目次
MBA留学とGPA
なぜMBAでGPAは重要なのか?
- GPAは過去に大学で達成した明確な学業実績であり、ビジネススクールは志望者がMBAの学業を修了できるかについてある程度の予測を得ることができる
- 4年間の平均GPAよりも、セメスターや学年ごとのGPAの上昇が評価されることが多い。もし、申請する学校の中央値のGPAよりも若干低い数値だったとしても、大学の在籍期間を通じて改善をしているのであれば、努力と一貫性を示すことができる。
- 数値関係の科目で高い成績があれば、論理的思考能力の高さを示すことができ、数値関係の科目の多いビジネススクールのプログラムで生き残ることができる一つの確信を与えることができる。
あなたのGPAの計算方法は正しい?
GPAを議論する前に、GPAの正しい計算方法を知っているだろうか?日本では大学がGPAを算出していない場合もまだ多く、GPAの換算表に誤りがある場合もある。
また、アメリカの大学や大学院はそれぞれ独自のGPAの計算方法を持っていることもあり、今自分の手元にあるGPAが正しい計算方法で計算されたものとは限らない。
GPAの計算に不安があるようであれば、まず以下の記事でGPAの概要を把握してみよう。
低いGPAでMBAを諦める必要はない
GPAの基準はとても柔軟性があり、学校によって異なる。高い、あるいは低いGPAだからと言って、そこまで気にする必要はないかもしれない。確認しなければいけないことは、志望校の合格者のGPAレンジがどのように散らばっているかであり、自分が高い側にいればGPAに関しては安心することができる。
しかし、GPAはビジネススクールが審査するたった一つの要因であり、GPAは君が人生で達成したたった一つの数値”ではない”。君はもっとたくさんのアピールポイントを持っているはずだ。
GPAが低いからと言って、留学そのものを諦める必要はない。今日は、その理由を説明していこう。
低いGPAでMBAに出願するために。GPAを補完する方法
GMATで高スコアを取ろう
日本人の場合は、ほぼ全員が日本の大学を卒業した留学生だ思うが、留学生の場合、高いGPAはアメリカやヨーロッパの大学を卒業した場合と比べると、そこまで評価されない可能性がある。
一方で、GMATは世界共通の統一された基準による試験であり、高いスコアは他の受験者から目立つために役に立つ。700点以上、目標とする学校の中央値以上のスコアを取ることは合格の可能性をあげる。
他の成績証明書や資格証明書を提出する
これらは申請書類の学業実績にプラスアルファをすることができる。もちろん、GPA自体を上昇させることはできないが、それ以外の資料でMBAプログラムで問題なく学業をこなせることを示す証拠になる。
ファイナンス、アカウンティング、確率や統計のコースを取り、全てAを取ろう。Community collegesやonline programsのコースの成績証明書も助けになる。CFA、CPA、PMPなどの資格も便利である。もちろん、これらの資格はキャリアゴールと関連させて、インパクトのあるストーリーを作る必要がある。
他の申請書類を強化する。
GMATスコアと同様に、GPAは申請書類の一つにすぎず、入学審査には限定的な影響しか与えない。エッセイ、推薦状、CV、君のストーリーを使って、低いGPAを補完しよう。全ての科目でAが取れなかったとしても、トップスクールに合格した人たちはたくさんいる。
低いGPAを説明する、あるいはそれを補うようなストーリーを作る
なぜ低いGPAを取ってしまったのかその理由を考え、自分の強みに変えてしまおう。大学在籍中、バイトやフルタイムジョブをやっていただろうか?課外活動に参加し、GPAは犠牲にしたもののすごい結果を得ただろうか?国体レベルのスポーツに打ち込んでいただろうか?
こういう理由を短期・長期のキャリアゴールに関連させることで、低いGPAを説明するだけでなく、入学審査官が大好きなオリジナリティのあるストーリーを作ることができる。
ストーリー作りについては次章以降も参考にしてほしい。
自分のGPAをシナリオを分析して対策しよう
低いGPAと言っても、色々な状況が考えられる。もし、自分のGPAが低いと感じたら、GPAのトレンドを検討する必要がある。
GPAのシナリオ
シナリオA:GPA3.0 上昇トレンド
最初のいくつかのセメスターは本気になれずに良い結果を出すことができなかった。いくつかの試験で落第し、低いGPAに落胆したが、君は能力がないわけではない、ただ未熟なだけだったんだ。2年生の半ばから本気を出してそれ以降は3.8程度のGPAを取ることができた。
シナリオB:GPA3.0 下降トレンド
大学に入ったばかりの頃は良かった。やる気もあり、A+の連続だ。しかし、時が立つにつれ、成績に無関心になり、怠惰になっていく。卒業をする頃には、平均のGPAは激下りだ。
シナリオC :GPA3.0 安定的
試験前は頑張るが、普段は本気を出していない。大好きなクラスは本気で勉強するが、他のクラスはそうでもない。学校や成績についてそこまで気にしたことはなかった。卒業後しばらくして、仕事経験や人との出会いから、ビジネススクールに魅力を感じるようになった。しかし、今まで気にしていなかったGPAに悩まされることになる。
シナリオ分析
シナリオA:GPA3.0 上昇トレンド
シナリオAの学生は、3.0のGPAを受け入れることのないトップビジネススクールに申請しない限り、GPAを心配する必要はないだろう。大学の始めに悪い成績を取る学生は多い。成績は上昇し、君の能力と成長を示すことができた。
シナリオB:GPA3.0 下降トレンド
シナリオBの学生はもう少し説明が必要だ。最初のセメスターで高い成績が取れる能力を証明したのに関わらず、なぜ劇的にGPAが下がってしまったのだろうか?学年につれ、難易度がが上がりすぎたのだろうか?プレッシャーに弱かったのか?単に学業にあまり興味がなく、成績を維持し上昇させる気がなかったのだろうか?
シナリオC :GPA3.0 安定的
シナリオCの学生は平凡に見えてしまう。もし、比較的良いMBAに行きたいのであれば、彼の能力を他の方法で示す必要がある。
シナリオ別プラン
シナリオA:GPA3.0 上昇トレンド
シナリオAの学生は、能力やモチベーションに関してそこまで強調しなくても大丈夫だ。大学生活の後半で能力を証明することができたからだ。できれば、推薦状で彼の成熟さや我慢強さを強調したい。もちろん、高いGMATスコアはプラスに働く。
シナリオB:GPA3.0 下降トレンド
特に、GMATスコアが思うように伸びなかった場合、いくつかの大学のコースに入り、Verbalや数学の能力の高さを証明する必要があるだろう。エッセイでは、学業以外の新しい興味、モチベーションを強調し、さらにライティングのスキルも見せつけると良い。エッセイでは、GPAが下がった大学の後半から、どれだけ成長したのか、大学の成績ではなく、課外活動やインターン経験等からどのように能力が評価されたかを説明しよう。
シナリオC :GPA3.0 安定的
シナリオCの学生は、Bの学生と同じ道を渡っている。数学や英語の大学オンラインコースを取り直し、Aを取りたいところ。BやCであれば、アプリケーションに入れるのは得策ではない。説得力のあるエッセイと推薦状は合格率をあげることができるだろう。
全ての学生がA、B、Cのシナリオ通りには行かないだろう。低いGPAは、病気や、家族の状況、自分でコントロールできない何の結果かもしれない。あるいは、大学の学費を支払うための、週20-30時間のバイトの結果、平凡な成績になったのかもしれない。生徒の数だけストーリーがある。
重要なのは、目標とするMBAで自分が活躍できる、学業をこなせる能力を示し、低いGPAを取ってしまったかつての状況は、今の自分には影響しないということを説明することだ。
ストーリー作りとGPA以外の要素は?
たくさんの学生は大学のGPAを心配し、「自分のGPAって低すぎないかな?」という疑問を持っているはずだ。
その問いに対して、決定的な答えはない。確かに、それぞれのMBAプログラムの入学者のGPAの平均を確認することで、ある程度の合格可能性を予測することはできるかもしれない。しかし、GPAには、その数値以上にいろんな要素が絡んでくる。
例えば、出身校。もし、出身校がその国のトップスクールであれば、GPAが若干低くても、ランキングの低い大学で高いGPAを取った受験生よりいいキャンディデートとして見られていることが多い。
例えば、専攻。いくつかの専攻はとても難しく、GPAが低い傾向になるかもしれない。その場合、必ずエッセイや推薦状の中で言及したほうが良い。或いは、GPAが低くても、実際この専攻の〇〇名の卒業生の中では5%に入ったよ、とアピールする(ウソをついてはいけないよ)。
例えば、性別。多くのビジネススクールは男女比を気にしており、決まって男性比率は高くなる。ビジネススクールはもっと女性が欲しい!つまり、今回は女性に有利になる。女性は若干GPAが低くても比較的受かりやすい。
例えば、大学でスポーツに打ち込んでいた?もしそうだとすれば、審査委員会はその受験者がたくさんの時間をスポーツに使っていたことがわかり、それがGPAに影響したと理解するだろう。大学のスポーツ代表チーム等で活躍をしているのであれば、多面的な才能と能力を示す良い材料になる。
例えば、学費を払うために働いていた?審査委員会は受験者が仕事と学業を両立するために奮闘していたと考え、なぜGPAが若干低いのかについて理解を示すだろう。
ストーリーを作る際に、たくさんのMBA受験生は課外活動に力を入れていることを示すことで、低いGPAの説明ができると思っているかもしれない。しかし、たいていの場合そうではない。勉強よりも課外活動に時間を使っていたからGPAが低い、ということは、審査委員から見ると、この受験者が時間管理をできていないと捉えてしまうことがほとんどだ。
もちろん、他に、GPAの評価に影響する要素もある。もし、GPAを心配していれば、他の要因・理由が、審査委員会によるGPAの評価にどう影響を与えるか考えてみよう。これによって、若干低いGPAを自分の強み・アピールできるストーリーに転換できるかもしれない。
GPAが1.3とかでもアイビーリーグの合格の可能性はありますか?
GPAはMAXでいくつなんですか?
GPAのMAXは4.0
1.3というGPAではそもそも大学を卒業できないと思うので、計算方法が間違っている可能性がある。
まずは自分のGPAが正しいかどうか確認してみよう。
https://www.path-to-success.net/gpa
今大学2年で1年の時の成績が1.3と1.5(前期と後期)で2年の前期の成績はまだ出ていないのですが、恐らく1代だと思います。これから挽回すれば3.5超えられますか?
いくらなんでもGPA3.0きってたらアイビーリーグは無理ですよね…
学校がどういう形で成績表を出しているのかわからないけど、日本の学校が出すGPAは一切無視して良い。例えば、日本の学校はBを2、Cを1で計算するけど、アメリカはBは3、Cは2で計算する。先日紹介した計算方法で、自分で正しいGPAを計算してみよう。
計算し直して、例えばGPAが2点台だったとしても、これから2年間で挽回すれば、平均3.0は超えられるんじゃないかな。まずはそれを目指そう。
可能性って言うのはいつでもゼロではないと個人的には思っている。GPAが他の人より低ければ、GMATやGREの点数で、人より高い点数をとってアピールすることもできるし、大学もあと2年あればボランティアなどアピールできる活動をすることができる。さらに、TOEFL、エッセイやインタビューなど、入学審査官が考慮する要因はたくさんある。GPAはその中のたった一つ。
あいうさんはまだ卒業していないので、まずはGPAを最大限高めることを目指しつつ、諦めずに頑張ろう!!
返信ありがとうございます。最後まで諦めずに頑張ります。
すごい励みになりました。
1年の時に無駄にインターンに時間を費やした悲惨なGPAゆえにあきらめていたのですが、すごし前向きになることができました。
ありがとうございます。
諦める必要はない!始める前に諦めないで、とにかく前へ進んでみよう。TOEFLなどの準備を始めよう。在学中に100点が取れれば、相当アドバンテージになる。少しどころじゃなくて、かなり前向きになって良い。
動き続けることで、新しい発見や解決策が思い浮かんで来る。また、悩んだ時はサイトに遊びに来て、掲示板やコメント欄を活用してほしい!
UKへのMBA留学に向けて今とりくんでいる社会人です。
旧帝国大学理系学部出身で、つい先日GPA開示したところ、2.26という低さでした。
この場合、UK名門MBA校へはIELTS、GMATで相当とれば可能性は開けるのでしょうか。
質問ありがとう。
UK名門校とは、ケンブリッジ、オックスフォードとLBSと理解して良い?
いずれもスコア重視の学校だけど、記事の中でも言っているように、GPAが低ければ、GMATやIELTSで極力高得点を取り、エッセーやインタビューできちんとアピールできれば、可能性は開けるはず!
こんにちは、現在大学3年生、早慶の文学系専攻なのですが正直専攻に興味がないため勉強に身が入らず、現在は日本のGPAで1.5で取得単位的にもぎりぎり卒業できるくらいです。
興味のある業界である証券会社への就職を希望しており、入社後は実務経験を積み数年後にMBAに入学し、外資系金融に転職をするというキャリアプランを描いています。
卒業の際にはGPAが恐らく1.8~2くらいになると思うのですが、このような成績でも北米や欧州の上位有名MBAを狙うことはできるのでしょうか? また、GPAの計算の際には落とした単位というものも算入されるのでしょうか?
再投稿失礼します。
こんにちは、現在大学3年生後期、早稲田の教育学部で文学系専攻なのですが正直専攻に興味がないため勉強に身が入らず、現在は2年次よりオンライン授業になったことによりさらにやる気が低下してしまい、日本のGPA(A+(4)、A(3),B(2),C(1)、F(0)の5段階)で1.5で取得単位的にもぎりぎり卒業できるくらいの成績です。
興味のある業界である証券会社への就職を希望しており、入社後は実務経験を積み数年後にMBAに入学し、外資系金融に転職をするというキャリアプランを描いています。
卒業の際にはGPAが恐らく1.8~2くらいになると思うのですが、このような成績でも北米や欧州のトップ層MBAを狙うことはできるのでしょうか?
また、就職の際の成績証明書には不可科目は表示されないとのことなのですが、MBAに提出するGPAの計算の際には落とした単位というものも算入されるのでしょうか?
またこの際MBAは現実的ではないのでしょうか?長文になってしまい申し訳ないのですがよろしくお願いいたします。
こんにちは、コメントありがとう!
成績証明書に表示されない科目については、GPAの計算には入らないね。(計算できないので・・)
GPAについては、もちろん合格の要否を決める1つの要素ではあるけど、それだけで諦める必要はないと思うよ。
感覚的にはアメリカのトップ校はGPAに厳しいかもしれないけど、イギリスやヨーロッパ圏は(全般的な合格の難易度が)少し緩い感じもするね。
どちらにせよ、GPAに自信がなければ、良い職歴を作り、GMAT・GREで他の候補者を圧倒するスコアを取れば良いし、TOEFLやIELTSで英語力を見せつけることもできる。
できる限り今後の成績アップに勤めつつ、今から英語試験などの準備をしっかり始めて、スコアメイクがうまくいけば、可能性がないということはないよ。
ぜひ諦めずに頑張って欲しい!!
GPAを申告する際に、日本で所属していた大学以外の私費留学で行った留学先のGPAも提出する必要はありますでしょうか?
また仮に提出する必要がある場合、私費で留学に行っているため、留学自体の成績を隠して、日本の大学でのGPAのみでのMBAへの志願は可能でしょうか?
私費留学で行った留学先はどういう学校なのか?
どれぐらいの期間留学したのか??
単位は計上されているのか?
学位は取ったのか?単なる語学留学なのか?
もう少し具体的な状況を教えもらえれば、より適切な回答ができると思うよ!
初めて質問します!
私は現在大学院修士2年で将来、MBA留学を考えています。学部時代のGPAが3.3と低いのですがトップMBA(Harvard、Stanford等)を目指せるでしょうか?
詳細を申し上げます。学部、大学院ともに地方旧帝大です。GPAが低くなった理由は学部時代、司法試験の勉強に取組んだためです。一応合格自体はしましたが、米国の司法試験と日本の司法試験の仕組みが違うため、「司法試験を受けたためGPAが低くなった」という言い訳が通用するか不安です。(アメリカは司法試験に合格したければ学部時代にいいGPAを取り、トップローに進学するのが一般的です。)また、弁護士になる予定はなく、司法修習後には官庁に勤める予定です。
ご回答いただけましたら幸いです。
GPAが若干低めな場合、GMATまたはGREで高いスコアを取れば、学力の証明になるので、もう変えられないGPAを心配する必要がないよ。
また、学部の専攻(法学部以外の場合)→司法試験→官庁→MBAという道は、一貫性のあるようなストーリーで繋げることも大事。
出願サポートも行なっているので、必要であればいつでも無料相談を利用してね!
ご回答ありがとうございます!
GPAについてはくよくよせずGMATとTOEFLでいいスコアが出せるよう努力します!