



一言で海外大学進学と言っても、どの国に進学するか、どのルートで進学するかによって入学条件や必要な準備は大きく異なります。
そのため、海外大学を目指す場合は、まず国ごとの入試制度と進学ルートを理解し、自分に合った出願方法を確認することが大切です。
この記事では、海外大学の受験方法について、国別の入試制度、出願資格、選考方法、必要書類、進学ルートの違いをわかりやすく解説します。
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
- 海外大学入試とは?:日本の大学受験のような一発勝負の筆記試験ではなく、高校の成績・英語力・エッセイ・推薦状などを総合的に評価するのが一般的。
- 国による違い:アメリカ・カナダのように日本の高校卒業後に直接出願しやすい国もあれば、イギリス・オーストラリアのように準備課程を経由する国もある。
- 代表的な進学ルート:直接出願、ファウンデーション・ディプロマ、コミュニティカレッジ編入など、複数のルートから選べる。
- 結論:海外大学進学では「どの国に行くか」だけでなく、今の自分に合った国・大学・進学ルートを選ぶことが成功のカギ。
詳しくは記事本編で徹底解説!👇
海外大学の入試制度の基礎知識
まずは基本知識として、海外大学の入学審査の特徴と国による進学方法の違いについておさえておきましょう。
海外大学入試では何が審査される?
日本の大学入試では、共通テストや大学独自の筆記試験など、試験当日の点数が合否に大きく影響することが一般的です。
一方、海外大学では、一発勝負の筆記試験だけで合否が決まるケースは多くありません。
多くの大学では、高校の成績、英語力、出願書類、エッセイ、推薦状、課外活動などをもとに、出願者を総合的に評価します。
つまり、海外大学入試では「試験本番で何点取るか」だけでなく、「高校生活を通じてどのような学習や活動を積み重ねてきたか」が重要になります。
具体的に必要な出願書類は国や大学によって異なりますが、一般的には次のような書類が求められます。
成績証明書(GPA):
高校の成績は、海外大学入試における重要な評価項目です。
多くの大学では、高校3年間の成績やGPA(Grade Point Average)をもとに学力を判断します。そのため、海外大学進学を目指す場合は、早い段階から安定した成績を維持することが重要です。
英語力証明(TOEFL・IELTSなど):
英語圏の大学では、授業についていける英語力があることを証明するために、TOEFL iBTやIELTSのスコア提出を求められることが一般的です。
必要なスコアは大学や学部によって異なりますが、多くの大学ではTOEFL iBTやIELTSの基準が設定されています。
エッセイ・志望理由書:
アメリカを中心に、エッセイ(Personal Essay)や志望理由書は重要な評価項目です。
学力だけでは分からない人物像や価値観、将来の目標などを大学に伝える役割があります。
推薦状:
高校の先生や指導者からの推薦状を求める大学もあります。
特にアメリカやカナダでは一般的で、学業面だけでなく、人柄やリーダーシップ、学校での取り組みなども評価されます。
課外活動・実績:
アメリカやカナダの大学では、部活動やボランティア、課外プロジェクトなどの実績が評価対象になることがあります。
一方で、イギリスやオーストラリアでは、課外活動そのものよりも志望分野との関連性や学問的な適性が重視される傾向があります。
SAT・ACTなどの標準化テスト:
アメリカの一部大学では、SATやACTなどの標準化テストのスコアを提出できる場合があります。
ただし近年は、提出を必須としない「Test Optional」を採用する大学も増えており、大学によって扱いが異なります。
日本の高校から進学できる?国によって異なる出願資格
実は、一言に海外大学進学といっても、進学する国によって大学進学までの道のりは異なります。
特に最初に理解しておきたいのは、国によって直接進学しやすい国もあれば、準備過程を経由する必要がある国もあるということです。
その違いは、大きく「アメリカ型」と「イギリス型」の教育制度に分けて考えると理解しやすくなります。
| 項目 | アメリカ式 | イギリス式 |
|---|---|---|
| 代表国 | アメリカ、カナダ | イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパ各国 |
| 学位取得期間 | 4年間 | 3年間 |
| カリキュラムの特徴 | 幅広い教養科目を履修しながら学び、専攻を決定する柔軟なシステム | 専門分野に特化したカリキュラムが中心。一般教養科目はなし |
| 専攻の決定時期 | 入学後に決定(2年次までに選択) | 入学時に決定(変更不可の場合が多い) |
| 出願資格 | 日本の高校卒業資格もしくは同等の資格 | 高校卒業資格に加え、ファウンデーションコース修了や国際資格(IB、A-Levelなど)が必要 |
| 進学ルート | 直接出願が可能 | 多くの場合、準備過程を経由 |
アメリカ型:日本の高校卒業資格で直接出願が可能
アメリカ型の大学では、日本と同じく4年制の学士課程が一般的です。
大学1〜2年次には、一般教養科目や幅広い分野の授業を履修しながら、自分の関心や適性を探していくことができます。
その後、3〜4年次で専攻分野の専門科目を深めていく流れが一般的です。
つまり、アメリカ型の大学では、大学の中に「一般教養を学ぶ期間」や「専攻を考える期間」が含まれています。
そのため、日本の高校を卒業した後でも、高校成績、英語力、エッセイ、推薦状などの出願書類を整えれば、大学1年次へ直接出願可能です。
イギリス型:準備過程を経由するのが一般的
一方、イギリス型の大学では、3年制の学士課程が一般的です。
高校教育段階から、A-Levelのように大学で学ぶ専攻分野に直結した科目を深く学ぶため、1年次から専門分野の学習が始まります。
そのため、大学側は入学時点で「その分野を学ぶための基礎学力があるか」を重視するのが特徴です。
日本の高校卒業資格だけではその学習水準を満たさず、ファウンデーションコースやディプロマなどの大学進学準備課程でこのギャップを補うことが求められます。
※なお、日本の高校生であっても、国際バカロレア(IB)、A-Level、APなどの「国際資格」を取得している場合は、イギリス型の国であっても大学への直接出願・入学が可能です。




どの国・ルートを選ぶ?海外大学進学の代表的な3つのルートと選び方
前章で触れたように、一言で海外大学進学と言っても、日本の高校から直接出願しやすい国もあれば、準備課程を経由するのが一般的な国もあります。
また、同じ国を目指す場合でも、現在の高校成績や英語力、留学予算、進学までにかけられる時間によって、選ぶべきルートは変わります。
大学によっては、直接入学だけでなく、ファウンデーションコースやディプロマなど複数の進学ルートを用意しているケースもあります。
大切なのは、「どの国が良いか」だけでなく、「今の自分にとって現実的な進学ルートは何か」を考えることです。
ここでは、日本の高校から海外大学を目指す際に代表的な3つの進学ルートについて、それぞれの特徴や向いている人を整理していきます。
| 進学方法 | 主な対象国 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ①高校卒業後に直接出願 | アメリカ、カナダなど | 高校成績や英語力が出願要件に届いており、準備課程を経由せずに大学進学を目指したい人 |
| ②準備過程(ファウンデーションコースなど)を経由 | イギリス、オーストラリアなど | 直接入学の条件に不安がある人、大学進学前に英語力や学術スキルを整えたい人 |
| ③2年制大学(コミカレ)から編入 | アメリカ、カナダ | 費用を抑えたい人、最初から4年制大学へ直接出願するのが不安な人 |
① 日本の高校から海外大学へ直接出願するルート
直接出願は、日本の高校を卒業した後、そのまま海外大学へ出願するルートです。
アメリカやカナダを中心に、日本の高校卒業資格をもとに出願できる大学は多くあります。
この場合、高校の成績、英語試験のスコア、エッセイ、推薦状など大学が定める書類を提出して審査を受けます。
準備課程を経由しないため、時間や費用を抑えやすい一方で、出願時点で大学が求める成績や英語力を満たしている必要があります。
そのため、直接出願は、高校成績や英語力を早めに整えられる人、最短ルートで大学進学を目指したい人に向いています。
② 大学進学前に準備課程(ファウンデーションコースなど)を経由するルート
前章で触れたとおり、日本の一般的な高校を卒業しただけでは大学への出願資格を満たさないため、ファウンデーションコースやディプロマなどの大学進学準備コースを経由して大学進学を目指すのが一般的です。
また、アメリカやカナダでも、英語力や成績が直接入学の基準に少し届かない学生向けに、大学独自のPathway Programが用意されていることがあります。
これらの準備過程では、アカデミック英語、レポートの書き方、プレゼンテーション、専攻分野の基礎知識などを学びます。
直接入学に比べて入学要件が低めに設定されていることもあり、成績や英語力に不安がある人にとって現実的な選択肢になります。
ただし、準備課程に入学できても、自動的に希望の大学・専攻へ進学できるとは限りません。
修了後に大学へ進むには、コース内で一定以上の成績を取り、英語要件や進級条件を満たす必要があります。
③ コミュニティカレッジ・カレッジ編入|費用を抑えて大学卒業を目指すルート
アメリカでは、コミュニティカレッジと呼ばれる2年制大学から4年制大学へ編入するルートがあります。
まずコミュニティカレッジで一般教養科目を学び、その後、4年制大学へ編入して学士号取得を目指します。
カナダでも、カレッジから大学編入を目指すルートがあります。
このルートは、学費を抑えやすく、入学要件も比較的柔軟なことがあるため、費用面や成績面に不安がある人にとって選択肢になります。
一方で、編入先や専攻は、カレッジでの成績や履修科目によって左右されます。
最終的にどの大学・専攻へ進めるのか、編入制度や単位移行の条件を確認しておきましょう。


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海外大学進学に人気の9か国の入試制度・入学条件を解説
ここからは、日本人留学生に人気のある9か国について、大学制度、出願資格、進学ルートの違いをもう少し詳しく見てみましょう。
ここまで見てきたとおり、海外大学は大きく見るとアメリカ型とイギリス型に分けて考えることができますが、実際の入学条件は国・大学・専攻によって異なります。
表:9か国の入試制度比較
| 国 | 大学制度 | 日本の高校卒業後の主な進学ルート | 入試制度・入学条件の特徴 |
|---|---|---|---|
| アメリカ | 4年制 | 直接出願、コミュニティカレッジ編入 | 日本の高校卒業資格で直接出願しやすい。成績だけでなくエッセイや課外活動なども含めて総合的に評価される。 |
| カナダ | 4年制 | 直接出願、カレッジ経由の編入 | 多くの大学で高校成績と英語力が重視される。州や大学によって出願条件が異なる。 |
| イギリス | 3年制 | ファウンデーション、International Year One、国際資格での直接出願 | 日本の高校卒業資格だけでは直接入学が難しい場合が多く、準備課程を経由するのが一般的 |
| オーストラリア | 3年制 | ファウンデーション、ディプロマ、直接出願 | 成績や英語力によって直接入学か準備課程かが決まる。ディプロマ経由で大学2年次へ進学できる場合もある。 |
| ニュージーランド | 3年制 | ファウンデーション、直接出願 | イギリス型の制度を採用しており、大学によっては準備課程が必要になる。 |
| オランダ | 3年制 | 準備課程、直接出願、大学1年次修了後の出願など | 英語で学べる学士課程が多いが、専攻によって数学などの履修条件が設けられている。 |
| ドイツ | 3年制 | Studienkolleg、直接出願、大学入学共通テスト等を使った出願 | 学費を抑えやすい一方、日本の高校卒業資格だけでは入学資格を満たさない場合がある。 |
| フランス | 3年制 | 直接出願、準備課程、大学1年次修了後の出願など | プログラムによって英語・フランス語の要件が異なり、追加書類や面接が求められることもある。 |
| アイルランド | 3年制が一般的 | ファウンデーション、直接出願 | 英語圏で比較的出願しやすい国の一つ。大学ごとに成績や英語要件を確認する必要がある。 |
(注)上記はあくまで一般的な目安です。同じ国の中でも、大学・専攻・出願ルートによって必要な成績、英語スコア、提出書類は異なります。ご自身が進学を希望する学部の入学要件を確認するようにしてください。各大学の「International Application」「Entry Requirements」というキーワードで検索してみましょう。
アメリカの大学
日本人の留学先として常に高い人気を誇るアメリカ。
公立・私立を合わせて約3,000の4年制大学があり、ランキングトップクラスの大学も多くあります。
総合大学から単科大学までさまざまなタイプの大学があり、日本にはない学部も多数存在します。
学びの選択肢が多いという点も大きなメリットです。
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■アメリカの教育制度
アメリカ(北米)の大学は日本と同様に4年制です。
1・2年次で一般教養科目を中心に履修し、3・4年次から専攻の専門課程へ進みます。

出典:文部科学省/ アメリカ学校系統図
■出願資格と進学ルート
日本の高校卒業もしくは同等の資格があれば誰でも直接出願が可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書および成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- 共通テストのスコア(SAT、ACTなど)※ 大学により提出は任意の場合あり
- エッセイ
- 課外活動経験
- 推薦状
アメリカの大学の入学審査において最終学校の成績は最も重視される項目の1つですが、学業成績以外にも、提出した書類をもとに人間性・個性・将来性・熱意など、さまざまな観点から出願者を評価します。
また、アメリカの各大学には独自の入学基準やポリシーがあります。出願書類から受験生の人物像や適性などを見極め、大学側が「求める人物像」に合致しているか否かなど、総合的な判断で合否を決定します。
カナダの大学
カナダは日本人に人気の留学先です。
治安が良く、住みやすい都市ランキングでよく名を連ねる都市が多くあります。日本と同じように四季があり、気候の面でも住みやすい国です。
また、カナダにある大学の多くは公立なので、高い教育水準が保たれているという点もメリットです。
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■カナダの教育制度
カナダの大学は日本と同様に4年制です。
1・2年次で一般教養科目を中心に履修し、3・4年次から専攻の専門課程へ進みます。

出典:文部科学省/ カナダ学校系統図
■出願資格と進学ルート
日本の高校卒業もしくは同等の資格があれば誰でも直接出願が可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書および成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- エッセイ
- 課外活動経験
- 推薦状
カナダの大学は多くがマンモス校であるため、入学要件さえ満たしていれば合格率は比較的高い傾向にあります。
アメリカ同様に書類審査で合否を決めますが、入学審査において人物評価も大きく含まれるアメリカの大学に対して、カナダの大学では高校の成績の審査比重が高めです。
SATやACTといった共通テストのスコアの提出は任意となっている大学がほとんどです。
イギリスの大学
オックスフォード大学やケンブリッジ大学などの数々の名門大学を有するイギリス。
伝統がある国で、質の高い教育を受けることができます。
ファッションや音楽、スポーツなど、さまざまな分野で世界をけん引する国でもあり、イギリスならではの文化に触れることができるのも大きなメリットです。
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■イギリスの教育制度
イギリスでは5歳から16歳までが義務教育となり、大学進学を目指す場合はさらに2年かけて「A-Level」と呼ばれる共通テストを受験します。
この段階で、大学での授業に必要なアカデミックなスキルや専攻に応じた基礎知識を身につけるため、イギリスの大学は一般教養課程がなく、1年目から専門課程がスタートする3年制のカリキュラムとなっています(専攻コースにより異なる場合あり)。

出典:文部科学省/ イギリス学校系統図
■出願資格と進学ルート
教育制度の違いから、日本の高校のカリキュラムを修了しただけではイギリスの大学の出願資格を満たさないため、ファウンデーションコース(約1年間)と呼ばれる学士課程の準備コースと受講した後に、大学に入学するルートが一般的です。
ただし、大学が認める入学資格と同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は、高校卒業後に直接出願することが可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- パーソナルステイトメント
- 推薦状
- 履歴書
イギリス大学の入学審査は、高校での成績と英語力をもとに入学の合否判定が行われます。
大学の学部(専攻コース)ごとに定められた成績や英語力を満たしていることが基本の入学要件。これら要件を満たすことで合格となる可能性が高まることからも、イギリスでは審査の際に学業成績を重点に置いていると言われています。
上述のファウンデーションコース(大学進学準備コース)を経由する場合は、一定の成績を修めてコースを修了することで大学の学士課程へ進学することができます。
ファウンデーションコース入学のための特別な試験はなく、高校の成績証明書と公式の英語テストのスコアを提出して審査されます。
ただし、ファウンデーションコースへの入学にもある程度の英語力が求められるため、英語力が不足している場合は、語学学校等で英語コースを受講することも可能です。
オーストラリアの大学
オーストラリアの大学は教育水準が高く、オーストラリアの学位はアメリカやイギリスの学位と同等に世界で認められています。
気候や住みやすさも人気のポイント。移民が多く、多様な文化を体験できるのも特徴です。
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■オーストラリアの教育制度
オーストラリアの教育システムでは、高校の最終学年までに日本の大学1~2年生にあたる一般教養課程を修了しているため、大学は3年制です(専攻コースにより異なる場合あり)。
大学課程では専門分野の科目のみを履修します。

出典:文部科学省/ オーストラリア学校系統図
■出願資格と進学ルート
日本の高校では一般教養課程を履修しないため、大学に出願する前にギャップを埋めるための準備過程である「ファンデーションコース」または「ディプロマコース」※(約1年間)を受講する必要があります。
ただし、大学が認める入学資格と同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は、高校卒業後に直接出願することが可能です。
※ ディプロマコースとは、大学で専攻する科目の基礎知識など大学1年次と同等の内容を学ぶコースのこと。一定の成績を修めて修了することで単位数を取得でき、取得した単位を大学に移行して大学2年次に編入することが可能(編入する学部や成績によって認められる単位数が変わる場合あり)となります。
ディプロマコースはファンデーションコースと比較し、大学での就学期間を1年ほど短くすることができるというメリットがありますが、入学に必要な高校の成績や英語力が高く設定されています。
また、全ての大学または専攻でディプロマコースが開講されているわけではないため、進路を決める前に大学公式サイトでよく調べることが必要です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- パーソナルステイトメントまたは推薦状(大学による)
オーストラリアの大学の入学審査では、成績や英語能力テストのスコアといった数値を重視する傾向にあるため、最終学歴の成績は合格率を測る重要な目安となります。
日本の高校を卒業したばかりの留学生はファンデーションコースまたはディプロマコースからのスタートとなるため、高校卒業時にまず必要なのはこの準備課程に入学するための成績と英語力。
ファンデーションコースでは、オーストラリアの大学で必要となる英語や学習スキルを習得し、一定の成績を修めてコースを修了することで大学の学士課程へ進学することが可能となります。
ニュージーランドの大学
大学の数は大くありませんが、多くの大学がランキング上位に名を連ねており、質の高い教育を受けることができます。
都市圏と自然が近い環境も魅力で、休日にはアウトドアアクティビティなども楽しむこともできます。
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■ニュージーランドの教育制度
ニュージーランドの教育システムはイギリス、オーストラリアと近く、大学は3年制です。一般教養科目を履修する期間はほぼなく、入学後すぐに専攻科目の専門的な学習が始まります。

出典:文部科学省/ ニュージーランド学校系統図
■出願資格と進学ルート
日本の高校ではニュージーランドの高校と異なり、学部に関連する概論や一般教養、大学の授業に必要となるアカデミックスキルを身につける教育がされていません。
そのため日本の一般的な高校からの留学生は、ファンデーションコースを選択し、学部の本科コースに備えるケースがほとんどとなります。
ただし、大学が認める入学資格と同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は、高校を卒業後に直接出願することが可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- パーソナルステイトメントまたは推薦状(大学による)
ニュージーランドでは学力試験等は実査されず、すべて書類審査となります。
ニュージーランドへ留学する際の入学基準は主にアカデミック力(学業)、英語力の2つ。大学や学部によって入学要件は異なりますが、高校での成績を重視する傾向にあります。
アカデミック、英語のいずれかが不足している場合は「Conditional Offer(条件付き入学許可)」が発行され、足りない部分をクリアした時点で合格となる制度もありますが、日本の高校を卒業したばかりの留学生は、ファンデーションコースからのスタートが一般的。
成績面では日本の高校を卒業していればほぼ問題ありませんが、規定の英語力は必須となります。
オランダの大学
オランダは、9割以上の人が英語を話せるというほど英語が浸透している国で、他のヨーロッパ諸国と比較しても英語で学べるコースが豊富に用意されています。
大学の学費は日本とほとんど変わらず、費用面でのメリットも大きい留学先です。
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■オランダの教育制度
オランダの教育制度では高校卒業までに大学での基礎科目を履修してしまうため、大学は入学直後から各専攻に分かれて専門分野を学ぶところからスタートする3年制のカリキュラムとなってます(専攻コースにより異なる場合あり)。

出典:文部科学省/ オランダ学校系統図
■出願資格と進学ルート
日本の高校を卒業後にオランダの大学へ進学する場合、高校までの教育制度のギャップがあるため直接入学は難しく、多くの日本人学生はファンデーションコース(約1年間)から学部課程への進学を目指します。
大学によっては、ファンデーションコースを提供していない大学もあるため、進学を希望する際には大学が定める出願資格(日本の大学1年次修了など)を満たす必要があります。
ただし、大学が認める入学資格と同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は、日本の高校を卒業後に直接出願することが可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)・
- 志望動機書
- 推薦状
- 履歴書
- 数学力証明(該当学部・コースのみ)
- 大学の在学証明書
- 大学1年次の成績証明書
アメリカの大学では人物評価も大きく含まれるのに対して、オランダのほとんどの大学は成績の審査比重が重くなっているため、高校3年間でできるだけ高い成績を維持する必要があります。
また、ほとんどの大学では数学に関する要件が課されているのも特徴です。
ファウンデーションコース(大学進学準備コース)の入学試験は設けられていませんが、誰でも入学できるというわけではなく、準備コースに入学できるだけの要件(成績と英語力)を満たすことが求められます。
※ 日本の大学1年次を修了後に出願する際には、大学での成績を含めた全ての入学要件を満たす必要があります。
ドイツの大学
ドイツ留学の魅力は、なんといってもそのコスパ。
ドイツの大学はほとんどが国公立大学であり、原則として学費が無料です。
公用語はドイツ語ですが、英語だけで学べるコースを提供している大学もあります。他の欧米諸国と比べてると治安が良く、安心して生活できるのもメリットです。
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■ドイツの教育制度
ドイツでは、日本の高校にあたるギムナジウム11~12年生の2年間で、日本の大学1年次に学ぶ一般教養課程レベルのカリキュラムを学習します。
そのため、一般的に大学は入学直後から専門科目の履修が始まり、通常3年間で卒業することが可能です(専攻コースにより異なる場合あり)。
小学校4年生以降に通う学校の種類によって将来の進路が大きく変わるドイツの教育制度。
大学進学希望者は、8年または9年制のギムナジウムと呼ばれる学進学準備学校へ進学し、修了時にアビトゥーア (Abitur) と呼ばれる大学進学のための資格試験を受験することで、大学入学申請資格 (HZB) を取得することができます。

出典:文部科学省/ ドイツ学校系統図
■出願資格と進学ルート
日本の高校を卒業後にドイツの大学へ出願する場合、アビトゥーアと同等とされる日本の大学入学共通テストを受験し、一定以上の成績(62 %以上)を修めて、希望する大学に出願する資格があるという証明をする必要があります。
また、大学が認める入学資格と同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は高校を卒業後に直接出願することが可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 大学入学共通テストの結果
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- 志望動機書
- 推薦状
- 履歴書
ドイツの大学の入学審査では、大学へ進学するための資格試験Abiturの結果(日本の大学入学共通テストの結果)とその他の書類より合否を決定します。
なお、出願の際に必要となる科目は大学や学部により異なるため、必要科目を確認して受験対策をすることが大切です。
フランスの大学
フランスは教育水準の高さや文化の豊かさ、ヨーロッパの各地域へのアクセスの良さなどを理由に世界中から多くの留学生が集まる国です。
フランス語は世界中の多くの国で話されているため、英仏日のトリリンガルを目指すことで卒業後の選択肢も広がりそうです。
他の英語圏の留学先と比較して学費が低めであることも魅力です。
大学入試制度や入学審査の特徴を詳しく見る
■フランスの教育制度
高校卒業までに一般教養課程を修了しているフランスの大学では、入学後すぐに専門課程が始まり卒業までの期間は3年間です(専攻コースにより異なる場合あり)。
フランスの高校では、志望する大学の専攻に沿った科目を履修し、卒業時に統一国家試験であるフランスバカロレアを受験します。
フランスバカロレアは国際バカロレア (IB)とは異なり、フランス国内での卒業認定試験のこと。合格することで大学出願の資格を取得できます。

出典:文部科学省/ フランス学校系統図
■出願資格と進学ルート
フランスバカロレアと同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は、日本の高校を卒業後に直接出願することが可能です。
一般的な日本の高校を卒業後にフランスの大学への進学を志望する際には、大学が定める出願資格(日本の大学1年次修了など)を満たす必要があります。
一方、大学によってはファンデーションコース経由での入学を許可している場合や、日本の高校卒業資格をフランスバカロレアと同等とみなし直接出願が可能※となる場合があります。詳細は各大学へお問い合わせください。
※ 参考大学:KEDGE Business School
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- 履歴書
- 推薦状
- フランス語能力試験(大学、学科による)
フランスの大学の合否決定は主に書類審査で行われ、大学によっては面接を課している場合があります。
アイルランドの大学
アイルランドではアイルランド語に加えて英語が公用語になっており、街中では英語が日常的に使用されています。
教育水準が高い国で、ヨーロッパの中も大学の進学率はトップクラスです。
特にITなどの分野において強みを持っており、一流IT企業の拠点も多く有しています。
最近人気を高めている留学先ですが日本からの留学生比率はまだまだ低く、人とは違った留学体験ができるでしょう。
大学入試制度や入学審査の特徴を詳しく見る
■アイルランドの教育制度
アイルランドの高校では、卒業時点で日本の大学1年次に相当する一般教養課程を修了しているため、1年次から1つの専門分野に特化した勉強を始める大学は3年制です(専攻コースにより異なる場合あり)。

出典:文部科学省/ アイルランド学校系統図
■出願資格と進学ルート
教育制度の違いから、日本の高校を卒業したあとにアイルランドの大学へ進学する場合、多くの日本人留学生は約1年間のファンデーションコースという大学進学準備コースの履修が必要となります。
ただし、大学が認める入学資格と同等の国際資格を取得し要件を満たしている場合は、日本の高校を卒業後に直接出願することが可能です。
■入学審査
出願時に必要となる主な書類は下記のとおりです。
- 高校卒業証明書
- 成績証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT、IELTSなど)
- 志望動機書
- 推薦状
- 履歴書
一発勝負の学力試験が主流の日本と大きく異なり、アイルランドの大学の入学制度は出願時に願書と共に提出する書類の審査によって入学者を選抜。
希望する大学の学部の専攻コースが定める入学要件を満たすことで合格する可能性が高くなります。
日本の高校を卒業した場合、教育制度の違いからすぐにアイルランドの大学に進学できないため、大学進学準備コース(ファンデーションコース)を受講することが一般的。
まずはこの準備過程に入学するための入学要件(成績と英語力)を満たすことが必要です。必要な英語力は、プログラムや受講期間によって異なりますが、IELTS4.5~5.5とされています。
まとめ:自分に合った進学ルートを選択しよう
ここまでの説明で、留学する国によって教育制度や出願資格などが大きく異なるということをおわかりいただけたのではないでしょうか。
留学先として人気の国々では、より多くの学生に留学の機会を提供できるよう、教育制度の異なる国からの留学生のための進学ルートを整えています。
まずは国ごとに異なる出願資格や進学できるルートを正しく把握し、自分が学びたいこと、経験したいことを実現できる国または大学を選びましょう。
次に読むべき記事|大学選びと出願準備の流れを見てみよう
海外大学の入試制度や進学ルートを理解したら、次は「どうやって大学を選ぶか」と「いつから何を準備するか」を整理していきましょう。
- 海外大学の選び方|国・専攻・費用・レベルから自分に合う大学を探す方法
自分に合う大学を探すために、何を基準に比較すればよいかを解説しています。 - 海外大学出願準備ロードマップ|高校生がいつ・何をすべきか完全ガイド
出願に向けて、いつ何をするかの準備ステップと進め方を整理しています。










