【完全版】イギリス大学院留学ロードマップ。費用から入学条件まで

イギリス大学院 留学ロードマップ
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ねこ君
おれ、イギリスの大学院に行きたい!!!
ねこ君
イギリスは期間が1年だから、費用も少なく済むし、、けど忙しすぎて卒業できないなんて噂も聞いたけど・・?
にゃんこ先生
イギリスかアメリカは、留学するにあたり大きな決断ではあるよね。1年か2年かも、一つ大きな決断ではある。
にゃんこ先生
今回はイギリス大学院留学を果たした筆者に、イギリスの大学院進学について徹底的に語ってもらおう!

 

みなさん初めまして。現在、イギリスのヨーク大学の修士課程に所属しているeministerと申します。

私は、大学卒業後そのままイギリスの大学院に進学したのですが、自分自身、大学院出願にあたって情報収集に苦労した経験があります。

そこで今回の記事では、イギリスの大学院の特徴や選び方、イギリスの大学院への出願方法や有名な斡旋会社等について紹介していきます。

またそれぞれのセクションで、有名な大学院を例に挙げながら説明をしていくので、イギリスの大学院に興味がある方は、ご一読いただけると嬉しいです!

 

この記事の筆者:eminister(エミニスタ)

北海道生まれ北海道育ちの道産子で、札幌市の中高一貫校に通ったのち、一浪をして関西学院大学の総合政策学部に入学。2022年3月には関西学院大学の総合政策学部国際政策学科を卒業し、9月からヨーク大学のMA in Applied Human Rightsに所属。IELTS6.5。

監修者:ウメンシャン

日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。

イギリス大学院の特徴

イギリス大学院の概要

イギリス 大学院 学位取得方法

学位取得方法

イギリスの大学院(Master degree)では、主に2通りの学位の取り方があります。

  • Taught Degree (課程学位)

こちらはコースワークになっており、学士課程同様先生の授業を受け、学期の中間や期末にレポートを提出したりプレゼンをすることで学位を取得する方式です。

またコースワークは主にLecture(受講型)とTutorial(実践型)に分かれており、前者では大講堂などを使って先生が一方的に話す授業で、後者は少人数性のクラスに分かれてクラスメイトとディスカッションやプレゼンをする授業となっています。

  • Research Degree (研究学位)

こちらはTaught Degreeとは異なりコースワークがない方式です。自身で論文を読みまとめ、研究結果として発表することが求められます。指導教官のもと、自身のペースで研究していくことになります。

にゃんこ先生
卒論を書くか、書かないかの違いだね。

 

学位の種類

またイギリスの修士の学位は非常にたくさんあり複雑で全て挙げきることができないので、代表的な学位をいくつかまとめてみました。

  • Master of Arts (MA)

イギリスの多くの学位にこの名称が使用されており、直訳すると文学修士となりますが、文学のみならず文系科目を中心に多くの学位に使われる名称です。

また、文系と言っても必ずしも日本で言うそれと一致するわけではありませんので、日本では理系扱いされる分野もMAと呼ばれることがあります。この学位でResearch Degreeは非常に稀です。

  • Master of Science (MSc)

直訳すると科学修士となりますが、イギリスにおいては理系科目中心に使われる学位の名称ではありません。

日本の理解とは少し定義が異なりますので、教育機関によってはMSc in Management やMSc in Buisiness などビジネス系の分野もMScに含まれることがあります。

これはビジネスにおいて高い数学力が要求されるからでありますが、教育機関によって基準はバラバラですので、MA、MScの違いはあまり気にしなくて良いです。こちらもMA同様基本的にはTaught Degreeとなります。

  • Master of Business Administration (MBA)

特定の専門分野に特化している学位もあります。代表的なのはMBAと呼ばれる経営学専門の修士課程で、高い英語力に加えプレゼンテーション能力等が要求されます。

また、ほかの学位と比較しても実践的な内容が多く、プレゼンテーション、ディスカッション、レポートの提出の回数や量が多いことでも有名です。

一般的に社会経験が数年ないと出願ができないので社会人留学向けの学位です。

  • Master of Research (MRes)

Research Degreeで取得できる学位の総称です。文系理系関係なく、自身の研究分野の名前がつきます(History MRes, Social Science MRes, MRes Engineeringなど)。

通常博士課程を視野に入れている人が履修します。

MResの特徴としては、MAやMScとはことなり複数の研究結果を出すことや複数の研究プロジェクトに参加することが求められます。

 

イギリス大学院のメリット

イギリス 大学院 メリット
  • 一年で卒業が可能

他の英語圏であるアメリカやカナダ、オーストラリアやニュージーランドと比較した際のイギリスの大学院の最大の特徴はやはり、一年で修士課程を修了できることなのではないでしょうか。

コースにより例外はありますし、フルタイムで授業を受けるか、働きながらパートタイムで大学院に通うかによっても卒業までの必要期間は変わってきますが、殆どの日本人留学生が選択するであろうフルタイムでの必要期間は一年です。

通常、殆どの国では二年かかるところを一年で終えることが出来るということは、それだけ授業が一年間に凝縮されるということですし、論文執筆のために当てられる期間も短くなってしまいます。

しかし、できるだけ早く修士課程を終えたい人には嬉しい特徴の一つだと思います。

 

また、一年で修了できるということは、生活費も一年分に抑えられるということになります。

イギリスの学費は年間250〜550万円と非常に高額ですが、日本よりも物価が高い他の英語圏で二年生活することを考えると、総合的にはイギリス留学の方が安価に済ませられると感じています。

また、日本を含め通常は二年かかる修士課程を一年で終わらせることができるので、キャリア形成がスムーズにいきやすいです。そのため、一度就職して学生に戻るといった人に非常に人気のある制度です。ぜひ時間的に制限があるような方にはぴったりの国と言えるでしょう。

 

にゃんこ先生
イギリス留学最大のメリットだよね。アメリカの大学院は2年が多く、その分学費や生活費も2倍になってしまう。

 

  • 教育水準が高い

日本とは異なり、イギリスのほとんどの大学が国立です。国が管理をしているため教育水準を毎年チェックをしています。

後述する世界大学ランキングでは、TOP100校のうち約20校ほどがランクインしており(東京大学は30位ほど)、概して教育の質が高いことがうかがえます。

そのためイギリスの大学院を修了することは国際的にも自身の能力が高いという証明にもなり、世界を舞台にした競走で大きな力を発揮します。

 

  • 多様性あふれる環境

イギリスといえば白人の英国紳士を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。イギリス紳士であることは間違いではなく、皆温厚で思慮深い方が多かったです。

しかし実際にイギリスへと足を運んでみると、予想以上に多様性に溢れていることに驚きます。

街中には世界各国からの移民や留学生であふれており、それぞれの文化が混じるように共生をしています。

そのようなグローバルな環境に留学したことで留学前よりもより広い視野で物事を見れるようになり、また今では世界中に友人がいることも私が誇りの一つとなりました。

異文化を広く学びたい人にはとても良い環境であるといえます。

 

  • 治安が良い

イギリス社会で特に良いと言われる点はその治安の良さです。街中では昼間であれば日本と同じように外出ができ、普通の生活が送れます。

当たり前のように思われるかもしれませんが、世界に目を向けてみる安全に街を歩けること自体が難しい国や地域も多く、こういった不安がない点は一つのメリットといえます。

私は留学後にヨーロッパ周遊もしましたが、イギリスは特に安心安全だと感じる国の一つでした。

とはいえ治安が良いといっても荷物を放置することは危険で、実際に私の友人も携帯電話の被害にあったりもしています。また、夜間外出することも控えるように学校側からも注意を受けますので、常に危機感を持つことは必要です。

 

  • ヨーロッパに位置する

イギリス 地図

イギリス留学の一つのメリットは国の位置にあります。海峡を隔てた島国ですので他のヨーロッパ諸国への移動が非常に簡単にできます。

さらにヨーロッパ間の往来に関しては格安航空会社が数多くあり、例えばオフシーズンになると隣国へのアイルランドへは片道1500円ほどで、オランダへは5000円ほどで行けたりします。

 

小旅行感覚で隣の国へ行けるので週末だけ遊びに行ったりすることが可能ですので、息抜きをするには非常に良い環境だといえます。

イギリス国内でも観光名所は多々ありますが、ヨーロッパ圏内も観光の選択肢として入ると非常に楽しい気分になりますのでメリットの一つと言ってもいいでしょう。

 

  • 住居が保証されている

留学準備は出願時のみならずその後の準備にも非常に時間と手間がかかってしまいます。時間もお金も制限される留学生にとって住居を決めることは非常に不安が大きいものです。

しかしイギリスへの留学生は学校と提携しているアパートに入ることが保証されており、優先的に入ることができます。

希望したアパートに必ず入れると言うわけではありませんが、住む家は事前に確保できるので非常に大きなメリットと言えます。

 

多くの場合希望する条件の優先順位を書いて提出すると大学側がアパートを決めてくれ、私の場合は金銭的な負担を減らしたかったので多少遠くてもいいので安いアパートを希望しました。

結果的に大学から5kmほどに位置するアパートに住むことがき、電車に乗る必要もなく学業に集中することができました。

イギリス大学院のデメリット

イギリス 大学院 デメリット
  • 学費が高い

日本の大学院と比較するとイギリスの大学院の学費や生活費は高い傾向にあります。

厳密に言うとEU圏外からの学生の学費はおよそ倍になるため、年間で払う学費はおよそ年間250〜550万円を超えます。

1年で終わることを考慮すると結果的には安く抑えることができますが、短い期間に一度に学費を払う経済力がない人には難しい選択となり得ます。

 

にゃんこ先生
イギリスの大学の学費は、アメリカと比べると半額〜1/3のイメージ。

 

  • 学業が忙しい

先述したようにイギリスでは1年で修士号を取得することができますが、一方で通常2年で終わらせる内容を1年にまとめるためスケジュールが非常にタイトです。

私も1学期目が始まってすぐに修士論文のテーマを提出したことを覚えています。基本的に学期ごとの科目と修士論文は常に並行してやらなくてはいけません。

また、学期末に提出するエッセイの数やその字数が多い傾向にあり、じっくりと研究したい人や修士論文の研究テーマを決められない人にとっては向かないかもしれません。

 

にゃんこ先生
1年だと語学力も思ったように伸びないので、金銭的に余裕があれば2年のプログラムも魅力的だよね。

 

  • 物価が高い

続いてはイギリスでの生活のデメリットについてお話ししたいと思います。まず最初にあげるのは物価の高さです。

これはもちろんその時の為替レートにもよって異なりますが、物価は概して高い傾向にあります。

外食で軽い食事をするだけでも10-15ポンドほどし、シェア形式のアパートを借りるだけでも6-10万円はします。

 

特にロンドンでは物価は顕著に高く、地方の1.5倍ほどの物価の高さになります。よほど金銭的に余裕がなければ基本的に自炊をすることになると思います。

一方で乳製品・パン・果物などは日本より安い傾向にありますので、洋食中心の生活をすれば安く抑えることができます。

 

にゃんこ先生
イギリスもアメリカも物価は日本と比べると高い。日本は先進国の中では物価の安い国だね・・。
にゃんこ先生
アメリカの田舎なら良いのだけど、NYやボストンだとロンドンと同様かそれ以上に費用がかかる感覚。
にゃんこ先生
生活費については、イギリスの郊外か都会に住むかでも違ってくる。こちらのサイトで家賃や生活費がロケーション別に調べられるので活用しよう!

 

  • 外食が日本人の口に合わない

イギリスの食事はあまり美味しくないと言う話をよく聞きますが、本当なのでしょうか。私の答えは正直なところ「YES」でした。

厳密に言うと、一つ一つの味には特に問題はないと思われるのですが、問題はその味の種類が少ないと言う点です。

 

例えばお皿に盛ったさまざまな料理に同じソース(グレイビーソースとよばれる)をかけるといったように、味が短調で飽きてしまいました。

あるいは食感の種類も少なく、基本的に柔らかいものしかないのも美味しくないと感じる一つの要因であると思います。

とはいえ先述したように留学中は基本的に自炊をすることになりますから、死活問題にはなり得ません。

 

にゃんこ先生
アメリカも感覚的には同じかな。外食は高くてまずい。貧乏学生は自炊だからどこに行っても同じだね。

 

  • 渡航費が高い

最後に地理的な問題を見ていきます。イギリスはヨーロッパに位置するため直行便でも10時間ほどかかります。

また、航空券通常往復15万円以上(安くとも10万円ほど)するため、イースター休みなど帰省することは難しくなるため、一度行ったら修了するまで帰れないとい意気込みで臨んだほうがよろしいと思います。

しかし修士は一年で終わらせることができますので、緊急事態でない限り帰る必要性はないように思われます。

 

入学の難易度について

イギリスの大学院の入学の難易度は、求められている条件を元に測ることができます。

その指標としてわかりやすいのは、大学での成績と英語のスコアです。

 

ここでは、アメリカとオーストラリアとイギリスの大学院の大学院を比較します。

また、違いをわかりやすくするために、同レベルの大学院を比較することが必要なため、タイムズハイヤーエジュケーションが毎年発表をしている世界ランキングで50位代の大学三つを選定しています。

アメリカオーストラリアイギリス
大学名と専攻(順位)テキサス大学オースティン校

女性・ジェンダー学(50位)

シドニー大学

マネジメント(54位)

マンチェスター大学

哲学(54位)

大学での成績GPA3.0以上GPA3.0以上GPA3.0以上
TOEFL iBT総合79以上総合96点以上

ライティング19点以上、その他三技能17点以上

総合91点以上

ライティング25点以上、その他三技能22点以上

IELTS総合6.5以上総合7.0以上

各技能で6.0以上

総合7.0以上

ライティング7.0以上、その他三技能6.5以上

選抜試験無し無し無し
条件付き合格制度ありありあり

 

この表を参考にすると、アメリカの英語力に関する条件は優しめなのに対して、オーストラリアとイギリスは一つ頭が抜けて難しめに設定されているのがわかります。

また、イギリスはTOEFL iBTの総合点の設定がオーストラリアよりも少し低くなっていますが、技能ごとの最低点はTOEFLでもIELTSでも高く設定されています。

 

周りの留学生の経験を聞いていると、総合点は達成できていても技能ごとの点数が足りず苦戦した、というのはよくあるケースでした。

そのため、技能ごとの設定点数が高いということは、それだけ達成するのが難しいということになります。

 

あくまで今回は、各国から1大学を選出して比較を行っているので、比較対象を広げればそれだけ違う結果も出てくる可能性はありますが、この表からわかることは、アメリカ、オーストラリア、イギリスの順に入学が難しいということです。

 

また、それ以外にもこの表から読み取れることがあります。

それは、ある程度レベルの高い大学院の進学にはGPAが3.0以上は必要ということです。

テキサス大学オースティン校は、パブリックアイビーと呼ばれるほどアメリカで評価されている大学の一つで、シドニー大学もオーストラリア内で最も評価が高い大学の一つです。またマンチェスター大学は、ラッセルグループの一つです。

誰もが知っているオックスブリッジやUCLAなどのアイビーリーグの上位校への入学はもちろん更に高い条件が課されますが、それより一つレベルが下の有名校への入学を目指すのであれば、3.0以上の成績が望ましいでしょう。

 

イギリス大学院の選び方

イギリス 大学院 選び方

ここでは、イギリスの大学院を選ぶ際の六つのポイントを紹介します。

 

学びたい内容を提供する学科・コースがあるか

まず一つ目は、学科とコースの内容です。

イギリスの大学院では、一般的に人気のあるような修士号コースから、ニッチでマニアックなコースまで幅広い選択肢を提供しています。

 

また、一つの専門分野でも少しずつ違う内容が提供されていることも多いです。

例えば、ヨーク大学の行政学の修士課程では、行政学と公共政策学が一緒になっているコース、行政学と社会学が一緒になっているコース、行政学と国際開発が一緒になっているコースなどがあります。

 

そのため、興味がある分野の中でも、特に理解を深めたい小さな領域を学べるコースがあるかどうかが、イギリス大学院を選ぶ際には大きな判断ポイントになってきます。

 

師事したい教授で選ぶ

二つ目は、教授を基準に決める方法です。

自分が研究したい内容の文献を調べ、一番自分の興味関心と近いものを書いている方の所属する学校、そして教えているコースを調べ、そのコースに出願するという方法です。

卒業論文に関係する分野を専攻したい場合は、その卒業論文で引用した文献の著者を調べると効率的です。

 

この方法は以下のようなメリットとデメリットがあります。

<メリット>

  • 実際にコースを受けたときに自分の趣向と乖離が少ない
  • コースの内容を想像しやすい
  • コースを絞りやすい

<デメリット>

  • 難関校も選択肢に入ってくる
  • 論文を読むのに非常に時間がかかる
  • 興味がない科目もコースの中に含まれる

注意点としては、師事したい先生が自分が入学する時点で在籍しているかどうか確認する必要性が挙げられます。

 

大学の知名度・世界ランキング

世界大学ランキング ロゴ

三つ目のポイントは大学の知名度・ランキングです。

もちろん、知名度やランキングが低い=悪い大学院というわけではありません。しかし、有名な大学院やランキングが高い大学院は、必然的に教育や環境の質が高いということを示唆しています。

また、そのような大学院を卒業することができれば、学歴にも箔がつきます。

 

イギリスには、オックスブリッジラッセルグループという大学の総称があります。

オックスブリッジは、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学があります。そして、ラッセルグループは下記の24校が加入しています。

<ラッセルグループ大学一覧>

バーミンガム大学、ブリストル大学、ケンブリッジ大学、カーディフ大学、ダラム大学、エジンバラ大学、エクスター大学、グラスゴー大学、インペリアルカレッジロンドン、キングスカレッジロンドン、リーズ大学、リバプール大学、ロンドンスクールオブエコノミクス、マンチェスター大学、ニューキャッスル大学、ノッティンガム大学、オックスフォード大学、ロンドン大学クイーンメアリー校、クイーンズ大学ベルファスト、シェフィールド大学、サウサンプトン大学、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ、ウォーリック大学、ヨーク大学

大学・大学院選びにおいてこのグループに加盟しているかどうかだけが重要なわけではありませんが、加盟できるほどの高い教育レベルを保持しているという指標にはなるため、一つの目安にすることをおすすめします。

 

この二つのグループに所属している大学院であれば、一般的にも知名度・ランキング共に比較的高いです。

オックスブリッジは言わずもがなですが、2023年のTimes Higher Educationの世界ランキングでは、10校が100位以内、それ以外は200位以内にランクインしています。

ちなみに同ランキングで200位以内に入っている日本の大学は東京大学(39位)と京都大学(68位)の2校のみです。

【100位以内の10校】

1位オックスフォード大学
3位ケンブリッジ大学
10位インペリアルカレッジロンドン
22位ユニバーシティカレッジロンドン
29位エディンバラ大学
35位キングスカレッジロンドン
37位ロンドンスクールオブエコノミクス
54位マンチェスター大学
76位ブリストル大学
82位グラスゴー大学

 

またここに入っていなくても、研究分野によっては有名な大学もあります。例えば、サセックス大学は開発学の分野では世界一位です。

これらの理由から、大学院出願の際は、自分の学びたいコースがある大学院を探し、その中でも知名度やランキングを参考にしながら志望度を決めていくのをお勧めします。

私自身、ヨーク大学とサセックス大学から合格をもらいましたが、コースの内容とランキングを考慮した上で、ヨーク大学への進学を決めています。

 

入学要件が満たせるかどうか

三つ目のポイントは、実際に入学できる見込みがあるかどうかです。

どんなに魅力的な大学院だとしても、実際に入学できなければいけません。

気になる大学院に入学するために、どれくらいの成績、英語力が必要なのかをしっかり調べて、手が届く範囲のレベルの大学院を検討することをお勧めします。

 

キャンパスの場所

四つ目のポイントはキャンパスの立地です。

ロンドンなどの大都市で生活をしたいのか、少し田舎の地方で自然に囲まれながら生活をしたいのか、など自分自身の生活スタイルに合っている場所を選ぶのも勉強を頑張る上で重要になってきます。

また、住む場所によっては生活費に違いも出てくるため、その点も考慮するのがおすすめです。

 

学費

お金

学費の目安

最後のポイントは学費です。イギリスの大学院の学費は年々上がっており、円安も影響し、現在は留学生の学費が約250~550万円と非常に高額です。

例えば、キングスカレッジロンドンのサイバーセキュリティのコースだと年間約500万円の学費がかかります。

オックスブリッジやインペリアルカレッジロンドンなど、イギリスの大学の中でも特にランキングが高い学校は、500万円前後の費用が必要になってきます。

 

一方でそれよりランキングが下のラッセルグループの大学院では、少し学費が下がります。

ダラム大学の哲学のコースは380万円、グラスゴー大学の社会学のコースは約350万円、リーズ大学の教育学のコースも約350万円となっており、平均的な学費は350万円前後であることがわかります。

 

また、実験を行う理系のコースはこれよりも費用が高額になる傾向があります。

このように、大学院やコースによって学費の幅があるため、予算内で通える大学院を探すことも、大学院選びの重要なポイントになります。

 

奨学金

加えて、ここでは奨学金について少し紹介したいと思います。

海外大学院進学者向けの奨学金は意外に多く存在していますが、どれも倍率が高いです。

特に、条件が優しめで応募できる対象者が多ければ多いほど合格は難しくなるため、合格を狙うコツとしては、出来るだけ対象者が狭く倍率が低そうなところを狙うことです。

例えば、出身の都道府県や住んでいる自治体の奨学金や、出身の大学が海外大学院進学者に出している奨学金などです。実際に私が現在いただいている奨学金も、自身が通っていた大学が募集をしていたもので、競争者はほぼいませんでした。

 

さて、海外大学院出願者にとってほぼ必ず選択肢の一つに入るのは、日本学生支援機構の奨学金なのではないでしょうか。この奨学金の特徴はいくつかあります。

まず一つ目は採用人数が圧倒的に多いということです。

奨学金を給付している財団の多くが採用人数を5~10人程度に設定しているのに対して、日本学生支援機構の2022年度の採用人数は121人となっています。

 

二つ目の特徴は給付金額の多さです。

この奨学金は毎月生活費が約9万円〜15万円給付されるだけではなく、年間250万円を限度に学費も給付されます。学費のみの支給で更に金額がこれよりも少ないケースも多い中、非常に待遇のよい奨学金であることがわかると思います。

 

この奨学金の基本的な応募条件は、TOEFL IBT100点以上かIELTS7.0以上、かつ大学での成績がGPA3.0以上となっています。

基準は高めですが、これらの数値を一つの基準として目指せば応募できる大学院の幅も広がるため、一石二鳥です。

 

そのほかにお勧めの奨学金としては、経団連のグローバル人材育成スカラーシップが挙げられます。

この奨学金は、採用人数が20人と比較的多く、条件もGPA2.0以上、TOEFL IBT61点以上、IELTS5.0以上と低いため、応募へのハードルが低いです。

その分倍率も高くなる可能性はありますが、海外大学院に応募できるだけの成績と英語力があれば、奨学金の応募条件よりもだいぶ高くなるため、合格にも有利になると思います。

 

イギリス大学院への出願方法

ここでは、イギリスの大学院に出願する際の大まかなスケジュールを紹介します。

 

出願のスケジュール

イギリス 大学院 受験 スケジュール

イギリスの大学院の出願は、実際に入学をしたい年から1年から1年半ほど余裕があれば、焦ることなく準備を行えると感じます。

一般的にイギリスの大学院の出願は九月に始まります。

次のセクションで説明しますが、イギリス特有のローリングアドミッション方式により、早く出願すればするほど合格できる可能性も高くなるため、出願が始まる九月には全ての出願書類を揃えていることが望ましいです。

 

出願の際に最も時間をかけて用意するのが、英語のスコアパーソナルステイトメントです。

 

英語のスコアは、実際に目指しているスコアを取得するために、勉強を進めたり、受験後にスコアを受け取るまでの期間を考えると、少なくとも半年前から勉強に取り組むことをお勧めします。

もちろん勉強を始めるのは早ければ早いだけ良いので、余裕を持つことがベストです。

 

パーソナルステイトメントも、内容や英語の添削を何度も行うことを考えると、半年前くらいからは準備を始めるのが良いでしょう。

500~1000字程度ならそこまで時間がかからなさそうと感じる方もいると思いますが、執筆と添削のプロセスは想像以上に時間を要します。

実際に私もパーソナルステイトメントの作成が一番時間がかかりましたし、合否を左右するからこそ、長い時間をかけてじっくり考え抜くことが大切です。

 

そのほかにも推薦状やCVなども必要ですが、これらは2〜3ヶ月前から着手すれば十分間に合うと思います。

また、出願終了後の結果通知には2〜3ヶ月はかかるため、すぐに結果が来なくても焦らずに気長に待ちましょう。

それでも結果が届かない場合は、各校の入試課や事務室に問い合わせて聞いてみてください。

 

出願する際の注意事項

イギリス 大学院 出願 形式

ローリングアドミッション方式について

ローリングアドミッション方式とは、出願した人から審査されていく方式のことです。

先ほど出願は早ければ早いほど良いと書きましたが、この理由としては、合格者枠が多く残されている早い段階で出願すれば、合格者ラインがそこまで高くないからです。

逆に出願が遅くなってしまうと、それだけ枠が狭まっており、出願者同士の競争率が上がってしまいます。

 

条件付き合格と無条件合格について

イギリスの大学院では、条件付き合格と無条件合格の二つの合格があります。

条件付き合格とは、何らかの条件をクリアできれば、無条件合格に変更されるというものです。

例えば、英語のスコアが求められているスコアより低い場合、一定の締め切りまでにスコアを到達できれば、入学が認められます。

 

大学在学者だと、卒業までに一定のGPAを達成することを条件に条件付き合格が出されることもあります。

また大学在学者に関しては、正式に大学を卒業した後に、卒業証明書を提出すると無条件合格がもらえるというケースもよく見られます。

 

このように、イギリスの大学院出願において条件付き合格というのは珍しいことではありません

そのため、条件がついていても落ち着いて着実に条件をクリアできるように努力することで、入学への切符を手に入れることができます。

 

ちなみに私もGPAを上げることを条件に条件付き合格をもらっていましたが、BEOという留学斡旋会社を通してイギリス式の成績に変換してもらい、再度成績書を出したことで無条件合格を獲得できました。

 

イギリス大学院出願に必要な書類・入学条件

イギリス 大学院 出願に必要なもの

ここではイギリスの大学院出願の際に必要な書類・入学条件等について、工夫するべき点や注意点を含めて紹介していきます。

 

パーソナルステイトメント

essay

パーソナルステイトメントとは、500~1000字程度の志望理由書のようなもので、イギリス大学院出願においては最も重要な書類の一つです。

なぜなら殆どの場合面接などはなく、この書類審査のみで合否が決まるシステムのため、自分自身の熱意や気持ちを伝える場がこの書類のみだからです。

内容としては、受験する大学院やコース別に指示がある場合もありますが、基本的には、今までの自分の経験や将来のキャリア設計などを織り交ぜながら、どうしてその大学院やコースでその分野を学びたいのかを説明する形となります。

 

作成に当たって私が一番重要だと感じることは、自分だけのユニークな内容にすることです。

大学院側は多くの志願者の書類を審査するため、パーソナルステイトメントで印象付けたり面白いと思ってもらうことで、志願者の中でも目に留まりやすくなります。

また、できる限り英語のネイティブに添削をしてもらい、英語の間違いは最小限に抑えることをお勧めします。

 

 

英語力のスコア証明

TOEFL vs IELTS

英語力のスコア証明として多くの大学が認めているテストは、IELTSTOEFL iBTです。

IELTSだとオーバーオール5.5~7.0、TOEFLだと80~100点ほどが目安だと感じます。

また、イギリスの大学院の多くが、技能ごとに最低点を設定しています。例えば、ヨーク大学の人権のコースでは、IELTSのオーバーオールは6.5以上、そして各技能で6.0以上の取得が必要です。

 

にゃんこ先生
英語試験対策は留学準備のファーストステップ!独学思考の方は下記も参考にしてね!
ねこ君
講師から教えてもらったり、相談もしながら進められた方が安心だなぁ。。添削とかも必要だよね?
にゃんこ先生
プロの講師からより効率的に学びたい!という方には、TOEFL・IELTSの学習コースも提供しているよ!

 

成績表

ラッセルグループ程度のレベルの大学院に出願する際は、イギリスの評価方法において[1]2:1(Upper Second-Class honours)以上が求められることが多いです。これは日本のGPAに直すと3.0以上となります。

GPA3.0以上と聞くとハードルが高いように聞こえますが、この成績に達していないからといって諦めるのはまだ早いです。なぜなら多くの日本の大学では、成績の付け方がイギリスよりも厳しいからです。

 

具体的に説明をすると、下の表のように、日本の大学では90~100点が4となりますが、イギリスの大学では80点以上で4がつきます。

点数日本イギリス
90~100点44
80~89点34
70~79点23
60~69点12

 

[1] イギリスでは、First-Class Honour, Upper Second-Class Honour(2:1), Lower Second-Class Honour(2:2), Third Class Honourという最終成績の付け方を採用しています。

 

合わせて読みたい!GPAについて

 

推薦状

what-is-recommendation-letter

推薦状は、1~2通必要です。必要な推薦状の数は各大学院の受験要綱のページで確認ができます。

そして、●●通以上と書かれている場合は何通出しても大丈夫なので、最大限アピールをするためにできるだけ多くの推薦状を提出することをお勧めします。

 

さて、推薦状を用意する上で、多くの方が悩むポイントは三つあると感じています。

まず一つ目は誰に依頼をするか、ということです。

推薦状は出願者の人柄や今までの学習・仕事の成果をよく知っている人に書いてもらうのが望ましいため、大学生ならゼミの教授や課外活動の顧問、社会人であれば上司などにお願いすることになるでしょう。

また英語が堪能ではない方に執筆をお願いする場合は、留学斡旋会社やサービス販売サイトなどで第三者に翻訳をお願いする必要があるので、注意が必要です。

 

二つ目はフォーマットに関してです。

フォーマットに関しては、大学院が指定をしていることも多いため、必ずチェックが必要です。

何も指定がなかったとしても、大学や会社にはそれぞれのロゴが入ったドキュメントのフォーマットがあるはずなので、それを使用してもらうようにお願いをしましょう。

 

三つ目は内容についてです。

含まれるべき重要なポイントは人柄と成果です。

パーソナルステイトメントはなぜその大学院でその分野を学びたいのかを主張するのに対して、推薦状はそこで伝えきれなかった出願者の情報(人柄と成果)を補うものと考えると、推薦状の内容も想像がつきやすくなるのではないでしょうか。

 

最後に、これから推薦状を依頼する方へのアドバイスを一つお伝えします。

それは、内容に納得がいかない時や間違いがある時は、遠慮なく変更してもらうようにお願いをするということです。

立場が上の人に対して、書いてもらった内容を変更してもらうとなると、申し訳ない気持ちが沸くのも理解できますが、推薦状も合否を左右する書類の一つです。

不合格になってしまった時に、推薦状の内容を変更してもらっていたら、と考えることがないように、納得をするまで変更をお願いしましょう。

 

 

CV

CV

CVは求められない場合もありますが、社会人経験がある出願者は殆どの場合必要になります。

フォーマットは指定されていないことが多いのですが、ウェブ上のサンプルやテンプレートを見てもらうとわかる通り、CVは基本的に四つのパートで構成されています。

 

一つ目のパートは名前や住所、電話番号などの個人情報です。このパートはCVの冒頭部分に記入します。

 

二つ目は学歴で、高校〜最終学歴を記入しましょう。

ここでは、入学から卒業までの期間と、●●科などのコース名は必ず含む必要があります。

また、ダブルディグリーの取得や成績優秀での卒業、論文の受賞歴などがあれば、アピールポイントとして学歴の欄に記入するのをお勧めします。

注意点としては、日本だと上から古い順に書きますが、CVでは上から新しい順に書き記す必要があることです。

 

三つ目は経験です。

社会人経験がある人は職歴、またボランティア経験やインターン経験などもここに含めることができます。記入方法は学歴と似ており、会社名や団体名、期間、役職は必ず記入してください。

ここでの重要なポイントは、ただ経験を羅列するのではなく、具体的な役割と成果を併せて箇条書きで記入することです。

 

四つ目はスキルです。

ここでは、学歴と経験の欄でアピールしきれなかった能力的な部分を補強するイメージで記入をしてください。

例えばリーダーシップ力や分析力、受験する分野に関連する専門的な知識などです。また、できるだけ受験するコースに関係のあるスキルを記入するようにしましょう。

 

合わせて読みたい!推薦状について

 

その他(ポートフォリオやエッセイなど)

コースによっては、ポートフォリオやパーソナルステイトメントとは別のエッセイを求められる場合があります。

ポートフォリオは美術系、写真系のコース出願の際に求められることが多いです。

エッセイに関しては大学院やコースによるため、必要かどうかは必ず確認しましょう。実際に私が受験したヨーク大学の修士課程では、私のコースは必要なかったのですが、女性学のコースでは1000字のエッセイの提出が求められています。

このように同じ大学の修士課程でもコースが違うだけで必要書類が違うことはよくあるケースです。

 

まとめ

今回の記事では、イギリスの大学院に出願するにあたって、出願者のみなさんが必要とするであろう情報を一挙にまとめました。

もちろんこの記事で触れられなかった範囲もありますし、出願者自身がさまざまなソースから情報を集めることも必要ですが、この記事を読んで少しでも出願に関するあれこれを理解する一助になれば嬉しいです!

 

この記事はインターンのAkariによって編集されました。

 

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4 件のコメント

  • はじめまして。

    日本の大学で化学の修士号を取得した後、文献調査や翻訳の仕事をしています。
    社会人になってから実験などよりも調べものなどが向いていると思いました。

    翻訳者コミュニティで話したり、イングリッシュネイティブとオンライン英会話したりするうちに
    留学への熱意が出てきました。
    いろいろ調べたらイギリス連邦の国(イギリス、カナダ、オーストラリア)では翻訳・通訳の修士があるし、
    リカレント教育の意識が日本より高いようだし、carrer意識(学位を取ったらどんなことができるか)が
    しっかりしていると感じ勉強し直したいと思うようになりました。

    留学フェアで担当者と話したら、修士を持っていたら次はPhDを取るのが普通と言われ、
    その大学の研究室のテーマリストを見たら自分が過去に学んだ分野に近いものがありましたが、
    今からするなら違うものをやりたいです。
    また、スーパーバイザーにも、直接個別に連絡していいものなのでしょうか?

    • 同じ分野であれば、もちろん修士の次博士(PhD)に行くのが普通だだけど、異なる分野の修士2つを持つのはよくある話だよ。あまり気にしないでね。

      スーパーバイザーは、指導教授のことかな?大学や、教授の研究室のホームページに連絡先が載っていれば、直接に個別に連絡して良いと思うよ。
      ただ、メールの内容があまりにも一般的であれば、無視されることが多いので、
      きちんと教授の研究テーマを把握し、それと自分のやりたいことがどうつながっているか、なんでそれに興味があるのかなど、ある程度深みのある内容にしよう。

      下記の記事は理系の大学院留学に参考になるはずだよ!
      https://www.path-to-success.net/preparation-for-gradschool-application

  • 理系のアメリカのトップ大学院に合格できる人は、すでに査読付き論文の投稿や国際学会での発表をしているのでしょうか

    • 理系のアメリカのトップ大学院に合格するためには、高い学術的実績が求められるけど、必ずしも査読付き論文の投稿や国際学会での発表が必須条件ではない。学力(GPA)、研究実績(研究経験)、推薦状、研究計画(SOP)等いくつかの書類から総合的に判断される。

      研究力・研究経験に関して、特に研究志向の強いプログラムやPh.D.プログラムへの出願において、自身の専門性を示すには査読付き論文の投稿や国際学会での発表に越したことがない。でも、それがなくても、大学での研究プロジェクト、卒業論文、(日本国内の)学会発表などの経験も評価されるので、高いGPAが会った上で、推薦状・SOP等の出願書類も強化することで、合格のチャンスを高めることができるよ。

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