





英語学習において、単語帳選びは非常に重要なポイントです。なぜなら、「英語力をアップするうえで、単語力はすべての基礎になるから」です。
そして、今回紹介する単語帳DUO3.0は、大学受験やTOEIC対策の単語帳選びに悩んでいる方にオススメです。

では、なぜオススメなのか、以下の疑問点を解消しながら解説していきます。
「DUO3.0ってどんな単語帳?」
「自分のレベル、目的に合っている?」
「DUO3.0の良いところ、悪いところが知りたい!」
「DUO3.0を使った英単語の勉強法が知りたい!」
この記事の著者:Sisiza
関西の大学を卒業し、現在は都内で会社員をしながらWebライターのお仕事もしております。英語学習について、もともと英語が苦手ではなかったものの留学等の海外経験はありません。社会人になってから本格的にTOEIC対策を開始し、TOEIC930点を取得することができました。
目次
英単語帳DUO3.0の概要

内容
『DUO3.0』の最大の特徴は、約1,600語の重要単語、約1,000語の重要熟語が560本の英文に凝縮されていることです。
つまり、単語とその意味を追いかけるのではなく、例文を学習していくことによって語彙力を伸ばすことができるのです。
実際に収録されている例文を1つご紹介します。

You should be fair to everyone regardless of national origin, gender, or creed.
訳「生まれた国、性別、信条に関係なく、誰に対しても公平でなくてはならない。」
この例文には、下記の見出し単語、熟語が含まれています。
- fair(形) 公平な
- regardless of〜(前) 〜にかかわらず
- national(形) 国の
- origin(名) 起源、生まれ
- gender(名) 性別
- creed(名) (宗教上の)信条
上記のように1つの例文で、複数の単語、熟語を習得することができるのがDUO3.0の特徴です。
また、DUO3.0の例文は、米国の大学教授3名を含むネイティヴ15名の協力のもとで作られているので、以下のように例文の内容が秀逸です。
- 日常生活で使えるものに厳選されている
- 自然な形で重要単語・熟語が取り入れられている
したがって、大学受験やTOEICへの対策としてはもちろんのこと、例文を覚えることで英作文や英会話の力も伸ばすことができます。

レベル感
DUO3.0のレベル感について解説します。
DUO3.0の使用を推奨するレベル
中学〜高校レベルの基礎英単語をすでに習得している。
(大学受験)現在の偏差値が45~55程度
(TOEIC)現在のスコアが400~500点前後
DUO3.0は標準〜応用レベルの英単語帳です。したがって、中学までに習う基礎レベルの英単語についての解説は少ないです。
基礎レベルの英単語に不安がある場合は、まずは基礎レベルの英単語帳から始めましょう。
DUO3.0を使用することで到達できるレベル
(大学受験)偏差値58~65程度
(TOEIC)600~780点
DUO3.0に収録されている単語、熟語を習得すると、大学受験レベルでは知らない単語がほとんど無くなります。
具体的には、共通テストレベルであれば、DUO3.0のみで対応可能です。難関大学レベルでも単語帳を追加する必要はないので、過去問や問題集を解く中で知らない単語を拾っていけば大丈夫です。
また、TOEICでも700点程度まではDUO3.0のみで問題ありませんが、800点以上のハイスコアを狙っていく場合は、TOEIC用の単語帳を追加で学習する必要があります。

DUO3.0の良い点

DUO3.0の良い点を3つご紹介します。
他の単語帳と比べて、効率的に単語を習得できる
DUO3.0の特徴は“例文を使った”学習ですが、そのメリットは効率的に単語を習得できる、という点です。
通常の単語帳であれば、1つの単語に対して1つの和訳(+例文)という構成になっているため、DUO3.0と同じ2,600語を覚えるには、2,600本の例文を学習する必要があります。
一方、DUO3.0では、560本の例文で2,600語の単語と熟語を習得できます。単純に比較すると、約80%も負担を軽減することができます。
また、例文を使った学習では、ストーリーと合わせて暗記することができるので定着率が上がります。
例えば、“regardless of ~ ~にかかわらず”という熟語を単体で覚えるより、下記の例文を使った方が覚えやすいですよね?
“You should be fair to everyone regardless of national origin, gender, or creed.”
訳「生まれた国、性別、信条に関係なく、誰に対しても公平でなくてはならない。」
以上のように、例文を使った学習によって効率的に単語を覚えることができます!
本当の英語力を身につけることができる
“本当の英語力”とは、「TOEICなど特定の試験だけで高得点が取れるのではなく、さまざまな形式の試験に対応できる英語力」と今回は定義します。
DUO3.0は、特定の試験対策に用途を絞った単語帳ではありません。
質的にも量的にも簡単ではないですが、DUO3.0を一冊やり込めば、あらゆる試験に対応する力がつきますし、英会話にも自信を持つことができるようになります。
発音記号、同意語、反意語などの補足情報が充実している
DUO3.0には単語の意味や例文だけでなく、補足情報が充実しています。以下の写真をご覧ください。

nationalという単語がありますが、単語の意味以外にも
- 発音記号
- 同意語(state/domestic)
- 反意語(international)
等の補足情報が多く記載されています。こういった情報は、実は英語力にかなり関わってきます。
例えば、発音を無視した勉強をしていると、正しい発音がわからないまま単語を覚えてしまうので、リーディングは伸びてもリスニングが伸びない、といったケースはよくあります。
また、同意語、反意語の知識があると、大学受験やTOEICで出題される言い換え問題や語彙問題に対応できるようになります。

DUO3.0を使用する上での留意点
DUO3.0は素晴らしい単語帳ですが、留意点についてもご紹介します。
文法についての解説がない
DUO3.0の最大の特徴であり良いところである“例文での学習”ですが、収録されている例文の中には、難しい文法を使っているのに解説がないものがあります。
もちろん和訳は書いてあるので意味を理解することはできますが、場合によっては文法の参考書を見ながら勉強する必要があります。
レイアウトが簡素
以下写真の通り、DUO3.0のレイアウトはかなり簡素です。

したがって、図やイラストがあった方が勉強が捗るというタイプの方であれば、少し退屈に感じてしまうかもしれません。
しかし、次に紹介する副教材を活用することで、気分を変えながら学習することはできますので、以下もご覧いただければ幸いです。



DUO3.0と組み合わせ教材

Duoシリーズには、単語帳DUO3.0の補足として使える副教材が揃っているので、それぞれご紹介します。
DUO3.0/復習用CD

DUO3.0の副教材として最もオススメな音声CDです。もっと言えば、DUO3.0を使った学習には復習用CDが必須です。
DUO3.0に収録されている560本の見出し英文を、ネイティヴがナチュラルスピードで読み上げていきます。
収録時間が約60分となっていますので、1時間あればDUO3.0を総復習することができるという効率的なCDです。
DUO3.0/基礎用CD

英語が苦手な方向けの音声CDです。見出し英文の和訳→見出し英文(スロー)→各見出し語→見出し英文(ナチュラル)といった流れでネイティヴが読み上げていきます。
正直、復習用CDがあまりにも良い教材なので、基礎用CDはあまりオススメしません。どうしてもスロースピードで読み上げる音声が聞きたいという場合以外には、復習用CDのみで問題ありません。
DUO3.0/ザ・カード

フラッシュカード式の副教材です。表に見出し英文、裏に英文和訳と重要語句が記載されています。目隠しカードも付属しているので、カードを使った暗記に慣れている方にオススメです。
DUOセレクト

DUO3.0に収録されている単語・熟語の中から、さらに厳選された1,600語を収録した単語帳です。
一刻も早く重要語句だけ覚えたいという方にオススメです。DUOセレクトの達成レベルは以下の通りとなっています。
(TOEIC) 550~620点
(大学入試)偏差値55~58
どんな人にオススメなのか

筆者の私は、大学受験英語の勉強を開始した時からDUO3.0を使い始め、現在まで約9年間にわたって使用しています。
大学受験時は、DUO3.0を使用してセンター試験の英語筆記で196点(200点満点)を取ることができました。また、TOEICについても単語学習に限れば、DUO3.0のみで735点を取得することができました。
私は、DUO3.0を本当に良い単語帳だと思っています。良い点でも解説しましたが、試験を乗り越える力以上に、土台の英語力が身につきます。
大学受験の際にDUO3.0をマスターすれば、そのままTOEICでもある程度のスコアが期待できますし、英会話にもすぐに活用できます。現在、私は仕事で英語を毎日使用していますが、その基礎になったのは間違いなくDUO3.0です。
私の経験を踏まえて、どんな人にDUO3.0がオススメなのかを解説します。
英語に苦手意識はないものの、いまいち伸び悩んでいる方
DUO3.0は、基礎レベルの英語力の方には向いていません。収録されている単語のレベルもそうですが、文法の解説がないので躓いてしまう可能性が高いからです。
しかし、英語には苦手意識のないものの、得意とまでは言えない方が英語力を飛躍させるのには、うってつけの単語帳です。
あらゆる試験に対応できる単語力が身につくうえに、例文を覚えることで英作文力も上がりますし、復習用CDを使えばリスニング力も鍛えることができるからです。
目先の試験だけではなく、今後も英語を活用していきたい方
「大学受験対策に使いたいけど、入試終了後はTOEICも受けたいし留学も考えている」
「TOEIC対策として検討中ではあるものの、ビジネスでの英会話やメールにも役立つ単語帳を探している」
など、今後も見据えた学習をしたい方には、DUO3.0はとてもオススメです。
前述しましたが、そもそもDUO3.0は特定の試験に特化した単語帳ではなく、「世界で通用する英語教材」をテーマに、15名のネイティヴによる監修のもと作成された単語帳です。
例文に使われている表現は、実際に私が現在でも仕事で使っているものが非常に多いですし、なにより私自身、大学受験をきっかけにDUO3.0を使い始め、DUO3.0があったから大学受験でもその後TOEICでも目標を達成することができました。
ぜひ英語を今後も活用していきたいという方は、DUO3.0を使ってみてください!
DUO3.0の活用法

ここでは、DUO3.0を使って効率的に単語力を伸ばしていく方法をご紹介します。
その1 「とにかく例文を覚える」
まずは、なんといっても“例文を覚える”ことが大事です。例文を覚えると、その中に使われている単語、熟語の意味もスラスラと出てくるようになります。
しかし、例文は560本あります。大変ですよね。でも実際に始めてみると、1つひとつ単語を覚えていく必要がある他の単語帳よりも、例文を覚える方がハードルの低いことに気がつきます。
具体的なやり方を解説します。
- 例文を読んで、和訳を見る
- 見出し単語や熟語の意味を見る
- 最後に、単語や熟語を意識しながら、もう一度例文を読む
- 正しい発音を意識しながら、例文を音読する
やり方はシンプルです。最初は時間がかかりますが、3日→1週間→1ヶ月と続けていくと、もう何回も見た例文なのでどんどん早いスピードでこなせるようになります。
この段階では、単語や熟語の横に書いてある派生語、関連語はまったく意識しないで大丈夫です。
例文の意味をちゃんと理解して続けていれば、単語、熟語は自然に覚えられるので、まずは地道に例文にぶつかってください!
その2 「復習用CDを使って耳で覚える」
例文の内容が身についてきたら、次のステップです。副教材の復習用CDを用意しましょう。英語は言語なので、耳を使うのがとても大事です。
前述しましたが、復習用CDは、DUO3.0に収録されている例文560本を約1時間で聴けます。CDを聴きながら意識するポイントは以下の通りです。
- 実際の発音を覚える
- 例文の意味をしっかり追えるか確認する
- 見出し単語・熟語の意味が出てくるか確認する
- 声が出せる環境であれば、シャドーイングをする
以上のことができる状態を目指して、できれば毎日聴いてください。このステップでは、目だけでなく耳を使って覚えることができるので、効率がかなり上がってきます。
その3 「派生語、関連語を覚える」
ここまでくると、すでに見出し単語・熟語についてはほとんど覚えられています。
ですが、各単語の横に記載されている派生語や関連語も覚えていくことで、飛躍的に語彙を増やすことができます。
例えば、前述しましたが、nationalという単語では同意語(state/domestic)、反意語(international)が掲載されています。


効率的な英単語勉強法

英単語を覚えるコツについて、学習頻度と学習量の観点から解説します。頻度については、できるだけ毎日単語学習をした方がいいというのは感覚的にわかると思います。
一方、学習量について、よくある誤解が「1日で確実に覚えられる数を勉強する」というものがあります。
しかし、『エビングハウスの忘却曲線』というものをご存知でしょうか。
『エビングハウスの忘却曲線』とは、人間が学習したことを一定の時間が経った後、どれくらい記憶しているかを調査したものです。その結果が以下のグラフとなります。

なんと、あることを覚えてから1日後には33%しか覚えていないのです。しかし、下のグラフもご覧ください。

このグラフは、定期的に復習を行なった場合の忘却曲線について表しています。つまり、定期的に復習を行うことで、忘却曲線を緩やかに(=覚えたことを定着)することができるのです。
学習頻度とその量に話を戻します。『エビングハウスの忘却曲線』から、期間を空けず繰り返すことが重要であるとわかります。
したがって、単語暗記のコツは「1日のうちにできるだけ沢山の単語を学習する。そして、期間を空けずに復習する。」です。これが基本戦略です。
つまり、短期間のうちに、同じ英単語を何度も目にすることが大切なんです。
具体的な勉強方法ですが、DUO3.0を使う場合「1日あたり50本の英文をじっくり勉強する」のではなく、「1本にかける時間は短くして、1日あたり100〜200本の英文を勉強する」のが効率的です。
1本にかける時間を長くしてもすぐに忘れてしまうので、できるだけ速く、できるだけたくさんの量をこなすことを意識してください。単語を覚える効率が確実に上がります。





