



IELTSスピーキングの教材選びで消耗していませんか。書店にもネットにも教材はあふれていますが、全部やる時間はありません。
この記事では、スピーキング8.0を取得した体験談をもとに、実際に使った教材だけを「何が効いたか・どう使ったか」までセットでレビューします。
この記事は、There is no Magic!!に寄稿されたIELTSスピーキング高スコア体験談をもとに、教材レビューとして再編集したものです。
主に参考にした体験談:
- よしこさん:スピーキング6.0から8.0まで到達(イギリス留学経験・言語学専攻)
- Yutaさん:IELTS(Academic) 8.0取得(現役教員・TOEIC945)
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。IELTS初受験でスピーキング7.5を取得した際の教材体験も本記事に収録。
- 迷ったら2つ:体系学習はCollins “Speaking for IELTS”、毎日の耳と口はBBC 6 Minute English(無料)。
- 実戦演習:元試験官運営のieltsanswers.comと、本番の問題プールに沿った演習教材が近道。
- 教材は「使い方」で差がつく:テンプレを自作する・録音して書き起こす・イディオムは5〜6個だけ選ぶ。
- 8.0は買った冊数では決まらない:8.0取得者が使ったのは実質6つだけ。少数を使い倒すのが正解。
目次
IELTSスピーキング教材選びの結論【目的別早見表】
最初に結論から。この記事でレビューする教材を、目的別に整理します。全部を揃える必要はありません。
迷ったら「Collins+6 Minute English」の2つから始めてください。
※表は横にスクロールできます。
| 目的 | 教材 | 費用 | こんな人に |
|---|---|---|---|
| 体系的に1冊で学ぶ | Collins “Speaking for IELTS” | 書籍 | 最初の1冊を探している人 |
| 毎日の耳と口づくり | BBC “6 Minute English” | 無料 | スキマ時間で継続したい人 |
| 模擬面接の疑似体験 | YouTube(模擬試験動画) | 無料 | 目標スコアの実力感を知りたい人 |
| 実戦演習・模範解答 | ieltsanswers.com | 無料中心 | 解答の質を上げたい中上級者 |
| 個別フィードバック | 元試験官のオンラインレッスン | 有料 | 自分の弱点を特定したい人 |
| 本番に沿った短期仕上げ | IELTS Speaking対策パッケージ | 有料 | 試験日が近い人・受験回数を減らしたい人 |

実際に使った教材レビュー|何が効いたか・どう使ったか
ここからが本題です。8.0取得までに実際に使った教材を、使った順番でレビューします。
教材は、買って満足してしまうとスコアにつながりません。
表現を自分の回答に置き換え、声に出し、録音して直す。そこまでやって初めて、本番で使える英語になります。
①Collins “Speaking for IELTS”|最初の1冊はこれ

Unit1〜12がPeople & relationships、A healthy body、Studies & Workなどのトピックに分かれ、使える単語・文法、IELTS形式の練習問題と模範解答がセットになった定番書です。
各Unitの内容はかなり濃く、普段の会話ではあまり見聞きしないけれど、IELTSスピーキングで高得点を狙うときに効く語彙や表現がまとまっています。
すべての音源がCD収録されているので、シャドーイングや「自分に置き換えて質問に答える」練習で、耳と口を同時に鍛えられるのも強みです。
たとえば「人」について話すUnitでは、身近な先生や友達を何人か想定し、次のような表現を自分の回答に入れられるよう準備していました。
I admire him from the bottom of my heart, not only because of the person himself, but also because of his attitudes toward classes. (私は心から彼を尊敬しています。それは彼の人柄だけでなく彼の授業に対する姿勢からです。)
この英文をそのまま覚える必要はありません。「尊敬している先生」「影響を受けた友人」「好きだった授業」など、自分が本番で語れる話に置き換えておくのがポイントです。
② 持ちネタを本番の質問に合わせて変形する
実際の本番では、Part2で「公共の場所で改善したいところ」という質問が出て、すぐには答えが思いつきませんでした。
そこで、もともと用意していた「マレーシアの博物館」の持ちネタに寄せて回答しました。
- 本番の質問:公共の場所で改善したいところ
- 元の持ちネタ:マレーシアの博物館
- 変形の仕方:「良い場所なのに交通が不便で人が訪れにくい」と設定し、公共交通機関の必要性につなげた
実際には交通に不便な場所ではありませんでしたが、博物館の魅力を説明したうえで「もっと公共交通機関が整えば、多くの人が訪れやすくなる」と展開しました。
②BBC “6 Minute English”|無料で毎日、イギリス英語に慣れる

BBC “6 Minute English” は、毎週1本公開される6分の英語学習者向けポッドキャストです。
男性と女性の会話形式でトピックが進み、キーフレーズや語彙の意味・使い方を解説してくれます。
ただ聞き流すだけだと、スピーキング対策としては少し弱いです。
使えそうな表現を見つけたら、IELTSのPart1・Part3で聞かれそうな質問に置き換えて、自分の回答として声に出すところまでやってみてください。
試験官はイギリス英語話者であることも多いため、イギリス英語の音やリズムに慣れる意味でも役立ちます。
たとえば、環境・健康・仕事・教育などのトピックで使えそうな表現が出てきたら、メモするだけで終わらせません。「Part3でこの表現を使うなら、どんな回答になるか」まで作ります。
週1本の更新なので負担は小さく、同じ音声を1週間かけてシャドーイングするだけでもかなり力がつきます。無料教材でも、ここまで回せば立派なスピーキング教材になります。

③YouTube|目標スコアの「実力感」を知る

「IELTS Speaking」で検索すると、スコア別の模擬面接動画がたくさん見つかります。
YouTubeの良さは、自分の目標スコアの受験者がどの程度話せているかを見られることです。Band 6.5、7.0、8.0の違いは、文章で読むより、実際の面接を見る方が感覚的にわかります。
その後で受験者の回答を聞くと、「自分ならここで止まっていた」「この表現は使えそう」「このくらい話せればBand 7以上のイメージなのか」と、自分の現在地が見えます。
IELTS Advantageのチャンネルも優秀です。
Band 8〜9のサンプル回答と「回答を広げるコツ」の解説が揃っており、高スコアの回答が「何をしているか」を分解して見られます。
④ieltsanswers.com|元試験官の無料サイトを「1冊のファイル」にする

元IELTS試験官Mike氏が運営する ieltsanswers.com は、無料で読めるモデル回答やトピック別語彙が多く、中上級者が回答の質を上げるのに向いています。
特に良いのは、元試験官の視点で「どうすれば点数が伸びるか」が具体的に書かれているところです。
独学だと、何を直せばよいかわからないまま練習を続けがちですが、採点基準に沿った改善ポイントを確認できます。
少し時間はかかりますが、スピーキング関連のページをすべて印刷してファイルに綴じ、1冊の「自分専用スピーキング教材」を作りました。
モデルアンサーの高度な語彙・フレーズにマーカーを引き、使えそうな部分を自分の回答に移植します。
Part1〜3が揃った練習問題もダウンロードできるので、質問だけを見て答える→モデルアンサーと比較→自分の解答を改良、というサイクルで使えます。
⑤元試験官のオンラインレッスン|8.0の直接のきっかけ
独学である程度まで伸びた後、最後に効いたのが元試験官によるオンラインレッスン(Mike氏のスカイプレッスン)でした。
最初に目標スコア・これまでの対策・受験歴を確認したうえで、実際のテスト形式に近い模擬面接を実施。
その後、採点基準の4観点(Fluency and Coherence/Lexical Resource/Grammatical Range and Accuracy/Pronunciation)それぞれにスコアをつけて、どこが足りないかを具体的に教えてくれます。
単なる「予想スコア」よりも、どの項目が足を引っ張っているかがわかることに価値があります。ここが、一般的なオンライン英会話との大きな違いです。
※表は横にスクロールできます。
| 見てもらったこと | 何がわかったか | 試験前にやったこと |
|---|---|---|
| 4つの採点基準別スコア | どの項目が足を引っ張っているか | 弱点項目に練習を集中 |
| 発音の具体的な指摘 | 自分では気づけない音のズレ | 指摘された発音を1週間練習 |
| イディオムの使い方 | 7.0以上に必要な表現の幅 | 使うイディオムを絞って練習 |
| レッスン録音の共有 | 指摘内容を後から聞き直せる | 録音を使って復習 |
「イディオムを使えれば7.0は行くはず。むしろ8.0も行けるのではないか」
次の試験まで1週間しかありませんでしたが、レッスンのモチベーションのまま、指摘された発音とイディオムだけを徹底的に練習しました。その結果、次の試験でスピーキング8.0を取得。
個別フィードバックの価値は、「全部やる」ではなく「あなたはここだけ直せばいい」を教えてくれるところにあります。

⑥IELTS Speaking対策パッケージ|監修者が初受験7.5を取った教材
最後は、監修者ウメンシャン自身の体験です。
IELTS初受験を1ヶ月後に控え、着手したのが当サイトのIELTSスピーキング7.0+対策パッケージでした。
鍵は、IELTSスピーキングの出題の仕組みにあります。
Part1とPart2には約50トピックの決まった問題プールがあり、4ヶ月ごと(1〜4月/5〜8月/9〜12月)に更新される——つまり、直近の問題プールに沿って練習すれば、本番に近い問題で事前に練習できるのです。
解答例は8.0の評価基準に基づいて作られているため、上級表現やイディオムの仕入れ先としても使えます。
スピーキングは点数の安定化が難しいセクションですが、受験回数を減らせることを考えると、受験費用に対して安い投資になります。
詳しい体験は1ヶ月でS7.5を獲得したオンライン対策で確認できます。
受験当日、Part1とPart2で出会った質問は、すべてこの資料に含まれていました。Part3も4問中2問が資料内にありました。
もちろん、毎回同じ結果を保証するものではありません。ですが、本番で見たことのある質問が出るだけで、心理的な負担は大きく下がります。
結果は、初受験でスピーキング7.5。この学習資料のおかげと言っても過言ではありません。

上の6つ以外では、IELTS Liz(無料の例題・攻略サイトの定番)、Cambridge IELTS公式問題集(本番形式の総仕上げ)、IELTS Advantage(YouTube)(Band 8/9サンプルと回答を広げるコツ)が定番です。ただし、教材を増やすより、選んだものを使い倒す方がスコアは動きます。
教材を結果につなげる使い方|8.0取得者の練習法
同じ教材を使っても、伸びる人と伸びない人がいます。差は使い方です。8.0取得者が実践していた練習法を4つに整理します。
①PREP法の「R」と「E」を膨らませる
P(要点)→R(理由)→E(具体例)→P(要点)の構成で話す——この構成を守っただけでスピーキングのスコアが1〜2上がった、というのが8.0取得者の実感です。採点基準に「話の一貫性」があるためです。
8.0レベルで大事なのは、その先です。理由と具体例を意図的に長く膨らませること。話を長くしないと、多様な構文や語彙を使う機会そのものがなくなります。
本番では試験官の顔色を伺いながら、限界まで話を長く——試験官に止められるくらい話しても大丈夫です。
②接続詞シートを壁に貼る
接続詞は「文と文」「話の流れ」をつなぐ言葉であり、長く話すための必需品です。

カテゴリー別(追加情報・比較対比など10カテゴリ)の接続詞シートを勉強机の壁に貼り、「1つのスピーチの中にすべてのカテゴリーの接続詞を1つずつ入れる」を目安に練習します。
録音を聞き返すと「同じ接続詞ばかり使っているな」という気づきが必ずあります。”I think…” の連発は、気をつけていないと誰でもやります。
③イディオムは21個ではなく「5〜6個」に絞る
Mike氏が無料公開している21個のIELTS用イディオム(MP3音声付き)から、5〜6個だけを自分用に選び、使える状況をシミュレーションしながら練習します。
- “I am keen on〜”(〜が好きだ):苦手分野の質問が来たら “I am not keen on〜” と否定形でも使える
- “It’s not my cup of tea”(好みじゃない):逆に好きな話題なら “〜 is my cup of tea” と裏表で使える
- “Every coin has two sides”:advantage/disadvantageを聞かれる定番質問への一言に
④録音→書き写し→チェック→再練習のサイクル
練習の仕上げは、このサイクルです。
- ①録音:スピーキングの内容を必ず録音し、聞き返す
- ②書き写し:音声の内容を紙に書き写す
- ③チェック:構成のズレ・文法ミス・同じ表現の繰り返し・膨らませ余地を確認
- ④再練習:直した内容を、何も見ずスラスラ言えるまで繰り返す
録音の価値は、点数を予想することではなく、「自分では気づけないズレ」を見つけることにあります。
たとえば録音して初めて、”problem” と “program” の発音の区別が思ったよりできていないことに気づいた——というのが実際にあった発見です。
自分では言えているつもりでも、録音を聞くと違って聞こえる。そこから辞書の音声を聞き、試験前に集中的に練習して修正しました。
語彙は英検準1級レベルで十分戦えます。単語は単体ではなく必ず例文の中で覚えること。詳しい録音練習の回し方は独学ロードマップ記事でも解説しています。

目標スコア別|教材の組み合わせ方
最後に、目標スコア別の組み合わせを整理します。
ちなみにIELTS公式統計では、Band 8.0以上の取得者は受験目的によらず概ね数%という狭き門です。
だからこそ、段階に合った教材選びが効きます。
※表は横にスクロールできます。
| 目標 | 教材の組み合わせ | 重点 |
|---|---|---|
| 6.0〜6.5 | Collins+6 Minute English | テンプレ自作と毎日の口慣らし。独学ロードマップと併走 |
| 7.0 | +ieltsanswers.com+YouTube模擬 | モデルアンサーとの比較で解答の質を上げる |
| 7.5〜8.0 | +個別レッスン or 対策パッケージ | プロの弱点特定とイディオム・問題プール演習で仕上げ |
試験の全体像から確認したい人はIELTSスピーキング対策完全ガイド、例題で練習したい人はPart1・2・3の例題と解答例へどうぞ。

高度な語彙やイディオムを使えても、構成が崩れればスコアは崩れます。教材が保証してくれるのはスコアではなく、「結論から話す・膨らませる・録音で直す」という習慣の方です。


スピーキング教材のよくある質問
教材は何冊くらい必要ですか?
8.0取得者が使ったのは実質6つで、書籍は1冊だけです。
冊数より「1つをどこまで使い倒すか」が重要で、Collins+無料のポッドキャストだけでも7.0近くまで戦えます。
無料教材だけで高スコアは可能ですか?
6 Minute EnglishやieltsanswersなどBBC・元試験官系の無料素材は質が高く、7.0までは無料中心でも十分可能です。
7.5以上を短期で狙う場合は、個別フィードバックか問題プール準拠の演習教材への投資が効率的です。
問題プールとは何ですか?
IELTSスピーキングのPart1・2で使われる約50トピックの出題セットで、4ヶ月ごと(1〜4月/5〜8月/9〜12月)に更新されます。
直近プールに沿って練習すると、本番に出る問題で事前準備ができます。監修者の受験時はPart1・2の的中率100%でした。
イディオムはどれくらい覚えるべきですか?
数より運用です。8.0取得者は21個の資料から5〜6個だけを選び、「どの質問で使うか」までシミュレーションして本番に臨みました。
使う場面が決まっていないイディオムは、本番では出てきません。
まとめ|教材は「少数を使い倒す」が8.0への最短路
スピーキング8.0は、教材を集めた人ではなく、選んだ教材を使い倒した人が到達しています。
まずはCollinsと6 Minute Englishから。解答の質を上げたくなったらieltsanswersを1冊のファイルに。
伸び悩んだらプロの目を入れ、試験日が近いなら問題プール準拠の演習で仕上げる。
あなたの現在地に合う教材を、今日から1つ使い始めてください。

- IELTSスピーキング対策完全ガイド:試験形式・採点基準・Part別攻略の全体像。
- 独学で5.0→7.0のロードマップ:毎日の練習メニューとスコア帯別の壁の越え方。
- 1ヶ月でS7.5を獲得したオンライン対策:監修者による対策パッケージの詳細な体験記。












IELTSスピーキングで伸び悩んでる者です。具体的で、とっても参考になりました!ありがとうございます!
コメントありがとう!励みになります!IELTSスピーキング頑張ってね!
とてもためになる記事をありがとうございます。Speaking For Ielts買いました!
匿名さん
わざわざコメントをありがとう!ぜひ活用してIELTS目標点が取れるように!!応援しているよ!