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アメリカの大学を目指した理由と出願準備

出身は石川県の金沢市で、高校は普通科のいわゆる進学校でした。あまり海外大学に行く人は身近ではない環境でした。
留学を考えたきっかけ

海外大学に進学したい!と思った理由の一つに、積極性が求められる環境で学びたいという気持ちが大きかったです。日本の学校に行っていた際に、授業やディスカッションで手をあげる人があまりいないことがずっとストレスでした。
だからこそ、積極的に発言する人が多いだろうアメリカの大学に興味を持ち始めました。また、私は当時やりたいことがあまり明確ではなかったため、リベラルアーツカレッジに魅力を感じ始めました。
海外大学に興味を持ち始めたのは、高一の最初くらいで、最終的に絶対海外に出願すると現実的に決めたのは高二の冬です。
海外大学進学に向けた準備(英語学習・課外活動)

最初にアメリカの大学への進路が存在することを知ったのは、学校に来た説明会の人を通してでした。でも、そこから自分で調べたり、友達を作ったりして能動的に情報収集をしていました。
最終的には、外部の学生団体に、受験をサポートしてもらいました。



日本における英語学習は得意な方だったのですが、海外大学を受験するにはまだまだスコアが足りませんでした。最初に受けたTOEFLの点数は、78点でした。だから、高2の夏から勉強し始めた。最終的には、TOEFL 90点代後半までのびて、SATも伸びました。
TOEFLは、There is no Magic!!の記事をたくさん読んでいました。また、TOEFLは、連休や休みの時に集中して勉強していましたね。

課外活動は、いろんなことに挑戦してみました。そのひとつが、地域活性化プロジェクトです。学校の周りのコミュニティでイベントを開催しました。他にも、新聞部に入っていたり、バレーボール部に入ったり、子ども食堂のボランティアをしていました。
課外活動に挑戦してみようと思ったきっかけは、高校受験が終わった際に、勉強では学べないことが学びたかったからです。

海外大学受験・奨学金について
グルーバンクロフト奨学金を通した受験

私の場合は、グルーバンクロフト奨学金にLake Forest Collegeを志望校として応募しました。奨学金の方が応募した学校と異なる学校と合格者をマッチングすることもありますが、私はLake Forest College枠をいただくことができました。
この合格を10月の頭にいただいたので、Lake Forest含めた提携校のリベラルアーツカレッジしか出願していません。


私は、出身校も国際的な高校ではなく、帰国子女でもなく、英語も全然話せませんでした。だからこそ、小さいコミュニティーで手厚いサポートがある大学をメインに出願しました。
実際に通ってみたら、レイクフォレストはESL(English as a Second Language) プログラムがなかったり、周りの留学生はUWC出身が多く、難しい場面も多かったのですが、リベカレならではの先生との距離感が、よかったです。
生徒数が少ないからこそ、先生と会ったり話したりする機会や頻度が多く、定期的に声かけをしてくれていました。「最近どう?」みたいな声かけから、多くのことを助けてもらいましたね。
あわせて読みたい、アメリカの大学の種類について

はい!グルーバンクロフト奨学金とJASSO、大学からの奨学金を賜って、Lake Forest Collegeに進学することを決めました。私が受給しているグルーバンクロフト奨学金は全額奨学金ではないのですが、他の奨学金と合わせて、航空券以外をすべてカバーできています。

Lake Forest Collegeでの学びと生活
キャンパスの雰囲気と大学の特徴




まず、理系に強いことが特徴です。Neuroscience(神経科学)とBiology(生物)のデパートメントが強く、多くの生徒がこれらのデパートメントで学んでいます。
人文系の学部は、理系に比べると弱めのため、人文系を学びたい人にとっては少し物足りない環境かもしれません。ですが、一方で人文系や音楽を専攻している生徒が少ないからこそ、教授との距離はさらに近くなるという利点があります。
コミュニティー面では、留学生が20%ほどと、あまり多くはありませんがそのほとんどがUWCの卒業生です。UWCそのものが、国・人種的なバックグラウンドの多様性があるコミュニティーなので、自ずと大学にいるUWC生もとても多様です。そのため、いろんな国から来た生徒がいますね。
立地も、最高です。電車で、シカゴに2時間以内に行けるため、多くのプログラムがあります。例えば、大学のプログラムとして一学期間シカゴに住みながらインターンしたり、近くにあるノースウェスタン大学で研究をしている友人もいます。
Lake Forest Collegeは、郊外にあるからこそ、大学付近の治安はとても良いけど、シカゴにもすぐに行けるという良いとこどりだと思います!
大学生活のリアル
今年の一学期目は、アカデミックな面では、すでに学んだことがある内容の授業が多かったため、少し楽でしたね。だからこそ、その分友達作りに重点を置きました。
一方で、二学期目は授業がかなりきつかったです。授業を6個も履修したのと、難しめの授業を履修していたのと、ディスカッションベースが多かったため、かなり勉強に時間がかかりました。また、キャンパスジョブも始めたので、とても忙しい毎日を送っていました。

大学では、Biologyの授業のチューターとしてアルバイトをしています。
一学期目に、Biologyの授業の履修したのですが、その際に成績がよかったため、チューターとして採用してもらえました!そのため、二学期はBiologyを履修している大学生の質問に答えたり、教えたりしています。
休日の過ごし方

休日は、シカゴに行くこともありますね。ショッピングをしたり、動物園に行ったり、水族館や植物園に行ったり、多くのことがシカゴではできます。また、レイクミシガンも近いので、ビーチで友達とのんびりしたりもしています。
でも、学期中の忙しい時は一日中勉強している時もありました。朝から、Study Buddy一日中勉強していましたね。期末テスト前は基本ずっと勉強でした笑


夏は、全然暑くなくてずっと涼しいですね。冬は、かなり気温が低くて、一番寒いときは−20度まで下がります。でも、個人的には金沢よりはマシです(笑)部屋の中は、暖房がしっかりしているので、あまり寒さで困ったことはありません。
Lake Forest College での学び


Lake Forest Collegeでは、2年生の終わりまでに専攻を宣言する必要があります。
私の場合は、最初は全然どの専攻にするかが決まっていなかったのですが、大学入学後にNeuroscienceのイントロの授業を取ったら、Neuroscienceしかない!と思いました。
脳の働き方を理解することは確かに難しいのですが、その分コンセプトを理解した時の面白さや、脳に関してまだわかっていないことがたくさんあるからこそ理解・発見したいというワクワクを感じます!

まだ確信はないのですが、今一番興味があるのが「計算論的精神医学」です。この学問は、実験をせずにプログラミングでモデルを作ることで知見を生み出します。例えば、精神疾患のメカニズムをモデル化したりします。この学問をもう少し学んでみたいですね。

まだ一年生の夏なので、いろんな分野を体験したいと思い、2つのインターンを東京でしています。
まず、一つ目は計算論的精神医学のインターンで、コードを書いたりしています。もう一つは、マウスを使って行動実験をするインターンをしています。
大学に一年間通ってみて、どんな成長・変化を感じる?

英語力を伸ばすために、まずは人と話そうと思って大学でいろんな人と友達になりました。
私は、中高とあまり友達とずっと一緒にいるタイプではありませんでした。ですが、アメリカに来てみて、友達がいないと何も始まらない、ということに気づきました。例えば、助けてと言える人も、意見を求められる人もいない。だからこそ、初めていつでも一緒にいる友達やフレンドグループを作ったのですが、これがとても良い学びにつながったと思います。
英語力も向上しましたね。今でも自分の伝えたいアイデアを全部正確に言える訳ではないのですが、最初に比べてかなり発言できるようになりました。
他にも、メンタルヘルスがかなり回復しました。高校時代は、ずっと鬱々としていたのですが、アメリカでは大学のセラピーに通ったんですね。そうしたら、通って六週間でかなり良くなり、メンタル的にもタフになりました。
これは私の個人的な経験になるのですが、日本では地方中心に、精神病院に行く人に対してネガティブなイメージを持つ人が多いと感じていました。ですが、アメリカの大学には無料のセラピーサービスが当たり前のように提供されていて、それを利用してとても楽になりました。
最後に:受験に挑戦する人へのメッセージ
私は、受験生の時に、周りの受験生が全員キラキラして見えて、私なんか全然ダメだ、と思い込んでいた時期がありました。
何度も打ちひしがれたのですが、今思うと、自分がどのレベルにいるかはあまり関係ないし、ひとりひとりの質的な違いが見られているのであって、人と比べて自分が上か下かも考えなくてよかったと思います。
「自分を誰かのストーリーに当てはめようとせずに、自分だけのストーリーをエッセイに書く」
これは、私ができなかったことだからこそ、受験生には頑張ってほしいと心から思います!



