初めまして、現在大学4年生の純ジャパ、しるたの子と申します。
私は日本で生まれ育ちましたが、「人生で一度くらいは海外に挑戦したい、いや、しなければならない!!」と突然思い立ち、学部3年次に欧州の大学 (※英語普及率がほぼ100%の国で、大学での授業は全て英語)へ約7ヶ月間交換留学をしました。
よく「言葉が全てじゃない (だいじなのはハートだよ)」などと聞きますが、それはきれいごとでした…!やっぱり留学をしたり海外に住む上では、英語や現地語が出来るほどに余計なストレスが減り、勉強や生活に楽しく集中できることを実感しました。
私が本格的に留学を考え出してからは、英語の勉強にはずいぶん手を焼き、回り道もしましたが、とうとうTOEFL100点を超えることができました。
初受験は日本人平均以下の56点、1年後に84点を取得して渡航、7ヶ月の留学を終えた直後に92点(R22, L23, S23, W24)、そして帰国後に主に「受験テクニック」を磨いて101点(R25, L25, S24, W27)を獲得しました。
英語のアドバンテージの全く無い純ジャパとしてTOEFLに挑み、高得点を出さなければならない皆様のために、ぜひとも有益な記事や私の実践した具体策を惜しみなく書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
目次
TOEFLスピーキング概要と対策
得点源にはならないけど、足を引っ張らないくらいは取りたい!
読んだり聞いたりといったインプットは今までの受験勉強で何とかできる純ジャパの英語学習者にとって、TOEFLiBTでいちばんの難関となるのがスピーキングセクション。
他のセクション「読む・聞く・書く」に比べると、「話す」ことに関しては、日常的に英語を使う環境にいなければ、圧倒的なに不慣れだからです。
また、自己採点できるセクションに比べ、客観的に自分の力を図るのが難しい、というのもスピーキングの難点ではないでしょうか。こんな難しいスピーキングを、どうやって攻略するか、今回に記事でお伝えできればと思います。
TOEFLiBTのスピーキングは+26点でGOODの評価となるため、私のスコアはトータルではFair。道のりはまだまだということになります…。)
自分が英語を話しているイメージを、とにかくしまくろう
私自身のことをお話ししますと、純ジャパ留学一切なしの状態で交換留学開始前のスピーキングのスコアは、20点。帰国直後92点が出た際のスピーキングのスコアは23点でした。その次に受けた試験がトータル101点で、スピーキングは24点。
7ヶ月は長いようで意外と短く、日本語のように不自由なく操れるようにはなりませんでした…。
ですので、短期留学のアドバンテージは、「ぺらぺらに話せるようになった」ことではなく、「自分が英語を話すことが、上手くはないけど、特別なことではなくなった」という意識に変わったのが良かったのだと思います。
「自分はできる」という自己暗示は、あなどれないくらい大切です。「日本人だから無理」と思わないで、「日本人だけどできる!」と強く念じてください。なぜ、日本人でも得点が取れるかというと…。
ネイティブみたいに話せなくて、ぜんぜん大丈夫。ETSの評価ポイント
そうなんです。私は、ネイティブスピーカーみたいに話せるわけでは全くありません。ですが、世界中の英語スピーカーの中でも、ネイティブは一握り。
世界各国の人が、さまざまなアクセントで英語を喋っています。ですので、「ネイティブっぽさ」は必要ありません。言葉ですので、相手に伝わることが最も重要です。
私が思うに、ETSの評価ポイントとは…。
1. ゆっくり着実 (>>>>早口)
遅いスピードであっても、設問に対してきちんと答えられていれば評価されます。
2. 細切れでも間違いが少ない (>>>>滑らかだけど言い直しをする)
流暢でも、噛んだり言い直すと点数が下がりました。
3. ゆっくり話して、時間めいっぱい使う!
時間が余るのは、よろしくないそうです。私自身、時間内に言い終えられなかったことがありましたが、なんとそのセクションでGOODを獲得しました。言い切れなかった部分は、もしかしたら回答に必ずしも必要のない内容だったのかもしれません。「時間いっぱい」は大切です。
キーポイント1:嘘をつけるか。1日1題トレーニング。
では、次に、どのように良い回答を答えられるか、そして自分でトレーニングをするのか、ポイントごとにお話ししたいと思います。
TOEFLのスピーキングは4題あり、初めの1題は、ありきたりなトピックに関してです。
日常的な訓練として、「嘘」をペラペラと喋る練習が有効です。日常生活では、さまざまな選択をしなければいけない場面があります。理由なんて、いちいち考えないことが多いかもしれませんが、TOEFLiBTでは、細かく答えなければなりません。
ですので、私は自分の選択について、とっさに理由を2つ言う練習を心の中でしています。
たとえば、私が最近選択しなければならなかった場面。
例1)) これから買い物に行くが、A店ではなくB店に行くと決めた。
それに対する理由)) まず、B店は近い。近いと時間が浮く。浮いた時間でテレビドラマを観れる。次に、B店の店員さんは気さくだ。B店の店員さんと話すと、その日1日晴れやかな気分で過ごせる。お店を選ぶ上で、店員さんの態度は重要な決め手だ。
例2)) 自分のキャリアに直結する無給インターンと、キャリアに関係ない有給インターンがある。
有給インターンを選ぶことに決めた。
それに対する理由)) まず、自分の可能性が広がる。例えば、自分の趣味も、興味が湧かなかった釣りに友人が誘ってくれて始めたらハマった。関係ないと思っていたことに挑戦することで、新たな可能性が見つかる。次に無給インターンはリスクが高い。時間も労力も使い、何も得られない可能性もある。また、ボランティアだと、失敗をしても、責任を持たなくてよい。それよりは対価をもらい、働きたいと思う。
私が最近自分が賛成・反対のどちらの立場かを考えた場面。
例)) 大学図書館では借りていた本を延滞したら、しばらく本を借りれないペナルティがある。このルールに反対する。
それに対する理由)) 第一に、学生の勉学を妨げる。学生にとって、図書館が利用出来ないのは致命的だ。専門書は高額で、市民図書館にない本だって大学にはある。ペナルティのせいでレポートや論文、全てが滞ってしまう。第二に、ペナルティがなくても、学生が期日に返すようにするべき。例えば、次待っている学生がいたらメールして、良心に訴えるほうが効果的ではないか。アカデミックの場として、勉学を妨げるシステムは排除するべき。
などなどです。日常的に2つの中から選ぶということをしていますが、なかなかパッと説明は出来ないものです。口から出まかせでも、相手を説得できる話を即興する力が必要となります。
これはもしかしたら英語力そのもこではないかも知れません。しかしながら、即興力を上げるというのも、TOEFL攻略には重要な一手です。
日常的なトピックに関する出題の実例
例えばオフィシャルガイドにこんな例が載っています。
1 よく出かける場所を一つ挙げ、なぜ重要か理由とともに説明しなさい。
2 一部の学生は幅広い分野のコースから履修する。他の学生は一分野に絞って集中的な勉強に取り組む。あなたならどちらを選ぶか。
私なら、問題1に対し、こう答えたいと思います。
キーポイント2:サインラングエッジ
もしかしたら、もうすでに実践している方も多いかもしれません。これは、本で言えば目次に当たります。
目次を読めば、何がどんな順番で書かれているのかわかりますよね。それを、スピーキングの試験でも使います。聞いている人からすれば、そのような道筋があれば、理解しやすいからです。
1 あなたが何を訊かれたのか明確にする!
もちろん採点者は、設問を知っています。ですが、何も知らない人に説明する気持ちで回答を始めてください。時間稼ぎにもなります。
If I choose one of the two options, A or B ………
2 立場を明確にする!
賛成 or 反対。A案支持 or B案支持。
I will definitely support the A plan.
3 その理由が2つ(か3つ)あるんですよ、という。
「私はね、漠然と意見を言っているわけではないんですよ、ちゃんと理由があるんですから!」とアピール。
I have two reasons why I would choose A.
4 理由を持ち出して説得。
嘘っぱち力を発揮してください。
5 まとめる
最後に、自分の立場(賛成 or 反対。A案支持 or B案支持) をひと押し。
For all of these reasons, I would choose the A plan.
キーポイント3:同時通訳ごっこのススメ
上記では、スピーキング4題のうち、主に最初の1題への対策を述べてきました。残りの3題は、大学生活および講義や授業内容について「読んで、聞いて、それを要約して話す」という、とてもタフなテストです。
ここでは英語力もさることながら、長い文章や会話やレクチャーから要点を抜き出し、それを再現して見せるという「要約力」が試されます。
私はこのテストを受ける際に、上記のサインラングエッジには留意するのですが、テンプレートを使ったことはありません。どのように要約スキルを上げるのか (それも英語で、そしてお家でお金をかけずに!)、私が自分に課した練習方法をお伝えします。
TOEFLiBTのスピーキングは、一方的に受験者が話すというシステムで、相手との会話ではないですので一人で練習できます。一人でできるスピーキングスキル向上の練習として、「同時通訳ごっこ」をお勧めします。
これは、例えば、講義や会議に参加している時や、ドラマやテレビ番組の会話や、他人の会話など、耳に入った日本語を逐一英語に通訳するという練習方法です。外では頭の中で、家にいる時であれば、口に出します。
これはなんて言うんだろう…ととっさには分からないことも多いですが、その度に辞書を引いてみて下さい!単語だけでなく、文章で検索結果が出てくる英辞郎というアプリがとても良いです。これを続けているうちに語彙も増えるし、会話も上達します。
日本語で聞いた内容を英語にするという訓練を通し、要約力もアップしますので、後半で出題される「読んで聞いて、話す!」というムチャクチャな要求にも、徐々に応えられるようになります。
ぜひ、同時通訳ごっこを日々の勉強に取り入れてみてください。付け焼き刃のテンプレートを覚えるよりも、自分の力で話せるようにすることが、遠回りのように見えてじつは近道ではないでしょうか。