奨学金を獲得してアメリカ大学へスポーツ留学する方法【ハーバード卒が解説】

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ねこ君
アメリカの大学、やっぱり行きたい!けど、費用も高いしハードルも高いよね…。
にゃんこ先生
ねこくんは、選手としてスポーツに打ち込んでいたよね?
ねこ君
うん!けどそれが、何に関係あるの?
にゃんこ先生
そんなねこくんには、アスリートとしてアメリカの大学に進学する選択肢もあるんだ。そして、アスリート用の奨学金を用意している大学も数多くある!
ねこ君
そんな道があったなんて…!もしかしたら、費用のハードルも乗り越えられるのかも…??
にゃんこ先生
今回は、実際にアスリートとして奨学金を受給しながらアメリカの大学に進学した筆者が、詳しく解説していくよ!

 

「海外の大学に進学してスポーツと学業に両方取り組みたいけど、金銭面が心配……。」「留学の費用が高いのは知っているけど、諦めたくない。」

本記事では、そんな想いを抱くアスリートの皆さんに向けて、アメリカの大学留学にフォーカスして、受給できる奨学金の制度や種類を紹介したいと思います。

海外の大学では奨学金という制度が日本よりも身近であり、アスリートだからこそ受け取れる奨学金というのも存在します。

アスリートとして奨学金をもらいながらの留学、夢ではありません!ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

この記事の著者:Moon

高校2年生の冬にアメリカの大学でスポーツをしたいと決意し、都内の国立高校からアイビーリーグ校に合格・進学。卒業後の現在はプロのスポーツ選手として海外で活動中。

アメリカ留学に必要な費用と奨学金制度の概要

まずは、一般的にアメリカ大学留学にかかる費用や、奨学金制度について概要を解説します。

アメリカ留学にかかる学費・生活費

学費等

かかる学費は学校の形態などによりさまざまですが、ここでは「私立大学」「州立大学(州内出身者価格)」「州立大学(州外出身者価格)」という3つのカテゴリーに分けて一般的な費用を説明したいと思います。

U.S. News によると、2023年〜24年度のアメリカの平均的な年間の学費は私立大学で42,162ドル、州立大学(州外出身者価格)で23,630ドル、州立大学(州内出身者価格)で10,662ドルとされています。

円安の現在(2024年2月時点)を考慮して1ドル145円として計算した場合、1年当たり、私立大学が約624万円、州立大学(州外出身者価格)が約350万円、州立大学(州内出身者価格)で約158万円となります。

アメリカの大学の平均的な学費

(出典:https://www.usnews.com/education/best-colleges/paying-for-college/articles/paying-for-college-infographic

 

この額に加えて、大学によっては寮の部屋代、食堂使用料等がプラスでかかります。

例えばハーバード大学の2023年〜24年度の学費とその他学生生活に必要な支払いは、学費が54,269ドル、寮や食事代が25,181ドルの合計79,450ドル(1ドル=145円計算で約1,176万円)となっています。

(参考:https://registrar.fas.harvard.edu/tuition-and-fees

 

また、履修する授業のために必要な教科書なども自分で用意しなければいけません。

これも履修する授業のタイプや教授にもよるため正確な値は人それぞれですが、初年度は、導入の授業で基本的な事項を網羅した教科書や、理系の場合は今後使う白衣や実験の装具などが必要な場合もあるので、少なくとも5万円ほどは見積もっておくと安心かもしれません。

 

渡航費・生活費

留学に必要な経費はそれだけではありません。日本から留学するとなった場合、往復の飛行機代や現地での生活必需品を買うお金なども必要です。

アメリカのどの地域に学校があるかや乗り換えの必要性にもよりますが、日本から往復で大体10万円〜30万円ほどの飛行機代が毎年かかります。

初年度は特に、寮の部屋に必要なものを買うことも多くなるかと思います。シーツや枕、タオルなどの生活必需品から、場合によっては電子レンジや冷蔵庫も自分で用意しなくてはいけないかもしれません。

入学前に、寮には元々何が備わっていて何がないのかを確認し、ある程度予算の目処をつけておくことをおすすめします。

人それぞれですが、外食費やおやつ代など、自由に使っていいお金もあった方がいいという学生は多いと思います。筆者も実際に大学在学中は、友達とアイスクリームを食べに行ったり、外食したりする日もありました。

キャンパスが都市部がそうでないかや、その土地の物価にもよって使用額は左右する項目でもあります。

 

スポーツ関連費用

一方で、アスリートとして大学のスポーツチーム(NCAA)に所属する場合、基本的にスポーツに必要な用具やチームのロゴが入った衣類は毎年支給されます。

ですので、アスリートとしてスポーツにかかる費用は心配する必要がないでしょう。

 

アメリカの奨学金制度の概要

奨学金 種類

アメリカでの大学生活にはこれだけ費用がかかりますので、留学生であるないを問わず、奨学金制度はアメリカの大学に進学する生徒にとってはより身近なものとなります。

日本からアメリカの大学に留学する生徒が受給できる返済不要な奨学金の種類は主に3つあります。

返済不要な奨学金の種類
  1. 日本の政府/民間の奨学金
  2. 大学から支給されるNeed-basedの奨学金
  3. 大学から支給されるMerit-basedの奨学金

 

①日本の政府/民間の奨学金

日本の政府や民間団体による返済不要の奨学金です。申請方法や金額、条件などは団体によって異なります。

例えば、柳井正財団の条件や金額はこちらです。

 

  • 対象:在学期間中を通じて日本国籍を有する者(全世界の高校)
  • 対象大学(2024年度の場合):米国の概ねトップ50に入る大学、および同等レベルの英国の大学
  • 支給額(2024年度の場合):奨学生1名当たり年間US$95,000(英国は£65,000)を上限とし、当財団が大学ごとに必要な費用(授業料、寮費、保険料)を算出し4年間(英国は原則3年間)支給

(参考:https://www.yanaitadashi-foundation.or.jp/application/

 

にゃんこ先生
他にも、様々な種類の財団があるよ。詳しい応募資格や金額などは下の記事をチェック!

 

②経済状況に応じて大学から支給されるNeed-basedの奨学金

Need-basedの奨学金は、学生の経済状況に応じて大学から給付される返済不要の奨学金です。

学生は、各大学が指定する方法で自身の経済状況を証明する書類を記入・提出することでNeed-basedの奨学金を申請できます。

申請方法は主に、College Boardが運営するCSS ProfileIDOCを通して必要な情報を提出する方法と、大学独自のポータルを通して情報を提出する方法があります。

Need-basedの応募要件や申請時期、申請方法は大学によって異なりますので、志望大学の応募条件は大学のホームページで事前にしっかり確認しておきましょう。

 

応募方法やCSS Profile、IDOCに関しての詳細はこちらの記事も参考にしてください!

 

なお、Need-basedには、奨学金を申請することは合否に影響しない「Need-blind」と、申請することで大学への合否に影響が出る「Need-aware」の2種類があります。

Need-blindは奨学金申請が合否に影響しないため、必要な受験生は誰でも申請することができます。

ただし、注意点は、大学によってはアメリカ国籍を持つ受験生にのみNeed-blindが適用される大学があることです。

その場合、日本から受験する生徒のような留学生にとっては、奨学金へ申請することで合否に影響が出るNeed-awareと同じ条件になることがあります。

2024年3月時点で、留学生でもNeed-blind対象となるアメリカの大学一覧はこちらです。

  • Amherst College
  • Bowdoin College
  • Dartmouth College
  • Georgetown University
  • Harvard College
  • MIT
  • Princeton University
  • Yale University
  • Brown University (2025年入学者から適用)
  • Pomona College (アメリカの高校を卒業した留学生のみ)
にゃんこ先生
大学のスタンスが変わることもあるので、随時大学のホームページを確認してね!

 

Need-awareは先述した通り、奨学金への申請が合否に影響するものです。奨学金へ申請したこと、そしていくら必要なのかなどが合否判定の要素の一つとして用いられます。

そういった学校を受験する場合は大学以外の奨学金へ申請するなど、合格率をあげ、かつ奨学金も他からゲットするための戦略を練る必要があります。

 

にゃんこ先生
Need-blindとNeed-awareについては、下の記事を要確認だ!

 

③大学から出されるMerit-basedの奨学金

Merit-based scholarship (別称 Merit aid)とは、生徒の経済的な必要に応じてではなく、成績やその他顕著な活動など、生徒の秀でた活躍に応じて給付される返済不要の奨学金です。

大学によっては、奨学金の申請をしなくても、提出したアプリケーションの成績を元に大学側がMerit-basedの支給額を決める場合もあります。

Merit-basedの奨学金制度の有無や、支給条件は大学によって異なりますので、自分の志望校の支給条件は公式のホームページで調べてみましょう。

 

例えば、Boston UniversityのホームページにはMerit-basedの奨学金の説明文と各金額や項目に応じた条件などが記載されています。

BUでは、優秀な学生を表彰するため、様々な奨学金制度を設けています。ほとんどの奨学金は学業成績に対するものですが、才能あるアスリートや演奏家、芸術家に対するものもあります。さらに、メリットベースの奨学金は、奨学金のアプリケーションを提出する必要がなく、返済の必要もありません。

同時に、Merit-basedの奨学金が狭き門であり、大学に合格する力がある生徒の中でも特別秀でた生徒に対して給付されるものだと明記されています。

競争は激しく、基準は各奨学金によって異なるが、奨学生は通常以下の条件を満たす:

  • 高校のクラスで上位5%にランクされている。
  • 学校や地域社会で課外活動において素晴らしい成果を上げている。

テストのスコアは必須ではないが、スコアを提出する学生は通常以下の通り:

  • SATのスコアが1500点以上、ACTのスコアが33点以上である。

 

また、留学生は特定のmerit-basedの奨学金(Merit-basedの中でもいくつか種類がある)のみ受給対象になることも明記されています。

(参考:https://www.bu.edu/admissions/tuition-aid/scholarships-financial-aid/first-year-merit/

 

なお、Merit-basedの奨学金は、学業でいい成績を収めた生徒に支給されるものと思われがちですが、スポーツの分野で、成績やレベル、チームへの貢献度を元に支給されるAthletic Scholarship (アスリートの奨学金)もあります。

Boston UniversityのホームページにあるMerit-basedの欄にはAthletic Scholarshipについても記載があります。

ボストン大学体育会奨学金は、毎年、入学してくる学業優秀なアスリート数名に授与されます。授与される奨学金は、数百ドルのものから、学費全額をカバーするものまで様々です。

各スポーツのヘッドコーチが奨学生候補を審査し、奨学金を授与する学生を選びます。毎年支給されるスポーツ奨学金は、全米大学体育協会(NCAA)の規定に従ってボストン大学が決定します。詳細については、各スポーツのコーチにお問い合わせください。

 

このように、アスリートの奨学金の場合は明確な基準があるわけではなく、各スポーツのヘッドコーチが受給者を決めることが多いです。また、対象のスポーツも定められていて、大学のホームページ上に記載されています。

(参考:https://www.bu.edu/finaid/types-of-aid/scholarships-grants/merit-based/athletic-scholarships/

 

次の章では、具体的にアスリートが受け取れるMerit-basedの奨学金に関するデータや、どのようにアスリート奨学金受給が決まるかなどについてみていきたいと思います。

 

アスリート向けの奨学金「Athletic Scholarship」の仕組み

本章では、Merit-basedの奨学金の中でもアスリートだからこそ受け取れる「Athletic Scholarship」について解説したいと思います。

アメリカでは、大学のスポーツチームは3つの「Division(ディビジョン)」に分類されており、どのDivisionに属するかによってアスリート奨学金(Athletic Scholarship)の支給状況が異なります。まずは、その仕組みについて解説します。

 

「NCAA」「Division」とは?

アメリカには、NCAA(National Collegiate Athletic Associationの略。日本語では全米大学体育協会と呼ばれる)という組織があり、全米の大学のスポーツチームの大会の運営やルール決めを行っています。

NCAAでは24の競技が行われており、各スポーツはレベルによって「DivisionⅠ」「DivisionⅡ」「DivisionⅢ」の3ディビジョンに分けられています。

もっともレベルが高いのが「DivisionⅠ」で、DivisionⅠの人気スポーツ(バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケーなど)はよくテレビでも中継されているほか、ESPNなどのスポーツ専門チャンネルでも常に試合が配信されています。

スポーツ用具やチームのアパレルが毎年チームから支給され、強くてお金がかかっているチームほど環境も待遇もプロ並みといっていいほど良いものとなります。

NCAA sports list

NCAA競技一覧<出典:https://en.wikipedia.org/wiki/National_Collegiate_Athletic_Association>)

Divisionはチームのレベルで決められていると思われがちですが、実際は各大学がどれだけの予算をスポーツに割いているか等のNCAAが定めた条件で決められています。

そのため、基本的に、同じ大学内ではどのスポーツも同じDivisionに所属しています。

予算が多く施設が充実している学校の方が選手のレベルも高くなる傾向にあるので、スポーツのレベルもDivisonに比例して高くなると言えるでしょう。

現時点で1098校がNCAAに属しており、DivisionⅠに352校、DivisionⅡに312校、DivisionⅢに437校が加盟しています。

 

Divisionごとのアスリート奨学金の有無と支給額

アスリート奨学金 ディビジョン別

Division I~Ⅲのうち、Division ⅠとDivision Ⅱに加盟する大学では、所属するアスリートに対してアスリート奨学金 Athletic Scholarship が提供されます。

AcademicのMerit-basedの奨学金で学力や成績が評価されるように、アスリートとしての能力が評価されて学費が免除されたり負担が減ったりするのです。

なお、Division I 所属でも、アイビー・リーグ、パイオニア・フットボール・リーグ (DⅠの中のFCSというサブディビジョンに属するアメフトリーグ)では、アスリート奨学金 Athletic Scholarship の支給は一切ありません。

例えば、アイビー・リーグでは全ての生徒の奨学金がNeed-basedとなっているため、アスリートでも奨学金が必要な生徒はNeed-basedの奨学金を申請する必要があるのです。

 

スポーツによっても、もらえる奨学金の額や人数に違いがあります。

DivisionⅠの中のHeadcount Sportsと言われるスポーツ(DⅠ FBS(*)男子アメフト、DⅠ男女バスケットボール、DⅠ女子テニス、DⅠ女子バレーボール、DⅠ女子新体操)では、学費や寮費など大学に必要なお金を全額カバーするフルライド(Full-ride)奨学金が給付されます。

フルライドの奨学金は、各学校や各部活内で給付できる人数に制限があるため、全額支給または全くもらえないのどちらかになります。

(*)D1 FBSとは:アメリカンフットボールの場合、DivisionⅠの中でもさらに2つのディビジョンに分かれ、FBSが最高ディビジョン、FCSがその次のディビジョンとなります。両方ともレベルが高いことは間違い無いですが、FBSに所属する学校の方が規模が大きく、よりスポーツにお金がかけられている場合が多いです。

 

一方で、Division IIでは、「Headcount Sports」の概念は存在せず、すべてのスポーツが「Equivalency Sports」に該当します。Equivalency Sportsは、学校によってチームごとに割り当てられた奨学金をヘッドコーチの判断で分配するので、奨学金は部分支給が一般的です。

例えば、野球チームで5人の学費分の奨学金が支給できるとなった場合、コーチの判断で、チームのトップ選手に学費全額分を給付、2番手となるような選手二人に学費の80パーセントずつを給付、残りの2人分+40パーセント分の奨学金を他の選手で均等に分ける、といった風に独自に分配できます。

奨学金を獲得した生徒の中でも、もらえる額が異なるというわけです。

 

にゃんこ先生
Athletic Scholarship制度の対象外の大学であっても、奨学金が一切もらえないということではないよ。あくまでもアスリートとしての特別な奨学金がないということだ。
にゃんこ先生
DivisionⅢの大学でも成績を基準に給付されるMerit-basedの奨学金をもらう生徒もいるし、民間の団体から奨学金を受給することも可能だ。
にゃんこ先生
志望校や行きたいリーグによっても、受給できる奨学金の種類が異なるので、志望校にどのような制度が適用されているか早めに確認していくことが大切だ。詳しくは後で解説していくよ!

 

「Athletic Scholarship」の獲得は狭き門?

アスリート

ここまで説明してきたAthletic Scholarshipですが、実際には全員が受け取れるわけではなく、奨学金を勝ち取ること自体簡単なことではありません。

ここからは、データやより詳しい条件をみていきたいと思います。

 

大学からアスリートの奨学金をもらえる生徒は実際どのくらい?

アスリートの奨学金というと、多くのアスリートが受給しているイメージがあるかもしれません。

しかし、NSCAというアメリカで高校生アスリートと大学のコーチを繋げるサポートを行う団体のデータによると、高校から大学に入るタイミングでAthletic Scholarshipを受給するアスリートは2%にも満たないということで、full-ride(フルライド)をもらったのは1%のみです。

また、少し前のデータにはなりますが、NCAAが公式で出している2014年の情報によると、DivisionⅠに所属しているアスリート全体の53%が何かしらのAthletic Scholarshipを受給しており、DivisionⅡでは56%が受給していると書かれています。

これらからも、高いレベルのリーグに所属するアスリートだからといって、必ずAthletic Scholarshipがもらえるという訳ではないことが分かります。

 

獲得した奨学金は毎年もらえる?

基本的にアスリートの奨学金はアカデミックのMerit-basedの奨学金と同様に、1年ごとに更新されます。

ですので、1年目にAthletic Scholarshipをもらえたとしても、これだけもらえたから残りの学生生活も安心、という訳ではありません。

反対に、1年目に奨学金をもらえなくても自身の成績次第では翌年に奨学金がもらえたり、もらえる額が上がったりすることもあります。

また、Equivalency Sportsの場合、奨学金が誰にどれだけ行き渡るかを決めるのはチームのヘッドコーチになるため、自分が出した成績や、コーチの評価によって奨学金の額や待遇が毎年変わる可能性がある、ということです。

 

実際にNCAAの大学に進学して奨学金をもらうことは難しい?

これはスポーツによっても異なるため、一概に、どのレベルだとNCAAの学校に進学できて、どのレベルだと奨学金がもらえるか、明言することはとても難しいと思います。

ですが、日本からNCAAの大学に進学するのがものすごく難しく前例がない、というわけではありません。実際、日本からも最近はNCAAに奨学金をもらって進学する選手が多くいるからです。

 

例えば、バスケットボールでは今も世界で大活躍している八村塁選手や渡邊雄太がNCAAの大学でプレーしていたことは知っている方も多いと思います。

「バスケットボール NCAA」というキーワードで調べてみると、他にも日本人でNCAAで活躍していた・している選手は20人以上出てきます。

他にも、サッカーや野球などは日本人が少しずつ増えているスポーツだと言われています。

 

個人の選手が大学に入るタイミングやコーチの変わり目など、いろんな要素が合わさって進学や奨学金が決まるので、レベルの基準が必ずしもあるわけではありません。

どのくらいのレベルを目指したらいいか気になる場合は、自分のスポーツでNCAAに進学している日本人を調べて参考にしてみると、イメージが湧きやすいかもしれません。

 

アスリート奨学金を獲得して進学するために必要な3つのこと

アスリート奨学金を得るために

前章までで、Athletic Scholarshipがどのような内容なのか、そしてどのくらいのアスリートが受け取れるのかなどの情報を解説してきました。

本章では、大学からのスカウト獲得を目指し、アスリート奨学金を獲得して進学するために準備できることを解説します。

 

大会などで顕著な成績を残してスカウトにアピールする

NCAAは世界中のトップレベルの学生アスリートが集まる場所であり、トップリーグであればあるほど、誰もがチームや部活に所属してプレーできるという訳ではありません。

DivisionⅠの大学・チームとなると、ほとんどの場合が高校生のうちに大学チームのコーチからスカウトされた選手が、受験期前にコミットメント(チームに所属しますという意思表明の紙にサインする契約書のようなもの)をします。

 

多くの場合、このスカウトの段階で奨学金の提案があるため、奨学金を獲得して進学するためには、スカウトから注目される存在になることが重要ということになります。

当然、大学が取りたいと思う選手であればあるほど、提示する奨学金の額も大きくなります。

 

大学から多くの奨学金のオファーを得るためには、まず一番大切なことは顕著な成績を残すことです。

大きな大会でいい成績を残す、目立つ選手になっていいスタッツを持つことによって、スカウトからも注目される存在になることができます。

必ずしも優勝や数字に残るものではなくてもチームに合うプレースタイルやコーチの理想とするプレースタイルに目をつけられてスカウトされる場合もあります。

競技によっても評価のされ方は変わってくるのでここで一概に言うことはできませんが、高校生アスリートのみなさんが、自分の強みを理解して、どういった理由でスカウトしてもらえそうか、どういった点をアピールすれば良いかを把握しておくことは大切だと思います。

 

積極的にアクションを起こす

一方で、日本のアスリートが大学からオファーを得るためには、ただ結果を残すだけではいけません。

既に世界的に活躍していて、他国でもそのスポーツにおいて名が知れていない限り、日本の高校やクラブのチームをわざわざアメリカからチェックしている大学は少ないからです。

 

アメリカの大学のスポーツチームに入りたい場合は、高校生の間から自分のプレーのハイライトビデオを作ったり、アメリカの大学が高校生向けに主催するキャンプに参加したり、興味のある大学のコーチにメールをしたりするなど、自分のことを知ってもらうアクションを起こすことが大切になってきます。

 

大学からのオファーは、スポーツにもより、また、毎年NCAAのルールが変わることもあるので一概に言えないのですが、早ければ中学3年生の年から声がかかることもありますし、高校3年生の年にオファーを受け、入学を決める選手もいます。

スポーツ、選手の特徴によっても大学のコーチと具体的な話ができるようになる時期はそれぞれですが、「アメリカの大学に行ってみたい、NCAAでスポーツをしてみたい」と思った段階で、ハイライトビデオを作ったり、コーチのメールアドレスを調べて連絡をとる準備をしたりしていると必要なタイミングですぐアクションが取れるようになります。

チーム関係者の連絡先は、ホームページに掲載されていることが多く、スタッフのページでコーチの欄をみるとメールアドレスも一緒に載っていることがほとんどです。

コーチ個人の連絡先でなくても、チーム宛てのメールアドレスが掲載されていることもあります。

 

学業面でもいい成績を残す

アメリカの大学では、「学生アスリート」と呼ぶだけあり、アスリートも学業に励み良い成績を残すことが期待されています。そのため、スポーツと両立して学業面でも可能な限りいい成績を残すことが大切です。

NCAAではスポーツだけでなく成績の基準もあり、一定の成績を保っていることがプレーする条件になったり、毎学期チームごとに平均GPAが公表され、他の大学チームと比べられたりします。

また、入学後も1セメスターに6単位以上の単位を取得できないと、次の学期はプレーできないというルールや、学校の卒業基準最低GPA(学校によって異なります。)に満たないとプレーできない、などのルールもNCAAによって定められています。

 

そのため大学のコーチ達は「その選手が入学後に学業面でついていけるか」「成績を残せるか」も考慮しながらスカウトを行います。高校生が大学のコーチと話し始める際、早い段階で、高校の成績表の提出を求められることはこのためです。

良い成績を残していればいるほど、オファーをもらえる可能性も上がるといえるでしょう。

 

Athletic Scholarship以外の奨学金も視野に入れる

アスリート奨学金以外

アスリートと言っても、必ずAthletic Scholarshipがもらえる訳ではありません。

また、大学からAthletic Scholarshipがもらえるとなった場合でも、その奨学金が学費の一部をカバーするものだった場合、日本の民間団体からの方が大きい金額の奨学金を受給できることもありますので、Athletic Scholarship以外の選択肢も知って準備しておいた方がいいでしょう。

大学のスポーツチームのコーチとの話し合いと並行して、自分にとって他の奨学金も申請しておくべきか、どの奨学金に応募したら一番金銭的な負担が減るかを考えて行動することが大切です。

アスリートがAthletic Scholarship以外の奨学金を受給する方法として、具体的に以下の方法が挙げられます。

 

①AcademicのMerit-basedの奨学金を受給する

アスリートでも、学業でいい成績を残してAcademicのMerit-based奨学金を受給する学生もいます。

大学によって決められた制度にもよりますが、多くの大学ではAthleticとAcademicの奨学金を併せて受給することも可能です。

そういった場合はスポーツ面での奨学金額が少なかったとしても、学業側でカバーし、より多くの学費の負担を減らすことができます。

 

②Need-basedの奨学金を受給する

NCAA DivisionⅠに属するアイビーリーグや、NCAA DivisionⅢではスポーツのレベルが高い一方でAthletic Scholarshipが一切ないことが特徴です。

もしそのような大学にアスリートとして進学することになり、学費の支援が必要となった場合は、学校が提供するNeed-basedの奨学金に申請することができます。

最初の章でNeed-basedの奨学金のうち、「Need-aware」の奨学金については、奨学金が必要か否かの意思表示が合否に影響すると説明しました。

一般的にスカウトされて合意のサインをすると、その大学への進学がほぼ約束された状態になります。そのため、Need-awareの大学にアスリートとして進学する場合は、事前に自分をスカウトする大学のコーチと奨学金のことまで話し、どういった順番で申請するといいのかを確認しておくのが大切です。

 

Need-based奨学金の申請方法は、下の記事をご覧ください。

 

③日本国内の奨学金制度を利用する

アスリートももちろん、日本から海外大に進学する場合は第1章でも述べた日本の民間団体が提供する奨学金制度に応募することができます。

また、以下のようにアスリートのために特化した日本の奨学金制度もあります。

「プロ/アマチュア問わず、スポーツ競技で世界のトップを目指し、国内外の教育機関で研鑽を積む25歳未満の学生アスリートを対象とした返済不要の給付型奨学金です。合格後は2年間月額30万円の奨学金を受給することができ、その後も毎年行われる更新審査に合格すると27歳まで奨学金が支給されます。世界のトップを目指すために必要な研鑽にかかる費用や中学・高校からの海外留学支援を通じて、アスリートとして世界でずば抜けた活躍を志す人材を応援します。」

2023年の応募期間は10月2日〜12月3日でした。翌年も同じ期間で募集が行われる可能性があるので、海外大学にアスリートとして進学したい方は公式サイトを随時チェックすることをおすすめします。

(参考:https://www.recruit-foundation.org/scholarship/sports2024

 

筆者の事例

筆者の場合は、高校2年生の冬に、行きたい大学何校かのヘッドコーチに自分のプレーのビデオをメールで送り、そこから連絡を取り始めました。

その後の春休みにはコーチとアポイントメントをとって実際にアメリカに行き、コーチ達と直接話してチームの施設を案内してもらう機会を得ることができました。

そして高校3年生の夏休みには、大学で高校生のために開いているアイスホッケーキャンプにも参加し、そこでもコーチに実際にプレーをみてもらう機会を得て、そこからチームに参加する話がより具体的に進むようになりました。

 

進学が決まるまでの間には、TOEFLやSATのテストのスコアが上がるように勉強して、スコアが上がった時はコーチにメールで報告するようにしていました。

進学先はアイビーリーグだったので、チームとのAthletic Scholarshipの交渉は一切行っていませんが、合格後、日本の民間団体の奨学金に申請し、4年間受給することができました。

筆者は比較的、コーチ達とコミュニケーションを取り始めた時期が遅いので、必ずしもこれが正解、という訳ではありません。

あくまでも、筆者のケースは一例であり、各アスリートの背景や事情によって様々な方法があります。ですが、日本から受験する場合はビデオを送ったりメールでコンタクトをとることは必要になってくる場合が多いと思うので、そういった面から準備していくことをおすすめします。

 

にゃんこ先生
筆者の経験からも分かるように、まずは積極的にアクションをとることが大事。動き始めるのは今!

 

終わりに

本記事では、筆者の経験も交えて、主にNCAAのAthletic Scholarshipの紹介と、アスリートが奨学金を得て大学に進学する方法について紹介しました。

 

アスリートとして奨学金をもらって入学するのに「絶対これ」といった唯一の方法というものはありません。

進学する大学によっても、自分の立ち位置によっても、どこから奨学金をもらえるか、どういったアプローチが一番良いのかは異なるからです。

だからこそ、多くの選択肢を知って準備しておくことが大切だと筆者は思います。

 

NCAAでプレーする学生アスリートの本来の目的は、奨学金をもらうことでなく高いレベルのチームでプレイすることです。

だからこそ、そのチャンスを掴んだ時に、Athletic Scholarshipのオファーがなくても大学に進学できるよう、様々な奨学金を視野に入れて準備をしておきましょう!

本記事がアスリートとしての大学進学を目指す皆さんにとって少しでも参考になれば嬉しいです。皆さんの挑戦を心から応援しています!

 

にゃんこ先生
最後に、当サイトでは海外大学・大学院進学のサポートやTOEFL・IELTS対策専門のオンラインコースも提供しているよ!!留学準備や出願でお悩みの方は、遠慮なく連絡してね!

 

この記事はインターンのAkariによって編集されました。

 

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