






本記事では、アメリカの東海岸にあるニューヨーク州ニューヨーク市から「ペース大学」をご紹介。
ペース大学は、マンハッタン中心部にメインキャンパスを有するアメリカの私立大学。
キャンパス内には大学付属の語学学校があり、英語力が不足していても英語を学ぶことを条件に入学を許可される「条件付き入学制度」を利用して大学進学を目指すことができます。
この記事の著者:Antieやや
タイ在住。語学力を活かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、イギリスの大学で心理学、大学院で戦略マーケティングを学んだ息子あり。
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
アメリカの名門校:ペース大学とは

ペース大学の基本情報と歴史
基本情報
所在地:One Pace Plaza New York NY 10038 United States
電話番号:+1 (866) 722-3338
創立年:1906年
学校形態:大学・大学院・継続教育※・大学付属語学学校
学生数:学生数 13,609名(学部生 8,223名 大学院生 5,386名)
※継続教育 (Continuing Education)とは、主に社会人を対象とした公開講座のこと。キャリア開発のためのさまざまなプログラムが提供されています。
ペース大学の特徴と学部紹介
ニューヨーク中心にキャンパスを有するペース大学は、市内のさまざまな施設や企業へのアクセスがよいことが特徴。
産学連携に力を入れるペース大学は、大学での学習と社会を関連付けた教育を創造することをビジョンとして掲げ、企業や組織とのコラボレーションによる実践的な学びの機会を提供しています。
また大学の研究力強化に向けて革新的な研究を推進。
高度な研究実績と豊かな教育経験を有する学識者/研究者からの講義により、100年後に残したい未来を実現するための次世代のリーダーやイノベーターを育成しています。
スクールとカレッジ
ペース大学には7つのスクールとカレッジがあり、それぞれが学部課程、修士/博士課程、また継続教育、オンラインプログラムにおける幅広い分野のコースを提供しています。
200以上のコースの中から興味のあるものを選択することができます。
- College of Health Professions(保健職学部)
- Dyson College of Arts and Sciences(ダイソン文理学部)
- Elisabeth Haub School of Law(エリザベス・ホーブ法科大学院)
- Lubin School of Business(ルービンビジネススクール)
- Sands College of Performing Arts(サンズ舞台芸術学部)
- School of Education(教育学部)
- Seidenberg School of Computer Science and Information Systems(サイデンバーグコンピュータ科学・情報システム学部)
世界大学ランキングとその評価
アメリカには数多くの大学があり、大学ランキングはその一つの参考材料になります。
ペース大学は、全米トップ校のような研究大学ランキングで目立つタイプではありませんが、ニューヨークという立地を生かした実践的な学びや、ビジネス・コンピューターサイエンス・看護・舞台芸術などの分野で評価されている私立大学です。
また、Princeton Review の Best Northeastern Colleges に継続して選ばれており、アメリカ北東部の有力大学の一校として認識されています。
大学選びでは、ランキングだけでなく、教育環境、立地、キャリア支援、学生サポート、学費とのバランスもあわせて確認することが重要です。
偏差値と難易度
日本の大学入試は偏差値によって難易度が測られることが多いですが、アメリカの大学にはそのような共通の偏差値指標はありません。
そのため、難易度を考える際には、合格率や入学者の学力水準などを参考にするのが一般的です。
ペース大学の最新の Common Data Set(2025-2026)によると、出願者数24,829名に対して合格者数は19,835名で、合格率は約79.9%でした。
この数値から見ると、ペース大学の入学難易度は、アイビーリーグや超難関大学と比べると比較的高すぎない一方で、誰でも無条件に入れるというわけではありません。
特に、専攻や出願者のバックグラウンドによっては求められる水準が変わるため、成績・英語力・エッセイはしっかり準備する必要があります。


ペース大学の学費・留学費用と奨学金
学費と留学費用の目安(2025/2026年度)
以下の表は、ペース大学の学部課程における年間費用の目安です。
キャンパスによって住居費が異なるため、ニューヨークキャンパスとウェストチェスターキャンパスで分けて確認しておきましょう。
| 項目 | 金額 |
| Tuition | $52,924 |
| Standard Fees | $1,951 |
| Food and Housing(New York City Campus) | $24,650 |
| Food and Housing(Westchester Campus) | $19,650 |
| Books | $1,000 |
| Personal Expenses | $1,850 |
| Transportation | $1,120 |
| Total(New York City Campus) | $82,495 |
| Total(Westchester Campus) | $77,495 |
※ 参照元:Cost of Attendance
※ 実際の負担額は住居形態、食費、為替レートなどにより変動します。
※ Sands College of Performing Arts は tuition が異なります。
留学生向けの奨学金制度
ペース大学では、留学生を含む入学許可者に対して、メリット型奨学金が自動的に検討されます。
これらの奨学金は、主に学業成績、エッセイ、課外活動、リーダーシップなどを総合的に見て判断され、通常は別途の奨学金申請書を必要としません。
また、ペース大学全体としては、2024-2025年度に多くの学生へ総額4億4千万ドル以上の支援が行われており、初年度学生の多くが何らかの financial aid を受けています。
ただし、留学生が受けられる支援の種類や金額は、アメリカ市民・永住権保持者とは異なる場合があります。
そのため、ペース大学への進学を考える場合は、大学の奨学金に加えて、日本国内の財団や民間の給付型奨学金もあわせて検討するのがおすすめです。

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キャンパスライフ:ニューヨークと多様な学生交流
ペース大学の各キャンパスでは、豊かな学習環境や学術的なサポートを提供。
これらサポートは大学生活を充実させるだけでなく、新しい友人との交流の機会や個人の成長、キャリアの形成にも寄与しています。
ペース大学の3つのキャンパス紹介
ペース大学は、ニューヨーク市マンハッタンに「New York City Campus」、また、ニューヨーク中心部から45分ほどの距離にあるニューヨーク州ウェストチェスター郡に「Pleasantville Campus」と「Haub Law Campus」の3つのキャンパスを有しています。
New York City Campus
ペース大学のメインキャンパスであるNew York City Campusは、ブルックリン橋と市庁舎公園が目の前にあり、サウスストリートシーポートとウォールストリートといった金融街やビジネスの中心地に近い場所に立地。
インターンシップなど将来のキャリアに向けた実務経験を積むチャンスも多くあり、ニューヨークという大都会の活気ある環境を生かした学びの場を提供しています。
Pleasantville Campus
Pleasantville Campus は、ニューヨーク州のメトロポリタンエリアに含まれるウェストチェスター郡に立地。
美しい自然に囲まれた200エーカー(東京ドーム約17個分)という広大な敷地を有するキャンパスには多額の資金を投入し、最新の学術施設、研究施設、学生寮、運動施設などを建設。
緑豊かな環境と近代的な施設が備わるキャンパスとなっています。
また周辺には、IBM、NBC Sports、PepsiCo、Mastercardといった大企業が建ち並ぶビジネス地区もあり、インターンシップをする機会が提供されています。
Haub Law Campus
ウェストチェスター郡の郡庁所在地であるホワイトプレインズにもペース大学のコミュニティを有し、主にロースクールとして機能。
法律関連の学位を提供しています。
キャンパス内での生活環境と学生寮

(写真引用:https://www.pace.edu/campus-life)
ペース大学の各キャンパス敷地内には、ドミトリーや1人部屋、アパートメントスタイルなど、さまざまなタイプの部屋を備えた大学寮を完備しています。
ペース大学は学生たちに安全な住居環境を提供することを目指しており、専任スタッフにより管理され、セキュリティー対策も万全な寮内には共有スペース、学習施設、食堂などを整備。
また学生寮では学生同士の交流を深めるため、学問分野、文化、言語、社会的関心事といった特定のテーマや興味に関する活動やイベントなどを定期的に行っています。
豊富な学生団体、学生自治体やクラブ活動
ペース大学には100を超える学生団体があり誰もが参加可能。
これら団体は、学生の共同体験や興味関心のある分野での交流促進や、リーダーシップの機会を提供するなど、さまざまな目的を持ち活動を続けています。
- 学生自治体 (Student Government)
大学の政策やプログラムに関与し、学生のさまざまなニーズを反映させるための活動を実施。
学生を代表し、学生の声を大学の行政機関に届ける役割を果たします。
- 学生クラブ・組織 (Student Clubs/ Organizations)

(写真引用:https://www.pace.edu/lubin/life-lubin/events-students)
学生が共通の趣味や関心事に基づき集まり、活動や交流を行う組織です。
ペース大学の学生クラブは大学内で多様な活動を展開しており、スポーツ、分野、アート、音楽、学術など、さまざまな分野にわたるクラブが存在。
これらのクラブでは、学生同士の交流や共同プロジェクトの実施などを通じて、学生の成長や学外での活動を支援します。
- 地域社会への貢献とボランティア活動
ペース大学では、学生が地域社会に貢献しながら成長するための多様なボランティア活動の機会を多数提供。
大学のコミュニティ活動研究センターでは、地域の団体や非営利組織と連携しながら、地域の福祉や社会問題に取り組む機会を得ることができます。
メンター制度とサポート体制

(写真引用:https://www.pace.edu/pace-difference/your-future-pace-path/personal-mentorship)
卒業生や教員などからアドバイスや指導を受けることができるメンター制度を教育プログラムの一貫として提供。
学業成績、キャリア発展、社会的な経験など、さまざまな側面での学生の成長を支援します。
多様性、公平性、包括性の推進
多様性(Diversity)を重要視するペース大学。
人種、民族的背景、性別、宗教、LGBTQなど多様な背景や経験を持つ学生が集まり、その多様な人材を大学コミュニティに受け入れる(Inclusion)ことで、全ての学生が自己の多様性を活かしつつ最大限に自己の能力を発揮できる(Equity)と感じられるコミュニティを形成するための取り組みを積極的に行っています。
健康と福祉をサポートするサービス
大学のヘルスケアサービスでは一般的な医療サービスを提供。健康相談、病気や怪我の治療など、さまざまな健康上の問題に関して専任の医師や看護師と相談することができます。
また、大学では心理カウンセリングセンターも設置。日々のストレス、不安、うつ病、人間関係の問題などについて専門家と話し合うことができます。
ペース大学に合格するための6つの入学条件

アメリカには、全国一斉に行われる大学入学試験はなく書類審査で合否を決定。
個々の学部や学科による書類選考ではなく、大学で一本化された入学審査が行われます。
ペース大学の入学審査では高校での成績、SATまたはACTのスコア、推薦状、エッセイ、課外活動の実績など、多くの要素を総合的に評価。
中でも成績と人物像(エッセイ)が重要な審査基準とされています。
優秀な学業成績(GPA)
出願者の高校での成績証明書は学業成績を評価するために重要な役割を果たします。
これらにはGPAやクラスランクなどが含まれ、学生の学業における優れたパフォーマンスを示す指標となります。
ペース大学に入学した生徒のうち、約29%は満点の4.0、約60%は3.00〜3.74の間となっています。
また、高校の学年順位は、約80%の生徒が半分より上という結果になっています。
SATまたはACTテストスコア(任意)
SATやACTなどのテストスコアは、学生の学力や適性を測るための指標として使用されます。
ペース大学ではスコアの提出を任意としていますが、出願者がテストスコアを提出することは選択肢として残されているため、優れたテストスコアを取得している場合、それを提出することで自身の学力をアピールすることもできます。
入学生でテストスコアを提出した学生の割合
SAT:18%
ACT:5%
推薦状の重要性

入学審査において推薦状は、高校の成績と並び非常に重要な書類の1つ。
ペース大学では2通の推薦状の提出を求めています。
教師やカウンセラーからの推薦状は、出願者の学術的な能力や人格を評価するための重要な要素で、第三者の目線からの評価により学生の強みや特徴を裏付ける役割を果たします。
そのため推薦状を作成していただく方は、自身と直接関わりがある人物であることが重要。
学生の強み、学術的な成果、特徴、リーダーシップ能力、課外活動への関与などに焦点を当てた具体的な情報と共に、推薦者の個人的な見解や評価などが含まれることが想定されます。
個人のストーリーを伝えるエッセイ
アメリカの大学入試は、その時点で優秀な学生を選ぶためのものではなく、学生の将来性を見極めるためのものです。
成績やテストスコアなどの数値だけではなく、学業以外の取り組みや人間性も評価に大きく影響します。
人物像を重視するペース大学の入学審査において、エッセイは学生自身の経験や視点を通じた自己表現や思考力を評価するための重要な書類の一つです。
バックグラウンドや目標、モチベーションなどを自分なりの言葉で伝えることがポイントです。
またエッセイでは、抽象的な主張よりも具体的なエピソードや例を挙げて、自分自身のストーリーを作り上げることが重要です。
ペース大学では、Common Application(共通願書)を通じて、全受験者共通のCommon App Essay(パーソナルステイトメント)1通の提出を求めています。
パーソナルステイトメントでは、Common App が提示するプロンプトの中から1つを選び、250〜650 wordsで自分の経験や価値観、成長の過程を伝えます。
Common App のプロンプトは年度によって更新される可能性があるため、出願時には必ず公式サイトまたは Common Application 上で最新のトピックを確認してください。
課外活動でのリーダーシップとコミュニティ参加
学力評価に加え、人物評価も重視するペース大学の入学審査。
人物評価の一環として学業以外の取り組み、つまり課外活動が評価の対象となり考慮されます。
課外活動とは、ボランティアやプロジェクト、スポーツ、音楽などが挙げられますが、ただメンバーとして活動していることが評価されるのではなく、活動数や時間数が重要ということでもありません。
大学進学のためだけに行う課外活動ではなく、これら活動を通じてリーダーシップ、コミュニケーション力、時間管理力など幅広い能力を身につけ、自分がどのように成長したかを示すことがポイント。
人としての成長を促すための課外活動に積極的に取り組むことが大切です。
TOEFL/IELTS/DET等の英語能力証明書
入学審査における英語要件は大学や学部によって異なりますが、英語を母語としない留学生は、上記書類に加えて英語能力を証明するテストスコアの提出が必要です。
ペース大学の direct entry における主な最低基準は以下の通りです。
- TOEFL iBT:80以上
- IELTS Academic:6.5以上
- Duolingo English Test(DET):115以上
また、SAT Evidence-Based Reading and Writing 520以上、ACT English 20以上、IB English 4以上、AP English 4以上、または Pace English Language Institute の Pre-Undergraduate Program を修了した場合など、他の方法で英語力要件を満たせるケースもあります。
英語要件は学部や年度によって更新される可能性があるため、出願前には必ず公式ページで最新情報を確認してください。



ペース大学への留学方法

学士号取得を目的とするペース大学への一般的な留学方法は、
- 高校卒業後にそのまま直接入学(出願資格条件を満たす場合)
- パスウェイプログラム (Pace Global Pathways) を受講してから正規留学を目指す
- ペース大学付属の語学学校 (English Language Institute: ELI) で英語力を強化する
という3通りの方法があります。
高校卒業後にそのまま直接入学する方法
出願方法
ペース大学が定める出願資格条件を満たす場合は、高校を卒業後直接出願することが可能。
ペース大学への出願は、大学の大学のオンラインアプリケーションまたはコモンアプリケーションから行います。
主な出願必要書類
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書(または卒業見込み証明)
- 英語能力試験の結果(TOEFL iBT 80以上、IELTS 6.5以上、DET 115以上 など)
- テストスコア(SAT / ACT:任意)
- パーソナルステイトメント
- 推薦状2通
- 銀行残高証明書
- パスポートコピー
出願期限
ペース大学への出願は毎年8月頃から開始されます。Fall 2026 入学に向けた主な締切は以下の通りです。
- Early Decision:11月1日
- Early Action I:11月15日
- Early Action II:12月1日
- Regular Decision:2月15日
Early Decision は合格した場合に進学義務のある出願方式ですが、Early Action は拘束力がありません。
自分の状況や志望度に応じて、どの出願方式が適しているかを検討しましょう。
出願締切や通知時期は年度によって更新される可能性があるため、最新情報は必ず公式ページで確認してください。
パスウェイプログラム経由の入学方法
ペース大学では、学士課程への進学を目指す留学生向けに Pace Global Pathways を提供しています。
このプログラムでは、英語力を高めるだけでなく、大学の授業に必要なアカデミックスキル、ディスカッション、リサーチ、ライティング、プレゼンテーションなどを学びながら、正規課程への移行を目指します。
進学できる分野や必要英語スコア、プログラム期間は、入学時点の英語力や希望専攻によって異なります。
最新の入学要件・期間・費用は年度によって更新されるため、必ず公式ページで確認してください。

ペース大学付属の語学学校での準備
直接進学やパスウェイプログラムに必要な英語力にまだ届かない場合は、ペース大学付属の語学学校 English Language Institute(ELI) を活用する方法があります。
ELIでは、入学準備向けの Pre-Academic English Program や、総合的な英語力を高める Intensive English Program などを提供しています。
これらのプログラムでは、大学進学に必要なアカデミック英語、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングなどを段階的に学ぶことができ、一定条件を満たすことで英語試験スコアの提出なしで進学できる場合もあります。
ただし、コース期間・授業料・追加費用・開講場所は年度によって更新されるため、最新情報は必ず公式ページで確認してください。
最後に
アメリカ留学と一口にいっても、アメリカには4,000以上もの大学があり、その中から自分に合う留学先を見つけるはたいへんな作業です。
また、大学進学はゴールではなく、一生涯にわたるキャリアのスタート。
自らの夢や将来やりたいことを実現するために学ぶのが本来の目的であり、どんな知識が得られるか、卒業後のキャリアにプラスになるかという視点に立って進学先を選ぶことが大切です。
他大学や企業、官公庁と連携した各種研究活動、専門性と実践力を育む独自の教育システムを構築し、社会にそして未来につながる学びを提供しているペース大学。
ペース大学がキャンパスを構えるニューヨーク市は、ビジネスや観光における世界主要都市の1つで、日常生活の利便性の高さはもちろん、人種や文化の多様に触れながら活気あふれる留学生活を送ることができます。
留学先がまだ決まらない、というみなさんの学校選びの参考にしてみてください。











