




目次
アメリカ大学を目指した理由と出願準備

出身は千葉県で、小学生の頃に三年弱インドに住んでいたことがあります。
インドで初めて英語を学び、その経験を活かすために東京のインターナショナルコースがある中高一貫校に進学しました。
その高校は、海外大学に進学する人も多く、私も海外大学に進学してみたいなと思い始めました。
留学を考えたきっかけ

海外大学に行きたい!と思い始めたのは、高校二年生の時です。当時、新型コロナウイルスによってロックダウンになっていた際、映画をたくさんみていました。
その時、『パラサイト』という韓国の映画をみたのですが、アジア人の監督で、世界の名を残すような映画を作る人がいるんだと感動しました。
そこから、私も映画制作に興味を持ち始めたのですが、日本の大学で映画を学ぼうと思うと、専門学校などのコースしかありませんでした。
私は、社会学的な観点から映画を作ってみたかったこともあり、社会学や映画など分野横断的に学べるアメリカの大学に興味を持ち始めました。
海外大学進学に向けた準備(英語学習・課外活動)

私は、インターナショナルコースがあった高校に通っていたため、初めての受験でTOEFL100点はありました。
ただ、アメリカの大学を受験するにはスコアが足りないと思っていたため、勉強はして、点数をもう少し伸ばしました。
TOEFLは、得意なパートと苦手なパートが明確だったので、苦手なパートを特に時間をかけて学習しました。
また、単語力の弱さも問題の一つだったため、単語帳を繰り返し使って勉強しましたね。
また、私はSATも出願時に使用しました。SATの勉強法としては、外部サービスも少し使っていたのですが、基本的には自分で勉強しました。
とにかくSATの対策本を繰り返し使いながら学習を進めました。
具体的には、間違えたところの特徴を自分でメモしながら、似たような英文読解の問題をひたすら解いていました。
課外活動について


課外活動として一番頑張っていたのは、中学から続けていたダンス(部活)ですね。
他にも、コロナになってしまった際に、地元の小学生にSDGsに関する授業をする学生団体にいたり、自己制作の映画を作ってみたりしました。
他にも、社会問題を扱うビジネスコンテストにも三回程度挑戦しました。

海外大学受験・奨学金について
受験プロセスについて

私は、リベラルアーツ大学を中心に出願しました。また、グルーバンクロフト奨学金の受験を先に受けて、合格をもらってからDePauw大学に推薦していただきました。
そのため、結果的に受験したのはDePaw大学と日本のICUのみです。
グルーバンクロフト奨学金のおかげで、授業料が全額無料になっています。その代わり、寮費や生活費、飛行機代を自己負担しています。


エッセイについて

受験プロセスを通して、一番力を入れていたのはエッセイです。
エッセイを書く上で、とても大事だったなと思うところは、どのようなことをどのような目的のために成し遂げたいのか、という点を過去の経験を振り返って考えることでした。
過去と未来を一本の線で繋げられるように意識して考えられたことは、とても難しかったですが、すごく重要だったと思っています。
とにかく、今までやってきた活動に対して「なぜやったのだろう?」となぜを何度も繰り返すことで、紐づる方式に自分を理解することができました。
そこから、その経験をもとに将来どのようなことを成し遂げたいか、という点がとても明確になりました。
他にも、他者の意見を聞くことも大事だと感じています。
学校の先生に、「これはどういうこと?」とよく聞かれていたのですが、自分はわかっているつもりだけど、相手には伝わっていないことも多いんですね。
だからこそ、相手に伝えて、相手の意見を取り入れていく重要性を学びました。


DePauw Universityでの学びと生活
キャンパスの雰囲気と大学の特徴



校風や生徒の特徴としては、プレイハードワークハードの文化が根付いているなと思います。
基本的に、授業中は周りも積極的に挙手したり意見を言っていたりしますね。また、土日や平日の夜さえもよくパーティーを開催しています。
DePauw Universityは、グリークライフというアメリカの男女別の社交クラブの文化が盛んなので、グリークライフごとのスポーツ大会などもよく開催されています。
また、リベラルアーツの大学で、田舎の方にあるという立地も含めて、学業に集中できる環境が整っています。思想がリベラルで、新しいことにチャレンジし続ける学生も多いですね。
学生団体をどんどん立ち上げて、熱意をもって取り組んでいる人が多かったり、大学のリソースを使いながら活動を頑張っている生徒が多いです。


正直、大学に対して合う部分と合わない部分はあるのですが、良い点としてはリベラルアーツ大学の環境で学べる点が挙げられます。
少人数での授業であったり、ずっと寮生活なので他の生徒と仲良くなれたり、教授と近い距離でいられる点は、とても自分にあっていると思います。

これは生徒にもよるとは思うのですが、グリークライフが盛んで、ハウス対抗の大規模イベントなどもあるため、グリークライフに入っていないと、入っている人に比較すると、その熱気に少しフィットできていない感覚は感じたことがあります。
また、多くの生徒が自ら学生団体を立ち上げられることは素晴らしい点だと思うのですが、人数が少ない分、上級生が卒業してしまうと長く続かないクラブや運営状態が悪化した、というケースは多々あります。
Varsity以外の部活においても同じ状況になることが多いのですが、誰でも入れたり作れるメリットがある一方で、人によって経験値が大きく異なると、チームとしてまとまりづらいというデメリットはあるかと思います。
学業面においても、リベラルアーツである分、授業も総合大学と比較すると専門性という観点では劣るかなと思う生徒もいるかと思います。
学生生活のリアル

常に忙しかったですね(笑)。授業や課題が忙しいのはもちろん、追加でダンスサークルに入っていたのと、留学生支援オフィスでのアルバイトをしていたので、周りにも忙しい人は多いですが、私も日々予定はパンパンに詰まっていた方だと思います。
他にも、一学期ごとに新しい課外活動の挑戦をしようと決めていました。
例えば、校内のビジネスコンテストに挑戦してみたり、テレビ局のプロデューサーをやってみたり、コンピューターサイエンス系の学生団体に所属してみたり、デザイン関連の課外活動をしてみたりしました。
DePauw University での学び


私は、Immersive Media DesignというIndependent Majorを専攻しています。
Independent Majorとは、自分のやりたいことがある人向けに、複数の専攻の授業を融合して、自分だけの専攻を作る制度です。
特に学んでいることは、コンピューターサイエンスと、グラフィックデザインを主としたデザインで、デジタル上でのメディアアート表現です。
具体的には、コンピューターサイエンス専攻として、コーディングの授業やデータ構造の仕組みを学んでいます。デザイン専攻としては、UI/UXデザインやグラフィックデザインの基礎を学んでいます。
これから、卒業制作があるのですが、この二つの専攻を融合させたいですね。
この専攻をを選んだ理由

私は、元々アートや映画を専攻したかったのですが、実際に授業を履修してみたところ、ビジュアル的な側面よりも、「表現したいこと」や「伝えたいメッセージ」がとても重要視されているんだな、と学びました。
だからこそ、私ももっと課題を解決したり、明確な目的を達成するような芸術的表現に携わりたいと思うようになりました。
そこで、コンピューターサイエンスとデザインを組み合わせることで、構造的に表現をできることに気づき、そこに面白さを感じました。
交換留学(デンマーク・シンガポール)について


デンマークでの交換留学は、とても意義深いものでした。
そもそも、デンマークに交換留学しようと思ったきっかけは、もっとデザインについて学びたかったからです。
DePauw Universityのデザイン学部は、新設されたばかりで基本的に取れる授業がかなり狭まっていました。
だからこそ、DePauwが提携している留学先の中からデザインについてもう少し深く学べるデンマークでもっとデザインについて深く学びたいと思いました。
デンマークの授業ではデンマーク×デザインの歴史を学んだり、デザイン系の会社へのサイトビジットの機会も豊富でした。
他の国へのフィールドトリップもたくさんあって、オランダに行ったり、コペンハーゲン以外の場所に行って多くのインスピレーションを受けることができました。
また、DePauw Universityでは履修できない、3D CG等のコンピューターサイエンスとアートを組み合わせた授業も履修することができました。
さらに、アメリカの大学にいると、どうしても日本とアメリカを比べてしまうのですが、デンマークに留学したことで、日本とアメリカを第三者的な視点から見ることができました。
留学してみて、デンマークの社会保障制度、幸せの考え方やメンタルヘルスに対する感度も日本やアメリカとは全然異なっており、すごく面白かったですね。
また、ホストファミリーと一緒に住んでいたため、より文化を体験できました。


シンガポールは、文化的に多様な場所でインターンシップをする、とても良い機会でした。
アメリカも多様な国ではあるのですが、私の大学がある州が少し保守的なこともあり、大学外での場で文化の多様性を大きくは感じてはいませんでした。
だからこそ、シンガポールでのインターンは、多様な人々に囲まれながら仕事をすることができました。
私は、マーケティング等のコンサルティングファームでインターンシップをしていました。フルタイムで、普通の社員さんと同じ時間で働いていましたね。
私は、Media FellowというDePauw Universityのプログラムに入っていたのですが、このプログラムは一学期間のインターンが必修でした。
そのため、お給料をもらいながら、インターンの振り返りレポートを書きながら単位をもらっていました。
大学生活を通して


海外大学に通ったことで新たに挑戦することに対するハードルがすごく低くなりました。
せっかく海外にいるからこそ、挑戦してみよう!と思うことがとても増えましたね。
だからこそ、デンマークやシンガポールに留学するきっかけにもなりました。
とりあえず、自分が興味のあることからやってみようと思えるようになり、マイナスなことがあってもプラスに捉えられる能力がとてもつきましたね。
大学はどんな人におすすめ?

若干抽象的にはなりますが、「自分でどんなことがやりたいかを継続的に決めて実行できる人」におすすめです。
DePauw Universityは、決まったカリキュラムがあるわけではなく、自分の学びたいことを自由に設計できる点が良さだと思います。
だからこそ、やりたいことを明確に持っていたり、仮に持っていなくてもどんどん挑戦する好奇心旺盛な人におすすめです。
また、プレイハードな大学ではあるので、ずっと部屋にこもっている人よりはアクティブに色んな人とパーティーに行ったりなどして楽しみたい人におすすめの大学です!
最後に:受験に挑戦する人へのメッセージ
アメリカの大学や海外大学に少しでも挑戦したいと思ったらぜひ挑戦してみてほしいです。
リスクやマイナスなこともいっぱいあるかもしれませんが、行ってみてから分かることであったり、行ってから「新たな自分」知れる経験はとても重要だと思います。
だからこそ、少しでも興味があるのだったら、ぜひいろんな人に話を聞いて、どんどん挑戦してみて欲しいなと思います。



