




海外大学出願では、成績や英語スコア、エッセイに加えて、学校の先生からの推薦状が求められることがあります。
特にアメリカの大学では、Common Appを通じてTeacher RecommendationやCounselor Recommendationを提出するケースが多く、推薦状は、成績表だけでは伝わらない授業中の姿勢、人柄、成長、学校への貢献を伝える大切な書類です。
とはいえ、日本の高校では、海外大学向けの推薦状やCommon Appでの提出に慣れていない先生も少なくありません。
「誰に頼めばいいの?」「いつお願いすればいい?」「先生に何を渡せばいい?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、海外大学の学部出願に必要な推薦状について、推薦者の選び方、先生への依頼方法、渡すべき資料、Common Appでの提出の流れまで、実際に準備を進めるためのポイントをわかりやすく解説します。
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
海外大学出願に必要な推薦状とは?
海外大学出願における推薦状とは、学校の先生やカウンセラーなど、出願者をよく知る大人が、学業面・人柄・成長・大学での可能性について説明する書類です。
日本の大学受験で使われる「調査書」は、成績や出欠などの記録をまとめた書類です。
一方、海外大学の推薦状では、成績表だけでは分からない授業中の姿勢、課題への取り組み方、周囲との関わり方、成長した点などを、先生の視点から伝えます。
たとえば、成績表を見れば「数学で良い成績を取った」ことは分かります。
しかし、その成績を取るまでに、分からない問題をどう復習したのか、授業中にどのような質問をしていたのか、グループワークでどのような役割を果たしたのかまでは分かりません。
推薦状では、こうした数字だけでは見えにくい部分を、先生が具体的なエピソードをもとに説明します。
海外大学では、推薦状を通じて以下のような点が見られます。
- 授業中にどのような姿勢で学んでいたか
- どのような分野に関心を持っていたか
- 課題やレポートにどう取り組んでいたか
- クラスやグループワークでどのように貢献していたか
- 苦手なことや困難にどう向き合ったか
- 周囲にどのような良い影響を与えていたか
- 大学に入学した後も成長していけそうか
推薦状は、ただ「良い生徒です」「真面目です」「優秀です」と褒めてもらうための書類ではありません。
大切なのは、先生が実際に見てきた授業中の様子や、課題への取り組み方、成長した場面を具体的に書いてもらうことです。
そのため、誰に頼むか、先生にどのような情報を渡すか、エッセイや課外活動とどうつなげるかを考えて準備することが大切です。
海外大学出願では推薦状は何通必要?
海外大学出願で必要な推薦状の数は、国、大学、出願システム、専攻によって異なります。
「海外大学出願では必ず2通必要」と決まっているわけではありません。
推薦状が不要な大学もあれば、1通だけ必要な大学、先生から2通以上求められる大学、奨学金出願で別途推薦状が必要になるケースもあります。
一般的な目安は以下の通りです。
| 出願先・制度 | 推薦状の目安 |
|---|---|
| アメリカ大学・Common App | Counselor Recommendation 1通+Teacher Recommendation 1〜2通が多い |
| アメリカ大学・大学個別出願 | 大学ごとの指定による |
| イギリス大学・UCAS | Reference 1通が基本 |
| カナダ・オーストラリア | 大学・専攻によって異なる。推薦状が不要な場合もある |
| 奨学金出願 | 大学出願とは別に推薦状が必要な場合がある |
国や大学によって、出願時に求められる書類や選考方法は大きく異なります。海外大学の入試条件や進学ルートの全体像を知りたい方は、9カ国の入試条件と進学ルートも参考にしてください。
奨学金出願では、大学出願とは別に推薦状や志望理由書が必要になることもあります。
奨学金も視野に入れている方は、海外大学・大学院正規留学の奨学金制度も確認しておきましょう。
大切なのは、志望校ごとに必要な推薦状の種類と通数を確認することです。
同じ国の大学でも、大学や専攻によって求められる書類は変わります。
また、同じ大学でも、一般出願、奨学金出願、Honors Program、特定の専攻への出願で必要書類が変わることがあります。
出願要項に「Optional」と書かれている場合も注意が必要です。
Optionalは「提出しなくても出願できる」という意味ですが、上位大学や奨学金出願では、推薦状を提出することで自分の強みや背景を補足できる場合があります。
ただし、内容の薄い推薦状を無理に追加すると、かえって出願全体の印象が弱くなることもあります。
提出するか迷う場合は、その推薦状が、成績表・エッセイ・活動リストでは伝わらない新しい情報を加えられるかを基準に考えましょう。


Common Appの推薦状の種類
アメリカの大学に出願する場合、Common Appというオンライン出願システムを使うことがあります。
Common Appでは、推薦者の種類がいくつかに分かれています。
特に重要なのが、Counselor Recommendation、Teacher Recommendation、Other Recommenderの違いです。
この違いを理解しておくと、「担任の先生に頼むべきか」「教科担当の先生が必要なのか」「部活の顧問でもよいのか」を整理しやすくなります。
Counselor Recommendationとは?
Counselor Recommendationは、学校全体の文脈で生徒を説明する推薦状です。
アメリカの高校では、スクールカウンセラーが担当することが多いです。
日本の高校には同じ役割の担当者がいないことも多いため、担任の先生、進路指導の先生、学年主任、校長先生などが近い役割を担う場合があります。
Counselor Recommendationでは、1つの授業での様子だけでなく、学校生活全体の中でその生徒がどのような存在だったのかを説明します。
たとえば、以下のような内容です。
- 学校内での生徒の位置づけ
- 成績や履修科目の背景
- 課外活動や学校生活での貢献
- 生徒の興味関心や進路目標
- 家庭事情や学校環境など、必要に応じた補足
- School ReportやTranscriptとの関係
たとえば、日本の高校でAPやIBのような国際カリキュラムがない場合でも、学校の中でどのような科目を選び、どのような成績を取り、どのような活動に取り組んできたのかを説明してもらうことで、大学側が出願者の背景を理解しやすくなります。
また、転校、病気、家庭の事情、学校の制度上履修できなかった科目など、成績表だけでは分かりにくい事情がある場合も、Counselor RecommendationやSchool Reportで補足できることがあります。
Teacher Recommendationとは?
Teacher Recommendationは、授業を担当した先生が、教室内での生徒の姿を伝える推薦状です。
海外大学、特にアメリカの大学では、学部出願でTeacher Recommendationを1〜2通求めることがあります。
Teacher Recommendationでは、先生が授業で実際に見てきたことが大切です。
たとえば、以下のような内容が書かれます。
- 授業中の発言や質問
- 課題への取り組み方
- 知的好奇心
- 考える力や分析力
- 文章力や表現力
- グループワークでの貢献
- 成長した点
- 志望分野とのつながり
たとえば、心理学を学びたい生徒であれば、英語、国語、社会、探究活動などで、人の行動や社会問題に関心を持って考えていたことを先生に書いてもらえるかもしれません。
コンピューターサイエンスや工学を学びたい生徒であれば、数学、物理、情報の授業で、問題への取り組み方、自分で調べて改善する姿勢、論理的に考える力を書いてもらえることがあります。
Teacher Recommendationでは、成績が高いことだけでなく、授業の中でどのように学んでいたかが見られます。
そのため、単に成績が良かった先生ではなく、自分の考え方や成長を具体的に見てくれている先生に依頼することが大切です。
Other Recommenderとは?
Other Recommenderは、大学が認めている場合に提出できる補足的な推薦者です。
Teacher RecommendationやCounselor Recommendationとは別に、学校の先生だけでは伝えきれない側面を補足するために使われることがあります。
たとえば、以下のような人が候補になります。
- 課外活動の顧問
- 研究活動の指導者
- ボランティア先の担当者
- インターン先の上司
- 音楽・美術・スポーツの指導者
ただし、Other Recommenderはあくまで補足です。
Other Recommenderを使う場合は、その人でなければ書けない内容があるかを考えましょう。
たとえば、研究活動で長期間指導を受けた、地域活動でリーダーシップを発揮した、音楽やスポーツで継続的に努力してきたなど、学校の先生だけでは伝えきれない強みがある場合には、補足として有効になることがあります。


推薦状は誰に頼むべき?
推薦状は、肩書きがある人ではなく、あなたのことを具体的に語れる人に依頼することが大切です。
たとえば、校長先生や有名な先生に頼めば有利になると思うかもしれません。
しかし、その先生が普段の授業であなたを見ていなかったり、課題への取り組み方や成長した場面を知らなかったりすると、推薦状の内容は一般的になりやすいです。
海外大学が知りたいのは、「優秀な生徒です」という一文ではなく、どの授業で、どのように考え、どのように努力し、どのように周囲に貢献したのかです。
推薦者を選ぶときは、「その先生は自分について具体的なエピソードを書けるか」を基準に考えましょう。
Teacher Recommendationを頼む先生の選び方
Teacher Recommendationは、授業を担当した先生に書いてもらう推薦状です。
そのため、基本的には、あなたの授業中の様子や課題への取り組み方をよく知っている先生に依頼します。
候補になるのは、以下のような先生です。
- 高2・高3で教わった先生
- 志望分野に近い教科の先生
- 授業中の姿勢や成長を具体的に知っている先生
- 課題、発表、探究活動、プロジェクトなどを見てくれている先生
- 自分の強みを具体例で語れる先生
- 締切やオンライン提出に協力してくれそうな先生
たとえば、心理学や教育学を学びたい場合は、英語、国語、社会、探究活動などで、あなたの考え方や人への関心を見てくれていた先生が候補になります。
ただし、志望分野に近い教科の先生であれば必ず良い、というわけではありません。
たとえば、工学志望でも、数学の先生があなたのことをあまり知らない一方で、英語の先生が探究発表やレポートでの成長をよく知っている場合は、英語の先生の方が良い推薦状を書けることもあります。
教科名だけで決めるのではなく、その先生が、自分の授業中の発言、課題への取り組み、成長した場面を具体的に書けるかを考えて選びましょう。
Teacher Recommendationを2通求められる場合は、文系科目と理系科目の先生を1名ずつ選ぶと、異なる角度から自分の強みを伝えやすくなります。
| 先生のタイプ | 伝えやすい強み |
|---|---|
| 英語 / 国語 / 社会系の先生 | 文章力、議論する力、批判的に考える力、表現力、読解力 |
| 数学 / 理科 / 情報系の先生 | 論理的に考える力、問題解決力、探究力、実験や分析への姿勢 |
ただし、文系・理系のバランスを取るために、ほとんど話したことがない先生に頼む必要はありません。
最も大切なのは、先生があなたのことをよく知っていることです。
担任・校長先生・部活の顧問でもよい?
担任、校長先生、部活の顧問に依頼できるかは、どの種類の推薦状が必要かによって変わります。
担任の先生は、Counselor Recommendationに近い役割を担える場合があります。
特に日本の高校では、アメリカの高校のようなスクールカウンセラーがいないことも多いため、担任、進路指導担当、学年主任などが、学校全体の文脈で推薦状を書くことがあります。
担任の先生には、以下のような内容を書いてもらいやすいです。
- 学校生活全体での様子
- クラスでの役割
- 課外活動や委員会での取り組み
- 成績や履修科目の背景
- 志望理由や進路目標
校長先生は、出願者のことをよく知っている場合や、学校代表としてSchool Reportを出す場合には候補になります。
ただし、普段の授業や学校生活で接点が少ない場合、推薦状の内容は一般的になりやすいです。
「本校の優秀な生徒です」という内容だけでは、大学側にあなた個人の特徴は伝わりにくくなります。
部活の顧問や課外活動の指導者は、Other Recommenderとして有効な場合があります。
たとえば、部活動でリーダーを務めた、長期間ボランティアに取り組んだ、研究活動で指導を受けた、外部コンテストに継続的に挑戦した、という場合です。
ただし、部活の顧問や外部活動の指導者が、Teacher Recommendationの代わりになるとは限りません。
大学が「教科担当の先生からの推薦状」を求めている場合は、原則として授業を担当した先生に依頼する必要があります。
迷った場合は、以下のように整理しましょう。
| 推薦者 | 向いている推薦状 | 注意点 |
|---|---|---|
| 教科担当の先生 | Teacher Recommendation | 授業中の姿勢や学業面を具体的に書ける先生を選ぶ |
| 担任・進路指導担当 | Counselor Recommendation | 学校生活全体や成績の背景を説明しやすい |
| 校長先生 | Counselor Recommendation / School Report | 本人をよく知らない場合、内容が一般的になりやすい |
| 部活の顧問・外部指導者 | Other Recommender | Teacher Recommendationの代わりになるとは限らない |
避けた方がよい推薦者
推薦状では、「誰に頼まない方がよいか」も大切です。
以下のような人は、推薦者として慎重に考えた方がよいです。
- 自分をよく知らない有名人
- 肩書きはあるが、授業や活動での接点が少ない人
- 家族や親戚
- 締切を守るのが難しそうな人
- 内容が「真面目です」「優秀です」だけになりそうな人
- 英語での提出やオンライン提出に強い抵抗がある人
大学が知りたいのは、推薦者の肩書きではなく、あなたがどのような生徒なのかです。
ほとんど話したことがない先生に「本校の優秀な生徒です」と書いてもらうよりも、普段の授業であなたの努力や成長を見ていた先生に、具体的なエピソードを書いてもらう方が伝わりやすくなります。
また、Common Appなどでは、推薦者自身がオンライン上で書類を提出する必要があります。
先生が忙しく、メール確認やオンライン提出が難しそうな場合は、早めに提出方法を説明し、必要に応じて学校側とも相談しておきましょう。


推薦状はいつ・どう依頼するべき?
推薦状は、遅くとも出願締切の1〜2か月前には依頼したいです。
先生は、授業、クラス運営、部活動、学校行事、他の生徒の進路指導など、多くの業務を抱えています。
その中で、海外大学向けの推薦状を準備し、Common Appなどのオンラインシステムで提出するには時間がかかります。
特に、アメリカの大学にEarly ActionやEarly Decisionで出願する場合は、締切が高3の秋に来ることが多いです。
そのため、夏休み前から推薦者候補を考え、高3の夏〜9月上旬までには正式に依頼できると安心です。
推薦状依頼の準備スケジュール
一般的な準備スケジュールは以下の通りです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 高2の冬〜春 | 志望国・出願方式・必要書類を確認する |
| 高2の春〜高3の夏前 | 推薦者候補を考え、先生との関係を作る |
| 高3の夏前 | 依頼する先生を決める |
| 高3の夏〜9月 | 先生に正式に依頼する |
| 出願1〜2か月前 | 志望校リスト、締切、活動リスト、推薦状用の資料を渡す |
| 出願直前 | Common App等で推薦者を招待し、提出状況を確認する |
| 提出後 | お礼を伝える |
推薦状は、出願スケジュール全体の中で早めに準備する必要があります。
主要国ごとの出願時期や準備スケジュールは、海外大学の入試時期&出願スケジュール|主要国別の一覧&準備ガイドで詳しく解説しています。
まずは口頭で相談する
依頼するときは、いきなりCommon Appで先生を招待するのではなく、先に口頭で相談しましょう。
先生からすると、突然システムから英語のメールが届いても、何の書類なのか分からないことがあります。
まずは、授業後や面談の時間に、海外大学出願で推薦状が必要であることを説明します。
口頭で伝える内容は、以下の通りです。
- 海外大学に出願する予定であること
- 出願書類として推薦状が必要であること
- なぜ先生にお願いしたいのか
- 出願締切がいつなのか
- 英語での提出が必要かどうか
- 後日、志望校リストや活動内容をまとめた資料を渡すこと
この段階では、先生にその場ですぐ判断してもらう必要はありません。
まずは相談し、対応できそうか確認しましょう。
メールで正式に依頼する
口頭で前向きな返事をもらえたら、メールで正式に依頼します。
メールにしておくと、締切、提出方法、必要資料などを先生が後から確認しやすくなります。
また、先生が他の先生や進路指導担当に相談する場合にも、情報が整理されている方が進めやすくなります。
メールには以下の内容を入れましょう。
- 依頼を受けていただくことへのお礼
- 出願先や出願予定時期
- 推薦状の締切
- 推薦状の提出方法
- 先生にお願いしたい理由
- 後日渡す資料の内容
- 不明点があればすぐ確認すること
「推薦状を書いてください」だけで終わらせるのではなく、先生が何をすればよいのか分かるように伝えることが大切です。
お世話になっております。〇年〇組の〇〇です。
現在、海外大学への出願を準備しており、出願書類として先生からの推薦状が必要になります。
〇〇先生には、〇〇の授業や〇〇の活動を通して、私の学習姿勢や関心を見ていただいていたため、推薦状をご依頼できないかと思い、ご連絡いたしました。
出願締切は〇月〇日です。後日、志望校リスト、出願締切、活動内容、志望理由、授業で取り組んだ内容などをまとめた資料をお渡しします。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇
先生に資料を渡す
推薦状を依頼したら、先生が具体的に書けるように資料を渡します。
先生はあなたのことを知っていても、志望校、志望専攻、課外活動、受賞歴、エッセイで伝えたいことまですべて把握しているとは限りません。
そのため、以下のような情報をまとめて渡しましょう。
- 志望校リスト
- 出願締切一覧
- 志望専攻とその理由
- 課外活動・受賞歴の一覧
- エッセイで伝える予定のテーマ
- 先生の授業で頑張った課題や発表
- 推薦状で触れてもらえると助かる強み
- Common Appなどの提出方法の説明
これは、先生の代わりに推薦状を書くという意味ではありません。
先生があなたを具体的に思い出し、正確に評価しやすくするための資料です。
たとえば、「リーダーシップを書いてください」とだけ伝えるよりも、「文化祭の企画で意見が割れたときに、メンバーの意見を整理して役割分担を作ったこと」のように、先生が見ていた場面と結びつけて伝える方が書きやすくなります。
Common Appなどで推薦者を招待する
Common Appで出願する場合は、Recommenders and FERPAの画面から、CounselorやTeacherを招待します。
推薦者の名前、メールアドレス、担当科目などを入力すると、先生にCommon Appから招待メールが届きます。
先生はそのメールから推薦者用の画面に入り、推薦状や必要書類を提出します。
招待する前に、必ず以下を伝えておきましょう。
- Common Appから英語の招待メールが届くこと
- 先生側でアカウント登録が必要になる場合があること
- 推薦状は先生側から直接提出すること
- 生徒は原則として推薦状の内容を見ないこと
- 提出状況は出願画面で確認できること
先生に事前連絡をしないまま招待メールを送ると、迷惑メールと間違われたり、何の書類か分からず対応が遅れたりすることがあります。
Common Appに慣れていない先生の場合は、提出手順を簡単にまとめたメモを用意しておくと親切です。
提出状況を確認し、必要に応じてリマインドする
推薦状を依頼した後は、提出状況を確認します。
Common Appなどの出願システムでは、推薦状が提出済みかどうかを確認できる場合があります。
締切が近づいても未提出の場合は、丁寧にリマインドしましょう。
リマインドするときは、催促するような言い方ではなく、締切が近づいていることと、必要なサポートがあれば対応できることを伝えます。
お世話になっております。
先日は海外大学出願の推薦状をご承諾いただき、ありがとうございました。
〇〇大学の推薦状提出期限が〇月〇日に近づいてまいりましたので、念のためご連絡いたしました。
提出方法や必要情報についてご不明点がありましたら、すぐに確認いたします。
ご多忙のところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。
推薦状を提出してもらった後は、必ずお礼を伝えましょう。
先生は通常の業務に加えて、あなたの出願のために時間を使ってくれています。
合否結果が出た後にも報告すると、先生も安心できます。
良い推薦状・弱い推薦状の違い
推薦状は、出せば必ずプラスになるわけではありません。
内容が具体的であれば、成績表やエッセイだけでは伝わらない強みを補足できます。
一方で、内容が抽象的だったり、出願者のことをよく知らない人が書いたりすると、出願書類全体を強くする効果は弱くなります。
良い推薦状と弱い推薦状の違いは、以下のように整理できます。
| 項目 | 良い推薦状 | 弱い推薦状 |
|---|---|---|
| 具体性 | 授業、課題、発表、探究活動などの具体的な場面が書かれている | 「真面目です」「優秀です」など、抽象的な褒め言葉だけで終わっている |
| 学業面 | 成績だけでなく、どのように考え、努力し、成長したかが書かれている | 成績が良いことだけを説明している |
| 先生との接点 | 先生が実際に見た授業中の姿勢、質問、課題への取り組みが書かれている | 推薦者との接点が少なく、誰にでも当てはまる内容になっている |
| 出願内容との一貫性 | 志望専攻、エッセイ、課外活動とつながる強みが補足されている | エッセイや活動内容と関係の薄い話だけで終わっている |
| 成長 | 苦手だったことにどう取り組み、どのように改善したかが書かれている | 最初から優秀だったという説明だけで、変化や努力が見えない |
| 人柄 | 協調性、責任感、周囲への貢献が具体例と一緒に書かれている | 「責任感があります」「人柄が良いです」だけで具体例がない |
弱い推薦状の例
たとえば、弱い推薦状では以下のような表現になりがちです。
授業態度も良く、責任感があります。
将来の活躍が期待されます。
この内容自体が悪いわけではありません。
ただ、これだけでは、大学側はその生徒が実際に何をして、どのように考え、どのように成長したのかを判断できません。
良い推薦状の例
一方で、以下のように具体的な場面が入ると、出願者の強みが伝わりやすくなります。
発表では、統計データだけでなく、移民する側と受け入れる側の両方の視点を調べ、クラス内の議論を深めていました。
発表後の質疑応答でも、自分の意見を押し通すのではなく、クラスメイトの質問を受けて考えを整理し直していました。
良い推薦状にするために、生徒が推薦状の内容をコントロールする必要はありません。
ただし、先生が具体的に書けるように、授業で頑張った課題、発表、探究活動、成長した場面などを事前に共有しておくことは大切です。


日本の高校から海外大学へ出願する場合の注意点
日本の高校から海外大学へ出願する場合、推薦状の内容だけでなく、提出方法でつまずくことがあります。
日本の先生が、海外大学向けの推薦状やCommon Appでの提出に慣れていないことは珍しくありません。
そのため、生徒側は「推薦状をお願いします」と伝えるだけでなく、必要書類、締切、提出方法、先生に届くメールの内容などを整理して説明する必要があります。
先生がCommon Appに慣れていない場合
Common Appを使う場合、生徒が出願画面上で先生を推薦者として招待します。
招待すると、先生のメールアドレス宛にCommon Appからメールが届き、先生はそのメールから推薦者用の画面に入って、必要なフォームや推薦状を提出します。
先生に事前説明をしないまま招待メールを送ると、突然英語のメールが届いたように見えてしまいます。
迷惑メールに入ることもありますし、何の書類か分からず対応が遅れることもあります。
招待する前に、以下の内容を伝えておきましょう。
- 生徒がCommon App上で先生を推薦者として招待すること
- 先生のメールアドレス宛にCommon Appから英語のメールが届くこと
- 先生側でアカウント作成やログインが必要になる場合があること
- 先生が推薦状や必要フォームをオンラインで提出すること
- 原則として、生徒は推薦状の内容を見ない形で提出されること
- 出願画面で提出状況を確認できる場合があること
先生がCommon Appに慣れていない場合は、提出手順を簡単にまとめたメモやスクリーンショットを用意しておくと親切です。
ただし、推薦状の内容そのものは先生が作成・提出するものです。
生徒が先生の代わりにログインして提出することは避けましょう。
英語で推薦状を書けない先生の場合
先生が生徒のことをよく知っていても、英語で推薦状を書くことに不安を感じる場合があります。
その場合は、学校の方針や出願先のルールに沿って、日本語で書いてもらい、英訳をサポートする方法もあります。
対応方法としては、以下のようなものがあります。
- 先生が日本語で推薦状を書き、学校側や外部で英訳する
- 学校の英語科の先生に翻訳や表現確認を相談する
- 外部の翻訳者や出願サポートを利用する
- 先生の評価内容をもとに、英語として自然な表現に整える
- 大学や出願システムのルールに反しない形で進める
ここで大切なのは、生徒が先生の代わりに内容を勝手に作らないことです。
推薦状は、あくまで先生が出願者を評価する書類です。
英訳が必要な場合も、先生が書いた評価内容を正確に反映する必要があります。
表現を整えることと、内容を生徒に都合よく変えることは違います。
不安がある場合は、担任、進路指導担当、英語科の先生、出願サポートなどに相談しながら進めましょう。
生徒が推薦状を見てもよい?
海外大学出願では、推薦状は先生から大学へ直接提出され、生徒が内容を見ない形が一般的です。
Common Appでは、推薦状をあとから閲覧する権利を放棄するかどうかを選ぶ項目があります。これはFERPA waiverと呼ばれます。
基本的には、推薦状の信頼性を保つために、閲覧権を放棄する形で進めることが多いです。
推薦状は、生徒が内容を確認して修正する書類ではありません。
生徒が準備すべきなのは、推薦状そのものではなく、先生が具体的に書きやすくなる材料です。
志望校、志望専攻、活動内容、授業でのエピソード、エッセイで伝えたいテーマなどを整理して先生に渡しましょう。
School Profileが必要になる場合
海外大学、とくにアメリカ大学では、推薦状や成績表とあわせてSchool Profileが求められることがあります。
School Profileとは、学校のカリキュラム、成績の付け方、履修できる科目、学校の特徴などを説明する資料です。
大学側は、成績表だけを見ても、その学校でどれくらい難しい科目を履修していたのか、成績がどのように評価されているのかを判断しにくいことがあります。
School Profileには、以下のような内容が含まれることがあります。
- 学校の基本情報
- カリキュラムの特徴
- 成績評価の仕組み
- 履修できる科目
- AP、IB、A-Levelなどの有無
- 卒業生の進学実績
- クラス順位や成績分布の扱い
日本の高校では、School Profileを用意していない場合もあります。
その場合は、早めに担任の先生や進路指導担当の先生に相談しましょう。
出願直前に必要だと分かると、学校側もすぐには準備できないことがあります。
海外大学出願を考えている場合は、高3になってからではなく、高2の後半から、推薦状、成績表、英文成績証明書、School Profileの準備について学校に相談しておくと安心です。


よくある質問
推薦状は自分で書いてもよいですか?
原則として、推薦状は先生やカウンセラーなど、推薦者が書くものです。
生徒が先生の代わりに推薦状を勝手に作成するものではありません。
ただし、先生が具体的に書きやすいように、活動リスト、授業でのエピソード、志望理由、締切、提出方法を整理して渡すことは有効です。
先生が英語で書くことに不安がある場合は、日本語で評価内容を書いてもらい、その内容をもとに英語の翻訳案やドラフトを用意することもあります。
その場合も、最終的には先生が内容を確認・修正し、先生側から提出してもらいましょう。
推薦状の内容を見せてもらってもよいですか?
海外大学出願では、推薦状は先生から大学へ直接提出され、生徒が内容を見ない形が一般的です。
Common Appでは、推薦状をあとから閲覧する権利を放棄するかどうかを選ぶ項目があります。
基本的には、推薦状の信頼性を保つために、閲覧権を放棄する形で進めることが多いです。
校長先生や部活の顧問に頼んでもよいですか?
校長先生や部活の顧問でも、出願者のことをよく知っていて、具体的なエピソードを書ける場合は有効です。
ただし、大学が教科担当の先生からのTeacher Recommendationを求めている場合、部活の顧問や外部活動の指導者では代用できないことがあります。
肩書きよりも、出願者の学び方や成長を具体的に語れるかを重視しましょう。
推薦状が不要な大学もありますか?
あります。
国や大学によっては、学部出願で推薦状が不要な場合もあります。
ただし、アメリカの大学や奨学金出願では推薦状が重要になることも多いため、必ず志望校ごとの公式サイトで確認しましょう。
推薦状は多めに頼んでおいた方がよいですか?
必要以上に多く頼む必要はありません。
大学が求める通数に合わせて、具体的に書ける先生に依頼しましょう。
似た内容の推薦状を複数出すよりも、出願者の強みを具体的に伝えられる推薦状の方が有効です。
締切に間に合わない場合はどうすればよいですか?
まずは先生に提出状況を確認しましょう。
そのうえで、大学の出願ポータルやAdmission Officeに、推薦状だけ遅れて提出できるか確認します。
ただし、必ず認められるわけではないため、推薦状は出願締切の1〜2か月前には依頼しておくことが大切です。
- 志望校ごとの推薦状の必要通数を確認した
- Teacher / Counselor / Other Recommenderの違いを確認した
- 依頼する先生を決めた
- 先生に口頭で相談した
- 志望校リスト・締切・活動内容をまとめた
- Common Appで推薦者を招待する前に先生へ説明した
- 提出状況を確認し、提出後にお礼を伝えた
海外大学出願を一人で進めるのが不安な方へ
海外大学出願では、推薦状だけでなく、志望校選び、成績・英語スコア、エッセイ、課外活動、奨学金申請まで、全体を見ながら準備することが大切です。
特に推薦状は、誰に依頼するか、先生にどのような情報を渡すか、エッセイや活動内容とどう一貫性を持たせるかによって、出願全体の印象が変わることがあります。
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まとめ:推薦状は先生に丸投げせず、早めに準備しよう
海外大学出願の推薦状は、成績表や英語スコアだけでは伝わらない、授業中の姿勢、考え方、人柄、成長、周囲への貢献を、先生の視点から伝えてもらう書類です。
特に日本の高校から出願する場合、先生がCommon Appや海外大学向けの推薦状に慣れていないこともあります。
そのため、先生にお願いする前に、志望校リスト、締切、提出方法、活動内容、志望理由、授業でのエピソードを整理しておくことが大切です。
推薦状は、生徒が自分で書くものではありません。
しかし、良い推薦状にするための準備は生徒側にもできます。
誰に頼むかを早めに考え、先生が具体的に書きやすい材料を渡し、締切まで余裕を持って進めましょう。
海外大学出願では、推薦状だけでなく、成績、英語スコア、エッセイ、課外活動、奨学金対策まで一貫して準備する必要があります。
何から始めればよいか不安な場合は、出願全体の流れを整理し、自分に必要な準備を早めに確認していきましょう。










