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アメリカの大学は、日本の大学と比べて1年の流れが大きく異なります。最大の違いは、大学生活が8月や9月から始まること。
日本のような4月入学ではなく、「秋学期(Fall Semester)」のスタートが1年の始まりとして定着しています。
さらに、長期休暇の取り方や授業スケジュール、卒業時期などもアメリカ独自のリズムがあり、「アメリカの大学っていつ始まって、いつ休みで、いつ終わるの?」という疑問を持つ人は多いはずです。
この記事では、そんな初心者にもわかりやすいように、アメリカ大学の1年間の流れを月別に整理したスケジュール表とともにご紹介。
さらに、学期制度の違い、長期休暇の実態など、知っておきたいポイントを網羅的に解説します。
目次
一目でわかる!アメリカ大学の年間スケジュール
アメリカの大学では、多くの学校が「セメスター制(2学期制)」を採用しており、8月〜9月に始まる秋学期(Fall Semester)と、1月に始まる春学期(Spring Semester)の2つで1年が構成されています。
以下は、秋入学(8月〜9月スタート)を想定した典型的な大学1年の流れです。
授業の始まりやテスト期間、長期休暇、インターンシップの時期までをまとめているので、アメリカの大学生活を具体的にイメージする参考にしてください。
年間スケジュール例(セメスター制/秋入学)
月 | 主なイベント・スケジュール |
8月 | 新学期スタート(Fall Semester)/新入生オリエンテーション/授業開始 |
9月 | 授業本格化/Labor Day(祝日) |
10月 | 中間試験(Midterm Exams)/学内イベント多数 |
11月 | 授業後半戦/Thanksgiving休暇(約4〜5日) |
12月 | 授業終了/期末試験(Finals Week)/冬休み開始 |
1月 | 春学期スタート(Spring Semester)/授業開始/新入生オリエンテーション(春入学者) |
2月 | 授業継続/Presidents’ Day(祝日) |
3月 | 春休み(Spring Break/約1週間) |
4月 | 授業後半戦/最終課題提出など |
5月 | 期末試験(Finals)/春学期終了/卒業式(Commencement)/夏休み開始 |
6月 | 夏休み(インターン/サマーコース受講/一時帰国など) |
7月 | 夏休み継続(8月中旬までが一般的) |
- 新入生オリエンテーション(8月):入学式はなく、代わりにキャンパスツアーや履修説明などを含むオリエンテーション期間があります。
- 期末試験(12月・5月):多くの授業がペーパー・プレゼン・テスト形式で締めくくられます。
- 長期休暇(冬休み・春休み・夏休み):とくに夏休みは約3ヶ月間と長く、インターンシップや短期留学、一時帰国のタイミングとして活用されます。
- 卒業式(5月):4年生はこのタイミングで卒業。1年の終わりを祝う一大イベントです。
補足:クオーター制との違いは?
一部の大学(例:カリフォルニア大学群など)はクオーター制(4学期制)を採用しており、秋・冬・春・夏と年間4回の学期に分かれています。
各学期は約10週間と短く、履修のスピードが速い反面、柔軟な単位取得が可能です。
ただし、日本人留学生にとってはセメスター制の方が出願・履修ともに安定しやすいため、基本的にはセメスター制をベースに考えるのがおすすめです。


入学時期はいつ?秋学期と春学期の違い
アメリカの大学への入学時期は、秋学期(Fall Semester)と春学期(Spring Semester)の2つに分かれています。
ただし、どちらでも自由に選べるわけではなく、多くの学生は秋学期から入学します。
秋学期(8〜9月入学)が基本
アメリカの大学生活は、ほとんどの場合秋学期(Fall Semester)から始まります。
授業、クラブ活動、寮生活などのスタートがこのタイミングに集中しており、大学側も秋入学を前提にカリキュラムを設計しています。
秋入学のメリット:
- 履修スケジュールが組みやすい
- 多くの奨学金・サポートがこの時期に集中
- 新入生が一斉にスタートするため、友達も作りやすい
春学期(1月入学)という選択肢
一部の大学では、春学期(Spring Semester)入学も認められています。
出願の遅れや国内の進学状況に合わせて調整したい人にはありがたいルートですが、秋入学に比べるとサポートやクラス選択の幅がやや狭いのが実情です。
春入学の注意点:
- 専攻によっては受け入れ対象外
- オリエンテーションや新入生向けイベントが縮小
- 既存の学生グループに途中から入るため、少し孤立しやすいケースも
夏から準備できるパスウェイプログラムとは?
「英語力(TOEFL/IELTSスコア)」や「高校の成績(GPA)」が直接入学の基準に満たない場合でも、あきらめる必要はありません。
多くの大学では、夏から始まる「準備コース(Bridge Program / Pathway Program)」が用意されています。
これらのプログラムは:
- アカデミック英語や基礎授業を履修しながら、正規入学への条件を満たすことができる
- キャンパス内で生活し、寮や食事、授業環境も正規生とほぼ同じ
- 一定の成績・英語スコアをクリアすれば、そのまま翌学期から正規課程へ進学可能
特に、英語のスコア提出が間に合わなかった場合や、留学準備が遅れてしまった高校生にとって、「夏から準備→秋から本科へ」という流れは、現実的で有効なルートです。







アメリカの大学の学期制度|セメスター vs クオーター
アメリカの大学は、すべてが同じ年間スケジュールで動いているわけではありません。
実は、大学によって「学期制度」が異なり、1年の分け方や授業のペースも変わってきます。
大きく分けて、「セメスター制(2学期制)」と「クオーター制(4学期制)」の2種類があり、それぞれに特徴があります。
学期制度の比較表
項目 | セメスター制 | クオーター制 |
学期数 | 年2回(秋・春)+夏の任意学期 | 年4回(秋・冬・春・夏) |
1学期の長さ | 約15〜16週間 | 約10週間 |
授業の進み方 | 比較的ゆっくり/安定的 | 短期集中型/進度が速い |
休暇の取り方 | 夏休みが長い(3ヶ月以上) | 学期間の休暇が短め/夏は授業あり |
単位取得のペース | 1学期で4〜5科目が標準 | 1学期で3〜4科目を頻繁に履修 |
主な採用大学 | 多くの私立・州立大学(例:ハーバード、ミシガン大学など) | UC系列(UCLA、UCSDなど)やノースウェスタン大学など |
制度による違いと進学時の注意点
- セメスター制は日本人学生にも馴染みやすく、1学期あたりの時間に余裕がある分、課題・試験・準備のバランスが取りやすい傾向があります。
- クオーター制は1学期が短いため、集中力や時間管理力が求められます。年間で多くの単位を取れる一方、リズムの切り替えが頻繁です。
進学先がどちらの制度を採用しているかは、学習スタイルや年間のスケジュールに大きく影響するため、大学選びの際にしっかり確認しておくことが大切です。


アメリカの長期休暇まとめ|夏休み・冬休み・春休みはどれくらい?
アメリカの大学生活は、授業や試験だけでなく、長期休暇のタイミングと過ごし方も重要なポイントです。
日本と違って、夏休みがとても長かったり、祝日ごとに小休暇が入ったりと、年間のリズムがかなり異なります。
ここでは、セメスター制を基準とした場合の代表的な休暇期間について紹介します。
夏休み(5月〜8月)|インターン・サマーコース活用も
アメリカの大学で最も長い休暇がこの夏休み。春学期の期末試験が終わる5月中旬〜下旬ごろから、秋学期が始まる8月下旬〜9月初旬まで、約3ヶ月の休暇があります。
学生の過ごし方はさまざま:
- 帰省して家族と過ごす
- 海外旅行・語学研修
- インターンシップやアルバイト
- サマーコースで単位を先取り
大学によっては「サマーセッション(夏学期)」を開講しており、卒業を早めたい人や成績を補いたい人が履修することもあります。


冬休み(12月〜1月)|年末年始の過ごし方
秋学期の期末試験が終わると、12月中旬から冬休みに入ります。
年末年始をまたぐこの時期は、学生にとって1年間の疲れをリセットする時期です。
特徴:
- 日本と異なり「お正月」文化は薄い
- クリスマス(12月25日)が家族行事の中心
- 学生寮は一時閉鎖される場合もあるので注意
- 海外留学生はこのタイミングで一時帰国することも多い


春休み(3月)|旅行・ボランティアが人気
春学期の中間地点に、1週間程度の「春休み(Spring Break)」があります。
大学ごとに時期は異なりますが、一般的には3月中旬〜下旬に設定されることが多いです。
春休みは、
- 旅行(特に暖かい場所への国内旅行)が人気
- ゆっくり休息・自習の時間に使う人も
- 一部の学生はボランティア活動や短期研修に参加
「休暇」というよりもリフレッシュ週間のような位置づけです。

その他の祝日・連休
アメリカには、日本のように「週末と連続した3連休」が多くはありませんが、以下のような祝日(Federal Holidays)によって小休暇が入ります:
月 | 祝日 | 内容 |
9月 | Labor Day | 勤労感謝/秋学期序盤の休暇 |
11月 | Thanksgiving | 感謝祭(第4木曜とその翌日の金曜が休み) |
1月 | Martin Luther King Jr. Day | 公民権運動の記念日(春学期冒頭) |
2月 | Presidents’ Day | 大統領の日(2月第3月曜) |
特にThanksgiving(11月)は4〜5日間の連休になり、家族と過ごす重要なイベントです。


卒業時期と卒業式のタイミング
アメリカの大学では、多くの学生が5月〜6月に卒業を迎えます。
セメスター制の場合、春学期(1月〜5月)を終えたあとが卒業のタイミングです。
日本のような「3月卒業・4月入社」のサイクルとは異なり、アメリカでは夏の初めに一区切りがくるのが一般的です。
Commencement(卒業式)とは?
アメリカの卒業式は、“Commencement(コメンスメント)”と呼ばれます。
直訳すると「開始・門出」という意味で、社会人としての人生のスタートを祝う場でもあります。
特徴的な文化としては:
- ガウンとキャップ(角帽)を着用し、厳かな雰囲気で行われる
- 学長・来賓のスピーチ(ときには著名人が登壇することも)
- 卒業証書の授与(名前を呼ばれ壇上で受け取る)
- 家族・親族も出席し、記念写真や食事会なども開かれる
大学によってはスポーツ競技場や大講堂で数千人規模で開催されるなど、人生の一大イベントとして盛大に行われます。
卒業とキャリアの関係
卒業時期と就職活動のスケジュールも、日本とは少し異なります。
- アメリカでは、卒業の1年前からインターンや就活が本格化し、卒業後すぐに働き始める人も多い
- 国際学生(留学生)は、OPT(Optional Practical Training)制度を活用して、アメリカ国内で最大1年間の就労が可能
- 卒業後すぐに進学するケース(大学院など)も珍しくない
つまり、「卒業=ゴール」ではなく、「卒業=次のステージへのスタート」という意識が強いのもアメリカの大学文化の特徴です。
日本での就職を考えている人へ
なお、アメリカの大学を卒業後に日本で就職を希望する場合は、スケジュール感に注意が必要です。
- 日本の新卒採用は「4月入社」が一般的なため、5月〜6月に卒業すると半年〜10か月のギャップが生じます。
- この期間をインターンやアルバイト、帰国準備、資格勉強などで有意義に使うケースもあります。
- 外資系企業や一部スタートアップでは、秋入社(9〜10月)枠を設けているところもあります。
また、新卒として就活できるかについては、日本企業が「卒業後3年以内であれば新卒扱い」としている場合もあるため、早めにリサーチすることが大切です。


よくある質問まとめ(Q&A形式)
アメリカの大学の年間スケジュールについて調べていると、「これってどうなの?」と感じるポイントがいくつか出てきます。
ここでは、特に多い質問に絞ってQ&A形式でわかりやすく回答します。
アメリカの大学には本当に入学式がないの?
日本のような「式典」としての入学式は基本的にありません。
その代わりに行われるのが、「オリエンテーション(Orientation)」です。
- キャンパスツアー、履修方法の説明、留学生ガイダンスなど
- 寮の引越しや学内イベントも含まれる
- 他の新入生や先輩とつながる大事な場
アメリカでは「儀式」よりも、「これから始まる生活に向けての準備」の意味合いが強いのが特徴です。
夏学期(サマーセッション)って、みんな受けるものなの?
受ける人もいれば、受けない人もいます。必須ではありません。
夏学期は任意で履修できるセッションで、通常5月末〜8月中旬に開講されます。活用の仕方は人によって異なります:
- 単位を前倒しで取得したい人(卒業を早めたい)
- GPAを挽回したい人(成績の底上げ)
- 留学生が準備コースを履修するケースも
- 一方で、夏は帰省・旅行・インターン・休息期間として過ごす人も多数
つまり、自分の目的や計画に応じて「取るかどうか」を選べる柔軟な制度です。
アメリカの大学は1年で何ヶ月くらい授業があるの?
実質的な授業期間は、年間で約8ヶ月前後が目安です。
- 秋学期:約8月〜12月(4ヶ月)
- 春学期:約1月〜5月(4ヶ月)
- 夏は任意の授業 or 休暇期間
つまり、1年の3分の1〜半分近くが長期休暇という設計です。
休みの長さに驚くかもしれませんが、その分インターンや自主学習、帰省、旅行など「自分の時間の使い方」が重視されます。
学年の切り替わりはいつ?
アメリカの大学では「秋学期(8〜9月)」が新年度のスタートです。
日本のように4月ではなく、秋が“1年生の始まり”として扱われます。
そのため、カリキュラム、履修順序、クラブ活動、新入生歓迎イベントもすべて秋入学を前提に設計されています。
インターンシップはいつ行われるの?
一般的には「夏休み」がインターンのメインシーズンです。
夏は3ヶ月ほど時間があるため、企業での長期インターンや研究インターンに挑戦する学生が多くいます。
また、在学中に就職活動につなげたい人にとっては、夏の経験がキャリア形成のカギになります。
授業は毎週どのくらいあるの?
多くの場合、1科目あたり週に2〜3回(合計3時間前後)です。
1学期に4〜5科目履修するのが一般的で、空きコマや自習時間が多い反面、課題やリーディング量は重め。
週末にまとめて課題をこなす人も多く、時間管理が大切になります。
休暇中でもキャンパスに残れるの?
一部の休暇は寮が閉まる場合があります。
- 夏休み:多くの学生が退寮/帰省
- 冬休み:寮によっては一時閉鎖。別寮への移動が必要な場合も
- 春休み:基本的には在寮OK
特に留学生は、休暇中の住まい・ビザ条件・保険の扱いなどを事前に確認する必要があります。







まとめ|アメリカ大学の1年の流れをつかもう
アメリカの大学は、日本とは異なるスケジュールで1年が進んでいきます。
8〜9月に始まる秋学期を起点に、春学期、そして長い夏休みへと続く流れは、日本の「4月入学・3月卒業」とはまったく違うリズムです。
また、大学によってはクオーター制を採用していたり、春入学や夏学期の履修も可能だったりと、多様な形態が存在します。
入学式がなかったり、春休みが1週間だけだったりといった文化の違いも、アメリカの大学らしさといえるでしょう。
こうした年間スケジュールを知っておくことで、実際に進学した際の生活をリアルにイメージできるはずです。
「いつ授業があって、いつ休みがあって、どんなイベントがあるのか」を把握することは、安心してキャンパスライフをスタートさせるための第一歩となります。
まずは、自分が興味のある大学がどんなスケジュールで動いているのかを調べてみるところから始めてみてください。



