時間、世界のニュースを標準的なイギリス英語で聞ける。
なお、BBC Soundsは2025年7月から日本を含むイギリス国外では利用できなくなった。日本からはBBC.comやBBCアプリ、またはポッドキャストアプリ経由で聞こう。
CNN 10
世界のニュースを10分にまとめた学生向けの動画番組。
はっきりした英語と映像のヒントがあり、ニュース英語の入門にちょうどよい。YouTubeでも視聴できる。
NPR News Now
アメリカの公共ラジオNPRが、最新ニュースを約5分にまとめて毎時間更新する番組。
1本が短いので、通勤前のウォームアップや家事の合間に使いやすい。
CBS News
アメリカ最大級のテレビ・ラジオネットワークCBSのニュース。
無料の24時間ライブニュース配信があり、英語ニュースをつけっぱなしにしたい人に使いやすい。
上級者向け:ネイティブ向けニュース・ビジネス番組
上級者は、ネイティブ向けの番組を「情報収集」として聞こう。
BBC Radio 4
イギリスの看板トーク局。ニュース・ドキュメンタリー・教養番組が充実している。
イギリス英語をじっくり聞きたい人・IELTS対策に。日本からはBBC.comやBBCアプリ、ポッドキャスト経由で聞ける。
NPR
アメリカの公共ラジオ。Planet Money(経済)やHow I Built This(起業)など、質の高い番組が揃う。
発音がはっきりしており、ネイティブ向けの中では聞き取りやすい。
Bloomberg Radio
金融・経済ニュースに特化し、マーケット分析や世界経済の動向をカバーする。
ビジネス英語を学びたい人や、海外MBAを目指す人におすすめ。
CNN
アメリカのニュース専門局。スピードは速めで、ニュース英語に慣れた上級者向け。
ライブ配信には地域制限や有料化があるため、ポッドキャスト(CNN 5 Thingsなど)やYouTubeの公式チャンネルが使いやすい。
ABC News Live(アメリカ)
ABC Newsの24時間ライブストリーム。
公式サイトやYouTubeで配信されており、つけっぱなしにして「英語環境」を作るのに向いている。
ABC Radio National(オーストラリア)
オーストラリアの国営ラジオ。ニュースから文化・科学・歴史まで幅広く扱う。
オーストラリア英語を聞きたい人・IELTS対策に最適だ。
国別に聞ける英語ラジオ局
アクセントの聞き比べには、各国のローカルラジオ局も面白い。


アメリカ
- 77 WABC(ニューヨーク):時事問題や政治の議論が多く、ディスカッション形式のリスニングに最適
- KFI AM 640(ロサンゼルス):パーソナリティの会話が多く、カジュアルな英語表現を学びたい人向け
- KCBS All News(サンフランシスコ):西海岸の話題に特化したオールニュース局
イギリス
カナダ
- AM640 Toronto(トロント):政治・経済・スポーツなど幅広い話題。カナダのアクセントに慣れたい人に
- 980 CKNW(バンクーバー):バンクーバー拠点のニュース&トーク局
オーストラリア
- 2GB(シドニー):ニュース&トーク。オーストラリアの政治・社会問題を知りたい人向け
- ABC Radio National:上で紹介した国営ラジオ。文化・科学系の番組も豊富

英語ラジオの効果的な聞き方
英語ラジオは、ただ流しているだけでは効果が薄い。
リスニング力を伸ばせるかどうかは、「内容を理解しようとする姿勢」を保てるかで決まる。
次の4つを意識しよう。
1. まずは内容をざっくり理解する
知らない単語や表現が出てくるたびに調べていては、リスニングの流れが止まり効率が悪い。
「全体の流れをつかむ」ことを意識し、わからない単語が出ても止まらず、前後の文脈から推測しながら聞き続けよう。


2. 聞き流しだけで終わらせない
「聞いているだけ」で満足しないことも重要だ。
スクリプトのある番組なら、聞いたあとに文字で確認し、聞き取れなかった箇所をチェックする。
さらにシャドーイングを取り入れると、聞き取れる単語やフレーズが着実に増えていく。
3. 数字表現に慣れておく
英語のニュースやラジオでは、数字が頻繁に登場する。
特に経済ニュースや統計データの話題では、数字が聞き取れないと内容を正しく理解できない。
例えば、以下のような数字を瞬時に理解できるようにしておこう。
| 英語表現 | 日本語訳 | ポイント |
|---|---|---|
| Three hundred thousand | 30万 | 「hundred thousand」は「十万単位」 |
| One million five hundred thousand | 150万 | 「one million + five hundred thousand」の組み合わせ |
| Twelve million | 1200万 | 「million = 100万」だが桁が増えると混乱しやすい |
| Two billion three hundred million | 23億 | 「billion」と「million」の組み合わせ |
| One point two trillion | 1兆2000億 | 「trillion = 1兆」だが小数点がつくと難易度が上がる |
| Half a billion | 5億 | 「half a billion = 5億」だが感覚的にピンとこない人もいる |
特に「hundred thousand(十万)」「million(百万)」「billion(十億)」「trillion(一兆)」などは、日本語と桁の区切りが違うため、慣れるまで聞き取りが難しい。
4. 毎日10分でも続ける
リスニング力の向上には、毎日の継続が不可欠だ。
一週間や二週間で効果が出るものではなく、数ヶ月〜数年のスパンで積み重ねていくもの。
通勤・通学時間、家事の合間、寝る前のリラックスタイムなど、「習慣」として英語ラジオを生活に組み込むのがポイントだ。


英語ラジオとあわせて使いたい教材
英語ラジオで聞く習慣ができてきたら、目的に合わせてポッドキャストや多読・多聴アプリも組み合わせてみよう。
英語ラジオは「今流れている英語を聞く」学習に向いているが、ポッドキャストやアプリは、自分のレベルや興味に合わせて素材を選びやすい。
※表は横にスクロールできます。
| 目的 | おすすめ教材 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|
| 初心者が基礎から聞く | NHK語学ラジオ・NHKゴガクアプリ | スクリプトや日本語解説を使いながら、基礎からリスニングを鍛えたい人 |
| スキマ時間に音声を聞く | 英語初心者向けポッドキャスト ネイティブ向けPodcast | 自分の興味に合う番組を選んで、通勤・家事中に英語を聞きたい人 |
| 読む力も一緒に伸ばす | 英語多読のためのおすすめ無料アプリ | 多読で語彙力や背景知識を増やし、聞き取れる英語を増やしたい人 |
| 洋書を音声で聞く | Audible英語勉強法 | ラジオよりも自分のペースで、洋書を聞きながら英語に触れたい人 |
| 英語ニュース全体を知る | 英語ニュースサイトまとめ | 英語ニュースサイト、アプリ、勉強法をまとめて比較したい人 |

英語ラジオ学習に関するよくある質問
Q. 英語ラジオの聞き流しだけで英語力は伸びる?
リスニング力が一定レベルに達していれば伸びる。目安は、スクリプトなしで英語ニュースの内容を6割以上理解できること。
そこに達していない初心者は、スクリプト付き教材での「精聴」から始めるのが先決だ。
Q. 初心者におすすめの英語ラジオは?
VOA Learning EnglishやBBC Learning Englishなど、学習者向けに作られた番組がおすすめ。
ゆっくり・はっきりした英語で話され、スクリプトで答え合わせもできる。
Q. BBC Soundsは日本で使えなくなった?
2025年7月21日以降、イギリス国外ではBBC Soundsは利用できなくなった。
日本からはBBC.comやBBCアプリ、または各ポッドキャストアプリで、BBCの番組を聞くことができる。
Q. 通勤中や家事の合間に聞き流すだけでも意味はある?
中級者以上なら意味がある。ただし「流しているだけ」ではなく、内容を理解しようとする姿勢が前提だ。
1日10分でも毎日続けることが、数ヶ月後の伸びにつながる。
Q. TOEFLやIELTSのリスニング対策にも使える?
使える。TOEFL対策ならアメリカ英語(NPR・CNNなど)、IELTS対策ならイギリス・オーストラリア英語(BBC・ABC Radio Nationalなど)を中心に聞くと、試験のアクセントに慣れられる。
まとめ:英語ラジオは「聞けるレベル」で使うと効果的
英語ラジオの聞き流しは、リスニング力を伸ばす強力な習慣になる。
ただし、効果が出るのは「ある程度聞けるレベル」に達してからだ。
- 初心者:スクリプト付きの学習者向け番組(VOA・BBC Learning Englishなど)で精聴から
- 中級者:NHK WORLD-JAPANやBBC World Serviceで多聴に挑戦
- 上級者:ネイティブ向け番組を「情報収集」として活用
- 共通:毎日10分でも続けて「習慣」にする
自分のレベルに合った番組を選び、聞き流しで終わらせない工夫を加えれば、1年後には確かなリスニング力の伸びを実感できるはずだ。












