




USCPA(米国公認会計士)試験は、独学で挑戦できるのか?
結論から言うと、日本人にとって独学はかなりハードルが高く、基本的にはおすすめできません。
- 英語力(専門用語レベル)
- 単位要件(出願資格)
- 試験制度の複雑さと頻繁な変更
この三重の壁を一人で乗り越えるのは、想像以上にリスクと負担が大きいからです。
この記事では、
- なぜ独学が難しいのか
- 独学できる人の条件
- 独学におすすめの教材
- 合格に近づくための現実的な戦略
について、詳しく解説していきます。
目次
USCPAは独学で合格できる?【結論:基本おすすめしない】
独学の成功例は一部。日本人にとってはリスクが大きい
USCPA(米国公認会計士)試験は、独学で合格することが絶対に不可能というわけではありません。
実際に、英語力が高く、もともと会計知識があった一部の人が独学で短期間に合格した例もあります。
ただし、これは極めてレアケースです。
特に日本人の場合、
- 英語力(アカデミック+ビジネスレベル)
- 試験制度の複雑さ(科目改定や受験要件の変化)
- 単位要件(大学単位不足による追加履修)
という三重苦に直面するため、独学は想像以上にリスクが高い選択肢となります。
実際によくある失敗例として、
- 単位要件を正しく満たせていないことに後から気づき、出願すらできなかった
- 自己流で学習を進めた結果、試験範囲をカバーしきれずスコアが伸びなかった
- 試験制度改定(例:CPA Evolution)を見落とし、旧試験対策のまま無駄な勉強をしてしまった
こうしたケースが後を絶ちません。
結局、途中で諦めて予備校に切り替えたり、独学で失敗して二重のコストを払うことになる人が非常に多いのです。

英語力・試験制度・単位要件の壁
日本人にとってUSCPA独学が難しい理由は、大きく3つあります。
- 英語力の壁
試験はすべて英語。ビジネス・会計・法律の専門用語を英語で理解する必要があり、英語読解力が弱いと致命的。
- 試験制度の複雑さ
試験科目ごとに内容が異なり、近年は試験制度も大きく改定(例:CPA Evolution)。常に最新情報をキャッチしながら対策を進めなければならない。
- 単位要件のクリアが必要
受験資格として特定の単位(会計・ビジネス関連科目)が必要。日本の大学卒業だけでは足りず、単位取得のために別途講座を受講するケースが多い。
この「単位取得サポート」だけでも、独学では非常に難易度が高いのが実情です。


独学が向いているごく一部の人とは?
それでも、独学でUSCPAに挑戦して成功できるのは、ごく限られた一部の人だけです。
具体的には、次のような条件をすべて満たす人が対象になります。
条件 | 内容 |
英語力 | TOEFL iBT 100以上、英語で会計・法律を学べる |
単位要件 | 必要単位をすでに取得済み |
情報収集力 | CPA Evolution等の試験変更に自力で対応 |
自己管理力 | 独学でも1年以上学習継続できる |
これらすべてに当てはまる人であれば、独学でも勝機はあります。
ですが、現実には「独学できるスペックの人」はかなり限られているのが正直なところです。
そのため、一般的な日本人受験生には「最初から予備校を活用して、最短ルートで突破を目指す」方が、結果的に確実かつコスパも良いと言えるでしょう。


なぜ日本人はUSCPA独学が難しいのか?
USCPAは世界中で受験できる資格ですが、日本人にとって独学での合格が特に難しい理由は次の3つに集約されます。
① 単位要件(学歴条件)を満たすために予備校サポートが必要
USCPAの出願には、「会計単位・ビジネス単位」を一定数取得していることが必須です。
しかし、日本の一般的な大学(特に文系学部)では、この単位要件を満たせないケースが多いです。
独学だと、この単位不足に気づかないまま出願できず時間を無駄にすることも。
その点、日本のUSCPA予備校は「提携オンライン大学で単位履修+出願サポート」をセットで提供しているため、最短ルートで出願資格を整えられます。
② 英語で会計・法律を学ぶハードル
試験問題は当然すべて英語、しかも内容は米国基準の会計・監査・税法・ビジネス法。
たとえTOEIC高得点者でも、「英語+専門知識」の二重負荷に苦戦する人がほとんどです。
特に初学者は「問題文の英語以前に、会計用語やアメリカ独自ルールを理解できない」という壁に直面します。
予備校では、「日本語による要点解説+英語原文」という形で段階的に学べるため、独学よりも格段に効率よく学習できるのです。


③ 試験制度が複雑&変更が多い
USCPA試験は、州ごとに出願基準も違えば、試験内容も数年おきにアップデートされます(例:CPA Evolution 2024)。
これらの変更情報はほぼ英語でしか発信されず、自力で情報収集し、出願・試験戦略を更新するのは想像以上に負担が大きいです。
予備校では、試験制度や受験州選びもまとめてサポートしてくれるため、「英語で最新情報を追い続ける負担」を大幅に減らせます。

USCPA独学向けおすすめテキスト・教材
独学でUSCPAを目指すなら、教材選びがすべてを左右します。
ここでは、独学者に人気のある教材と選び方のポイントを紹介します。
独学者に人気の教材まとめ
代表的なUSCPA試験対策教材は以下の通りです。
教材名 | 特徴 | 向いている人 |
Becker CPA Review | 世界シェアNo.1。最新試験傾向に強い | 王道派・確実に受かりたい人 |
Gleim CPA Review | 問題数豊富、コスパ良し | とにかく演習量をこなしたい人 |
UWorld CPA Review | 楽しく学べる講義スタイル | モチベーション維持重視派 |
特にBeckerは、試験問題作成団体(AICPA)とも関係が深く、最新傾向に最も強いとされています。
まずはBecker一択で検討→必要に応じてGleimやUWorldを組み合わせるのが無難な戦略です。


日本語教材 vs 英語教材|どちらを使うべき?
独学する上で、日本語教材と英語教材のどちらを使うかは大きな悩みどころ。
それぞれのメリット・デメリットをまとめると、次のようになります。
項目 | 日本語教材 | 英語教材 |
理解のしやすさ | ◎ 初学者向けに整理されている | △ 英語慣れが必要 |
最新情報対応 | △ 遅い場合あり | ◎ 最新試験傾向に即対応 |
本試験対応力 | △ 英語に弱くなりがち | ◎ 本番に直結 |
入手性 | △ 中古が中心で要注意 | ◎ オンライン購入可 |
初期理解は日本語教材+演習は英語教材というハイブリッド運用も効果的です。


教材を選ぶ時の注意点
独学者にとって、教材選びは「合否を左右する最初の分かれ道」です。
甘く考えると危険なので、次の点をしっかり押さえておきましょう。
- 必ず最新版を選ぶ
USCPAは試験制度や出題範囲が頻繁に改訂される。数年前の教材では対応できないリスクがある。
- 日本語教材には要注意
市販の日本語教材(例:TACやAbitus出版)は基本的に中古市場しか流通しておらず、内容が古い場合がある。
最新版の英語教材(BeckerやGleim)をメインに使うべき。
- コストとリターンをシビアに考える
Beckerは高額だが、割引キャンペーンや提携校経由購入でディスカウントが可能な場合も。
「安い教材を何冊も買う」より「信頼できる1本に投資」する方が結果的にコスパがいいと思います。


独学 vs 予備校利用|USCPA合格を確実にする戦略
予備校のメリット(日本語教材・単位取得・試験サポート)
USCPA試験に挑戦する日本人にとって、予備校を利用する最大のメリットは次の3つです。
- 日本語教材で効率的に勉強できる
→ 難解な会計・法律用語も日本語解説つき。理解にかかる時間を大幅に短縮できる。 - 単位要件(学歴条件)をクリアできる
→ 予備校経由で会計・ビジネス単位を取得でき、USCPA出願資格を満たせる。 - 試験制度・最新情報のフォロー体制がある
→ 出願要件や試験制度の変更にも迅速に対応。独学では難しい細かい対応もカバーしてくれる。
つまり、「英語・単位・制度変更」という日本人特有の壁を、トータルでサポートしてくれるのが予備校利用の最大の価値です。
おすすめのUSCPA予備校【比較まとめ】
現在、日本でUSCPA対策を提供している代表的な予備校は以下の3校です。
予備校名 | 特徴 | 向いている人 |
Abitus | オンライン強化・講義が体系的。単位取得サポートも強い | 初学者〜社会人。地方や海外在住者にも対応 |
TAC | 通学型・講義の質が高い。対面サポート重視 | 通学できる社会人・独学に不安がある人 |
CPA会計学院 | CPA試験対策に定評あり。比較的新しいが急成長 | 短期集中型、コスパ重視の人 |


【終わりに】USCPA独学は“覚悟”が必要。王道ルートを選ぼう
USCPA試験は、独学で合格することも理論上は可能です。
しかし、特に日本人の場合、英語・単位要件・試験制度という3つの大きな壁が立ちはだかります。
短期で確実に合格を目指すなら、
- 日本語教材で効率よく学び
- 単位要件を確実にクリアし
- 最新の制度変更にも対応できる
予備校サポートを活用するのが、最も現実的で合理的な戦略です。
もちろん、独学に挑戦すること自体は素晴らしいチャレンジ精神です。
ですが「時間」「労力」「情報収集コスト」を考えると、最初から適切な支援を受けるほうが、長期的に見ても自己投資の回収が早いでしょう。
最適な学び方で一歩踏み出していきましょう!


