




USCPA(米国公認会計士)に挑戦したいけれど、
「どのくらい勉強時間が必要?」
「社会人だと何年くらいかかる?」
「どの順番で科目を受けるのが効率的?」
こんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
USCPA試験は4科目合格が必要で、合計 1000〜1500時間 の学習が目安とされています。
長期戦に見えますが、全体像を理解し、自分のライフスタイルに合わせて逆算すれば、無理なく合格を狙うことができます。
本記事では、
- 出願から合格までの全体スケジュール
- 1科目あたりの学習時間と合計必要時間
- 社会人・学生・短期集中、それぞれの学習モデル
- 効率的な科目順序とスケジュールの立て方
をわかりやすく整理しました。
目次
USCPA受験全体の流れを押さえる(出願~合格までのステップ)
USCPAはアメリカの公認会計士資格ですが、日本から受験する場合でも大まかな流れは共通しています。
最初に全体像を押さえておくことで、学習スケジュールのイメージが一気に掴みやすくなります。
出願準備(学歴評価・州選び・NTS取得)
学歴評価
USCPA試験を受けるには、大学で一定の単位(会計・ビジネス科目を含む)が必要です。
日本の大学卒業者はまず「学歴評価(Educational Evaluation)」を受け、米国基準で必要単位を満たしているか確認します。
州選び
USCPAは州ごとの制度で運営されており、受験資格やライセンス要件が州によって異なります。
日本人に人気のある州(例:グアム、アラスカ、ニューヨークなど)は比較的出願しやすい条件が整っています。
出願・NTS取得
出願が受理されると、試験を受けるための「受験許可証(NTS: Notice to Schedule)」が発行されます。
NTSをもとに、Prometricの受験会場で試験日を予約します。
出願準備は通常2〜4か月かかるため、学習スケジュール全体のスタート地点と考えましょう。

受験(4科目を30か月以内に合格)
USCPA試験は Core 3科目(FAR, AUD, REG)+ Discipline 1科目 の合計4科目で構成されています。
- 受験可能時期:ほぼ通年(随時予約可能)
- 合格基準:各科目75点以上
- 有効期限:最初の合格科目から30か月以内に残りの科目も合格する必要があります。
学習順序としては「FAR → BAR → AUD → REG」がよく紹介されます。
また、科目間の内容のつながりを意識したセット受験も一般的になってきています。
たとえば「FARの次にBAR」「AUDの次にISC」「REGの次にTCP」といった流れです。
学習時間の目安は1科目あたり200〜300時間。社会人なら 1科目=約3か月ペース → 合計12〜18か月での合格が標準的です。


ライセンス取得(経験要件・CPEなど)
試験合格だけでは「USCPA」になれません。合格後はライセンス登録(License Application)が必要です。
- 実務経験要件:多くの州では1〜2年、USCPAの監督下で会計・監査実務を経験する必要があります。
- 倫理試験(Ethics Exam):州によっては追加で合格が必要。
- CPE(継続教育):ライセンス取得後も定期的に研修を受け、単位を積み重ねることが求められます。
ここまで終えて初めて「正式なUSCPA」として名乗れる状態になります。
USCPA学習スケジュールの立て方の基本
USCPA合格までに必要な学習時間は、合計1000〜1500時間が目安です。
1科目ごとに区切って考えると計画が立てやすく、自分のライフスタイルに合わせたスケジュールを描くことができます。
1科目に必要な学習時間の目安(200〜300時間)
一般的には「1科目150〜200時間」と言われることもありますが、実際に合格者の声や予備校のデータを見ると、200〜300時間を見込む方が現実的です。
- FAR(財務会計):250〜350時間(最もボリューム大)
- AUD(監査):200〜250時間
- REG(税務・商法):200〜250時間
- Discipline(選択科目):150〜200時間
合計すると 1000〜1500時間 が必要になります。特にFARは「最初の山」となるため、余裕をもった時間配分をおすすめします。

働きながら合格する人の平均ペース(12〜18か月)
社会人の場合、平日は1〜2時間、休日にまとまった学習時間を確保し、週15〜20時間を積み上げていくスタイルが主流です。
- 1科目:2.5〜3か月(200〜250時間)
- 全4科目:12〜18か月
- 総学習時間:1000〜1200時間程度
仕事の繁忙期などを考慮し、余裕を持った18か月プランを立てるのが安心です。



学生や専念型なら6〜12か月も可能
学生や受験専念型であれば、平日もまとまった時間を取れるため、週30時間以上の学習が可能です。
- 1科目:1.5〜2か月(200〜250時間)
- 全4科目:6〜12か月
- 総学習時間:1200〜1500時間
短期間で集中的に進めることで合格スピードは速くなりますが、消化不良やモチベーション低下のリスクもあるため、演習と復習のバランスを重視しましょう。
USCPA科目ごとの学習順序と理由
USCPA試験の4科目は、それぞれ特徴や学習ボリュームが異なります。
効率よく合格するには「どの科目から始めるか」「どういう順序で並べるか」を意識することが非常に重要です。
FARを最初にやるべき理由(基礎・ボリューム)
会計知識の土台になる科目
FAR(Financial Accounting and Reporting)は財務会計の集大成であり、仕訳や財務諸表に関する理解は後続のAUDやREGを学ぶ際の基礎になります。
最もボリュームが大きい科目
目安は250〜350時間。合計1000〜1500時間のうち最も大きなウェイトを占めます。
最初にしっかり腰を据えて取り組むことで、その後の科目がぐっと学びやすくなります。


科目間のつながりを活かす学習順序
FARを終えたあと、最近は科目間の親和性を意識してセットで受験するスタイルが一般的になっています。
例:
- FAR → BAR → AUD → REG
- FAR → AUD → ISC → REG
- FAR → AUD → REG → TCP
- FAR → BAR(会計基礎からビジネス分析へ発展)
- AUD → ISC(監査とシステムコントロールの連動)
- REG → TCP(基礎税務からの発展)
こうした流れを取ることで、学習の重複が減り、知識が有機的につながって定着しやすくなります。


生活スタイル別のUSCPAスケジュールモデル
USCPA合格にはおよそ1000〜1500時間の学習が必要です。
その時間をどう分割して日々の生活に組み込むかは、人によって大きく変わります。ここでは代表的な3つのモデルを紹介します。
社会人モデル(週15〜20時間 → 1科目3か月)
仕事と並行して学習する場合は、平日のスキマ時間と休日をうまく活用するのがポイントです。
- 1科目:200〜250時間 → 約3か月
- 全4科目:12〜18か月
曜日 | 学習時間 | 内容の例 |
平日(月〜金) | 各1.5時間 | 通勤時間で講義動画、夜にMCQ30問演習 |
土曜日 | 5時間 | 模試形式の演習+弱点復習 |
日曜日 | 3時間 | 前週のまとめ+次週の予習 |
合計 | 約18時間/週 | 1科目を3か月でクリア |
通勤+休日学習の組み合わせで継続性を確保するのがコツ。


集中モデル(週30時間 → 半年で4科目)
授業以外の時間を使える学生や、受験専念できる人は一気に進めることが可能です。
- 1科目:200〜250時間 → 1.5〜2か月
- 全4科目:6〜8か月(最短半年で合格も可能)
曜日 | 学習時間 | 内容の例 |
平日(月〜金) | 各4時間 | 午前:講義・テキスト、午後:問題演習 |
土曜日 | 6時間 | 模試+総復習 |
日曜日 | 4時間 | 苦手分野の克服・次科目の準備 |
合計 | 約30時間/週 | 半年〜8か月で全科目合格ペース |
短期集中で知識を固めるため、演習を多めに組み込むのがポイント。


学習スケジュールを守るための工夫
USCPA合格のカギは「計画通りに学習を継続すること」。
どんなに優れたスケジュールを立てても、日常生活の中で守れなければ意味がありません。ここでは実際の合格者が取り入れている工夫を紹介します。
通勤・スキマ時間の活用(動画・アプリ)
通勤中はインプットに集中
講義動画や音声教材を移動時間に視聴することで、1日1時間前後の学習を積み増すことができます。
スマホアプリで演習
単語暗記やMCQ(選択問題)の復習をスマホで繰り返すと、細切れ時間も有効活用できます。
アウトプットとの組み合わせ
平日の夜は演習中心、通勤時間はインプット、と役割を分けると効率が上がります。
「机に座る時間=勉強時間」と考えず、スキマ時間を積み重ねる意識が大切です。



模試・演習を計画に組み込むタイミング
USCPA合格に直結するのは、テキストや講義を読むインプットではなく、問題演習というアウトプットです。
意識して インプット2:アウトプット8 の比率を目指しましょう。
学習序盤から演習を組み込む
インプットだけで終わらせず、最初の段階からMCQ(選択問題)に触れることが大切です。理解が浅くても、問題を解くことで「何がわからないか」が明確になります。
学習後半は徹底的にアウトプット
例:1科目200時間なら、最初の40〜60時間はインプットを中心にしつつ軽く演習、残りの 150時間以上は演習と模試に集中。
演習リズムの例
平日:30問程度で毎日アウトプット習慣を作る
休日:数百問をまとめて解き、弱点分析と復習
「覚える → 解く →間違える →直す」のサイクルを高速で回すことが、合格の最短ルートです。



試験予約・受験スケジュールの立て方のヒント
受験日程は通年で柔軟に選べる
USCPAは基本的に通年で受験可能です。
つまり、公認会計士試験や簿記試験のように「年に数回のチャンスしかない」という制約はありません。
ポイントは「勉強が終わってから予約する」ではなく、まず受験日を決めてから逆算すること。
試験日を決めると、それが学習の強制力になり、だらだらと勉強を延ばすリスクを防げます。


30か月ルールから逆算した計画の立て方
USCPAには「最初に合格した科目から30か月以内に残りも合格する」というルールがあります。
ただし、30か月をフルに使うと学習のリズムが崩れやすいため、実際には18か月程度で全科目を終えるイメージで計画するのが理想的です。
- FARを6月に受験 → 制度上は30か月後の12月までに全科目合格
- ただし「1科目=3か月ペース → 合計12〜18か月で完走」を目標にすると、集中力を維持しやすい
- 仮に科目落ちが出ても、残りの期間でリカバリー可能
「最初の科目の合格日=タイマーがスタートする日」。
ここを意識しつつ、18か月完走を狙い、30か月を保険とするのが現実的な戦略です。
完璧でなくても受験していく姿勢が大事
USCPAの合格率はおおむね50%前後。
つまり「受ければ半分は通る試験」であり、完璧を目指して延々と勉強を続けるよりも、試験日を決めて挑戦する方が圧倒的に合理的です。
- 「あと1か月やれば…」と伸ばすより、まずは受験して感覚を掴む
- 本番の緊張感で気づける弱点が、次科目以降の勉強効率を上げる
- 1/3に入れる努力を続ければ、必ずどこかで合格に届く
“完璧主義ではなく挑戦主義”が、スケジュールを守り切るための最大のコツです。


まとめ|「全体像+自分専用スケジュール」を描こう
USCPA合格までには 1000〜1500時間 の学習が必要です。
FARを基盤に据えて順序立てて進める「王道の流れ」はありますが、最終的に重要なのは 自分の生活に合った学習スケジュールを描けるかどうか です。
- 全体像を理解すること:出願 → 受験 → 合格までのプロセスを時系列で押さえる
- 学習時間を見積もること:1科目200〜300時間を目安に、合計1000〜1500時間をどう積み上げるかを考える
- 自分専用の逆算スケジュールを作ること:社会人なら週15〜20hで12〜18か月、学生なら週30hで半年〜1年、短期集中なら3〜6か月
合格への近道は「自分のライフスタイルに合わせて逆算し、現実的に続けられる計画を立てること」です。
完璧を目指す必要はありません。受験日を決めて、そこに向けて積み上げていけば、着実に合格に近づいていきます。


