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アメリカの大学を探し始めると、カリフォルニアやニューヨークなど、よく聞く州が気になりますよね。
ただ、州名だけでは、4年間の暮らしは見えてきません。ニューヨーク州でも、マンハッタンとコーネル大学のあるイサカでは街の規模も移動手段も違います。
この記事では、大学探しの入口になる10州を、学べる専攻の例、大学都市、費用とともに紹介します。
コミュニティカレッジからの編入も、留学生が判断しにくい条件に絞って整理しました。候補の州から、出願したい大学を見つけていきましょう。
日中英のトリリンガル。英語圏への留学経験がない状態からIELTS 8.0、TOEFL 104、GRE 322を取得。コロンビア大学、ペンシルベニア大学、ニューヨーク大学、メルボルン大学教育大学院などへの合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。株式会社MAGEEEK代表として、海外大学・大学院の出願支援や進路設計に携わる。
編集・調査について
本記事はNonokaが編集した記事を土台に、There is no Magic!!編集部が大学・州の公式情報を確認して改訂しました。費用は2026–27年度の大学公表額を掲載し、出願前には志望校・専攻の最新条件を再確認してください。
- 先に決めること:学びたい専攻と支払える年間総額。
- 州を見る理由:同じ専攻でも、都市・大学町の暮らし、移動手段、気候が違う。
- 費用の見方:州の物価イメージより、各大学の留学生向け年間総額と奨学金後の負担額。
- 編入を考えるなら:州名より、編入先・専攻・必要科目・保証制度の対象校を確認。
目次
アメリカ留学の州選びで、最初に比べたい3つのこと
州選びの軸は、学びたいこと・4年間の予算・毎日の暮らし。米国国務省のEducationUSAも、学問・費用・環境を合わせて大学を探すよう案内しています。
①専攻を学べる大学があるか
まずは希望する分野を学べる大学を2~3校探します。同じ「ビジネス」や「コンピューターサイエンス」でも、専攻の設置、入学後の専攻変更、研究・実習の機会は大学ごとに違います。
近くに企業が多いことは魅力ですが、インターンや就職の条件は大学・企業ごとに調べる必要があります。
まだ専攻を絞れていない人は、アメリカ大学の専攻の選び方で関心を整理してから、この10州を見比べると候補を広げやすくなります。
②4年間に払える金額か
授業料だけを並べると、寮費、食費、保険、交通費が抜けがち。大学が出すCost of Attendance(年間の概算総費用)を、留学生・州外生の区分で見ます。
そのうえで、留学生に申請できる奨学金を差し引いた自己負担額を考えましょう。価格差は後の費用表で見てみましょう。
③その街で毎日暮らせるか
ニューヨーク市やボストンの都市型キャンパスと、カレッジステーションやプルマンの大学町では、移動のしかたが違います。
寮からスーパーまで徒歩や大学のバスで行けるか、大学の住所と一緒に調べておきましょう。
冬のボストン・シカゴ・アナーバー、夏のオースティン・マイアミでは、気候への備えも変わります。長期休暇中に寮へ滞在できるかも、毎日の暮らしに関わる条件です。
治安は州全体のイメージで判断せず、米教育省のCampus Safetyなどで、候補キャンパスごとの情報を見ます。


アメリカ大学留学におすすめの州10選|大学都市と合わせて見る
留学生が多い州を中心に、専攻・大学都市・費用の違いを比べやすい10州を選びました。順位は付けず、大学探しの入口として紹介します。
以下の専攻は、州全体の評価ではなく、その州にある大学で学べる分野の例です。
2024/25年度のOpen Doorsでは、カリフォルニア、ニューヨーク、テキサスに留学生が多く集まっています。
ただし、この集計には学部生以外も含まれます。関心のある専攻と街から候補を探しましょう。
| 州 | まず見る大学都市 | 専攻・大学の例 |
|---|---|---|
| カリフォルニア | ロサンゼルス、バークレー、サンディエゴ | UCサンディエゴのバイオ工学・CS |
| ニューヨーク | ニューヨーク市、イサカ、バッファロー | NYUのビジネス、UBのCS |
| テキサス | オースティン、ヒューストン、カレッジステーション | UTオースティンの石油工学 |
| マサチューセッツ | ボストン、ケンブリッジ、アマースト | MITの生物工学 |
| ワシントン | シアトル、プルマン | ワシントン大学のCS・コンピューター工学 |
| イリノイ | シカゴ、エバンストン、アーバナ=シャンペーン | UIUCのビジネス+データサイエンス |
| フロリダ | ゲインズビル、タラハシー、マイアミ近郊 | フロリダ大学の海洋科学 |
| ジョージア | アトランタ、アセンズ | ジョージア工科大学の航空宇宙工学 |
| ペンシルベニア | フィラデルフィア、ピッツバーグ、ユニバーシティパーク | カーネギーメロン大学のロボティクス |
| ミシガン | アナーバー、イーストランシング | ミシガン大学の機械工学・自動車関連研究 |
※専攻例は各州の本文でリンクした大学公式ページを参照。設置されていても、入学・専攻選択には大学ごとの条件があります。
カリフォルニア州|大学の選択肢が多く、都市ごとの差も大きい
ロサンゼルス、バークレー、サンディエゴには研究大学が集まります。たとえばUCサンディエゴの学部専攻には、バイオ工学やコンピューターサイエンスがあります。
同校では工学・CS志望者が出願時にその専攻を第一希望にする必要があり、大学名だけでなく専攻への入口も見たいところ。
都市による住居費の差も、候補を比べる際のポイントです。
編入を考える人は、後述するUCの制度と、編入後の州外生授業料まで一緒に見てください。
ニューヨーク州|ニューヨーク市だけでなく大学町もある
ニューヨーク市ならNYUの学部ビジネス、州北部ならコーネル大学のあるイサカや、CSを学べる州立のバッファロー大学(UB)も候補になります。
UBの主な学部キャンパスはバッファロー市郊外のアマースト。同じ州でも、都市の規模と住居費、寮からの移動手段は大きく変わります。
テキサス州|都市が多彩。州立大学の費用も比較する
オースティン、ヒューストン、カレッジステーションを比べられる州です。UTオースティンの工学部には石油工学などの学部専攻があります。
州立大の費用も一律ではありません。希望分野と年間予算の両方から候補を選びましょう。
マサチューセッツ州|ボストン周辺の研究大学と郊外の大学
ボストン・ケンブリッジ周辺にはMIT、ハーバード大学、ボストン大学などが集まり、MITには生物工学の学士課程があります。
州西部のアマースト周辺では、大学町や少人数教育も候補に。研究環境だけでなく、街と学び方の相性まで比べられる州です。
私立大学を表示学費だけで候補から外す前に、留学生向けの学資援助も見てください。支援後の負担が変わる大学もあります。
ワシントン州|シアトルとプルマンでは暮らしが違う
ワシントン大学はシアトル、ワシントン州立大学は東部のプルマンが主な拠点です。
テック分野を志望するなら、ワシントン大学のCS・コンピューター工学への学部新入生の専攻直入は別に審査される点も重要。
大学に入れば自動的に希望専攻へ進めるとは考えず、出願条件とシアトルでの費用を見ておきましょう。同校は学部留学生に大学の奨学金・学資援助を提供していないと案内しています。
イリノイ州|シカゴ圏とアーバナ=シャンペーンを比べる
シカゴ圏の大学と、大学町アーバナ=シャンペーンのUIUCを比べられます。UIUCにはビジネスとデータサイエンスを組み合わせる学士課程もあります。
都市の暮らしと学びたい分野のどちらも譲れない人は、シカゴ大学・ノースウェスタン大学とUIUCで専攻・費用を並べてみましょう。
フロリダ州|温暖さに加え、大学のある街を見る
フロリダ大学のあるゲインズビルでは海洋科学の学士課程などを探せます。フロリダ州立大学はタラハシー、マイアミ大学の主キャンパスはマイアミ近郊のコーラルゲーブルズ。
温暖な州でも、大学町と都市近郊では住まい・移動の条件が異なります。夏の暑さも含めて考えたいところです。
ジョージア州|アトランタとアセンズを比べる
アトランタのジョージア工科大学には航空宇宙工学の学士課程があり、エモリー大学も同じ都市圏にあります。一方、ジョージア大学は大学町のアセンズ。
分野だけでなく、都市生活と大学町のどちらが合うかも判断材料です。
ペンシルベニア州|東西の都市と州立大学の拠点は別
ペンシルベニア大学はフィラデルフィア、ロボティクスを学士課程で学べるカーネギーメロン大学はピッツバーグ。
ペンシルベニア州立大学の主な拠点University Parkは州中央部です。
専攻で候補を見つけたら、出願するキャンパスの所在地まで確かめましょう。
ミシガン州|大規模大学のある大学町
ミシガン大学のアナーバー、ミシガン州立大学のイーストランシングは、ともに大学町です。
自動車分野に関心があるなら、ミシガン大学の学部機械工学と自動車関連の研究が一例。
ただし、自動車工学の独立した学士専攻という意味ではありません。冬の生活と州外生の年間費用も合わせて見てください。
この10州以外にも、自分の学び方に合う大学はあります。州の知名度より、入学後にどう学びたいかを優先した一例です。


州の物価より、大学ごとの年間総額と奨学金を比べよう
「南部や中西部なら安い」と州だけで予算を決めると、州外生授業料や大学ごとの寮費を見落とします。
以下は2026–27年度に各大学が公表した学部生向け年間費用の例。留学生・州外生の区分や専攻、住居などの条件を各行に示しました。州の平均額ではなく、出願候補を比べるための出発点です。
| 大学・州 | 年間総額の例 | 条件 |
|---|---|---|
| UCLA/カリフォルニア | $84,770 | 非州民・大学寮・9か月 |
| NYU/ニューヨーク | $100,998 | College of Arts and Science・2学期。保険料は別 |
| UTオースティン/テキサス | $64,204~$72,916 | 州外生・2学期 |
| UMass Amherst/マサチューセッツ | $69,465 | 留学生向け・9か月・保険料を含む見積もり |
| ワシントン大学/ワシントン | $67,800 | 一般の州外生予算・シアトル校・9か月 |
| UIUC/イリノイ | $62,146~$72,976 | 留学生向け・専攻等による幅・2学期 |
| ミシガン大学/ミシガン | $88,394 | 州外生・学部1~2年相当の例 |
| フロリダ国際大学(FIU)/フロリダ | $45,488 | 非州民・学内居住・2学期 |
| ジョージア大学/ジョージア | $52,156 | 州外生・学内居住・2学期 |
| ペンシルベニア州立大学/ペンシルベニア | $72,600 | University Park・留学生の初年度資金証明用(保険料込) |
※出典:各大学名のリンク先にある2026–27年度の公式ページ。大学・専攻・住居条件ごとの例で、州全体の平均ではありません。ペンシルベニア州立大学の額は初年度の資金証明に使う見積もりで、大学への請求額ではありません。
FIUやジョージア大学の例は表内では比較的低めですが、保険、航空券、休暇中の住居など、大学の年間費用に含まれない支出もあります。NYUの額には健康保険料が含まれません。
ワシントン大学の$67,800は入学課が示す一般の州外生予算です。留学生課の2026–27年度の資金計画額は、保険を含む3学期で$70,740。
計算する費目も異なるため、差額を保険料だけと考えず、留学生向けの額も見ておきましょう。
出願候補ごとに同じ費目で比べ、家族が4年間支払えるかを考えることが大切です。UCLAも、親がカリフォルニア州民ではない学部生が州民区分へ変わるのは、多くの場合きわめて難しいと説明しています。
一方、私立の表示額が高くても、援助を受けられる大学があります。たとえばハーバード大学は、留学生も米国学生と同じ必要性に基づく学資援助の対象です。
比較するのは表示学費だけでなく、自分が出願できる援助を踏まえた負担額。
制度の違いはアメリカ大学の奨学金ガイド、予算の作り方はアメリカ大学留学の費用で詳しく解説しています。


コミュニティカレッジからの編入を考えるなら、制度の対象を確かめる
コミュニティカレッジ(コミカレ)で学び、4年制大学への編入を目指すルートもあります。州内の大学との連携は魅力ですが、合格保証の有無は編入先と専攻で変わります。
UC Transfer Admission Guarantee(TAG)は、カリフォルニア州のコミカレから編入する学生が一定の科目・成績などの条件を満たしたとき、9校中6校への編入を保証する制度です。
UCLA、UCバークレー、UCサンディエゴは対象外で、対象専攻にも条件があります。「UCならどこでも保証」と読まないようにしましょう。
ワシントン大学は、ワシントン州内のコミカレから一定の単位・学位を持って出願する学生を編入審査で優先的に考慮しますが、合格保証とは別です。
また、テキサス大学オースティン校の自動編入プログラムにはテキサス州の高校卒業などの条件があり、日本の高校卒業者は通常この条件を満たしません。
編入を検討するなら、次の順で出願先の公式ページを開くと整理できます。
- 最終的に卒業したい大学と専攻を決める。
- その専攻が求める編入科目・GPAと、対象コミカレを調べる。
- コミカレ2年分と編入後2年分の費用を合計する。編入後も留学生料金か確認する。
編入の仕組みや出願準備はアメリカのコミュニティカレッジガイドへ。最初から4年制大学へ出願するルートと、卒業までの時間・費用を比べて選びましょう。


迷ったら3ステップで候補州と大学を絞ろう
まず、州の表から関心のある専攻を探し、大学名・専攻・キャンパスの街を3~5校分書き出します。専攻が未定なら、興味のある授業を入口に仮の候補を作れば十分です。
次に、各校の年間総額と留学生向け援助を調べ、援助がない場合と受けられた場合の自己負担を分けて記入します。家計の上限を超える大学だけで候補を埋めないこと。
最後に、寮から授業棟・スーパーへの移動、気候、学生支援を比べて候補を残します。難易度や出願条件を含む志望校リストの組み方は、親記事のアメリカ大学の選び方へ。

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よくある質問
アメリカ留学に一番おすすめの州はどこですか?
興味のある分野から探すのが近道です。たとえばコンピューターサイエンスならカリフォルニア州やワシントン州、航空宇宙工学ならジョージア州に大学例があります。
候補校が見つかったら、費用とキャンパスの街も比べましょう。
生活費を抑えたいなら、南部や中西部を選べばよいですか?
候補には入ります。ただし、州立大学の州外生授業料や車の維持費を加えると、想像より高くなることも。
大学が公表する留学生向け年間総額と、奨学金後の負担額で比べましょう。
留学生が多い州の方が安心ですか?
留学生数は一つの手がかりです。ただ、学部生向けの英語支援、留学生オフィス、住まいの確保、キャンパス周辺の生活環境は大学ごとに違います。
見学やオンライン説明会で、実際の支援内容まで聞いてみると判断しやすくなります。
終わりに:州を入口に、自分に合う大学と街を見つけよう
憧れの州があるなら、そこを大学探しの入口にしましょう。
まず3校を挙げ、専攻・キャンパスの街・留学生向け年間総額を並べてみてください。
候補を残す理由と、次に調べるべき条件がはっきりします。

- アメリカ大学の選び方
専攻・費用・難易度を合わせ、出願する大学の候補を整理できます。 - アメリカ大学の偏差値・難易度
候補校が見つかった後、GPAや合格率などの見方を確認できます。 - アメリカ大学留学の費用
授業料と生活費を分けて、4年間の予算を考えられます。 - アメリカのコミュニティカレッジ
編入を考える人向けに、制度・費用・出願の注意点を確認できます。










