




はじめまして、ゆうと申します。
本記事では、純ジャパの私がTOEFLスピーキングで25点を獲得した勉強法と短期間で効率的にスコアを伸ばす5つのコツを紹介します。
私のTOEFL初受験のスピーキングスコアは19点でした。当時は仕事で英語を使った基本的なやりとりをしていたため、20点を下回る結果にショックを受けたことを覚えています。
スピーキング基礎力があっても高スコアを取れないことを理解してスコアを伸ばすための勉強法を模索した結果、独学で安定して20点以上をキープしつつベストスコア25点を獲得できました。
本記事で紹介する勉強法は、スピーキングスコアが10点代後半で伸び悩んでいる人が24点超えを目指す上で役立つ内容になっています。ぜひ最後まで読んでみてください!
この記事の著者:ゆう
日本生まれ日本育ちの社会人、にゃんこ先生の元生徒です。学生時代に英語学習に打ち込むも成果を出せず、入社時点のTOEICは480点でした。今までのやり方を見直して効率性の高い学習方法を追求した結果、TOEIC895点・TOEFL103点を獲得。海外駐在を経て現在も海外に携わる仕事をしています。
TOEFL iBT スピーキングテストの概要

問題形式・所要時間
TOEFLスピーキングテストは全4問の構成。試験時間は準備時間と回答時間を合わせて約17分です。
4つの問題はIndependent task と Integrated task に分類されます。
Independent task
身近なトピックに対する自分の考えとその理由を述べます。
準備時間は15秒、回答時間は45秒。全4問中1問目がIndependent Taskに該当します。
Integrated task
キャンパス内の会話や講義を聞きつつ関連する文章にも目を通して、トピックの内容を要約して説明します。
準備時間は20〜30秒、回答時間は60秒。全4問中2〜4問目がIntegrated taskに該当します。


評価項目
TOEFLスピーキングのスコアは、以下4項目の評価で決まります。
評価項目を正しく理解することが高スコア獲得への第一歩です。
- General Description:質問に対して適切かつ十分な回答ができているか
- Delivery:途切れることなく正しい発音とリズムで話せているか
- Language use:正しい単語や文法を表現豊かに使えているか
- Topic Development:回答の「主張→理由→具体例」の流れが論理的になっているか
TOEFLスピーキングで高スコアを安定して出す対策法

冒頭でもお伝えした通り、スピーキング基礎力がある=TOEFLで高スコアが取れるわけではありません。
限られた時間の中で自分の考えを整理したり読み聞きとった内容を正確に要約して、回答時間を意識しながら相手が聞きとりやすい話し方で説明するスキルが求められます。
上記スキルは一朝一夕で簡単に習得できるものではありません。
しかし、正しいやり方で毎日学習を継続すれば誰でも身につけることができます。
本章では、安定して高スコアを獲得するための正しい勉強法を解説します。
STEP1 本番と同じ環境で力試し
TOEFLスコアを伸ばすためにはTOEFLの問題形式に慣れておく必要があります。
TOEFL参考書や対策本を使って実際に問題を解いてみましょう。
私が当時使っていた教材は中国TPOです。

中国TPOサイトにはTOEFLの過去問が40回分以上収録されていて、全て無料で受けることができます。
また、テスト画面もTOEFL本番と非常によく似ているため、より本番を意識して取り組めるはずです。
問題を解く際は、以下3点を守って本番と同じ環境を意識して取り組んでください。
- 準備時間と回答時間を厳守する
- Task1からTask4まで通して回答する
- 自分の声を録音しておく
STEP2 録音を聴いて自分の弱点を認識
力試しが終わったら、録音した回答を聞いて自分の弱点を把握します。
下記のTOEFL採点基準を踏まえて自己評価してください。
今後スコアが伸びる可能性があるのは、現時点で評価が低い項目です。
- General Description:回答が質問の内容とズレていないか?必要な情報を取れているか?制限時間の2〜3秒前を目安に回答できているか?
- Delivery:声が小さい/抑揚がない/早口などで聞きとりにくくないか?「あー」「えー」などつなぎ言葉を多用していないか?
- Language use:同じような基礎的な表現や言い回しばかり使っていないか?
- Topic Development:他人が回答の内容を聞いて納得できる説明になっているか?「主張→理由→具体例」の流れで説明できているか?
STEP3 時間をかけて解答案を作る
問題を繰り返し読み聞き返して構わないので、たっぷり時間をかけて自分なりに完璧な解答案を作ります。
このとき、先程の評価項目を全て満たすことを心がけてください。
しかし、General DescriptionとTopic developmentなど評価基準を満たしているか判断しにくい項目もあると思います。
そんなときは、自分の回答を日本語に翻訳して読み返してみましょう。
日本語で質問と回答を通し読みすることで、英語では気づかなかった質問と回答のズレや説明が伝わりにくい部分が見えてきます。
家族や友人に設問と回答を見てもらい、わかりにくい表現がないかアドバイスをもらうのも効果的です。
設問と回答の内容を事前に日本語訳しておけば、気軽にお願いできるでしょう。
STEP4 解答案を繰り返し音読
完璧な回答案を作ったら、各設問の回答時間を守って何度も声に出して読み上げましょう。
目安として、原稿を読まなくてもスラスラ発話できるまで続けてください。
1日の学習で完璧に回答案を覚える必要はなく、毎日コツコツと音読を継続することが大切です。
毎日繰り返し音読することで、論理的な説明の型や適切な文法表現・言い回し、回答時間通りに説明する感覚を体得できます。
ただし、解答案を丸暗記して何も考えずに機械的に音読を繰り返すことは避けてください。
Taskごとの設問に対する論理的な説明の構成や、理想的な回答を作るうえで読み聞きとるべき情報を意識しながら音読することで、試験本番でも必要な情報を網羅した適切な説明が自然と口から出てくるようになります。
STEP5 力試しの問題に再挑戦

上記4ステップが完了したら、もう一度Task1から通して同じ問題を解いてみましょう。
力試しと同じく本番と同じ環境で取り組むことを忘れないでください。
録音した回答が4つの評価項目を全てクリアしていれば合格です。
自己評価で合格ラインに届かなかったTaskに関しては、ステップ4に戻って音読を繰り返してから再度チャレンジしましょう。

TOEFLスピーキングで25点をとった点数を伸ばす5つのコツ

前章ではスピーキングスコアが20点を下回らなくなる勉強法を紹介しました。
しかしTOEFL100点以上を目指す人は、一般的にスピーキングで23点以上をキープしておく必要があります。
そこで本章では、試験本番でさらに3〜4点スコアを伸ばすための攻略法を紹介します。
汎用性のある話のネタを用意する
Task1ではランダムに出題されるトピックに対して、自分の主張を理由を添えて説明します。
TOEFLは英語力を評価する試験なので、理由は多少強引なこじつけでも事実と異なる話でも問題ありません。
しかし、慣れないうちはトピックに関連しそうな過去の実体験から適切な理由を探そうとして、時間をかけすぎてしまう人も多いのではないでしょうか。
そこでオススメしたいのが、あらかじめ話のネタを決めておくことです。もちろん自分が実際に経験したことである必要はありません。
私は「親との思い出」「友人との交友関係」を話のネタとして使っていました。
具体的なネタの活用方法は、以下の例を参照してください。
(設問)あなたにとって大切な本は?
(回答案)ハリーポッターの小説。理由は「父親から初めてもらったプレゼントだった」「この小説をきっかけに共通の趣味を持つ新しい友人を作ることができた」。
(設問)生徒が学校に携帯電話を持ち込むことに賛成or反対?
(回答案)賛成。理由は「下校時に親に電話することで家に帰ってすぐに温かい夕飯を食べられた」「他クラスの人とも学校内でこまめに連絡を取りあえるので交友関係が広がる」。
(設問)海外の友人があなたの国を訪れる際にどこに連れて行く?
(回答案)東京ディズニーランド。理由は「小さい頃に両親が連れて行ってくれて楽しかった思い出がある」「アトラクションの長い待ち時間も友人と話をするいい機会として使える」。
Task別のテンプレートを用意する
スピーキングテストには指定された回答フォーマットはありません。説明の流れや構成は受験者一人ひとりが決めます。
しかしスピーキングが苦手な方にとって、読み聞きとった内容をほんの10数秒の準備時間で論理的な構成に整理するのは簡単な作業ではありません。
そこでオススメしたいのが、Taskごとにテンプレートを用意しておくことです。
テンプレートを活用すると以下の効果が期待できます。
- 意識しなくても論理的な構成で説明ができる
- 設問から読み聞きとるべきポイントが明確になる
- 言葉に詰まることが少なくなる
ご参考までに、私が当時使っていたTaskごとのテンプレートを紹介します。
ただし、過度にテンプレートに縛られる必要はありません。
回答途中で時間内に収まらないと感じた場合など、テンプレート内の一部フレーズを省略するなど柔軟に対応してください。
Task1
Task1では、あるトピックに対するあなたの考え方を問われます。
Task1の問いへの回答案として、まずは自分の主張や考えを明示してください。
続けてその考え方を持った理由とその具体例を順に述べていきます。
テンプレートでは2つの理由と具体例を挙げていますが、状況に応じて1つに減らしても問題ありません。
In my view, (自分の主張) for two reasons.
First of all, (理由1). For example, (具体例1).
Also, (理由2). For instance, (具体例2).
That’s why I feel this way.
Task2
Task2では、画面に表示される記事を読んだ後にその記事に関する学生2人の会話を聞いて、どちらか一人の同記事に対する意見とその理由を問われます。
Task2の問いへの回答案として、まずは話のテーマとなる記事の主旨を簡潔に述べてから、対象者が賛成or反対どちらの意見を持っているのかを明示してください。
続けてその意見を持った理由と具体例(2つのケースが多いです)を二人の会話の中から聞きだし、それぞれ説明していきましょう。
The reading article states that (記事の主旨). The man/woman agrees/disagrees with the announcement for two reasons.
To begin with, he/she mentions that (賛成/反対を主張する1つ目の理由と具体例).
Secondly, he/she points out that (賛成/反対を主張する2つ目の理由と具体例).
That’s why he/she has a positive/negative view toward the announcement.
Task3
Task3では、画面に表示されるとある授業のテキストを読んだ後にそのテキストに関連する教授の講義を聞いて、内容を要約して説明するよう求められます。
Task3の問いへの回答案として、まずはテキストに記載されているトピックの概要を簡潔かつ明確に説明してください。
続いて教授が同トピックに関して具体例を用いて講義している内容を整理してまとめましょう。
このとき、リスニング内容を全て盛り込む必要はありません。聞きとれた内容をもとに制限時間内でトピックを深ぼることができればOKです。
The reading article is about (テキストの主要トピック), which the passage defines as (テキスト内の主要トピックに関する説明). The professor provides an example of (テキストの主要トピック) to illustrate it.
He/She mentions that (テキストの主要トピックに対する話し手の具体的な説明)
That’s how the example illustrates it.
Task4
Task4では、あるトピックに関する教授の講義を聞いて、教授が説明に使った具体例を含めた講義内容を要約して説明するよう求められます。
Task4の問いへの回答案として、まずは講義で取り扱っているトピックの概要を簡潔かつ明確に説明してください。
続いて教授が講義内で紹介している同トピックに関する具体例(2つのケースが多いです)とその詳細を整理してまとめましょう。
The professor is talking about (スピーチの主要トピック), and he/she describes two types of ways in the lecture.
The first type is (1つ目のトピック). He/She provides an example of (1つ目のトピックの例) to illustrate it. He/She states (1つ目の例の具体的な説明).
The second type is (2つ目のトピック). He/She provides an example of (2つ目のトピックの例) to illustrate it. He/She mentions (2つ目の例の具体的な説明).
That’s how the professor explains it.
効率的にメモを取る

スピーキングで高スコアを獲得するには、必要な情報を的確に抽出して回答に盛り込む必要があります。
必要な情報の抜け漏れを防ぐために、読み聞きとった内容をその場でメモに控えておくことをおすすめします。
以下2点を押さえておくと効率的に必要な情報を押さえたメモを準備できます。
- 各Taskのテンプレート空欄部分の情報に絞ってメモをとる
- 略語を活用する
ご参考までに、私が愛用していた略語を紹介します。ただし、略語を知っているだけでは試験本番で略語を使いこなすことはできません。
毎日のスピーキング学習に略語を使ったメモとり練習を取り入れて継続することで、頭で考えなくても自然と手が動いて使いこなせるようになります。
- 「↑」:増える、大きくなる、広がる、改善する、上昇する
- 「↓」:減る、小さくなる、縮まる、悪化する、下降する
- 「=」:一致する、同じ、関係する
- 「≠」:異なる、反対、関係ない
- 「∵」:理由、原因
- 「> & <」:大小関係
- 「w/ & w/o」:with & withoutの略
- 「M & F」:Male & Femaleの略
- 「e.g.」:for exampleの略
- 「i.o.」;in other wordsの略


ネイティブ英語から汎用性のあるフレーズを借りる
Language use項目で高評価を獲得するためには、自然な英語フレーズや英単語を用いて回答する必要があります。
しかし、私たち日本人がネイティブの言い回しを自力で考え出すのは容易ではありません。
そこでオススメしたいのが、ネイティブが書いた英文から汎用性のあるフレーズを借りてきて、試験本番で使いこなせるように頭の中でストックしておくことです。
ご参考までに、私が当時使い回していた英語フレーズを紹介します。
- when it comes to A:Aのことになると
- it has a positive/negative impact on A:Aに良い/悪い影響を与える
- there is no doubt that S V:SVということは疑いの余地がない
- in a timely/efficient manner: 適時に/効率的に
- play a key role in A: Aにおいて重要な役割を果たす
- have a habit of doing:〜する習慣がある
- Without A, I could not have done:Aなしでは私は〜できなかっただろう。
こちらのURL先のWebサイトでは、TOEFLライティングのサンプル回答を多数収録しています。
ライティング評価項目にも表現バリエーションの豊富さがあり、サンプル回答でも多種多様なフレーズが使われているため、汎用性のあるフレーズを借りてくる場所としておすすめです。
採点官が聞きとりやすい話し方を意識する

スピーキングの採点では、採点官が受験者一人ひとりの回答音声を聞いてスコア付けをしています。
質問に対して適切かつ論理的に回答できていたとしても、採点官が聞きとりにくい話し方をしてしまうと正しく内容を評価してくれません。
つまり回答内容を充実させるだけでなく、採点官の立場に立って聞きとりやすい話し方を意識することもスコアを伸ばすうえで重要なポイントなのです。
「私は発音が上手じゃないから高スコアは取れない‥」と落ち込む人がいるかもしれませんが、発音があまり上手ではなくても高スコアは十分狙えます。
そう断言できる理由は、私自身がお世辞にも発音がきれいではないのに25点を取れたからです。
採点官が聞きとりにくいと感じるのは、以下3点に該当する話し方です。
- 声が小さい
- 抑揚がなく単調
- 早口
裏を返すと「大きな声で」「抑揚をつけて」「ゆっくりと」話せば、発音があまり上手ではなくても採点官はあなたの英語をきちんと聞きとってくれます。
特に注意してほしい点として、試験本番は緊張からいつもより早いペースで話してしまいがちです。
ゆっくりすぎると感じるテンポで話すとちょうどいいスピードになるでしょう。


まとめ
本記事では、TOEFLスピーキングテストで安定して高スコアを獲得するための正しい勉強法と5つのコツを紹介しました。
TOEFL受験をしている多くの人が、海外留学など将来に向けた目標を達成するために、日々忙しい中で時間を捻出して勉強に取り組んでいると思います。
今回紹介した勉強法が、一人でも多くの方がスコアアップと目標の達成に貢献できることを祈っています。頑張ってください!





