日本とは季節が逆の南半球に位置する国オーストラリア。
オーストラリアを代表する観光都市のシドニーをはじめ、世界の住みやすい都市ランキングでは常に上位にランクインするメルボルン。
アメリカやイギリスと並び留学先としても人気を集め、各大学では毎年多くの留学生を世界中から受け入れています。
また、オーストラリアは日本に最も近い英語圏の国であり、日本との時差も少なく治安もよいため、日本からも多くの学生が留学をしています。
今回の記事ではオーストラリアの大学の中から「メルボルン大学」をご紹介。メルボルン大学の概要から出願方法まで詳しくみていきましょう。
筆者紹介:Antieやや
タイ在住。語学力を活かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、イギリスの大学で心理学、大学院で戦略マーケティングを学んだ息子あり。
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
オーストラリアの名門校:メルボルン大学とは
メルボルン大学の基本情報と歴史
基本情報
名称:The University of Melbourne(メルボルン大学)
所在地:The University of Melbourne Grattan Street Parkville Victoria 3010 Australia
電話番号:+61 3 9035 5511
創立年:1853年
学校形態:大学・大学院
学生数:全学生数 52,000名~(学部生52% 大学院生48%:フルタイム)
※Web大学案内各種パンフレットはこちら→View Our Brochures
歴史
メルボルン大学は、当時のビクトリア州議会による法人法に基づき、芸術、医学、法学、音楽の学位を授与する権限が与えられ、1853年に創設されました。
その後、法人法により寄付金や特別補助金が支給され、1855年にビクトリア植民地副総督であるチャールズ・ホーサム氏によって正式に開校。
シドニー大学に次いで2番目に古いメルボルン大学の歴史は、3人の教授と16人の学生とともに始まりました。
1857年に法学部、1861年と1862年に工学部と医学部を設置し、1900年代に入ると、歯学部、農学部を新設。1980年代から2000年代にかけては複数の大学・高等教育機関との連合や統合が行われ、学生数も急速に増加。
これに伴いキャンパスの数を増やし、また新たな学部を設置するなど大学の規模を大幅に拡大し、メルボルン大学は国内における名門大学としての確固たる地位を築いています。
メルボルン大学の特徴と学部紹介
特徴
出典:Our Vision
優れた教育と卓越した研究成果を通じて広く社会に貢献することをビジョンとして掲げるメルボルン大学。
入学直後から実施する体系的なキャリア教育を通じて、社会的および職業的自立を図るための能力を養い、次世代をリードできる優れた人材育成を進めています。
また、戦略的に海外の大学や研究機関等と協定し、人的交流、情報交換、共同研究を拡大充実させているメルボルン大学は、研究に力を入れている大学の国際ネットワークUniversitas 21 に加盟。
学術的に高い水準の研究を推進し、世界が直面している諸問題の解決に寄与しています。
学部
メルボルン大学は、学士課程レベルまたは大学院の過程を有する9つの学部(Faculty)に分けられ、それぞれが専攻分野をさらに細分化したスクールを設置。
幅広い学修分野の中から自身のニーズに合わせて受講したい科目を選択することができます。
① Architecture, Building and Planning(建築、建設、計画学)
- Melbourne School of Design(メルボルン・デザイン学科)
② Arts(人文科学)
- Faculty of Arts(人文学部)
- Graduate School of Humanities and Social Sciences(人文社会科学大学院)
③ Business and Economics(ビジネス・経済学)
- Faculty of Business and Economics(ビジネス・経済学部)
- Melbourne Business School(メルボルン・ビジネススクール)
- Melbourne School of Professional and Continuing Education(メルボルン専門・継続教育学科)
④ Education(教育学)
- Melbourne Graduate School of Education(メルボルン教育大学院)
⑤ Engineering and Information Technology(工学・情報技術)
- Faculty of Engineering and Information Technology(工学・情報技術学部)
- School of Computing and Information Systems(計算機・情報システム学科)
⑥ Fine Arts and Music(美術・音楽)
- Faculty of Fine Arts and Music(美術・音楽学部)
- Victorian College of the Arts(ビクトリア芸術大学)
- Melbourne Conservatorium of Music(メルボルン音楽院)
⑦ Law(法学)
- Melbourne Law School(メルボルン法学部)
- Melbourne School of Government(メルボルン政府学科)
⑧ Medicine, Dentistry and Health Sciences(医学、歯学、健康科学)
- Faculty of Medicine, Dentistry and Health Sciences(医学・歯学・健康科学学部)
- Melbourne Dental School(メルボルン歯学科)
- Melbourne Medical School(メルボルン医学科)
- Melbourne School of Health Sciences(メルボルン健康科学科)
- Melbourne School of Population and Global Health(メルボルン公衆衛生・グローバルヘルス学科)
- Melbourne School of Psychological Sciences(メルボルン心理学科)
- School of Biomedical Sciences(生物医科学科)
⑨ Science(理学)
- Faculty of Science(理学部)
- School of Agriculture, Food and Ecosystem Sciences(農業・食品・エコシステム科学科)
- Melbourne Veterinary School(メルボルン獣医学科)
- School of Biosciences(生物科学科)
- School of Chemistry(化学科)
- School of Geography, Earth and Atmospheric Sciences(地理・地球・大気科学科)
- School of Mathematics and Statistics(数学・統計学科)
- School of Physics(物理学科)
世界大学ランキングの評価
オーストラリア国内の大学で特に優れたトップ8校「グループエイト」の1つで、オーストラリア国内ランキングでは1位にランク付けされ、世界大学ランキングでも常に上位にランクインするメルボルン大学。
60年以上の歴史を誇るオーストラリアの名門大学として国内外で広く名の知られた大学であり、その卒業生にはノーベル賞受賞者、政治家、ビジネスリーダーなど著名な人物が名を連ねています。
Australia ranking | World ranking | |
Times Higher Education World University Rankings 2023 | 1 | 34 |
Academic Ranking of World Universities 2021 | 1 | 32 |
QS World University Rankings 2023 | 1 | 14 |
参照:Facts and Figures/ University and program rankings in detail
また、QS世界大学ランキング(2023年度)による科目別ランキングでは、14科目が世界上位20位以内にランク入りしています。
※メルボルン大学の各種ランキングはこちら→Facts and Figures/ University and program rankings in detail
メルボルン大学の学費・留学費用と奨学金
学費と留学費用の目安
1.学費
メルボルン大学の学士課程では、学部/ 専攻により異なる学費(336万円~486万円) を設定。また現地の学生と留学生によっても学費が大きく異なります。
2024年度入学生(留学生)の授業料は下記のとおりです。
Broad area of study | 2024 International undergraduate subject fee |
Agriculture, Engineering, Sciences and Veterinary Science | A$46,976~ |
Built and Natural Environment | A$49,568 |
Business Economics | A$50,560 |
Education | A$38,816 |
Health and Medical Sciences | A$36,448~ |
Humanities, Social Sciences and Language | A$39,200 |
Law | A$48,960 |
Music, Visual and Performing Arts | A$34,912~ |
参照:2024 Tuition fee tables for international students
※2023年11月為替レート:1A$=約96円
学費についての詳細は各専攻のページ、またはInternational Applications/ Fees and Paymentsにてご確認ください。
2.滞在費
留学全体でかかる費用は、キャンパス内 (On Campus)またはキャンパス外 (Off Campus)など、滞在方法によって大きく異なります。
① キャンパス内の寮に滞在
メルボルン大学の寮には、寄宿舎 (Residential colleges) と学生寮 (University residences) の2つのタイプがあります。
それぞれの寮にはベッド、机、本棚、クローゼット等を備えた個室が用意されており、家賃は部屋の広さや設備(バス/ トイレ付きまたは共用、キッチン付きまたは共用)などによって異なります。
寄宿舎 (Residential colleges) | 1日3回の食事の提供(食事の回数は選択可能)、洗濯サービスの他、共有スペース、学習エリア、レクリエーション施設などを完備し、各寄宿舎に住むスタッフが学生の快適な滞在をフルサポート。最初から生活の全てを自分でしなくてよいという点から、忙しい学校生活により集中できる環境が得やすいのが寄宿舎のメリットです。 〈例〉International House A$32,414(40週間/ 食事3回)※その他の諸費用あり ※参照:International House/ Room types and costs ※各寄宿舎についての詳細はこちら→Colleges University of Melbourne |
学生寮 (University residences) | 大学が管理する大学寮では、自炊するなど自分のペースに沿って、ある程度自立した生活を送ることができます。各寮では入居者同士が交流できる共用スペースが充実しており、また常駐のスタッフが寮生活がうまくいくようアドバイスを行うなど、快適で充実した学生生活を送るための支援体制を整えています。 〈例〉Lisa Bellear House A$404~/ 週 ※参照:Bellear House/ Room options and costs ※各学生寮についての詳細はこちら→Student Accommodation |
② キャンパス外の宿泊施設
キャンパスから徒歩圏内には、民間業者が運営・管理するいくつかの学生専用宿泊施設があります。
3.生活費
メルボルンでの生活にかかる費用の目安は以下の通りです。留学生はこれら費用の他、渡航費、海外留学の保険費用、ビザ手続きにかかる費用などが必要となります。
※出典:How much does it cos to live in Melbourne? / Other living costs
Insider Guides/ International Student Resourcesでは、メルボルンでの生活にかかる費用を学生の環境に合わせてシミュレーションできる計算ツールやビザ情報など、留学生に役立つ情報を紹介しています。
※2023年11月為替レート:1A$=約96円
留学生向けの奨学金制度
メルボルン大学への留学には、年間およそ数百万円以上のお金が必要になります。
経済的に多くのお金は用意できない、なるべく自分で支払いたいなどと考えるなら、学費の負担を減らせる奨学金制度の利用を検討するのもひとつです。
メルボルン大学では、学士課程への留学生を対象とした奨学金制度として、優秀な成績を修めた学生に対して給付されるMelbourne International Undergraduate Scholarship の他、学部独自の奨学金などさまざまな奨学金制度を用意。
これらの奨学金は、学生の国籍、学術成績、専攻分野などに基づき異なる条件が設けられています。
しかし、当然ながら競争率が高く、奨学金がもらえる人数には限りがあります。まずは自身が申請可能な制度であるかを確認の上、各奨学金制度の詳細をご確認ください。
メルボルン大学でのキャンパスライフ
メルボルンの中心地に位置するキャンパス
現在5万人以上の学生が在籍するメルボルン大学。
世界中からの移民や留学生が集まり、多様性に富んだ活気あるメルボルン中心部から歩いてすぐの場所にあるメインキャンパスの他、メルボルン市内周辺とビクトリア州地方全域に6つのキャンパスを有しています。
また市内中心部のビジネス地区には、新しいビジネスが生まれる場所、そして新たなコミュニティやつながりが生まれる拠点として3つのイノベーションセンターを設置。
多様な連携や交流のもとで新たな技術革新(=イノベーション)創出を加速しています。
※メルボルン大学キャンパスの詳細はこちら→Campus Locations
学生生活と支援サービス
メルボルン大学では、視野を広げて自らの価値観を形成できる教育環境、学生生活環境を提供することで、学生一人ひとりが自己成長を育める取り組みを支援しています。
- Melbourne Peer Mentor Program (MPMP)
メンタープログラムは、新入生一人ひとりに上級生のメンターが割り当てられる制度のこと。メンターには授業についての相談から大学生活、将来の進路についてまで何でも相談することができます。
また新入生が大学の環境に慣れるのを助けるために、イベントや活動などを通じて新入生同士がつながる機会を提供するなど、学生がより良い学生生活のスタートを切るのを支援しています。
- Academic Advising
学生一人ひとりの学修の質を高めるため、メルボルン大学の教員がアカデミックアドバイザーとなり、授業科目の履修状況や成績等の学修状況を考慮しながら、修学および進路に関する相談または指導などのきめ細やかな支援を行います。
- Melbourne Plus
メルボルンプラスは、大学でのプログラム受講などを証明するデジタルツールのこと。
メルボルンプラスでは主に、リーダーシップ、社会貢献、イノベーション、持続可能な社会の開発といった社会人基礎力を身につけるためのコースが提供されており、認定コースを修了することでデジタル認定証を取得。
認定証は、Linkedlnなどのデジタル履歴書やソーシャルプラットフォーム上で、身につけているスキルを証明することができます。
- Discover UniMelb
メルボルン大学では、オープンキャンパスなど広く一般的に公開されているイベントはもちろんのこと、留学生による国際交流やイベントやボートレースまで、1年を通じてさまざまなイベントが開催されています。
- University of Melbourne Student Union (UMSU)
メルボルン大学には、在学生により運営されている大学公認の学生組合 (Student Union) があります。
学生組合は、学生生活が豊かで充実したものになるよう、さまざまなサービスを展開。シドニー大学のキャンパスライフにおいて、コミュニティの中心を担う存在となっています。
- Clubs and Societies
課外活動は、実践的な活動を通して判断力、応用力、協調性、指導力等、社会人として必要とされている社会人基礎力が養われる貴重な機会。
メルボルン大学では、学術系からスポーツ系、文化系、趣味のサークルなど、登録されているだけでも200を超えるクラブやサークルが活動しています。
The University of Melbourne: A Profile
メルボルン大学を選ぶ理由
独自のカリキュラムと教育方針
通常オーストラリアの大学は3年制で、入学と同時に専攻に分かれて専門課程の学修が始まりますが、専門知識を身につけるだけでなくさまざまなことに興味を持つことを奨励しているメルボルン大学では大学独自の教育システムを導入しています。
これは Melbourne curriculum(メルボルンカリキュラム)と呼ばれ、専攻科目だけでなく幅広い学問領域を網羅する教養科目を履修できるように構成。
自分の興味や関心、将来の目標に合わせた学びを組み合わせることで、将来の職業選択の可能性を広げることができます。
学生が住みやすい街、メルボルン
シドニーに次ぐオーストラリア第二の都市メルボルン。最も活気のある街のつであり、オーストラリアの経済、文化の中心を担っています。
また学生の街としても知られるメルボルンは、イギリスの大学評価機関であるクアクアレリ・シモンズによる学生に人気の都市ランキングで4位にランクイン(※)。
犯罪発生率が比較的低く治安のよい都市のひとつに数えられているため、落ち着いた環境で生活することができます。
(※)参考:QS Best Student Cities 2024
手厚い学生サービスとサポート体制
メルボルン大学では、全ての学生が安心して充実した学生生活を送れるよう、修学や学生生活などで困難を抱える学生のための支援体制を充実させています。
- Food Relief(食料支援)
物価高騰などの影響を受け、食に困っている学生のために食料支援を実施。また大学内カフェテリアでは、栄養バランスの取れた食事をリーズナブルな価格で提供しています。
- Counselling and Psychological Services(カウンセリングおよび心理サービス)
メルボルン大学のカウンセリングおよび心理サービス (CAPS) は、現在登録している学生およびスタッフに無料のメンタルサービスを提供。
専門カウンセラーが、対人関係、家族間の問題、学業、進路、ストレス管理、心の健康などの悩みの相談に応じるほか、さまざまなワークショップ、メンタルヘルストレーニングなどを行っています。
- International Student Support(留学生支援)
出典:Facts and Figures
メルボルン大学では、現在、全生徒数の41%を世界150ヶ国以上からきた留学生が占めており、キャンパスに多様性とグローバルな視野や価値観をもたらしています。
多くの留学生を受け入れているメルボルン大学では留学生を支援するさまざまなサービスを提供。
留学生アドバイザーが配置され、学業、ビザの問題、住居などについてのサポートに加え、キャリアサービスやメンタルヘルスサービスまで留学生の生活支援を強化しています。
偏差値は?メルボルン大学への進学方法と入学条件
偏差値と難易度
海外の大学には日本のような偏差値・入試という概念はなく、総合的な出願要件によってその難易度が判断されます。
メルボルン大学の合格率は約70%(※)とされていますが、入学時から各専攻に分かれて専門分野を学ぶメルボルン大学の入学難易度は、学部やプログラム、出願者の背景などによって異なります。
一般的には、人気のある学部やプログラム(例:ビジネス、工学など)では応募者が多く、また学業成績基準などが高く設定されているプログラム(例:生物医学)では、入学難易度が高くなる傾向にあります。
(※)参照:Shiksha Study Abroad/ Unimelb Admissions 2024 Acceptance rate, Requirements, Application Fees & Deadline
他のオーストラリアの大学同様、メルボルン大学の学士課程は3年制(医学部などの一部を除く)。入学と同時に専攻に分かれて専門課程の学修が始まります。
学士号取得を目的とするメルボルン大学への留学方法は、
- 高校卒業後にそのまま直接入学(出願資格条件を満たす場合)
- ファンデーションコース(大学進学準備課程)を受講してから正規留学を目指す
という2通りの方法が一般的となっています。
高校卒業後に直接入学する方法
①出願資格
メルボルン大学では、オーストラリアとは異なるカリキュラムにより教育が実施されている各国の学生ためにいくつかの出願資格や入学条件を採用。
大学が認める入学資格と同等の国際資格(国際バカロレア:IBなど)を取得し、要件(最低基準の成績スコアなど)を満たしている場合は、日本の高校を卒業後に直接出願することが可能です。
②入学要件
求められる入学要件はコースにより異なり、それぞれが必須科目や成績などを含む諸条件を定めています。入学要件や申請プロセスにつきましては、志望する専攻コースの詳細にてご確認ください。
③専攻を選ぶ
オーストラリアでは、大学進学前の課程(高校など)で大学で学ぶ専攻に応じた基礎知識やアカデミックスキルを身につけ、大学では入学後すぐに専攻に分かれて専門分野の知識や実践的なスキルの習得を中心に学びます。
そのため、専攻の選択は将来のキャリアパスへと繋がることが多く、進路をしっかり考えた上で適切な選択をすることが重要。
入学後に、思っていた学習内容と違ったと後悔することのないように、専攻ごとの特色をしっかり調べる必要があります。
④英語能力証明書
メルボルン大学への入学には、TOEFL iBTやIELTS(英語を母語としない学生の英語力を測るテスト)のスコアの提出が求められ、全ての学士課程のコース(※)の英語要件を満たすには、以下のスコアを達成する必要があります。
(※) Oral Healthを除く
TOEFL Internet-based test | 79以上(ライティング21~、スピーキング18~、リーディング13~、リスニング13~) |
IELTS Academic | 6.5以上(各セクション6.0~) |
⑤主な出願書類
出願フォームに必要な書類をアップロードまたは提出します。
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果
- 奨学金申請書類(必要な場合)
補足書類が必要かどうかは専攻により異なります。各コース詳細ページからご確認ください。
⑥出願方法
メルボルン大学の学部課程への出願は、志望する専攻コースページの[Apply now]ボタン、またはオンライン申請ページ[Apply online now]をクリックし、出願締切日までに大学へ直接送付。まずはアカウントを作成し、出願情報を画面の項目に沿って入力します。
※出願方法についての詳細はこちら→International Applications/ Undergraduate Study、Your Online Application
※出願締切日についての詳細はこちら→Important Dates
⑦合否結果
留学生は、出願料(120オーストラリアドル)を支払い申請が完了します。書類受け付け完了後、通常2~8週間以内にEメールにて合否結果を送付。
合否結果は「Unconditional offer(無条件合格)」「Conditional offer(条件付き合格)」「Unsuccessful(不合格)」となります。
※ 無条件合格とはオファーをもらった時点で合格が決定。条件付き合格とは、提示された条件を満たした場合に合格が認められます。条件の例としては、公的機関(IELTSなど)の英語能力テストのスコア、最終学歴などが挙げられます。
大学進学準備プログラム(ファンデーションプログラム)からの入学方法
①大学進学準備プログラム(Preparation Programs)
日本の高校を卒業してメルボルン大学への進学を目指す場合、 教育制度の違いから日本の高校卒業資格ではメルボルン大学の出願要件を満たさないため、まずは大学1年生レベルの学習課程にあたるファンデーションプログラムを約1年間受講してから進学するのが一般的。
メルボルン大学では、学士課程への進学を目指すための準備プログラムを大学併設Trinity College(トリニティカレッジ) が提供するPathways Schoolで開講しています。
ファンデーションプログラムでは、英語力を向上させる他、プレゼンテーション、批判的かつ創造的に考える力、チームワーク力、建設的な議論を行う力など、大学での学びへの円滑な移行に必要とされるアカデミックスキルを習得。
また自身が進学を希望する専門分野に焦点を当てた科目を履修することにより、学習に必要な基礎知識を身につけることができます。
②出願資格
- 16才以上
- 成績優秀者
- メルボルン大学、オーストラリア国内または海外の大学へ進学予定(特定分野の専攻)
③入学要件
Trinity College (Pathways School) では、学生の成績や英語習得レベルにより異なる入学要件を定めています。
[学業成績]
[必要となる英語力]
④提供されている準備プログラム
出典:Course Information/ The Curriculum Structure
Trinity College (Pathways School) では、成績や英語習得レベルによって異なる4種類のファンデーションプログラムを開講。プログラムごとに異なる入学要件を定めています。
- Comprehensive
- Comprehensive Plus
- Standard
- Fast Track
それぞれのプログラムで学生は、2科目の必修科目と、自分の希望する専攻分野に合わせて関連する3科目の選択科目を選択し履修。
プログラムを既定の条件を満たして修了した学生は、メルボルン大学の学士課程1年次への進学が保証されています。
※必修科目はこちら→Core Subjects
※選択科目はこちら→Elective Subjects
⑤受講期間と学費
受講期間は学生の成績や英語習得レベルによって決まります。
Comprehensive
入学月 | ・January 16 – December 6, 2024 ・July 16 – June 6, 2025 |
学費 | A$49,680 |
Comprehensive Plus
入学月 | ・January 16 – December 6, 2024 ・July 16 – June 6, 2025 |
学費 | A$56,590 |
Standard
入学月 | ・February 15 – November 29, 2024 ・August 8 – May 30, 2025 |
学費 | A$40,015 |
Fast Track
入学月 | ・June 11 – January 29, 2025 ・September 24 – May 30, 2025 |
学費 | A$40,015 |
参照:Dates & Fees
※2023年11月為替レート:1A$=約96円
その他、入学金A$310(返金不可)、留学生海外保険料(滞在期間により異なる)などの費用がかかります。また専攻によっては追加費用が必要な場合があります。
⑥主な出願書類
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果
⑦出願方法
Trinity College (Pathways School) への入学手続きは、
- 留学エージェントによる代行サービスを利用する
- Trinity College へ直接出願
という2通りの方法があります。
- 留学エージェントによる代行サービス
留学エージェントでは、留学手続きを代行するほか、出発前の準備(ビザや宿泊施設紹介など)、現地到着後の生活サポート、進路相談など留学全般に関するサービスを提供。
何から始めたらいいのかわからない人、語学力に自信がない人などにとって心強い存在となります。
ただし、エージェントにより提供するサービス内容や料金システムが異なるため、利用する際には、どんなサービスが料金に含まれているかなどをしっかりと調べることが大切です。
Trinity College (Pathways School) への入学手続きを代行してくれる日本国内のエージェントは、こちらから検索できます。
- Trinity College へ直接出願
Trinity College (Pathways School) が提供するメルボルン大学進学準備プログラムへの申請は、公式サイト内Begin applicationより行うことができます。
メルボルン大学卒業後のキャリアと就労ビザ
キャリアサポートと就職支援
メルボルン大学のキャリアサービスでは、学生の就職・キャリア形成を全力でバックアップ。
個別面談、キャリア関連イベントやワークショップ、オンラインプラットフォーム、求人情報、各種イベント情報のメール配信などを通じて、卒業後の多様な進路を見据えた学生の将来設計(キャリアデザイン)を支援しています。
また、メルボルン大学では留学生の就職を支援するため専用の相談窓口を設置。
窓口では、自分がどんな仕事に向いているか考える自己分析のサポートや、今後のキャリア相談、企業説明会の情報、インターンシップ、在留資格など、就職するにあたって必要な情報を入手できます。
※メルボルン大学キャリアサービスについての詳細はこちら→Careers
※留学生向けキャリア支援についての詳細 (PDF版) はこちら→international Student Employability
オーストラリアの卒業ビザについて
オーストラリアでは、通常2年間以上の学士号以上の学位を取得後、卒業ビザ (Temporary Graduate Visa) の申請が可能。
このビザを保持することで卒業後の一定期間、フルタイムでの就労が可能となります。
卒業ビザには3種類のタイプがあり、保持する学位によりビザを取得するための条件や滞在可能期間が異なります。
① Graduate Work Stream
Skilled Occupation List(職業リスト)に記載されている職業に関連する2年以上のプログラムを修了している場合に申請できるビザで、取得後は18ヶ月の滞在が認められます。
② Post-Study Work stream
就業する分野は関係なく、Bachelor Degree(学士号)以上の学位を取得していることが条件のビザで、取得した学位により滞在可能期間が異なります。
③ Second Post-Study Work stream
「Regional Area」と呼ばれる指定地域にある大学を卒業した場合に申請できるビザで、これら地域で卒業し、卒業ビザを得てからもその地域で滞在することが条件となります。
なお、卒業ビザの申請条件や滞在可能期間などの内容は、事前通知なしに変更される場合もあります。
詳細はオーストラリア政府内務省 (Department fo Home Affairs)ウェブサイトにて確認し、最新の情報を入手するようにしてください。
最後に
専門分野以外にも幅広い知識を身につけられる独自のカリキュラムシステムを導入し、自分の専門での学びを深めていくと同時に、専門科目以外の科目についても関心領域を広げながら、幅広い知識と高度な専門知識を育むことができるメルボルン大学。
入学するためには高い学力と英語力が必要になりますが、ファンデーションプログラムを経由して進学を目指すことが可能です。
メルボルン大学が進学先の候補に挙がった際には、ぜひ本記事を参考にはじめの一歩を踏み出してください。