海外MBA合格!エッセイ「志望動機書」の書き方と4つのポイント

この記事の著者: Tempest

  •  横浜在住、40歳台前半の男性
  •  米国のMBAを取得、専攻は金融
  •  投資銀行マン等を経て、財務・法務系の翻訳家として独立(言語は英語・タイ語)
  •  Tempestの英語学習の記録

Statement of Purposeとは?

MBAプログラムへの出願に当たっては様々な書類を作成の上提出しなければなりませんが、中でも最も重要なのが”Statement of Purpose”(以下略してSOP)と呼ばれるものです。何だか仰々しい名称ですが、これは一体何でしょうか?

直訳すると「目的の言明」みたいな感じですが、「志望動機書」・「志望理由書」ぐらいなものです。すなわち、「何故このMBAプログラムを志望するか」という点を分かり易くズバッと書いてくれ、というものです。

 

書き方は個々人の自由ですが、典型的な簡潔で分かり易い段落構成としては:

  1. 過去・現在: 今まで何をしてきたか。
  2. 中期目標: 今後こういうことを実現したい。
  3. 必要なスキル: そのためにはこういうことを学ぶ必要がある。
  4. 長期目標: 最終的にはこういうことを実現したい。

という感じです。

未来予想図を時系列で書き、キャリアの連鎖とMBAプログラムの役割が論理的に記述されている必要があります。MBAプログラムで学んだ結果軌道修正が入る・その通りにはならないことも多々ありますが、現時点での希求心をうまく表現出来ればOKです。

なお分量はレター / A4一枚に収まるぐらいが良いとされています。場合により、ページ・語数の指定・制限がされている時もあります。

 

エッセイの例

では、IT営業マンをやっていた木下氏という架空の人物を題材としてエッセイの実例を見てみたいと思います。その後、ポイントをご解説します。

まず1] 過去・現在を振り返るのに自分の履歴書を作成します。経歴を確認する目的で履歴書もどうせ提出しなくてはなりませんので、まずこちらを作りましょう。

なお履歴書の作り方については別稿を用意して御座いますので、ご興味があればそちもご覧下さいませ。

 

Statement of Purpose

Tokichiro “Monkey” Kinoshita

1] Achievements Made

I have majored in Accounting and minored in Computational Finance for my undergraduate study and graduated with Dean’s List. My such love toward financial figures and IT has led me to work for a mega IT company with its clients mainly financial institutions. While accumulating track records as a sales rep, I also participated in a project to develop “Next-generation Integrated Customer Management System” for insurance companies, an online / paperless / interactive system that can perform everything from quote, contract, billing, renewal to claim, with my insights around clients, have successfully completed it and extensively sold it to existing / new clients by myself to greatly contribute to boosting the sales of my company, which thus has given me a scholarship to study abroad as a reward.

 

2] Mid-term Goal

Such “one-stop” systems are for now limited to “Non-Life” insurances, while creating such a system for “Life” insurances mostly with retail customers is rather difficult with most insurance companies still operating with multiple systems and manually with actual documents. Here, I hope to bring forth an innovation to the insurance industry IT by developing and selling a similar system for Life. In addition, for Non-Life (auto insurances), policies are beginning to be statistically / scientifically priced based on accident history, mileage, age, or health conditions, while for Life, the pricing methods are still vague and intuitive at best in Japan. For this, I want to implement necessary market researches by myself, develop and sell a next-generation one-stop system which also can provide Life insurances with a lowered premium for the proposed change / improvement in lifestyle based on age, sex, medical history, health conditions, or lifestyle with the help of AI, as its “product manager” (not a technical worker such as engineer or actuary).

 

3] Learning Needed

For this purpose, it is necessary for me to extensively and accurately research the retail market of policy holders / end users and design the system and pricing mechanism that can well cater to such consumer needs; therefore I strongly hope to learn the skills and knowledge much-needed for this in your MBA program which excels at the research and education in the fields of market research, consumer buying motivation, and profiling with “Marketing” as my major customized coupled with “IT Management” as my minor after first broadly learning general business skills, where “Marketing” is needed to learn consumer research methods and how to appropriately meet such consumer needs; “IT Management” is needed to learn how to construct a system with an excellent usability for both my clients (insurance companies) and end users.

 

4] Long-term Goal

Upon establishing track records in development and selling of the next-generation system for Life, I aspire to becoming the Director of new markets development to spread the born-in-Japan systems to yet-unexplored non-Japanese insurance companies and overseas markets, whereas Japan is still lagging behind U.S / Europe in the field of insurance management systems, this will be an enormous challenge for me.

志望動機書(参考邦訳)

木下 藤吉郎

1] これまでの業績

私は大学で会計学を専攻、金融関連コンピューティングをサブ専攻し優秀な成績で卒業しました。この後そのような財務数値・ITへの愛から、金融機関を主な顧客とする大手IT会社へ就職。営業マンとして活躍するかたわら、保険会社向けの「次世代統合顧客マネージメントシステム」(見積/契約/請求/更新/クレーム処理まで一つのシステムで出来る、オンライン・ペーパーレス・双方型システム)の企画に顧客視点で参画し、開発プロジェクトを完遂、自ら既存・新規顧客に売り込み我が社の売上増大に大きく貢献しました。これにより海外留学の奨学金を会社より与えられました。

 

2] 中期目標

以上のような「ワンストップ型」のシステムは現状「損保」のみであり、リテール顧客が大半を占める「生保」ではシステム化がどうしても難しく、複数のシステム・マニュアル / 書類ベースの運用になっている保険会社が大半です。ここで、生保に対しても同様のシステムを開発・拡販し保険業界のITにイノベーションをもたらしたいと思っております。また、損保(自動車保険)では、近年事故歴・走行量・年齢や健康状態等に基づき統計・科学的にプライシングされている一方、生保ではまだざっくりとしか行われていません。これを、年齢・性別・病歴・健康状態・生活習慣等のデータに基づき、AIを使って判定し生活改善の提案と共に保険料を下げた生保を提案することも出来る次世代ワンストップシステムを「プロダクト・マネージャー」として(エンジニア・アクチャリー等の技術者でなく)自身市場調査の上開発し、拡販して行きたいと考えております。

 

3] 必要な学び

このためにはまず生保契約者 / エンドユーザーのリテール市場の広範・精密な調査と消費者ニーズに応じた商品設計・プライシングが必要であり、市場調査・購買動機・プロファイリングの研究・教育に優れる貴校のMBAで、広くビジネススキル一般を学んだ後「マーケティング」を専攻・「ITマネージメント」をサブ専攻としたカスタマイズプログラムで己の必要とするスキル・知識を習得したいと思っています。「マーケティング」は消費者リサーチの手法といかにニーズに適切に応えられるかを学ぶため、「ITマネージメント」はいかに顧客(保険会社)とエンドユーザーにとって利便性の高いシステムを構成するかを学ぶために必要です。

 

4] 長期目標

生保の次世代システムの開発・拡販で実績を打ち立てた後は、新規市場開拓の責任者として、これら日本発のシステムを未開拓の外資保険会社や海外へ拡販して行きたいと思っています。保険管理システムでは日本は現状欧米に大きな後れを取っており、自分にとって大きな挑戦になるだろうと思っています。

 

書き方のポイント

段落毎にポイントを少しご解説しておきたいと思います。

これまでの業績

  • MBAは実学的プログラムながら依然アカデミックな「学校」「修士号」ですので、大学の学位の説明から必ず始めます。
  • この例のように、大学→卒業後のキャリアとつながっているとベターです。
  • 次に、次の段落で述べる今後やりたいことにつながるような業績を具体的に示します。何故そう思い立ったか、という切り口になっているとヨイです。

 

中期目標

  • こちらも、目に情景が思い浮かぶほど具体的に書きます。
  • やる内容と、目標を織り込みます。
  • 滅私奉公の日本的な会社のため、ではなく主役は飽くまで出願者です。会社は夢の実現のための単なる舞台ぐらいな扱いにして下さい。
  • 野心的にします。大きな話が好きなアメリカでは多少「吹いていても」好まれます。

 

必要な学び

  • 2]で述べたことを実現するには欠けた点・なお学ぶべきことがあるから、という含みにします。
  • この点が非常に重要ですが、「どこのMBAでも構わない」のではなく、貴MBAプログラムならでは、として説得力を上げます。
  • 専攻は何で、何を何の目的で学びたいか、具体的に書きます。2]とややオーバーラップしても構いません(かぶる内容ならリフレーズはして下さい)。

 

長期目標

  • あまり遠い未来のことは分からないので、出来る限り風呂敷を広げ、一方で具体的にします。

 

重要度としては、1]がイントロで、2]・3]がボディで最も大切、4]は謳いでオマケ的なものです・・・食事後のお茶漬けのようなもので、無くても構いまん。

3]における、応募する先のMBAプログラムでないとダメ、ユニークさという点が大きなポイントになります。

実際、どのMBAプログラムでもある程度以上の学校なら同質化している、あるいは大抵のことは学べるので中々難しいのですが・・・うまくこじつけて下さい。

 

MBA総合ランキングの他に分野別ランキングというものもありますので、それを調べてみるのも手です。

例えば、バブソン大学のMBAは総合ランキングでは100位以内で中の上程度ですが、「起業」部門だと過去20年以上全米No.1に輝いているので、2] and / or 4]で将来こういう分野で独立する夢があるため、と書けばマルです(ウソでも・・・)。

 

まとめ

SOPは、キャリアの連鎖とMBAプログラムの役割が論理的に記述されている必要があります。

典型的な構成としては、例で挙げた通り、

  1. これまでの業績
  2. 中期目標
  3. 必要な学び
  4. 長期目標

という流れで、何をしたいが / 何が欠けていて / それにはあんたのところしかない! と持ち上げます。

大ウソはいけませんが、少しぐらい膨らませても分かりませんので、異常に功名心の強いアメリカンドリームな人間(”over-achiever”)を演じてみて下さい。このエッセーに生涯の浮沈が掛かっているかも、知れません。

 

TempestのMBA留学準備シリーズ

» 英文レジュメ(履歴書)の作り方

» 褒めるだけではダメ!推薦状の書き方について

» 純ジャパでも大丈夫!面接準備のポイントと質問例

 

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