




皆さんTED Talksというサービスをご存じでしょうか?
英語を学ばれている方の中には、名前は聞いたことある!実際に動画を見たことある!という方も多くいらっしゃるかもしれません。
私が初めてTED Talksの存在を知ったのは小学生のころです。
その頃から、英会話教室に通っていたのですが、アメリカ出身の先生から「リスニング練習にとてもいい!」と勧められたのがきっかけです。
それから、時間があるときにちょこちょこと利用しています。
今回の記事では、実際に私がTED Talksを英語学習にどのように利用しているのか、その効果はどのようなものかを徹底解説します!
ぜひ、みなさんもこの記事を参考にして、TED Talksを使ってみてくださいね!
この記事の著者:ソラ
皆様こんにちは!医療系大学院生のソラと申します。幼い頃より英語学習を継続していましたが、大学院入試の際に英語スピーチがあったことをきっかけに、使える英語を本格的に学び始めました!現在、英語論文の執筆にとりかかり始め、アカデミックな英語にも興味を持っています!いつか、ニューヨークに移住してブロードウェイに通う生活をするのが夢です(笑)
目次
TED Talks(テッドトーク)とは?

TED Talksの基本情報

TED Talksは2006年にローンチされたインターネット動画配信サービスです。
TEDとは、Technology Entertainment Designの略で、その名の通り、テクノロジー・エンターテインメント・デザインなどの分野で活躍する著名人がプレゼンテーションを行い、その様子を配信しています。
過去には、
- ジェームズ・ワトソン(DNAの二重螺旋構造の共同発見者、ノーベル生理学・医学賞受賞者)
- ビル・クリントン(元アメリカ合衆国大統領、政治家)
- ジミー・ウェールズ(オンライン百科事典ウィキペディアの共同創設者)
なども講演を行っており、TED Talksでのプレゼンテーションは大きな話題を呼んでいます。
評価ポイント
TED Talksは各方面から高い評価を受けていますが、その理由はプレゼンテーションの内容の濃さと質の高さです。
先ほど挙げたように、その分野の第一人者がプレゼンテーションを行うため、その内容はとても独創的ですし、新たなアイディアを得たり、人生におけるヒントを得ることができたりなど…
お金を払ってでも聞きたいプレゼンテーションが無料で、そして何度も視聴できることが最大の魅力だと思います。
そしてその内容の充実具合は、不思議と英語学習のモチベーションへとつながっているようです。
私はTED Talksの中で”Handspring Puppet Co.: The genius puppetry behind War Horse”という動画がお気に入りです。
これは、ハンドスプリングパペットカンパニーという操り人形を作る会社が登壇したプレゼンテーションで、「戦火の馬」という作品で活躍した馬の操り人形についての内容でした。
この独創性とアイディアに感動して、10回は繰り返し見返したと思います。
すると、いつのまにかプレゼンテーションで使われていた単語や表現が自分でも使えるようになっていたんです!
このようにTED Talksの内容の充実度は、英語学習でも役立ちます!
TED Talksの利用方法

TED Talksが利用できる媒体
では、TED Talksはどこから視聴することができるでしょうか。
TED Talksの主な視聴方法は3つで、公式ホームページ、公式YouTubeチャンネル、公式アプリとなっています。
公式ホームページは、動画だけでなくBOOKやBLOG、NEWSLETTERなどもあります。
なのでよりたくさんのアイディアも求める人は、公式ホームページがおすすめです!

3つの中で私が利用しているのは、主に公式アプリです。
公式アプリには、動画とポッドキャストの視聴ができる機能があります。
コンテンツの充実度でいうと公式ホームページに劣るのに、私がアプリを利用しているのはなぜか。
それは圧倒的に手軽だからです!

ダウンロード先URL | |
Google Play | https://play.google.com/store/apps/details?id=com.ted.android&hl=ja&gl=US |
App Store | https://apps.apple.com/jp/app/ted/id376183339 |
私は主に通学時間や、気分転換、暇つぶしなどでTED Talksを利用しています。
なので思い立ったときに、片手で始められるアプリがベストなんです!
今回の記事では、この公式アプリを中心にご紹介しますね!
TED Talksアプリの使い方・基本操作

まずTED Talksの公式アプリをApple storeやGoogle Play storeなどからダウンロードしましょう。
ダウンロードが完了すると、まず2つの質問に答えなければなりません。
ここでは皆さんの興味がある分野と、TED Talksで得たいものを入力しましょう。


この質問から、数千ものプレゼンテーションから皆さん1人1人にあったプレゼンテーションがピックアップされます。

新作動画から、時事的な話題まで!(この時はPride Monthだったので、その関連動画がまとめてありますね!)
まずはこのトップページから、気になる動画を探してみましょう。
気になる動画が見つかったら、その動画を視聴してみましょう。
ここでポイントですが、タイトルが日本語表記になっているものは日本語字幕がついている動画になります。

英語表記のものにはまだ字幕がついていないので、最初は字幕があるものから視聴することをおすすめします!
それでは、動画を見てみましょう!見たい動画をクリックすると…
このような画面に切り替わります。

ここでは、動画の概要とプレゼンターの紹介文を見ることができます。
動画の再生では、左から「再生速度」「Air play(筆者はiPhoneのため)」「字幕」を調整することができます。

そのほかに、お気に入りのプレゼンテーションをLikeしたり、プレイリストを作ったり、オフラインでも再生できるようにダウンロードしたりできます。
アプリで利用できるもう一つのコンテンツであるポッドキャストも同様に、速度調整ができます。

ただこちらは英語字幕も日本語字幕もないため、かなり上級者向きです。
リスニング力を鍛えたい人や、ネイティブのスピードに慣れたい人は、ぜひチャレンジしてみてください!
TED Talksを英語学習に利用した方がいい理由

ここまで、TED Talksがどのようなものか、またどうやって使うのかについて説明してきました。
ここからは、実際にどのようにして英語学習に取り入れていくのか、どんなメリットがあるのかについてご紹介します!
実際に使われる英語に触れられる
TED Talksを英語学習に使うメリットの一つは、実際に使われる・使える英語が話されている点です。
英語のリスニング問題や、参考書の英語は時にネイティブからすると自然ではない英語であることも多いようです。(How are you? I’m fine, thank you.のような(笑))
TED Talksではそんな心配は無用です!
全て使える英語であり、さらにプレゼンテーションであるので聴衆に伝わるように難解な表現は避けてあります。
私は大学院生で現在英語論文を執筆していますが、その際に一番困ることがどのボキャブラリーを使ったらいいのかということです。
論文では、1つ1つの単語の意味だけでなく、その単語がもつニュアンスにも注意を払う必要があります。
例えば、「意図」という言葉。これを辞書で調べると、agendaやcontemplation、idea、intention、purportなど合計20もの候補が出てきました。
知っている単語から聞いたことがないものまで、どれを選んでいいか正直わかりません。
このようなときに私はTED Talksでも検索をしてみます。
なぜなら、その分野の専門家が使っている単語だと間違いないからです。
TED Talksで私の研究と同じ分野のプレゼンテーションを探していると…

ありました!!!この分野で日本語の「意図」をもっとも適格に表す言葉は“intention”のようです。

このような方法でTED Talksを使う場合、公式ホームページにプレゼンテーションがテキスト化されて掲載してあるので、より分かりやすいです!

これはレアなTED Talksの使い方かもしれませんが、それくらい生きた表現にTED Talksでは出会うことができます!!!
日本語字幕がある
これはTED Talksを英語学習で活用するにあたって、最もありがたい機能です。
TED Talksは一般聴衆向けのプレゼンテーションを配信しているので、プレゼンターはゆっくり話し、なおかつ分かりやすい表現を使っていますが、聞き取れないところや、理解できないところも、もちろん多々あります。
その時は、すぐに日本語字幕をONにして意味を確認しながら視聴しましょう!
私も一回目の視聴の際には、必ず日本語字幕をONにします。
その一回目でプレゼンテーションの全体の内容をつかみ、余裕があるときには、聞こえてきた英単語の中で意味がわからないものを日本語字幕で確認します。
また日本語字幕をONにすることで、当たり前ですが内容がよく頭に入ってきます(笑)
さまざまな分野で世界トップにいる著名人の話を聞けて、それを理解できることはそれだけで価値のあるものではないかなと思います。
無料で良質なコンテンツが豊富にある
この記事ですでに数回触れてきましたが、TED Talksのコンテンツの良質さもメリットの一つです。
良質なコンテンツに触れることで、英語学習はもちろんのこと、日常におけるモチベーションも向上したと感じています。
“Dan Pink: The puzzle of motivation“というプレゼンテーションでは、キャリアアナリストであるダニエル・ピンクが「やる気に関する驚きの科学」と題したプレゼンテーションを行いました。
やる気の謎を解明し、それを前進させるにはどのようにしたらよいのか。
プレゼンテーションを視聴することで英語に触れながらも、どのようにしてやる気をコントロールするのかも学べちゃいます!
実際にTED Talksのカンファレンスに参加するには100万円ほどの参加費を支払う必要があるとも言われているので、それが無料で視聴できるのはラッキーですよね!
【リスニングUP勉強法】TED Talksを英語学習に取り入れよう

では実際にTED Talksを英語学習に活用してみましょう!!!
ただ視聴するだけでももちろん英語を学べると思いますが、そこに一工夫を加えて、より効果的に英語を学んでいきましょう!
勉強法① シャドーイング
まずご紹介するのは、シャドーイングです。
これは聞こえた英語をそのまま聞こえた通りに声に出す練習法です。
私はシャドーイングには大きく2つの効果があると思っていて、それはリスニング力向上とスピーキング力(特に発音)の向上です。
まずリスニング力の向上ですが、リスニングが苦手な方の特徴の一つに「英語が聞こえてこない」があるのではないでしょうか。
その原因としては実際に英語が話されるとき、単語と単語がつながっていて音が消えていたり、どのように発音されているのかが分からなかったりということが挙げられます。
シャドーイングは聞こえてくる英語の音をそのまま口に出す練習法なので、ネイティブスピーカーの真似をしているうちに、段々と単語のつながりや発音を理解できるようになるんです!
さらには、これは私の個人的な実感ではあるのですが…
動詞+前置詞の形に強くなります(笑)
動詞+前置詞は話される際につながって、一つのセットのようにして発音されがちです。
なのでシャドーイングをすればするほど、動詞+前置詞をセットとして覚えていきます。
これは、特に文法問題の前置詞を4択から選択する問題のときに使えます!
全ての選択肢をいれて文を読んでみて、より自然に聞こえたものが正解だったということが、シャドーイングを学習に取り入れ始めてから増えました!
これには、とくに大学受験の際に助けられました…!
次に、スピーキング力(特に発音)の向上です。
これもリスニング力の向上のプロセスに共通しますが、シャドーイングを何度も繰り返すうちに、センテンス自体が記憶に残り、実際に英語を話そうというときに、記憶に残っているフレーズがスラスラ出てきます。
またネイティブの発音を真似するので、発音も自然と矯正されていきますよ!
勉強法② ディクテーション
次にご紹介するのは、ディクテーションです。
シャドーイングがリスニング力とスピーキング力の向上に効果的である一方、こちらはリスニングとライティングに効果的なものだと思います。
ディクテーションとは、聞こえてきた英語をそのまま書いてみるという練習法です。
パソコンのwordや、スマートフォンのメモ機能、ノートとペンを使ってなど、ひたすら聞いたまま書きます。
TED Talksのディクテーションはかなり難しいです。
私も時間があるときはトライしていますが、一回で正確に書ききることはめったにできません。
なぜなら先ほどシャドーイングのところでも述べたように、単語と単語がつながっていて聞き取れなかったり、スペルを間違ったり、スピードについていけなかったりするからです。
しかし、それでもディクテーションはする価値があると思います。
公式ホームページには、プレゼンテーションがテキスト化されているので、それと見比べて間違い直しをしつつ、正しいスペルや、正しい英語の使い方を学ぶことができます!
TEDICTというアプリでは、TEDのプレゼンテーションをディクテーションすることに特化したアプリのようです。

このようなアプリを活用して、ディクテーションにチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね!
TED Talksでおすすめの動画3選【難易度別】

皆さんいかがでしょうか?TED Talksで英語を学ぶことについて、色々と知っていただけたでしょうか。
では最後に、おすすめのTED Talksで視聴できるプレゼンテーションをご紹介します!
皆さんのそれぞれの興味関心に合うプレゼンテーションを視聴していただくのが一番なのですが、最初にどれを見たらいいか分からないという方はぜひ参考にされてみてください!
今回は日本語のスクリプトがついているものをピックアップしてご紹介しますね!
初心者におすすめ
リチャード・セント・ジョン「成功者だけが知る、8つの秘密!」
このプレゼンテーションではアナリストである、リチャードがTEDの会員(成功者ばかり)にインタビューをして、その結果わかった成功の秘訣を紹介しています。
このプレゼンテーションの魅力は8つもの秘密が、わずか3分のプレゼンテーションにまとめられていることです!
簡潔で、彼が話す英語もベーシックで難解な単語はありません。
かつPowerPointの見ることができるので、とても分かりやすいです!
中級者におすすめ
ケリー・マクゴニガル「ストレスと友達になる方法」
心理学者のケリー・マクゴニガルのこのプレゼンテーションは、TED Talksの中でも人気の高いものです。
発表時間は14分、専門的な用語が出てきますが、話すスピードが聞き取りやすいスピードであることと、PowerPointが使ってあること、ジョークを交えながら進められるため、取り組みやすい内容です!
内容も興味深いため、繰り返し見るのにも適していると思います!
上級者におすすめ
ティム・アーバン「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」
このプレゼンテーションは、やらなければならないことをどうして人はギリギリまで先延ばしにしてしまうのか、ティム・アーバンが丁寧にわかりやすく、かつおもしろく解説してくれます。
発表時間は13分と丁度いい長さですが、早口であることと難易度の高い単語が出てくるため、TED Talksに慣れてきた上級者の方におすすめの動画となっています。
本当におもしろいので、皆さん日本語字幕をONにしてぜひ見てみてください!!!
まとめ
今回はTED Talksについてご紹介しました。
世界のトップで活躍している著名人の貴重なプレゼンテーションが無料で聞けるTED Talksは、英語学習だけでなく、自己啓発にもなります。
またプレゼンターのプレゼン能力やトーク力など、真似したいところがたくさんあります。
TED Talksを使っての英語学習をやってみた結果、難しかった…やってみたいけれども難易度が高そうで手が出せない…という方も中にはいらっしゃるかと思います。
そんな方は、TED Talksで英語を学ぼう!という気持ちを思い切って一度忘れてみるのもいいのではないかなと、個人的に思います。
純粋にコンテンツを楽しむことがまずは大切なことかなと思いますし、英語の学習は自ずと後からついてくるのではないでしょうか。
他の学習法と違って、TED Talksはそのような側面があると思います!ぜひみなさんTED Talksを使ってみてください!




