TOEFL100点は良いスコア?海外大学・大学院の要件と対策

ねこ君
海外の大学・大学院に留学したかったら、TOEFL100点取れば良いの?それとも105点?
ねこ君
トップスクールは105点って良く聞くけど、それってどうやって決まってるの?
にゃんこ先生
海外留学で必要なスコアは、志望校によって異なる。
にゃんこ先生
学校によってはTOEFLが必要のないところもあるし、ミニマムで100点を要求する学校もある。79点程度が最低ラインの学校もある。
にゃんこ先生
今日は、巷で良く言われるTOEFL100点とはどのレベルなのか考え、どんな学校が100点を要求しているのかをざっくり知ろう。目標スコアがわかれば、学習計画も立てやすくなる。

海外留学や大学でのクラス分けなどで審査基準となるTOEFL。

巷でよく耳にするTOEFL100点は良いスコアなのだろうか?また、このスコアで入学できる海外の学校はどこだろうか。

ここでは、TOEFLのスコアが学校の入学にどれほど重要なのかをふまえて紹介していく。

TOEFL100点はどんなレベル?その難易度は?

TOEFLはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングという4つのセクションから構成されていて、各セクションがそれぞれ30点。30点×4セクションなので、合計120点満点のテストである。

パーセンタイルから

TOEFLで100点が良いスコアかどうか。その答えは、入学を希望する学校によると言える。100点が良いスコアかどうか調べるには、パーセンタイルを使うと分かりやすい。

これは他の受験者と比べることができ、どれほどの受験者を超えたのかが分かる。パーセンテイルが高いほど良いスコア(高いレベル)と言え、例えば、パーセンタイルが80ならば80%の受験者より高い点数であるということだ。

 

一般的に中央値である50%以上は良いスコア、75%以上はとても良いスコアとみなされる。TOEFL iBTの公式パーセンタイルによると、TOEFLで100点は80%であり、上位2割にはいる優秀なスコアとなる。

しかし、このパーセンタイルは受験者のレベルによっても変わってくる。例えば、100点のスコアは、高校生レベルだと80%から88%にまで上がる。下記の表はレベル別にTOEFLでの100点のパーセンテイルをまとめたものである。

レベル

100点のパーセンタイル

高校生 88
2年制大学生 89
大学生 82
大学院生(非ビジネスプログラム) 76
大学院生(ビジネスプログラム) 75
英語学校への志願者 85

 

この表から分かるように、受験者の立場によって100点が良いスコアかどうかは変化する。一般的に学問のレベルが上がるほどTOEFLのパーセンタイルは下がる傾向がある。

高校生を例に挙げると、高校生で100点はパーセンテイルでは88%であり、上位12%に入るとても優秀なスコアだと言える。一方で、大学院生が100点だとすると、パーセンタイルは75%や76%となり、これは上位25%にすぎない。

しかし、このパーセンタイルは、100点が良いスコアか決める1つの参考数値にしかすぎず、良いスコアであるかどうかは受験を希望する学校によって異なる。

 

英検・TOEIC・IELTSスコアとの換算から

さて、パーセンタイルの概念についてあまりなじみのない人にとっては、身近な英検やTOEIC等の試験のスコアと比べて、その難易度を感じてみよう。また、TOEFL iBTと同じように海外留学の際英語力の証明として認められているIELTSのスコア換算も併せて見よう。

TOEFL iBTとIELTSのスコア換算はETSが公表しているものがあるが、それ以外の試験のスコア換算は公式に発表されているものがない。経験からTOEICと英検のスコア換算を付け足すと、下記のようなイメージとなる。

単純に試験の難易度から見ると、TOEFL iBTとIELTSは英検とTOEICより確実に難しい。この表が示した通り、TOEFL iBT 100点を取るためには、英検一級やTOEIC 満点近くのレベルが必要だ。

IELTS TOEFL iBT TOEIC 英検
9 118~120
8.5 115~117
8 110~114
7.5 102~109
7 94~101 950~990 1級
6.5 79~93 800~950
6 60~78 700~800 準1級
5.5 46~59 600~700
5 35~45 550~600 2級
4.5 32~34 500~550
4 ~31 450~490 準2級
3.5 300~440
3 291~299 3級
2.5 270~290
2 260~269 4級
1.5 100~259

 

TOEFL iBT、CBT、PBT、ITPの換算から

おまけではあるが、TOEFLにはiBT、CBT、PBT、ITP等様々なタイプの種類がある。

留学のため一般的に利用されるのはTOEFL iBTで、このサイトで議論しているTOEFLはTOEFL iBTのことを指す。iBTと他のCBT、PBTやITPのスコア換算も共有する。

TOEFL iBT TOEFL CBT TOEFL PBT/ITP
118~120 297~300 673~677
115~117 293 670
110~114 287~290 660~667
102~109 267~283 630~657
94~101 250~263 600~627
79~93 233~247 577~597
60~78 213~230 550~573
46~59 192~212 521~549
35~45 173~190 500~520
32~34 150~170 470~499
~31 130~149 450~469
110~129 400~449
100 391~399
90 390
350~389

 

スコアの重要性と必要最低限のスコア

TOEFL100点は十分に競争力があるスコアだ。ETSによると、リーディング、リスニング、ライティングで25点を上回れば、良いスコアと言える。ちなみに、スピーキングには25点という点数は存在しない。

もっとスコアを上げたいと思うなら、英語力だけでなく、TOEFLのためのスキルを磨く必要がある。

スピーキングに関して例をあげると、ETSの公式サイトでは、限られた時間の中でトピックに答える練習や口をより大きく開いて話す事を意識すれば、スコアが上がりやすいと述べている。

その他のセクションについても、スキルアップのヒントが記されているので、気になる方はETSのリスニングリーディング対策を参考にしてみてはどうだろうか。英語ではあるが、役に立つTIPSをたくさん発見することができる。

 

では、100点ではどのような学校に入れるのか。アイビーリーグ校を含む選抜校では100点は必要最低限の点数だと言われている。

US Newsによると、アメリカの大学へ入学する際に求められるTOEFLの平均スコアは78であ立、100点はこの基準よりもはるかに高い。

実際、100点は有名大学の中では足切りのひとつだと言える。大学院生にとって、100点は一般的な要件だが、プログラムによっては105~110点が必要となる場合もある。

最低限のスコアは大学全体で定められているが、大学院の場合はプログラムによって異なることがある。下記の表では、必要最低限のスコアと推奨するスコアを大学ごとに表している。

 

大学の必要最低限スコアと推奨するスコア

学校名 必要最低限のスコア 推奨するスコア My Best Scoreの利用
ワシントン大学 76 92 ー(不明)
ボストン大学 90-100 ○(認める)
マサチューセッツ工科大学 90 100
ノースイースタン大学 92
イェール大学 100
ヴァンダービルト大学 100
カルフォルニア大学ロサンゼルス校 100 ✖(認めない)
コーネル大学 100
シカゴ大学 100
ニューヨーク大学 100
ノートルダム大学 100
アマースト大学 100
クレアモント・マッケナ大学 100
コロンビア大学 100
タフツ大学 100
ブラウン大学 100
ミシガン大学 100
南カルフォルニア大学 100
ライス大学 100
ロチェスター大学 100 107
Duke University 100
John Hopkins University R/L 26~, W 22~, S 25~
Washington University in St Louis

※My Best Scoreでの出願は認めるかどうかについて、大学側のAdmissionページで明確に説明されていない場合、Admission Officeに事前に問い合わせよう!

 

大学院の必要最低限のスコア

学校名

必要最低限のスコア
ピッツバーグ大学MBA 100
スタンフォード大学 Education PhD 100
レンセラー工科大学 Mechanical Engineering 100
コロンビア大学 Economics PhD 100
ハーバード大学 LLM 100
タフツ大学 Biomedical Science MS 100
マサチューセッツ工科大学 Chemistry PhD 100
アメリカン大学 Psychology MA 100
シカゴ大学 Physics PhD 102
イェール大学 Global Affairs MA 102
ハーバード大学 Education 104
コーネル大学 Systems Engineering 105
テキサス A&M大学 Finance MS 105
コロンビア大学 LLM 105
カルフォルニア大学デービス校 Doctor of Veterinary Medicine 105
デューク大学 Master of Technology 108

 

TOEFLのスコアの重要性については、進学を希望する大学によって違う。先ほどの表を見ても分かるように、学校によって必要最低限のスコアに差があり、特別な入学条件がある以外はこのスコアを超えていないと入学は難しい。

もし必要最低限のスコアを超えていない場合は、それを超える努力が必要となる。

 

例えば、ロチェスター大学では必要最低限のスコアは100だが、107以上のスコアが推奨されている。

なぜなら、入学者の平均点は通常必要最低限より更に高い点数あので、最低限必要な点数より、入学者平均点前後の点数を取ったほうが合格の確率が高くなるだろう。

 

にゃんこ先生
各大学・大学院の目標スコアについては、下記の記事も参考にしてみてね!

» 海外大学留学、大学院進学に必要なTOEFLスコア

» TOEFL 何点取れば良いスコア?大学院・MBA留学編

 

TOEFL100点越えを目指すための対策

100点越えを目指す場合、各セクションの点数を安定させるために、英語力をつけるのはもちろんだが、TOEFL特有の癖を知り、正しい戦略を持って練習に励み試験に望む必要があるだろう。

各セクションの合計点が100点を超えてから、試験をたくさん受けるという戦略が日本では一般的になっているが、運にスコアを祈るのは良い戦略とは言えず、20、30回試験を受けるのも得策ではないだろう。

特に、リスニングとリーディングは、TPOで満点近く取る実力をつけてから試験を受けるのが無難だ。

 

100点を目指すスコア構成

100点を目指す場合、留学経験のない日本人であれば(R28, L28, S20, W24)のようなスコア構成を目指すのが良いだろう。

リーディングは日本人の得意科目のため、満点近くを目指すことが必要だ。

また、昨今難化傾向にあるTOEFLでは、スピーキングやライティングで高得点を目指すよりも、リスニングを重視した方が100点は獲得しやすくなる。

 

リスニング力はスピーキング、ライティングでも必要になるため、満点をとる気持ちでトレーニングに励む必要がある。

リスニングは選択式のため、内容を考えなければならないスピーキングやライティングよりも点数を安定させやすい。

 

 

105点を目指すスコア構成

105点を目指す場合は、(R28, L28, S23, W26)のスコア構成は現実的だろう。もし、リーディングとリスニングどちらかで+1点ができれば、スピーキングは22点でも105点を達成することができる。

スピーキングでなかなか23点が取れない場合、ライティングで27、28点を取るべく戦略を立てることも現実的かもしれない。

 

まとめ

  • TOEFLで100点は優秀なスコアだと言える
  • 学校ごとに必要最低限のスコアが決まっているので、入学を希望する大学のスコアを確認しよう
  • 点数をあげるために各セクションの目標スコアを決め、学習計画を立てよう

 

にゃんこ先生
さて、目標スコアが決まったら、本格的にTOEFL学習を始めよう!このサイトでは、TOEFLの勉強法に関して多くの情報を提供しているよ!
にゃんこ先生
是非参考にして、目標スコアを効率的に達成してほしい!一緒に頑張っていこう!
にゃんこ先生
最後に、当サイトではTOEFL・IELTS対策専門のオンラインコースも提供しているよ!英語対策でお悩みがあれば、遠慮なく連絡してね!

 

ねこ君
読んでくれてありがとう!!
にゃんこ先生
質問、要望、ツッコミ、おすすめ勉強法、なんでも遠慮せずにコメントしてね。
にゃんこ先生
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