【マギル大学】学費・ランキングから入学条件まで

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ねこ君
マギル大学って、カナダの東大って言われるくらい有名なんでしょ?レベル高そうだし、成績も英語もめっちゃ良くないと無理な気がして…
にゃんこ先生
たしかにGPAや英語スコアの基準は高い。けど、それだけで判断するのはもったいないよ。入試は書類選考がメインだから、準備次第でチャンスはある。
ねこ君
でも、カナダの教育制度ってちょっと特殊って聞いたことある。日本の高校からでもちゃんと出願できるの?
にゃんこ先生
うん、ちゃんと方法はあるよ。マギルには「U0」っていう基礎プログラムがあるから、日本の高校卒業からでもステップを踏めば大丈夫。
にゃんこ先生
うん、ちゃんと方この記事では、マギル大学への進学方法から学費、入学条件まで幅広く紹介するね!

 

北アメリカ大陸北部に位置しており、アメリカ合衆国の北側から北極圏にいたる大国カナダは、自然の美しさと都会の活気が見事に調和した魅力的な国。

ロッキー山脈やナイアガラの滝など世界的に有名な景勝地を多数有しており、比較的治安もよいとされていることからも、観光だけでなく留学やワーキングホリデーなどの長期滞在先としても人気の国です。

また、1971年に世界で初めて多文化主義 (Multiculturalism) を国の政策として導入したカナダには多くの移民が住んでおり、多様性が当たり前に受け入れられている国として世界が注目。

互いの宗教や文化などを認め尊重することで多様性に満ちた1つの国家を作り上げていることからモザイク社会という異名を持ちます。

 

今記事では、そんなカナダ東部のケベック州のモントリオールにある大学「マギル大学」をご紹介。

「マギル大学」はカナダを代表する大学の1つとして知られています。

 

筆者紹介:Antie やや

タイ在住。語学力を活かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、イギリスの大学で心理学、大学院で戦略マーケティングを学んだ息子あり。

カナダの名門校:マギル大学とは

マギル大学の基本情報と歴史

項目内容
正式名称McGill University(マギル大学)
設立年1821年
所在地カナダ・ケベック州モントリオール
大学種別公立総合大学(学部・大学院・継続教育あり)
学部生数約27,000人(大学院含め全体:約40,000人)
留学生比率約30%(出身国150以上、留学生数12,000人以上)
学部・専攻12学部(人文、理学、経営、医学、法学、工学、農環境など)
学費(留学生)年間約30,650~70,894カナダドル(約330万〜770万円)※学部により異なる
授業料+生活費目安年間約65,000~90,000カナダドル(約700万〜970万円)
奨学金制度留学生対象のMerit型・Need型奨学金あり(最大1万カナダドル)
合格率約48%(平均GPA:3.85)
英語要件(目安)TOEFL iBT:学部により異なるが、基本的に90〜100点以上 / IELTS 6.5以上(各セクション6.0以上)
共通テスト(任意)SAT/ACT不要(書類選考)
世界ランキングQS:29位 / THE:49位 / U.S. News:54位(2025年版)
特徴カナダ屈指の名門、ノーベル賞受賞者12名、学費は米国より安価、多文化都市モントリオールに立地

 

歴史

マギル大学は、カナダのケベック州で商人として成功を収めたスコットランド出身の実業家ジェームス・マギルの遺贈によって創立されたカナダで最も歴史ある大学。

1831年に死去した際に、1万ポンドの信託財産と46エーカーのバーンサイドプレイスの土地が、マギルの名を冠した大学を設立するために使われること、そしてその大学はマギルの死後10年以内に設立されなければならないことの2つを条件に、王立学術振興協会 (RIAL) へ遺贈されました。

マギルの名を冠した大学の設立は、他の相続人との問題により困難を極めましたが、マギルのかつての友人の助けにより、1821年春にイギリス国王ジョージ4世の勅許を獲得。

 

国内初の医学部、法学部

1829年6月24年、バーンサイトプレイスの土地に、マギル大学の前身となるマギルカレッジを正式に開校し、国内初となる医学部が創設されました。

1848年には国内初となる法学部を設置するなど、新たな学部設置を継続的に行い規模を拡大。1885年、マギルカレッジの理事会による採決が行われ、大学名が現在の「マギル大学」となりました。

 

特徴

大学が持つ卓越した研究教育環境と総合力を活かした教育を通して、将来を担うたくましい若者を育成し、安全・安心な社会と世界の持続的発展に貢献することを使命として掲げているマギル大学。

豊かな未来を切り拓くため、学問の自由、自立の精神を尊重しながら、豊かな教養と感性、総合判断力を有する有為な人材を育成することを目指しています。

 

  • A Tradition of Success -12人のノーベル賞受賞者の輩出-

優れた学生、教職員を擁し、世界で最も優れた研究型大学の1つに数えられるマギル大学は、幅広い分野で活躍する人材を数多く輩出。

マギル大学に在籍した研究者からのノーベル賞受賞者は計12人となっています。

 

  • The Best and Brightest -オックスフォードへの奨学金を国内最多数の学生が獲得-

優秀な研究者に加え、マギル大学に合格した学生の成績平均 (GPA) はカナダで最も高く、また優秀な学生を 育てるという大学の取り組みにより、マギル大学の学生は国内外における数々の賞を受賞。

また、最も獲得が難しく名誉ある奨学金「ローズ奨学金 (Rhodes Scholaseships)」は、これまでに国内最多である147人のマギル大学の学生が獲得しています。

奨学生には授業料の全てが財団から支払われる他、月々の生活費も支給されます。奨学生数の国別枠が決まっており、カナダ人学生は年間11名となっています。

 

マギル大学の12の学部

マギル大学は、学士課程レベルまたは大学院の過程を有する12つの学部 (Faculty) に分けられ、それぞれが専攻分野をさらに細分化した学科 (DepartmentまたはSchool) を設置。

幅広い分野に関連した専攻コースおよび継続教育プログラムを提供しています。

 

  • Faculty of Agricultural and Environmental Sciences(農学・環境科学部)
  • Faculty of Arts(文学部)
  • Faculty of Dental Medicine and Oral Health Sciences(歯学・口腔保健学部)
  • Faculty of Education(教育学部)
  • Faculty of Engineering(工学部)
  • Faculty of Law(法学部)
  • Desautels Faculty of Management(経営学部)
  • Faculty of Medicine and Health Sciences(医学・健康科学部)
  • Schulich School of Music(音楽学部)
  • Faculty of Science(理学部)
  • Graduate and Postdoctoral Studies(大学院・ポスドク課程)

生涯学習

  • School of Continuing Studies(継続教育学部)
マギル大学の学部についての詳細はこちら→Faculties and Schools

 

世界ランキングとその評価

 1821年創立のマギル大学は歴史あるカナダの名門大学であり、イギリス高等教育の世界的評価機関であるQS (Quacquarelli Symonds) 社が毎年公表している国内大学ランキングでは第2位※ (1)  にランクインしています。

また、世界大学ランキング(2025年度版)においてもマギル大学は世界1500校中第29位※ (2) にランクイン。

このランキング結果はマギル大学が世界上位2%に入る大学であることを示し、教育と研究の質の高さを備えた大学であることを証明しています。

 

また、学術的評判、雇用主の評判、教員と学生の比率、教員ごとの引用数、外国人教員の比率、留学生の比率、国際研究ネットワーク、雇用の成果、持続可能性という9つのパフォーマンス指標をもとに大学を評価した QS (Quacquarelli Symonds) による大学ランキングで、マギル大学は3年連続で順位が上昇。

雇用主の評判、国際的な研究協力、卒業生の就職率、持続可能性など重要な分野での改善が評価に繋がっています。

 

 

合格率と入学の難易度

応募者数、合格者数、入学者数

出典:Admissions Profile/ Fall 2024 Admissions

研究、教授陣、学問の面でもトップクラスであることが知られるマギル大学。

どの学部も入学の際に求められるスコアの水準が高く設定されており、これまでの大学学部全体の平均合格率は48%前後を推移しています。

カナダの大学には偏差値が存在しないため入学難易度を数値から推定することはできませんが、目安の1つとなるものが合格者の高校の成績を表すGPA(学業平均値)。

 

マギル大学入学者の平均GPAは3.85※とされているため、合格を目指すのであれば高校で優秀な成績を収めることが欠かせません。

GPAとは、主にアメリカおよびカナダ式の4段階評価における全学年全教科の評定平均値であり、日本の高校の5段階評価から変換する場合は、全学年全教科の5段階評定平均値から「1」を引くとGPAの目安となります(正式な数値は多少の誤差あり)。

したがって、マギル大学入学者の平均GPAである3.85は、高校の評定平均成績で約4.85となります。

 

ねこ君
海外の名門って聞くと、なんかハーバードとかと同じくらい受かるの難しいのかなって思っちゃう……。
にゃんこ先生
マギルはカナダ屈指の名門だけど、合格率は実はそこまで低くないんだ。出願条件をきちんと満たしていればチャンスがあるよ。しっかり準備すれば、手が届く現実的な選択肢なんだ。

 

マギル大学の学費と留学費用・奨学金

学費・生活費の目安

学費

カナダの4年制大学はほとんどが公立大学ですが、各大学は州ごとに運営されており異なる授業料 (※1) を設定。

トロント大学のあるトロントやバンクーバーなどのような都会の大学では授業料が高くなる傾向にあります。

また、Domestic(カナダ国民/永住権保持者)とInternational(留学生)では異なる授業料を設定しています。 (※1) 参照:カナダ統計局

授業料を含む学費全般に関して州ごとの差はありますが、それぞれの州政府(教育省)によって教育の質を保証する制度があるため、大学の教育制度やカリキュラム等は厳密に精査され管理。

このためカナダの大学の教育水準は均一に保たれており、地域による教育水準の差もなくどの大学を選んでも質の高い教育を受けることができます。

 

カナダの大学の平均授業料は州ごとに異なりますが、同じ英語圏の人気留学先であるアメリカと比べても比較的リーズナブル。

マギル大学の授業料および学生サービス料、保険料などを含む金額(2024‐2025年度)は、年間30,650.62カナダドル(約331万円)~70,894.37カナダドル(約766万円)※となっています。

(2) 参照:2024-2025 Tuition Rates- International Undergraduate Students

授業料は選択する学部により異なるため、詳細は各学部ウェブサイト、またはFee Calculatorにて該当する学位名を検索のうえ、ご確認ください。

 

滞在費

マギル大学のキャンパス内には大学運営の学生専用宿泊施設(大学寮)、また周辺には、宿泊施設プロバイダーから学生向けに提供されている大学認定の民間学生専用アパートなどがあります。

これら宿泊施設にはさまざまなタイプの部屋があり、バスルーム付きまたはシェア、キッチン付き、部屋の広さ、賃貸期間等により賃料が異なります。

マギル大学では、多くの北米の大学と同じように、1年生はキャンパス内の寮に住む学生がほとんど。

留学生にとって初めての海外生活では新しい環境や文化に慣れることが大きな挑戦となりますが、寮はキャンパス内にあるため治安の面で安全、かつ大学からのアクセスが良いという点でもおすすめです。

 

 マギル大学留学中の滞在先についての詳細はこちら

Student Housing/ Undergraduate Fees 2024-2025

 

生活費

東京 モントリオール 生活費比較

出典:Expatistan/ Cost of Living/ Japan/ Canada/ Tokyo/ Montreal/ Comparison

 

マギル大学がキャンパスを構えるケベック州モントリオールは、トロントやバンクーバーといった大都市と比較すると物価が安いとされていますが、45万人のユーザーの協力により世界229都市の生活指標を比較するサイト「Expatistan」の調査によると、生活費全体では東京よりモントリオールの方15%高い結果となっています。

また、世界最大の生活情報データベースを持つといわれているNUMBEOでは、モントリオールと東京の生活費を項目ごとに細かく比較することが可能。

いざ現地へ行ったら物価が高くて自由に使えるお金が足りなかった、とならないためにも、前もって現地での生活費が日本(東京)と比べてどのくらい違うのかをしっかり把握しておきましょう。

為替レート:1CA$=約108円(2025年1月29日時点)

 

留学生向けの奨学金(メリット型・ニード型)

マギル大学では、学業やリーダーシップなどで優れた功績、卓越した能力を持つ学生に支給される「メリット型奨学金」と、家計の事情で、経済的に学費を全額支払うことが困難な学生に対して不足分を補うために支給される「ニード型奨学金」を用意しています。

 

McGill Scholarships & Awards

フルタイムの学部課程に入学する新入生(留学生を含む)を対象に、成績に基づく2種類のメリット型奨学金 (Merit-based entrance Scholarship) を提供しています。

〈学業成績の例〉

国際バカロレア メリット奨学金 基準

出典:Estimated Minimum Academic Requirements

 

① One-year entrance Scholarship

マギル大学の学部課程への全ての応募者は、規定の学業要件を満たすことで奨学金の対象者となり、返済不要の奨学金として3000カナダドル(1年間のみ)が授与されます。

この奨学金は学業成績のみに基づき授与されるため、別途申請する必要はありませんが、入学申請締切日までに最終成績を送付する必要があります。

注:規定の学業要件を満たしたとしても奨学金が保証されているわけではありません。

 

② Major entrance Scholarships

学業成績と学校または地域社会の活動における優れたリーダーシップに基づき、3,000、5,000、10,000、12,000※カナダドルが授与されます。

選考においてまずは学業成績の優秀さ、次にリーダーシップの実証が重視され、大学選考委員会により決定。奨学金を希望する学生は入学願書提出後、すぐに別途申請が必要となります。

※ 12,000カナダドル授与は、カナダ国民または永住者のみ対象となります。

 

③その他の財政援助

マギル大学の奨学課では、カナダ、アメリカおよび海外の学部生を対象にニーズに基づく財政援助プログラムを管理しています。

当プログラムでは、追加的な財政援助を必要とする学生や経済的困難に直面している学生に奨学金を提供するほか、授業料の支払い猶予キャンパス内でのアルバイトの紹介などの支援も実施。

奨学金を受給するためには申請が必要となり、各種証明書類の提出が求められるなど複雑な申請プロセスがあります。また、申請しても必ず支給されるとは限らないため、注意が必要です。

 

マギル大学が提供する奨学金についての詳細はこちら

McGill Scholarships Aid/ International student funding

 

ねこ君
学費が心配で海外なんて無理かも…って思ってたけど、奨学金って留学生も使えるの?
にゃんこ先生
マギルはNeed-based奨学金も整っていて、留学生にも門戸が開かれてるよ。出願と同時に申請できるから、早めに準備しておくのがおすすめ。

 

マギル大学でのキャンパスライフ|充実の環境と学びのサポート

マギル大学は最新の設備と教育施設を備えた2つのキャンパスを有しており、シャトルバスを使い30分ほどで2つのキャンパス間の移動が可能です。

2つのキャンパス紹介(立地・特徴)

Downtown campus(ダウンタウンキャンパス)

マギル大学 メインキャンパス

出典:Campus

 

マギル大学のメインキャンパスは、モントリオールのダウンタウン中心部にあるモン・ロイヤル自然公園と賑やかなビジネス地区の間に位置し、地下鉄McGill駅からすぐの場所にあるため通学に大変便利。

キャンパスから数ブロック以内にはレストラン、カフェ、博物館なども建ち並ぶ便利なエリアに立地しています。

 

Macdonald campus(マクドナルドキャンパス)

マギル大学 マクドナルドキャンパス

マギル大学の第二のキャンパスであるマクドナルドキャンパス。ダウンタウンから約35キロの緑豊かなサンタンヌドゥベルビュー地区にあります。

モントリオール島で最も広大な緑地であるこのキャンパスには、マギル愛学の農業環境科学部、人間栄養学部、寄生虫学研究所があります。

 

マギル大学キャンパスについての詳細はこちら→Campus

 

学生サポート体制(クラブ活動、キャリア支援など)

Campus Life & Engagement(学生生活・エンゲージメント)

マギル大学では、さまざまな成長の機会と環境を提供し学生の可能性を広げる支援を展開。全ての学生が共に学び成長するコミュニティを築くことを目指しています。

 

Find ways to get involved(学内での関わり方)

社会や産業界の連携・交流の強化を図ることは、大学がその知的資源をもって積極的に社会の発展に貢献するためにも極めて重要であると考えるマギル大学。

連携・交流を通じて結果的に大学の教育研究が活性化することに繋がるとし、学生のボランティア活動を促進するため、ボランティアに関する適切な情報提供と支援体制を整えるなど、地域社会と密接に関わる方向を打ち出しています。

 

Join groups and clubs on campus(クラブ活動・キャンパスイベント)

大学全体が学びのキャンパスとなり、主体的な学びと実践を経験することで大学生が自分らしく成長できる、そんな大学のカタチを目指すマギル大学では、誰もが参加できる体育系・文化系合わせて250以上のさまざまなクラブが活発に活動しています。

また、マギル大学の学生組合 (SSMU) が主体となり、年間を通して豊富なイベントを積極的に企画・実施。さまざまなイベントに参加し、学生同士が交流を深められる機会を提供しています。

 

Find helpful resources(学生支援リソース)

マギル大学では、全ての学生が心身ともに健康な状態で充実した学生生活を送れるよう、入学時から卒業まで大学生活を一貫してサポート。

学業面はもちろん、環境面や経済面をはじめ、健康面や学生の心のケアなど、一人ひとりの学生生活をトータルにサポートしています。

 

マギル大学キャンパスライフについての詳細はこちら→Campus Life & Engagement

学生組合 (SSMU) についての詳細はこちら→ Student’s Society og McGill University

 

なぜマギル大学が選ばれるのか

就職に強い教育|実践型プログラムとインターン

イギリスのタイムズにより発行されている高等教育情報誌「Times Higher Education(タイムズ・ハイヤーエデュケーション、以下THE)」が発表した世界大学就職力ランキング2023-2024で、カナダ国内2位にランク付けされるなど、企業への高い内定率を保つマギル大学。

学ぶための最良の方法は実践的な経験であると考えるマギル大学では、インターンシップ、研究プログラムなど、学生に企業の業務や職種に触れるさまざまな機会を提供。

また、学生の視野を広げるための留学プログラムなど、将来の仕事選びの参考になるような実践的な体験をもたらすことで、就職に強い大学としての信頼感を得ています。

 

マギル大学が提供する実践的な教育経験についての詳細はこちら→Look up and see the world

 

世界で評価される学生都市モントリオール

カナダは10の州 (Province) と3つの準州 (Territory) から成り、気候や街の雰囲気など、各州、準州やその主要都市にはさまざまな特徴があります。

また、英語とフランス語の2つの言語を国の公用語としているバイリンガルの国カナダのほとんどの州が英語のみを州の公用語としています。

そんな中、マギル大学がキャンパスを構えるモントリオールを中心としたケベック州ではフランス語が第一言語

英語ももちろん通じますが、他の州と比べてもフランス語が広く使用されるエリアとして知られ、フランス文化が根付く街では、カナダの他都市と異なる東部カナダならではの多文化を体験できます。

 

そんなモントリオールは、2025年度版QS Best Student Cities(世界で最も学生が住みやすい都市)カナダ国内第1位、世界で10位の都市に選出。

大都市圏でありながら豊かな自然に囲まれたモントリオールは治安など生活環境が良く、通学にも便利であるなど、マギル大学の学生にとって住みやすい環境が整っています。

 

モントリールの魅力についての詳細はこちら→Discover Montreal

 

留学生への安心のサポート体制

12,000人以上の留学生が在籍※し、総学生数の30%以上を占めているマギル大学では、留学生の学生生活が充実したものになるよう支援体制を強化。

International Student Services (ISS)では、ビザに関することはもちろん、学生の健康チェックや健康相談、またメンタル面において専門スタッフによるカウンセリングを通して慣れない異国での学生生活を手助けするなど、学部生、大学院生、訪問学生、交換留学生など海外からの学生に、学術以外のさまざまな支援や情報を提供するため尽力しています。

 

留学生支援についての詳細はこちら→International Student Services (ISS)

 

カナダ・ケベック州の教育制度を知ろう

州ごとに異なる教育制度

カナダの教育制度は日本と異なり、国ではなく各州が独自に運営しています。そのため、学年の区切りや義務教育の年数、カリキュラムの内容も州ごとに異なるのが特徴です。

マギル大学が位置するケベック州でも、他の州とは異なる独自の教育制度が採用されています。

 

ケベック州の就学制度の流れ

ケベック州では、6歳から16歳までが義務教育。就学の流れは以下の通りです。

  • 初等教育(6〜11歳):6年間、日本の小学校に相当
  • 中等教育(12〜16歳):5年間。日本の中学+高校1年に相当
    • 前半3年間は語学、数学、社会、理科、芸術などの基礎科目を学ぶ
    • 後半2年間は専門性のある選択科目が増える

そしてGrade11(日本の高校2年に相当)で高校を卒業した後、次のステップとして進むのが、ケベック州特有の高等教育機関であるCEGEP(セジェップ)です。

 

大学進学の前提となるCEGEPとは?

CEGEPとは、日本の高校後半〜大学1年に相当する2〜3年の教育課程を提供する州立カレッジのこと。

マギル大学を含む多くのケベック州内大学への進学には、基本的にCEGEP修了が前提となります。

 

CEGEPには2つの進路があります:

  • 2年制の大学進学準備プログラム(Pre-university Program)
    → 大学進学を目指す学生向け
  • 3年制の職業訓練プログラム(Technical Program)
    → 専門スキルを活かして就職を目指す学生向け

いずれかの課程を修了しディプロマ(DEC)を取得することで、大学進学または就職へと進むことができます。

 

ねこ君
ケベックって、日本とは教育の流れが全然違うんだね。CEGEPって初めて聞いたよ。
にゃんこ先生
そう、独自の制度があるからこそ、地元の学生も大学に入るまでのステップがちょっと特殊なんだ。日本の高卒や大学生が出願する場合は、別ルートでの進学になるから、出願条件の確認は忘れずにね。

 

マギル大学への進学方法|出願条件とプロセス

マギル大学の学部課程は、2年間のCEGEP課程を修了したケベック州出身の学生を対象としたカリキュラムが組まれているため、基本的に3年制

ケベック州出身(留学生を含む)以外の学生は1年生 (U0)として入学してから3年間の学部課程へ進むため、通常4年間で卒業します。

学士号取得を目的とするマギル大学への進学ルートは、出願者の学歴(国ごとの教育制度等)により異なり、

① 高校卒業後にU1 (University 1 Undergraduate program) へ進学する

(CEGEPと同等の教育課程を修了し、出願資格条件を満たす場合)ー3年制

② 高校卒業後にU0 (Freshman/ Foundation program) へ進学するー4年制

という2通りの方法が一般的。どのような進学ルートで入学者を受け入れるかについての判断は、大学・学部等の入学者受入方針に基づき実施されます。

※ マギル大学では学年をU0、U1と表記します。

 

二種類の出願資格

① 高校卒業後にU1 (University 1 Undergraduate program) へ進学

マギル大学では、ケベック州とは異なるカリキュラムにより教育が実施されている各国の学生ためにいくつかの出願資格を採用。

日本からの留学生は 、マギル大学が認める入学資格DESと同等の国際資格(国際バカロレア:IBなど)を取得し、入学要件(最低基準の英語スコアや必修履修科目など)を満たすことでU1への進学が可能となります。

マギル大学が認める出願資格はこちら→Undergraduate Admissions/ High schools outside Canada and the U.S. Admission review process

 

② 高校卒業後にU0 (Freshman/ Foundation program) へ進学

日本 高校卒業資格

出典:Other international high schools

U0はFreshman/ Foundation programと呼ばれ、入学時にU1 (University 1 Undergraduate program) のレベルに満たない場合にこのプログラムから入学し、4年間での卒業を目指します。

日本の一般的な高校を卒業後に進学する場合は、U0からのスタートとなります。

 

※ 大学レベルの科目を1つ以上履修したものの、その資格証明書を持っていない場合、学部によってU1進学のために必要な単位取得のためのプレースメントテストを受けることができる場合があります。詳細は入学課へお問い合わせください。

 

必要な成績と英語力

マギル大学の入学審査では入学時に試験がなく、書類選考のみで合否を判断します。

学部によって基準は異なりますが、前述したように(1.6 難易度)、マギル大学入学時の平均GPAは3.85であることからも、まずは高校での成績が重視されると言われています。また海外からの留学生の場合は入学要件を満たした英語力の証明が必要となります。

大学のコミュニティに貢献できる多才な学生を求めているマギル大学。

マギル大学に入学するには優秀な成績を収める必要がありますが、GPAは入学を決定する際にアドミッション課が考慮する要素の1つに過ぎず、他の要素には取得した科目難易度課外活動などについても同様に重要だとしています。

 

〈成績要件〉

カナダ国内でも難関校として知られているマギル大学。成績において非常に高い合格基準が設定されていると考えられますが、その基準についての具体的な数値については公表されていません。

ただし、プログラムによって必要な成績基準や特定の科目を履修していることが必須条件になっている場合があるので、希望の学部の条件と照らし合わせて確認することが必要です。

 

〈英語要件〉

第一言語をフランス語としているケベック州。

マギル大学がキャンパスを構えるモントリオールも例外ではなく、フランス語を話す人がたくさんいるエリアです。

そのためマギル大学へ入学するためにはフランス語が必須なのではと思う方が少なくありませんが、マギル大学の授業は全て英語で実施。

フランス語については不要ですが、共通言語が英語で統一されており、当然専門的な分野の授業も英語で行われるため、日常的なやりとりに加えて専門分野に特化した高度な英語力やアカデミックスキルが求められます。

 

カナダには、英語力以外の入学要件を全て満たした留学生に向けたファンデーションプログラムが用意されている大学も少なくありませんが、マギル大学では、英語力向上のためのファンデーションプログラムを提供していません

そのため入学を希望するなら、大学の授業で必要となるアカデミックな英語力とスキルを身につけ、マギル大学が定める英語要件を満たしてから出願する必要があります。

英語が母国語ではない学生には英語力のスコアの提示が求められており、主な学部課程の英語力の最低スコアの例は以下の通りです。

 

IELTS Academic

6.5以上(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの各セクション6.0以上)

 

TOEFL iBT 

学部ごと 必須TOEFL iBT スコア

出典:English language proficiency

※  学部により求められる英語力が異なります。

英語要件についての詳細はこちら→English language proficiency

 

にゃんこ先生
英語試験対策は留学準備のファーストステップ!独学思考の方は下記も参考にしてね!
ねこ君
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にゃんこ先生
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出願の流れ

マギル大学への出願手続きには、主に5つのステップがあります。

Step 1 何を勉強するか決める

マギル大学の学士課程では、300を超える学位プログラムを提供。プログラム検索ツールから自分が学びたいプログラムを見つけます。

 

Step 2 出願資格があることを確認する

入学要件は、出願者の学歴(国別の教育制度)と応募するプログラムにより異なります。ご自身の学歴をこちらより選択し、出願締切日、入学要件、学業がどのように評価されるかなどを確認します。

 

Step 3 申請書を提出する

マギル大学への出願は、公式サイトのオンライン出願システムApplication Managementページより、出願受付期間内に出願登録を行います。

初めて出願の手続きをする場合はアカウントを作成、アカウント作成済みの方はApplication Managementページよりログイン後、入力フォームに従い個人情報の入力、成績、希望する学部、ご両親の情報など、質問項目への入力を行い、受験料(133.41カナダドル)を支払います。

 

Step 4 奨学金の申請を行う

奨学金を希望する場合は、制度の概要や申込み手続き等の内容について確認。必要に応じて申請を行います。

 

Step 5  必要書類を提出する

受験料の支払いが完了すると、出願が完了したことを伝えるメールが届きます。このメールにはApplicant portalのリンクが添付されており、ここから必要書類をアップロードするよう求められます。出願後は、Applicant portalで出願状況を確認することができます。

 

主な出願必要書類

  • 高校の成績証明書
  • 卒業証明書
  • 英語能力試験の結果

なお一部のプログラムでは追加で補足書類の提出を求めている場合があり、これにはフランス語能力の証明、推薦状、エッセイなどが含まれます。

入学要件や出願に必要となる書類はプログラムにより異なるため、以下の場合は追加の要件を慎重に確認するようにしてください。

 

  • 栄養学、教育学、音楽学、看護学、作業療法学、理学療法学、宗教学、社会福祉学に出願
  • 奨学金や財政援助を申し込んだ場合
  • 申請書で情状酌量の余地がある状況であると申請した場合
出願方法についての詳細はこちら→Undergraduate Admissions/ How to apply in 5 easy steps

 

マギル大学卒業後の進路

キャリア支援サービス

マギル大学では、学生のキャリア形成や就職活動をサポートする専門部署を設置。

キャリアや就職に関する個別相談はもちろん、企業説明会、求人情報、就活ガイダンス、講座の開催など、就職活動に役立つさまざまな支援を提供しています。

 

就職支援についての詳細はこちら→Career Planning Service

 

 卒業後就労ビザ(Post Graduate Work Permit)制度

カナダには、高等教育機関(大学やカレッジ)のプログラムを卒業した学生が「Post Graduate Work Permit」 というビザを申請できる制度があります。

ビザの有効期間は通学したプログラムの長さによって異なり、8ヶ月~3年間有効のビザを取得することが可能。

マギル大学を卒業後には最長3年間働くことができるビザを取得できるため、専門職でカナダでの長期間就労を希望されている方にとっては貴重な経験を積むことができる制度となっています。

 

Post Graduate Work Permitを取得するためには、いくつかの申請条件を満たさなければなりません。

また、2024年11月以降に申請する場合には、規定のスコアを満たす英語またはフランス語の語学力を証明することが新しい資格要件に適用されるなど、諸条件は今後変更される場合があります。

詳細はカナダ大使館・総領事館またはカナダ移民局等で最新情報を必ずご確認ください。

 

ねこ君
卒業後もカナダで働けるチャンスがあるって、すごく魅力的だね。
にゃんこ先生
留学と同時にキャリアも考えてる人には、ポスグラビザ制度は本当に頼れる制度だよ。就職を視野に入れているなら、マギルは選択肢としてかなりおすすめだね。

Post Graduate Work Permitについての詳細情報はこちら

Work or live in Canada after you graduate

 

最後に

カナダ国内で難関大学と知られるマギル大学への進学は、高い学力や英語力が必要です。

成績に関しては具体的な数値を公表していないため、マギル大学に合格するかどうかを確実に知ることは不可能ですが、可能な限りベストを尽くして出願すれば、合格の可能性ははるかに高くなるはず。

マギル大学進学を希望するのであれば、優秀な成績と高い英語力を維持するなど早い段階からの対策が必要となります。

海外の大学への留学を検討中でマギル大学が候補のひとつに挙がっている方は、今記事で紹介した情報を参考に、留学の動機・目的を明確化しながら具体的な計画を作成し、準備を進めてください。

 

にゃんこ先生
最後に、当サイトでは海外大学・大学院進学のサポートやTOEFL・IELTS対策専門のオンラインコースも提供しているよ!!留学準備や出願でお悩みの方は、遠慮なく連絡してね!

 

 

この記事はインターンのMioによって編集されました。

 

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