SATの『Math Test』を攻略する方法【米大学留学希望者必見】

SAT攻略法Math編

アメリカの大学へ進学を希望している人なら『SAT(エスエーティ)』という単語を耳にしたことがあるかもしれない。

SATはアメリカの共通試験で、受験者の学力を測る基準として多くの米大学で取り入れられている。日本のセンター試験のように、アメリカではかなりメジャーな試験だ。

 

しかし、日本ではSATについてあまり知られておらず、TOEFLと違って日本人向けに作られた参考書はほとんど無い。

そのため、日本からアメリカの大学を受験しようとしている人の中には、SAT対策を何からはじめていいのか分からないという人もいるだろう。

本記事では、誰でも一から徹底的にSAT対策ができるよう、科目別にSATの勉強法を紹介する。

 

SATには、『Math』『Reading and Writing』があるのだが、今回注目するのは『Math』だ。

 

この記事の著者:Hideki

こんにちは。現役大学生のHidekiです。高校生の時に英語を本格的に勉強し始めて、卒業前にアメリカの大学を受験し、合格しました。やはり、幼い頃に特別な英語教育を受けていたわけでもないので、受験は結構大変でした。しかし、同時に挑戦したからこそ経験できたことも多々あります。私はそのような経験を通して、みなさんの英語学習や大学受験に少しでも役立つような情報を発信していきたい思っています。

 

※本記事は旧SATに基づいて解説。2023年からDigital SATに移行し、問題数や試験時間に若干変化はありますが、Mathの対策方法は参考にできます。

SAT Mathテストの構造を知る

テストの勉強に入る前に、まず『Math Test』がどういうものなのかを知っておこう。テストの構造を知ることで、勉強する上で明確な目標が立てやすくなる。

『Math Test』は二つのセクションに分かれるので、一つずつ見ていこう。

セクション1(計算機なし)

『Math Test』の一つ目のセクションは、計算機を使用しないパートだ。このセクションでは20問の問題が出題され、制限時間は25分。時間を余すことなく使い切ると、単純計算で1問あたり平均して1分25秒かけることができる。

問題は小学生低学年レベルの簡単なものから始まり、徐々に難易度が上がっていく。ただし、計算機不要のセクションであるため、もう一つのセクションと比べれば、それほど複雑な計算を必要とする問題は出てこない。

最初の15問の回答は全て四択だが、16問目からは選択肢がなくなり、自分で計算した数字を回答する形式となる。

 

セクション2(計算機あり)

二つ目のセクションでは計算機を使うことができる。が、それはつまり計算がより複雑な問題も出題されるということだ。

といっても、普段からしっかりと算数や数学の授業を受けてきた人にとっては計算機の不要な問題がほとんどなので、頭で計算する方が早いと思ったら、計算機を使わず自分で計算していこう。

 

ちなみに、このセクションでも、簡単な問題から出題され、進むごとに難易度が上がっていく。

問題は全部で38問出題され、制限時間は55分だ。1問に1分45秒かけられる計算になる。最初の30問は四択問題になっているが、31問目からは一つ目のセクションの16問目以降と同じで、計算した数字をそのまま回答することとなる。

 

数学用語を押さえる

数学用語を勉強するのは『Math Test』の対策をする上で最も基礎的なステップだ。

ここではあまり深くは触れないが、勉強には『SAT TEST 英単語集中マスター』という参考書の後ろの方に数学用語のパートがあるので、それを活用しても良いだろう。

ネット上にもSATの数学用語をあげているページがいくつかあるので、それらも参考にしながら必要な単語を押さえていきたい。

 

練習問題を解いてみる

ある程度数学用語を覚えてきたら、練習問題を解いてみよう。

参考書の選び方

練習問題には、いくつかのアメリカの出版社が出している、SAT用に作られた参考書を利用する。

『Math Test』に関してはとにかく問題に慣れることが一番大切なので、『Writing and Language Test』や『Reading Test』の問題が付属するものよりは、『Math Test』のみに特化したものを手に入れることをおすすめする。

 

難易度については、一般的に『Kaplan』の参考書が比較的簡単で、『Barron’s』は本番よりも若干難しいと言われている。また、『The Princeton Review』は本番の問題にかなり近いという評判がある。

この三つは歴史があって評価も高いので、参考書はこの内のどれかを選ぶのが無難だ。

 

Kaplan

Barron’s

The Princeton Review

 

必ず時間を計る

試験は時間との勝負だ。練習のときから時間を計り、緊張感を持って勉強しなければ、本番で実力を発揮できない。練習問題を解くときは、しっかりと時間を計ろう。

そして、問題を解き終わったら、1問にかかった平均時間を算出してみよう。そうすれば、時間的にも明確な目標が立てられるようになる。

 

4択であることを利用する

『Math Test』では、ほとんどの問題が四択問題だ。そのため、計算しなくても、すでに出ている選択肢から答えを導き出すことが可能なこともある。問題を読んだら、まずは選択肢に目を通してみよう。

場合によっては選択肢の数字を代入するだけで解けることがあったり、明らかに間違っている選択肢が存在したりするので要チェックだ。

 

どうしても答えが分からない場合は消去法を使う。回答同士を比べて、一番間違ってそうなものから消していこう。

4分の1の確率で正解を当てることができ、間違っても減点されることはないので、分からない場合でも必ず空欄を残さないことが大切だ。

 

ねこ君
わからなくてもとりあえず選んで空欄にしないっていうのは地味に大事だね。

 

間違い直し

練習問題を解いたら、次にすべきことが間違い直しだ。間違い直しをするか否かで、成長率も大きく変わってくる。ここからは、間違い直しのやり方について説明していく。

なぜ間違えたのかを知る

数学に答えは一つしかない。もし間違えた問題があったとしたら、そこには必ず原因があるはずだ。まずはどうしてその問題を間違えてしまったのか考えよう。問題集によっては解説も載せてくれているので、その場合は解説を参考にしよう。

 

分からなかった単語を調べる

問題を解いているときに分からなかった単語についても意味を確認しておこう。それが数学用語なら尚更だ。特に文章題では、一つ意味を知らない動詞があるだけで解けないということもある。

同じような問題で躓いてしまわないために、間違えたときにきっちりと対策しておくのが賢明だ。

 

間違えやすい分野を特定する

練習問題をいくつかこなしていく中で、苦手な分野がわかってくる。他と比べてよく間違う分野があれば、次はそれを徹底的に勉強していこう。

ある程度問題を解くのに慣れてきたら、闇雲に問題を解いていても効率が悪いので、苦手なところを重点的に勉強する方が効率が良くなるのだ。

 

ねこ君
間違って理由を知って、弱点となる分野を強化するのは、SATのみならずどんな学習でも大切だ!!

 

本番の対策を立てる

本番の試験では、限られた時間の中で効率よく問題を解いていかなければならない。ただ単に練習問題を解くだけでなく、しっかりと本番への対策をすることも大事だ。

 

自分のルールを作る

試験を解いている最中は、迷っている暇はない。解けないと思ったら、その問題を飛ばす勇気も必要になる。本番中に焦らないために、1問にどれほど時間をかけるのかや、どのタイミングで飛ばすかどうかを決めるのかを決めておこう。

基本的に、分からない問題はとりあえず回答を記入し、その問題に印をつけて、全ての問題が解き終わった後にもう一度挑戦してみるのが良い。

こうしておけば、解ける問題をしっかり押さえた上で、最悪その問題に戻る前に時間切れになったとしても、正解する可能性を残しておくことができる。

 

また、一応解けてはいるが、あとでもう一度見直しておきたい問題には別の印をつけておこう。その中でも特に優先したい問題には、二重に印をつけて差別化をはかるのも良い。

こうすることで、一度問題を解いた後の優先順位を明確にし、無駄な時間を使わず効率よく問題に挑めるのだ。

他にも必要であれば、「X問目はX分までに解き切る」などの自分用の特別ルールを設け、分からない問題があっても本番で冷静に対処できるようにしておこう。

 

ねこ君
まずは時間をかけなくてもできそうな計算問題を中心に解いて、その後難易度の高そうなやつとか文章問題に時間を使おうかなぁ。

 

本番を想定した練習試験

本番前には、本番と同じ形式で問題を解くことに挑戦してみよう。問題には、SATを主催するCollege Boardが作った公式の試験問題を使おう。というのも、他の出版社が出版している問題は、それぞれ癖があったり、公式と難易度が若干違ったりするのだ。

そのため、本番前に公式の問題に触れておくと、本番でより実力を発揮しやすくなる。公式の問題は、College Boardが出版している本を買うか、College Boardのホームページからダウンロードすることで手に入れられるので、ぜひ試してほしい。

 

まとめ

以上がSATの『Math Text』を攻略する方法だ。『Math Text』は、数学のレベル的には日本よりかなり低いので、勉強していけば満点に近い高得点を出すことも可能になる。

SATの科目の中では、『Math Text』はアメリカ人に大差をつけて勝てる可能性が最もある科目なので、本番では満点を出して他の受験生を引き離すことを目標に勉強していこう。

 

SAT対策シリーズ

初心者のためのSAT対策完全ガイド

SATの『Reading and Writing』を攻略する方法

 

ねこ君
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にゃんこ先生
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