

大学院留学(特に理系や経済・ファイナンス系プログラム)を目指す日本人受験生にとって、GREのMath(Quantitative)セクションで「満点(170点)〜超高得点」を叩き出すことは、ほぼ必須の至上命題です。
GREのMathは、GMATのように複雑な論理パズルが出るわけではなく、日本の高校1年生レベルの基礎的な数学知識(算数、代数、幾何、データ解析)があれば十分に解ける内容です。
そのため、「数学が得意だから、特に対策しなくても初回の受験で160点くらいは余裕で取れるだろう」と高を括っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、「160点を取る」ことと、「170点(満点)を死守する」ことの間には、とてつもなく高い壁が存在します。
GREを運営するETSは、ただの「簡単な数学のテスト」を作るわけがありません。「日本語なら絶対に間違えなかったのに…!」と悔しがるような巧妙な引っかけ問題や、真面目に計算すると時間が足りなくなるトラップが随所に仕掛けられています。
「ただの計算ミスだったから次は大丈夫」と片付けているうちは、決して満点には届きません。
本記事では、純ドメからNYU(ニューヨーク大学)で数理ファイナンスを学ぶ筆者(ゆたぽな)が、純ジャパがGRE Mathで確実に満点を勝ち取るための「3つの超実践テクニック」と「手抜き勉強法」を、自身の体験談と例題を交えて徹底解説します。
Mathを確実な得点源にして、過酷なVerbalセクションのプレッシャーを少しでも軽くしましょう!
TOEFL 102点・GRE 320点。純ドメ(日本生まれ日本育ち)から夢の海外留学を達成。現在はニューヨーク大学(NYU)で数理ファイナンスを専攻中。
- 💡 結論:「簡単な数学」に仕掛けられた罠を見破るゲーム
- 数学知識は中高レベルですが、巧妙な「ひっかけ」が大量にあります。Verbal(英語)の失点をカバーするため、Mathは満点(170点)死守がトップ校合格の絶対条件です。
- ⚠️ 「ただの計算ミス」で片付けるのは命取り:
- ミスを軽視せず「なぜ焦って間違えたのか」を分析することが満点への第一歩。また、不等式(at least等)や図形のGRE特有の英語表現の暗記は必須です。
- 🧠 真面目に解かない「手抜き」アプローチ:
- 方程式を綺麗に解く必要はありません。数値を丸める「概算」や選択肢の「代入」を駆使し、直感でダミー選択肢を瞬時に消去するズル賢さが求められます。
- ⏱️ 満点を取るための時間管理とメンタル:
- PC画面の電卓に頼ると逆にタイムロスになります。どの問題も配点は同じなので、泥沼にはまりそうな難問は「ランダムクリックして飛ばす勇気」を持ちましょう。
詳しくは記事本編で徹底解説!👇
目次
なぜ日本人はGRE Mathで「満点(170点)」を狙うべきか?
GREとGMATのMathの難易度の違い
大学院留学に向けてGMATとGREのどちらを受験するか迷う方も多いですが、Math(数学)セクションの難易度には明確な違いがあります。
GMATのMathが高度な論理的推論や複雑なデータ処理の「ひねり」を求めてくるのに対し、GREのMathは中学〜高校基礎レベルの比較的素直な計算問題が中心です。
つまり、日本の義務教育で数学を真面目にやってきた純ジャパにとって、GREのMathは文字通り「オアシス」なのです。
しかし、これは裏を返せば「世界中の理系エリートや数学が得意なアジア系受験生が、こぞって満点近くを取ってくる」ということでもあります。
純ジャパにとって、ネイティブ向けの超難解な英単語が並ぶGREのVerbalセクションで高得点を取るのは至難の業です。
Verbalでの大きな失点をカバーし、トップ校合格に必要なトータルスコア(320点以上など)に届かせるためには、Mathを「160点台前半」で妥協するのではなく、「満点(170点)〜最低でも168点以上」を死守することが絶対条件になります。
「ただの計算ミス」で片付けるのは命取り
数学がある程度得意な日本人が最も陥りやすい罠が、模試や過去問で間違えたときに「あ、これはただの計算ミスだ」「解き方は合っていたから本番では大丈夫」と軽く流してしまうことです。
よく考えてみてください。もしGREのMathが本当にただの簡単なテストなら、なぜ運営元のETSはもっと複雑な数式を出題しないのでしょうか?
その理由は、ETSが「基礎的な問題の中に、受験生が焦って計算ミスや勘違いを起こすような巧妙なひっかけ」を意図的に大量に仕込んでいるからです。
満点を狙うための第一歩は、間違えた理由を「計算ミス」という便利な言葉で終わらせず、ミクロなレベルで徹底的に「間違い分析」を行うことです。
例えば私の場合、対策を始めた当初は「仕事率(AさんがX時間、BさんがY時間かかる仕事を2人でやると何時間かかるか)」の問題でよく失点していました。
間違えた問題を深く自己分析してみると、数学的に解けないわけではなく、「仕事率の公式を暗記しておらず、出題されるたびにイチから公式を導き出していたため、結果的に時間が足りなくなって焦り、ミスを誘発していた」という根本的な原因(自分の思考のクセ)に気づきました。
そこで公式をしっかり暗記した結果、仕事率の問題は一瞬で解ける確実な得点源に変わりました。
「指数計算が苦手」とざっくり捉えるのではなく、「指数の四則演算が苦手なのか?」「底の変換で焦るのか?」まで深掘りしましょう。
自分が本番でどう勘違いしたのか、焦りやイライラなどのメンタル面も含めて言語化することが、満点への唯一の道です。


本番で焦らない!GRE Math特有の「英語表現」の罠
GRE Mathで最も悔しいのは、数学的な難易度は中学生レベルなのに「英語の表現やニュアンス」を読み違えて失点してしまうことです。
「日本語で書いてあれば絶対に解けたのに…」と本番で頭を抱えないために、GRE特有の算数・数学に関する英単語や言い回しは、テスト前に必ず完璧に暗記しておきましょう。
頻出の数字・不等式表現(more than, at leastなど)
特に間違いやすいのが、割合の「by」と「to」の違いや、不等式における「その数を含むか・含まないか」の表現です。ここを勘違いすると、ETSが用意したひっかけの選択肢を見事に選ばされてしまいます。
| 単語・語彙 | 意味と注意点 |
|---|---|
| be increased by 100 percent | 100%の増加(元の2倍になる)。「by」は変化量を表します。 |
| be increased to 150 percent | 元の150%になる。「to」は到達点(推移)を表します。 |
| N is more than 10 | N > 10(10を含まない) |
| N is not more than 10 | N ≦ 10(上記の否定なので、10を含む) |
| N is less than 10 | N < 10(10を含まない) |
| N is not less than 10 | N ≧ 10(上記の否定なので、10を含む) |
| N is at least 10 | N ≧ 10(10を含む) |
まとめると、「more than」「less than」は基準となる数値を含みません。
一方で「at least」や、否定形である「NOT more than」「NOT less than」は基準となる数値を含むというルールを、体に染み込ませておきましょう。

頻出の図形表現(Equilateral triangle, Hypotenuseなど)
図形問題においては、「その単語の意味を知らないと、そもそも図形を思い浮かべることすらできず、手も足も出ない」という事態に陥ります。
| 単語・語彙 | 意味 |
|---|---|
| Equilateral triangle | 正三角形 |
| Isosceles triangle | 二等辺三角形 |
| Right triangle | 直角三角形 |
| Hypotenuse | 直角三角形の斜辺 |
| Leg | 直角三角形の斜辺以外の辺 |
| Square | 正方形 |
| Rectangle | 長方形(length:縦、width:横) |
| Parallelogram | 平行四辺形 |
| Trapezoid | 台形 |
| Rhombus | ひし形 |
これらの単語は、問題文の中で一切の注釈なしで当たり前のように登場します。
意味を知らないだけで1問(=満点のチャンス)を落とすのは非常にもったいないため、必ず暗記して本番に臨みましょう。
GRE Math満点戦略:素早く正確に解く3つの超実践テクニック
GRE Mathは、問題自体の難易度よりも「厳しい制限時間」との戦いになります。
日本の数学の記述試験のように、教科書通りの美しい解法にこだわっていると、あっという間に時間が足りなくなります。
満点を死守するために必要な「ズル賢さ」と「スピード」を両立する3つのテクニックを解説します。
真面目に解かない「手抜き(概算・代入)」の技術
まず大前提として、GREは選択式のテストです。正解の選択肢にさえ辿り着ければよく、数学的にきっちり証明する必要は全くありません。
例えば、複雑な方程式や不等式をまともに解くよりも、選択肢の数字を問題文の式に代入(プラグイン)してしまった方が圧倒的に早いケースが多々あります。
また、数値をざっくり丸めて「概算」することで、明らかに大きすぎる(または小さすぎる)ダミーの選択肢を瞬時に消去することも可能です。
自分が慣れていない解法パターンを無理に思い出し、それに当てはめようとウンウン悩む時間は無駄です。
使える「手抜き」はすべて使い、1秒でも早く次の問題に進む泥臭さが求められます。
画面上の「電卓」は罠?計算力で時間を稼ぐ
現行のGRE Mathは、2つのセクション(計27問)を合計47分で解く、非常にタイトな時間設定になっています(1問あたり約1分45秒)。
本質的には「いかに素早く正確に処理できるか」を測るスピードテストだと考えてください。
本番ではPC画面上の電卓を使用できますが、本当に必要な時以外はクリックして起動しないことを強くおすすめします。
筆者の経験上、電卓を使いたくなるような桁数の多い複雑な計算になった場合、高確率で「そもそもアプローチ(解法)を間違えている」か「途中で計算ミスをして泥沼にハマっている」かのどちらかです。
GREの正解は、比較的綺麗な数値に落ち着くように作られています。電卓に頼る前に、式を簡約化できないか立ち止まる癖をつけましょう。
時間管理と「わからなければランダムクリック」の勇気
満点を狙う数学が得意な人ほど、1問でも分からない問題があるとプライドが邪魔をして、そこに5分も10分も使ってしまいます。これはテスト戦略上、最も避けるべき事態です。
GREのMathは、1つのセクション内であれば、どの問題も配点はすべて同じです。
つまり、誰も解けないような超難問も、30秒で解ける基礎問題も、スコアへの影響は全く変わりません。
体感として、1セクションにつき2〜3問は、解くのに非常に時間がかかる「捨て問」レベルの難易度の高い問題が混ざっています。
問題を見て「アプローチが全く思いつかない」「計算が泥沼になりそう」と感じたら、潔くランダムに選択肢をクリックして「Mark(後で見直す)」ボタンを押し、次に進む勇気を持ちましょう。
簡単な問題に時間を残して確実に取りこぼしを防ぐことこそが、結果的に満点への最短ルートになります。


【実践編】GRE Mathの例題と「手抜き」解法のプロセス
ここからは、実際にETSのサンプル問題を使って、私が本番でどのように「手抜き」をして解いているか、その脳内プロセスを具体的に解説します。
方程式を立てて真面目に解くことだけが数学ではありません。いかに直感を使って選択肢を削るか、その感覚を掴んでください。
例題1:平均値の概算による選択肢の絞り込み
Each employee of a certain company is in either Department X or Department Y, and there are more than twice as many employees in Department X as in Department Y. The average (arithmetic mean) salary is $25,000 for the employees in Department X and $35,000 for the employees in Department Y. Which of the following amounts could be the average salary for all of the employees of the company?
Indicate all such amounts.
- (A) $26,000
- (B) $28,000
- (C) $29,000
- (D) $30,000
- (E) $31,000
- (F) $32,000
- (G) $34,000
ある会社の従業員は、部門Xまたは部門Yのいずれかに属し、部門Xには部門Yの 2倍以上の従業員がいます。平均給与は、部門Xが25,000 ドル、部門Yが35,000ドルです。次のうち、全従業員の平均給与となり得るものをすべて選びなさい。
【筆者の脳内プロセス(手抜きアプローチ)】
真面目な人ほど、ここで「(2/3) × 25,000 + (1/3) × 35,000 = 28,333ドルだから…」と計算式を立てようとします。
しかし、私はこの問題をパッと見た瞬間、一切計算せずに選択肢を半分以下に絞ります。
- 部門X(25,000ドル)と部門Y(35,000ドル)の人数がもし「同じ(1:1)」なら、全体の平均はド真ん中の「30,000ドル」になるはずだ。
- しかし問題文には、給料が安い部門Xの方が「2倍以上多い」と書いてある。
- ということは、全体の平均は部門X(25,000ドル)の方へ強く引っ張られるため、絶対に30,000ドル未満になるはずだ。
- この時点で、(D)30,000、(E)31,000、(F)32,000、(G)34,000 はあり得ない。瞬殺で消去。
残るは(A)、(B)、(C)です。人数比が「ちょうど2:1」だった場合、平均は28,333ドルになります。「2倍以上」いるということは、28,333ドルよりもさらに安くなるため、(A)と(B)が正解だとわかります。
万が一、最後の詰めの計算で時間が足りなくなっても、直感を使って最初の5秒で(D)〜(G)を消去できていれば、適当に選んでも正解する確率は格段に跳ね上がります。
例題2:仕事率の問題と直感的なアプローチ
If machine X can complete a certain job in 4 hours, whereas machine Y can complete the same job in 6 hours. What is the total number of hours that it will take the two machines, working together but independently of one another, to complete the same job?
A) 10 B ) 5/6 C ) 6/5 D ) 12/5 E) 5/12
機械Xは4時間である仕事を終え、機械Yは6時間で同じ仕事を終える。2台が独立して同時に同じ仕事を行うと、やり終えるには何時間かかるか?
【筆者の脳内プロセス(手抜きアプローチ)】
これは私が以前苦手としていた「仕事率」の問題です。
公式「1 ÷ (1/4 + 1/6)」がパッと思い浮かべば一瞬ですが、本番の緊張で公式をド忘れして頭が真っ白になったと仮定しましょう。ここでも直感が役立ちます。
- 機械Xは、1台だけで「4時間」かかる。もし助っ人が来たら、絶対に4時間よりは早く終わるはず。→ (A)の10時間はあり得ない。消去。
- もし、助っ人が同じ性能の「機械X(4時間)」だったら、2台でちょうど半分の「2時間」で終わるはずだ。
- しかし、実際の助っ人「機械Y」は6時間もかかるポンコツ(機械Xより遅い)だ。
- ということは、2台で協力しても「2時間よりは時間がかかる」けれど「4時間よりは早く終わる」はずだ。答えは「2〜4の間」になる。
この条件(2より大きく、4より小さい)で選択肢を見てみましょう。
・B ) 5/6 (1未満:早すぎる)
・C ) 6/5 (1.2:早すぎる)
・D ) 12/5 (2.4:ビンゴ!)
・E ) 5/12 (1未満:早すぎる)
どうでしょうか。分数の足し算や割り算を一切しなくても、「ポンコツが手伝うんだから、2時間よりは少しかかるはず」という論理だけで、(D)が正解だと瞬殺できます。
このように、「直感で解けないか?」を常に考える泥臭さこそが、時間制限の厳しいGRE Mathで満点を死守するための強力な武器になります。


まとめ:GRE Mathは「情報処理」と「ひっかけ回避」のゲーム
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
数学が得意な方ほど、「GREのMathなんて中高生レベルでしょ」と油断してしまいがちです。
しかし、実際のGRE Mathは純粋な数学のテストではなく、「限られた時間内で素早く情報を処理し、ETSが仕掛けた巧妙なひっかけを華麗に回避するゲーム」だということがお分かりいただけたかと思います。
真面目に方程式を解くことだけが正解ではありません。時には「手抜き」をして概算し、時には直感を信じて選択肢を削る泥臭さが、170点満点を死守するための最大の鍵になります。
純ジャパにとって、超難解な単語が並ぶGREのVerbalセクションは本当に過酷な戦いです。
Mathを揺るぎない得点源にできたら、次はGREの悪魔的英単語を最短で暗記するコツを実践し、Verbalの壁を突破する準備を進めていきましょう。
自分の「計算ミス」をミクロなレベルで分析し、特有の英語表現をマスターすれば、必ず満点に届きます。
夢の海外大学院進学に向けて、自信を持って本番に臨んでくださいね!応援しています。
Mathで稼いだら、次は最大の鬼門・Verbal対策へ!純ジャパがVerbalを乗り越えるための戦略はこちら!











文化系の学生のGRE独学指導書を教えてください。
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対策の全体像はこちらの記事も参考にしてみてね。
https://www.path-to-success.net/gre-general