




目次
アメリカ大学を目指した理由と出願準備

出身は新潟県で、新潟の田舎の方にあるキリスト教系の私立の高校に通っていました。
高校の時のホームステイプログラムで一週間程度カリフォルニアに滞在したことがあります。
留学を考えたきっかけ

まず、あまり日本の大学に行くことや就職に対して想像ができていませんでした。
そんな中、具体的に海外の大学に行こうと思ったのは、高校三年生の時です。
高校の英語の先生が、アメリカの大学を卒業していたのですが、その先生に「アメリカの大学ならダブルメジャーもできるし好きなことを学べるよ」と教えてもらいました。
この言葉をきっかけに、海外大学に魅力を感じ始めました。

英語で授業を受けることはもちろん、「ジャズ」と「美術」をどちらも学びたいと強く思っていました。
日本の大学に進学したら、美大に行くか、音大に行くかのどちらかになってしまいます。
しかし、アメリカの大学に行ったらダブルディグリーとして同時にどちらも学ぶことができます。

私が高校三年生の時に熱中していたのは、やはり「ジャズ」と「美術」でした。だからこそ、大学でも学び続けたいと思いました。
当時から、将来性があることよりも、今楽しいと思っていることをやり続けたいし、思う存分学び続けたい気持ちが強かったです。
だからこそ、大学を将来の準備として捉えるのではなく、自分の知的好奇心の思うまま学ぶ場所として捉えたかったです。
また、自分がお世話になった高校の先生に、「大学こそ、人生で自分が好きなことを思う存分学べる時間だよ」という言葉にも背中を押してもらいました。
海外大学進学に向けた準備(英語学習・課外活動)

私は、高校卒業のタイミングで海外の大学に出願することを決めました。そのため、終了していたその年の出願ではなく、ギャップイヤーを取って次の年の出願のために準備をしていました。
英語の勉強も合わせてしたのですが、オンラインのTOEFL対策の塾の講座を受講していました。
最初は、英検2級程度だったのですが、出願時にはTOEFL 90点代まで点数を伸ばすことができました。
行きたい大学がほとんどSATの点数の提出を求めていなかったので、SATは受けていません!
ギャップイヤーを取って、アメリカの大学に合格

私は、ギャップイヤーを取ることに対してより、アメリカの大学に行くことに対する葛藤がありました。
なぜなら、周りに海外大学に進学する人も少なく、海外大学に進学するという選択肢に対する想像があまりつきませんでした。
同時に、日本では当たり前ではない選択肢を選ぶことに対する周りからの目を気にしたりもしました。
自分の中で自分が楽しいと思うことを続けたいという気持ちが、一番大きかったですね。だからこそ、自分の気持ちを素直に聞いて、挑戦することができました。
同時に、友達や家族からのサポートにも恵まれていました。「当たり前」とされている進路に従うことが全てではなく「好きなことをしなさい」という姿勢で応援してくれたことが、とても心強かったです。


奨学金について

はい、そうです!結果的に、Merit Basedの全額奨学金を、4年間大学からいただきました。

North Central College (NCC) での学びと生活
キャンパスの雰囲気と大学の特徴




NCCは、生徒数が少なく、留学生が多い大学でした。一つ特徴として挙げられるのは、日本人の多さですね。正規生も交換留学生も多かったです。
NCCのよかった点の一つは、立地です。NCCからダウンタウンであるNapervilleまでは歩いて1分ぐらいでした。
この街は、全米住みやすい街ランキングで1位になったぐらいの綺麗な街で、学期中のリフレッシュにもなりました。

また、電車で一時間ぐらいでシカゴにもいけます。シカゴにはコンサートや美術館がたくさんあり、ジャズと美術を専攻している私にとってぴったりの環境でした。
他にも、自分の専攻以外のものも履修しないといけない大学のシステムも好きでした。
私自身が興味関心が広いタイプだったため、カテゴリーに縛られず面白そうだと思った授業を自由に履修でき、多くのことを学ぶことができました。
例えば、専攻以外にも世界大戦の歴史の授業やアフリカンアメリカンの歴史の授業、倫理や環境学(気候変動についての授業)、国際関係学の授業も履修しました。
ただ、NCCに対して残念に感じていた点は、多様性ですね。
日本人やお金持ちの白人が多いので、特に日本人が多いことは精神的に心強かったのですが、多様性という面では少し残念でした。
また、他のリベラルアーツ大学は、プロアクティブな生徒が多い印象があるのですが、NCCはあまりそうではなく、社会課題について授業以外で喋る機会があまりありませんでした。
学びの中で得た視点と成長


そうですね。一言で全てをまとめるのはとても難しいのですが、自分をよく知るきっかけになりました。
四年間を通して、自分がどういう人間を深く理解できましたし、いろんな人種や価値観、コミュニケーションの取り方の人がいる場所で揉まれる経験は、自分にとってとても意義深いものでした。
自分が信じていたことは正しかったのだっけ?となる瞬間がたくさんありましたが、その度に自分を見つめ直すことができました。自分が大切にしたいことを改めて再認識することができましたね。
また、本当に自分が興味のあることを思う存分学んだ経験も、純粋に楽しかったです。
しかし途中で、特にジャズに対しては「やりたくない」や「しんどい」など、複雑な気持ちを抱くこともありました。
好きでやっているというよりも、評価されるための道具になってしまっていると思い始めたんですね。
すると、どんなに頑張っても自分の演奏に納得できないし、周りから褒めてもらっても素直に受け取ることができませんでした。
でも、そういった気持ちに対してどう向き合っていくか、自分は本当は何が好きなのか、何を大切にしたいのか、自己理解と言語化が深まるきっかけにもなりました。
でも、そういった気持ちに対してどう向き合っていくか、自分は本当は何が好きなのかに関する自己理解と言語化が深まるきっかけにもなりました。
NCCでの授業:美術とジャズ
美術について

今までは趣味として、自分が美しいと感じたものをビジュアルを重視して描くことが多かったです。
でも、大学で美術を学ぶにつれて、自分が表現したいアイデアや価値観をどのようにコミュニケーションとして見る人に伝えられるか、という点に重きを置くようになりました。
具体的には、いろんな授業を取れたので、アニメーション制作や3D制作、立体制作の授業も履修しました。
最初はかなりビギナー向きの授業が多かったのですが、終盤は自分の自由なテーマで制作する授業も多かったです。
ジャズについて

ジャズの授業は、ハーモニーの構成を勉強する座学に加えて、ジャズの歴史やアドリブのテクニックを勉強する授業がありました。
それに加えて、トロンボーンのレッスンをとったり、アンサンブルに入って毎週リハーサルをして、コンサートで演奏していました。
空いている時間で楽器の練習をしないといけないのと、いくつもアンサンブルに入っていたのもあり、リハーサルにも参加する必要がありました。
加えて、美術も授業外で制作したり、インターンをしたり、ギャラリーとカルチャーセンターの受付アルバイトを学内でしていたこともあり、かなり忙しい毎日を送っていました。
英語力の向上、完璧でなくてもやってみる。
最初から、ある程度コミュニケーションは取れるレベルではありました。
ですが、私は完璧主義的なプレッシャーをかけてしまうタイプなこともあり、「自分の英語が変だったらいやだな」と思い授業中に手を全然上げられなかったり、友達に対しても自分の思うように話しかけることができませんでした。
特に、美術史など専門的な授業で使われる単語は難しく、論文や本を読む時もかなり苦戦しました。
ですが、4年間を通して英語力はかなり向上したと感じています。
同時に、自分に対して「そんなに完璧じゃなくていい」というプレッシャーをかけすぎなくなったというところも大きな変化ですね。
すると、自由にコミュニケーションが取れるようになってきました。
間違ってもいいからとにかく喋ってみたり、手を挙げてみたり、そのように一歩踏み出し続けることで、自然と英語も上達するし、自分の周りのコミュニティも広がっていきました。
合わせて、アメリカの大学の雰囲気も助けになりましたね。授業中、周りの生徒は躊躇なく挙手するし、どんなに小さなことでも発言します。
そういった言動が当たり前の空気で学べたからこそ、私自身も躊躇なく発言できるようになっていきました。
Hinataさんのこれからについて

具体的にはまだないのですが、最終的にはやはり自分が好きなエンターテイメントを通して社会課題を解決したいです。
卒業後は、一度日本の会社に就職するのですが、自分の最終目標に向けての最初のステップであると感じています。
就職する会社が実現しようとしている社会と、自分が思い描く社会の方向性に大きな重なりを感じています。
就職する予定の会社のCEOは、自分なりの社会との向き合い方を見つけたからこそ起業したと思っているのですが、私も自分にしかない社会への向き合い方を見つけたいと思っています。
将来的には漫画を描きたいですね。
私は漫画ワンピースが大好きなのですが、あの作品はただのアクション漫画ではなく、現代社会が抱える様々な課題をを描いていると思います。
そういった闇に対して主人公たちが立ち向かっていく様子に、読者は勇気をもらえるし、心を動かされると思うんです。価値観が社会で対立している時に、人々を繋げるのは、論理よりも芸術やエンターテインメントのように、人の心を動かすものだと思っています。
だからこそ、私自身も、エンターテイメントを通して社会課題に向き合うともに、人の心を動かすことで対立を乗り越え、人と人を繋げるエンタメ作品を制作したいです。



