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イギリス大学留学は、日本の高校からでも目指せる進路です。
イングランドなどでは3年制の学部課程が多く、1年次から専門分野を中心に学びます。世界中から学生が集まる環境で学べる一方、英語で専門科目を学ぶ力や、学費・生活費を含めた資金計画も必要です。
一般的な日本の高校卒業資格からはファウンデーションコースを経由するのが中心ですが、直接入学やIYO、A-level・IBなど、現在の学歴・資格と志望先しだいで使えるルートは変わります。
この記事では、イギリス大学の特徴、進学ルートと入学条件、難易度、費用、メリット・デメリット、大学の選び方、出願準備をまとめて解説します。
「自分でも進学できるのか」という疑問を整理し、自分に合う進学ルートと、次に調べるべきことを見つけていきましょう。
監修者:ウ・メンシャン
株式会社MAGEEEK代表。海外大学・大学院の出願支援、TOEFL・IELTS対策、進路設計に携わる。大学卒業まで中国から出たことのない環境から英語・日本語を習得し、コロンビア大学、ペンシルベニア大学、ニューヨーク大学、メルボルン大学教育大学院などへの合格実績を持つ。
本記事は、UCAS、GOV.UK、British Council、各大学公式情報と、イギリス大学へ進学した学生への取材をもとに、編集部が作成しています(2026年8月時点)。
- イギリス大学の特徴:学部課程は3年制が一般的で、入学直後から専門分野を深く学ぶのが特徴。地域・専攻・進学ルートしだいで卒業までの年数は変わる。
- 日本からの進学ルート:一般的な日本の高校卒業者はファウンデーションコース経由が中心。条件によっては、IYO、直接入学、A-level・IB、日本の大学などでの学習歴を使う方法もある。
- 入学条件:必要な資格・成績・指定科目・英語力・出願書類は、大学・Course・進学ルートごとに違う。大学名ではなく、志望Courseごとに調べるのが基本。
- 費用の考え方:学費・生活費に加えて、ビザ、IHS、渡航費、教材費なども必要。年間ではなく、卒業までの総額で比較しよう。
- 結論:イギリス大学留学では、学びたい専攻、利用できる進学ルート、入学条件、費用、卒業後の進路をあわせて整理し、自分に合う大学・Courseを選ぶことが重要。
詳しくは記事本編で徹底解説!👇
目次
イギリス大学留学とは?日本との違いと3つの特徴

イギリスの大学は、日本とは学部課程の年数や専攻の決め方、授業外で求められる学習量が異なります。
この違いを押さえておくと、大学・専攻や進学ルートを比較しやすくなります。まずは主な3つの特徴から見ていきます。
1.学部課程は3年制が一般的
British CouncilのStudy UKによると、イギリスのフルタイムの学士課程は通常3年間です。
地域や専攻、カリキュラムごとに卒業までの年数は違います。
- イングランド・ウェールズ・北アイルランド:通常3年間
- スコットランド:通常4年間
- ファウンデーションコース経由:準備課程約1年+学部課程3~4年
- 就業体験・留学を含むコース:Placement Year(就業体験)やYear Abroad(留学期間)によって、通常より1年長くなる場合がある
- 医学・建築・一部の学部修士一貫課程:4年以上かかる場合がある
進学ルートや専攻の年数と、1年あたりの学費・生活費をかけ合わせて、卒業までの総額で比べてください。
2.入学直後から専門分野を深く学ぶ
イギリスの大学では、出願時に大学と一緒に、学びたい専攻まで選びます。
日本の大学のように、入学後に幅広い一般教養を学びながら専攻を考えるというより、1年次から選んだ分野を中心に学ぶのが特徴です。
例えば、同じビジネス系の専攻でも、大学によって経済学、金融、マーケティング、データ分析など、必修科目や選択科目の構成は異なります。
入学後の専攻変更は難しい大学が多いので、出願前に各学年の授業科目に目を通しておきましょう。
入学条件も専攻ごとに設定されています。必要な資格・成績・指定科目・英語力や、面接・入学試験などの追加選考は、同じ大学でも専攻単位で決まっています。
「この大学へ入れるか」ではなく、「この大学のこの専攻へ出願できるか」という単位で調べるのが、イギリス大学選びの出発点です。

3.授業外の自主学習も重視される
イギリスの大学では、講義への出席に加えて、授業外の自主学習を含めて学習量が設計されています。
多くの大学では1年間に120 credits(単位)を履修し、1 creditは約10時間の学習量に相当します。
年間約1,200時間には、講義や少人数授業への出席のほかに、次のような学習も含まれます。
- 授業前後の文献・資料のリーディング
- 文献調査とエッセイ・レポートの作成
- プレゼンテーションやグループ課題の準備
- 試験勉強と提出課題の見直し
そのため、時間割の授業が少なくても、空いた時間はほぼ課題で埋まります。
入学後に求められるのは日常会話より、専門文献を読み、適切に引用し、根拠を示しながら論じる英語力です。
授業形式や評価方法も専攻・科目しだいです。大学選びでは授業科目と合わせて、講義・セミナー・実習などの授業形式と、試験・レポート・プレゼンテーションなどの評価方法も確認しましょう。
📎 大学制度と学び方の違いを詳しく見る
イギリスの教育制度や学部課程の年数、アメリカとの違いは、以下の記事で詳しく解説しています。


日本からイギリス大学へ進学する方法|5つのルートを比較

日本の高校からでも、イギリス大学へ進学できます。
使えるルートは、現在の学歴・資格と、志望する大学・専攻の組み合わせで決まります。
日本からイギリス大学へ進む主な方法は、次の5つです。
日本からイギリス大学へ進む5つのルート
- ファウンデーションコース:準備課程を経て学部へ進学
- International Year One(IYO):学部2年次へ進学
- 高校卒業資格による直接入学:高校成績などを利用して学部へ進学
- A-level・IBによる直接入学:国際資格を利用して学部へ進学
- 日本の大学などでの学習歴を利用:学部入学・編入を申請
一般的な日本の高校卒業者はファウンデーションコースが中心
一般的な日本の高校卒業資格から進む場合は、ファウンデーションコース(大学進学準備課程)を経て学部1年次へ進むルートが中心です。
ファウンデーションコースでは、志望分野の基礎科目に加え、Academic English、レポート作成、引用、プレゼンテーションなど、学部課程で必要になる力を身につけます。
修了すれば自動的に希望の大学・専攻へ進めるのかというと、そうはいきません。プログラム全体や関連科目、Academic EnglishなどのProgression Requirements(進級条件)を満たして初めて進学できます。
進学先の大学・専攻もコースごとに決まっていて、行きたい大学がリストにないケースは普通にあります。出願前に、進学先一覧と必要な修了成績を照らし合わせてください。

直接入学やIYOなどを利用できるケースもある
日本の高校卒業者の全員にファウンデーションコースが必要、というのは誤解です。
一部の大学では、日本の高校卒業資格と高校成績による学部1年次への直接入学を認めています。また、条件を満たせば、International Year One(IYO)を経て学部2年次へ進める場合もあります。
A-level・IBなどの国際資格を取得している場合は、大学・専攻が定める成績と指定科目の条件を満たし、学部1年次へ直接出願するのが一般的です。
日本の大学などでの学習歴を使い、学部1年次への入学や2年次以降への編入を申請できる大学もあります。
利用できるルートは大学ごとに、そして同じ大学でも専攻ごとに変わります。まずは志望する専攻を起点に、現在の資格で使える進学方法を調べるのが近道です。
自分に合う進学ルートを選ぶことが大切
進学ルートは、期間の短さや入学条件のゆるさだけで選ぶと後悔しやすい部分です。
ファウンデーションコースやIYOでは、現在の資格で出願できても、希望する大学・専攻が進学先に含まれていないことがあります。また、学部課程へ進むには、所定の進級条件を満たさなければなりません。
直接入学も、準備課程を省ける分、入学直後から専門分野を英語で学ぶ準備を自力で済ませておく必要があります。
現在の資格で出願できるか、志望専攻へつながるか、進級条件を満たせるか。この3つで絞ると、自分に合うルートが見えてきます。

イギリス大学の入学難易度|入学条件と選考のポイント
イギリス大学の入学難易度は、大学・専攻・進学ルートの組み合わせで決まります。
進学ルートごとに出願に使う資格や審査される成績が変わり、同じ大学でも専攻ごとに必要な成績・指定科目・英語力が違うためです。
入学条件を満たしていてもOffer(入学許可)が出ない、ということも普通にあります。
ここでは、出願前に押さえたい主な入学条件と、合否を左右する選考のポイントを整理します。
出願前に押さえたい入学条件
イギリス大学への出願では、主に次の条件が審査されます。
- 学歴・資格:現在の資格が、利用する進学ルートの出願資格として認められているか
- 成績・指定科目:必要な総合成績と、数学・物理・化学などの科目条件を満たしているか
- 英語力:IELTSなどで、大学・専攻・プログラムが定めるスコアを満たしているか
- 出願書類:Personal Statement(志望理由書)や推薦状など、必要な書類を準備できるか
- 追加選考:専攻によって、入学試験・面接・ポートフォリオなどが必要か
大学全体の条件はクリアしていても、希望する専攻の条件には届いていない、というのがよくあるすれ違いです。
また、ファウンデーションコースでは、プログラムへの入学条件とは別に、修了後に希望する大学・専攻へ進むためのProgression Requirements(進級条件)が設定されています。
進学ルートごとの資格・成績・英語力の目安は、イギリス大学の5つの進学ルートと入学条件に整理しています。
入学条件を満たしても合格とは限らない
大学が公表している入学条件を満たすことは、出願を検討するための重要な基準です。一方で、条件を満たせば必ずOfferが出る、という保証はありません。
大学・専攻によっては、資格・成績・英語力に加え、Personal Statementや推薦状、面接、ポートフォリオなども審査材料になります。競争率の高い専攻では、条件を満たした出願者の中から選考が行われます。
つまり、入学難易度は次の2点に分けて考える必要があります。
- 入学条件を満たせるか:必要な資格・成績・指定科目・英語力を満たしているか
- 選考で評価される準備ができているか:志望理由書や推薦状、追加選考を通じて、専攻への関心や適性を示せるか
Personal Statementや推薦状、追加選考で何が見られるかは、イギリス大学入試の5つの審査ポイントにまとめています。


イギリス大学留学の費用|学費・生活費の目安

イギリス大学留学の費用は、学費、生活費、そしてビザ・医療付加料・渡航費などの渡航前費用の3つに分けて考えます。
年間の学費・生活費はいくら?
British CouncilのStudy UKが示す、留学生の学費・生活費の目安は次のとおりです。
- 学部課程の学費:年間£11,400~£38,000(約250万~830万円)
- ロンドンの生活費:月£1,300~£1,400程度(約28万~31万円)
- ロンドン以外の生活費:月£900~£1,300程度(約20万~28万円)
※1ポンド=約218円で概算。2026年8月確認。為替によって日本円での負担は変動します。実際の費用は、大学・専攻・都市・生活スタイルによって異なります。

卒業までの総額で比較する
上記は年間の目安なので、卒業までの総額を出すには次の条件を足し込む必要があります。
- 大学・専攻:留学生向けの年間授業料
- 都市・住居:寮費・家賃・交通費を含む生活費
- 進学ルート:ファウンデーションコースなどの準備課程を含めた在学年数
- 学費・生活費以外の費用:Student visa、IHS、航空券、教材・PC、寮のデポジットなど
- 奨学金:支給額、対象となる費用、複数年継続されるか
2026年8月時点で、英国外から申請するStudent visaの申請料は£558です。このほか、滞在期間に応じたImmigration Health Surcharge(IHS)、航空券、教材・PC、寮のデポジットなどが必要になります。
住居の契約期間によっては、冬休み・夏休み中も寮費や家賃がかかります。一時帰国や旅行を予定している場合は、その費用も予算に加えておきましょう。
ビザ申請料やIHSは改定されるので、申請前にGOV.UKのStudent visa案内で最新額を見ておいてください。
また、ポンド建ての金額が同じでも、為替によって日本円での負担は変動します。
比べる単位は、進学ルートと在学年数を含めた卒業までの総額です。

📎 卒業までに必要な総額を詳しく確認する
以下の記事では、直接入学・ファウンデーションコース・IYOの卒業総額を比較しています。
大学・専攻別の学費、ロンドンと地方都市の生活費、ビザ・IHS・学費デポジット、奨学金を含めた資金計画も確認できます。
イギリス大学留学のメリット・デメリット|向いている人の特徴
イギリス大学留学には、専門分野を深く学べる魅力がある一方で、費用や学習負荷など、事前に理解しておきたい点もあります。
「海外大学だから」「3年制だから」で決めるより、自分の学び方や将来の目標に合う制度かどうかで判断してください。
イギリス大学留学のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
メリットが大きな魅力になる人もいれば、デメリットの影響を強く受ける人もいます。
判断軸は「どの制度が優れているか」ではなく「自分に合う制度か」です。
イギリス大学留学が向いている人
- 学びたい分野がある程度決まっている人
- 一つのテーマを深く学びたい人
- 自分で調べたり、周囲へ質問したりできる人
- 留学費用や卒業後の進路まで含めて検討できる人
- 大学入学後に幅広く学びながら専攻を決めたい
- 費用面に大きな不安がある
- 海外大学へ行くこと自体が目的になっている


イギリス大学の選び方|大学・専攻を絞る3ステップ
イギリスには多くの大学があり、同じ専攻名でも学ぶ内容や入学条件は大学によって異なります。
大学選びで見るべきは、ランキングや知名度より、「何を学べるか」「入学条件を満たせるか」「卒業まで無理なく通えるか」の3点です。
まずは、次の流れで候補を絞り込んでいきましょう。
- ランキングなどから大学の候補を探す
- 専攻ページで授業内容を比較する
- 入学条件・費用・生活環境から絞り込む
ランキングや大学グループから候補を探す
まだ具体的な大学が決まっていない場合は、ランキングや大学グループから候補を広げてみましょう。
総合順位はもちろん、学びたい分野の評価や、各大学が得意とする研究・教育分野まで見るのがポイントです。
Russell Groupは研究型大学を探す切り口の一つとして便利ですが、加盟校の中にも合う大学と合わない大学があります。
ランキングや大学グループは候補を広げる道具と割り切り、その後に専攻の内容を比較しましょう。
📎 イギリスの大学を探してみよう
ランキングや大学グループを参考に、興味のある大学を探してみましょう。
専攻ページで授業内容を比較する
同じ名称の専攻でも、学ぶ内容は大学ごとにかなり違います。
例えば国際関係学(International Relations)でも、政治学を中心に学ぶ専攻、経済学を多く含む専攻、特定の地域研究に力を入れる専攻があります。
UCASも、同じ名称の専攻でも内容は異なるため、授業科目や評価方法などを比較するよう案内しています。
大学公式サイトの専攻ページには、主に次の情報が載っています。
- 授業科目:各学年の必修科目・選択科目
- 授業・評価方法:講義、セミナー、実習、試験、レポートなど
- 入学条件:必要な資格・成績・指定科目・英語力
- 留学・就業機会:Year AbroadやPlacement Yearの有無
- 学費:留学生に適用される年間授業料
- 卒業後の進路:卒業生の進路やキャリア支援
Year AbroadやPlacement Yearを検討する場合は、卒業までの期間、追加費用、参加条件も一緒に見ておきましょう。

入学条件・費用・生活環境から絞り込む
授業内容に興味を持てても、入学条件を満たせなかったり、費用や生活環境が合わなかったりすれば、現実的な進学先にはなりません。
大学を比較するときは、次の点も見ておきます。
- 現在の資格・成績で利用できる進学ルート
- 必要な成績・指定科目・英語力
- 卒業までに必要な学費・生活費
- 都市型・地方都市・キャンパス型の違い
- 寮の費用と大学までの距離
- 留学生向けの学習・生活支援
- 卒業後に検討している仕事や進路とのつながり
それでも、大学で学ぶ内容が卒業後の選択肢とどうつながるのかは考えておきたいポイントです。
可能であれば、Virtual Open Dayやキャンパスツアー、在学生とのオンライン相談なども活用してみましょう。
探すべきは「学びたい内容があり、卒業まで無理なく通える大学」です。「合格できる大学」で止まると、入学後に苦しくなります。


📎 大学選びで迷ったら
「ランキングが高い大学」と「自分に合う大学」は、必ずしも同じではありません。
専攻、費用、立地、入学難易度、学習環境など、志望大学を比較するときの考え方を詳しく解説しています。
イギリス大学留学の準備|出願までのスケジュール
大学・専攻の候補が見えてきたら、入学条件と出願方法を調べ、入学希望時期から逆算して準備を進めます。
学年別|出願・入学までの準備スケジュール
高校在学中から入学までの大まかな流れは次のとおりです。
| 時期 | 主な準備 |
|---|---|
| 高校1年生 | 学校成績と英語の基礎を固め、興味のある学問分野を調べる。IB・A-levelを履修する場合は、志望専攻の指定科目も確認する。 |
| 高校2年生 | 大学・専攻・進学ルートを比較し、IELTS対策と資金計画を始める。大学公式サイトで入学条件を確認する。 |
| 高校3年生 | 出願先を決め、成績証明書や推薦状などを準備する。進学ルートに応じて、UCASまたは大学・運営機関へ出願する。 |
| Offer受領後 | 成績・英語力などの条件を達成し、学費の支払い、CAS、Student visa、寮、渡航の準備を進める。 |
※準備時期は一つの目安です。現在の学年にかかわらず、志望先の入学条件と出願時期を調べた時点から準備を始めましょう。
出願方法や締切は、進学ルートで分かれます。
学部課程への出願では主にUCASを利用しますが、Oxford・Cambridgeや医学・歯学・獣医学などには早い締切が設定されています。最新の日程はUCAS公式サイトの出願日程にあります。
一方、ファウンデーションコースやInternational Year One(IYO)は、大学や運営機関へ直接出願する場合もあり、締切や入学時期はプログラムごとに違います。
締切は「出願の1年前から動き出す」前提で組むと、IELTSと書類の両方に余裕が持てます。


現在地に合う記事から準備を始めよう
準備する内容や出願方法はルートごとに違うので、現在の状況に合う記事から読み進めてください。
- まだ進学ルートが決まっていない方:5つの進学ルートと入学条件を確認する
- UCASから学部課程へ出願する方:UCASのしくみ・出願書類・手順を確認する
- ファウンデーションコースを検討している方:選び方・出願方法・時期を確認する
- Personal Statementを準備する方:設問と書き方を確認する
体験談から見るイギリス大学留学のリアル|授業・寮生活・卒業後の進路

イギリス大学留学が自分に合うか考えるには、制度や入学条件に加えて、実際にどのような授業を受け、どのような毎日を過ごすのかまで想像してみてください。
ここでは、授業や課題、寮生活、友人関係、卒業後の進路について、実際にイギリス大学へ進学した学生の体験も交えながら紹介します。
授業・課題・評価方法
イギリス大学では、講義(Lecture)で学んだ内容について、少人数のセミナーやチュートリアルで議論する授業が一般的です。
また、授業時間以外にも指定文献のリーディングや、エッセイ、レポート、プレゼンテーションなどの課題に取り組みます。
授業時間は日本の大学より少なく見えることがありますが、その分、自習や課題に充てる時間が多く求められます。
評価方法は大学・専攻・科目によって異なり、次のような方法で成績が決まります。
- 筆記試験
- エッセイ・レポート
- プレゼンテーション
- グループワーク
- 実験・制作・ポートフォリオ
大学選びでは授業内容と合わせて、どのような課題や試験で評価されるのかも見ておくと入学後のギャップが減ります。
ヨーク大学で美術史を学んださな子さんは、講義で学んだ内容を少人数のセミナーで議論していました。
課題は英語のエッセイが中心で、3年間の学習を通じて、根拠を示しながら文章を書く力が鍛えられたと振り返っています。
寮生活・友人関係・心身のケアも大切
イギリスの大学寮は、個室を持ちながらキッチンや共有スペースを共同で利用するタイプが一般的です。食事付きの寮もありますが、自炊型の寮も少なくありません。
フラットメイトとの共同生活では、騒音や掃除、キッチンの使い方など、文化や生活習慣の違いに戸惑うことがあります。問題を抱え込まず、寮の管理チームや大学へ相談できることを知っておきましょう。
また、留学生が多い環境では、同じ国の学生同士で過ごすことも自然なことです。日本人の友人を避ける必要はありません。
英語を使う機会や交友関係を広げたいなら、授業以外の場に出る回数がそのまま効いてきます。
- Student UnionのSociety(サークル)へ参加する
- スポーツ・音楽・ボランティアなどの活動を始める
- 寮や大学のイベントへ参加する
- 授業後にクラスメイトへ声をかける
留学中は、初めての一人暮らしや英語でのコミュニケーション、学業の負担などが重なることがあります。大学には、Wellbeing Service、Counselling、Academic Adviser、International Student Supportなどの相談窓口が用意されています。
困ったときにすぐ相談できるよう、入学後の早い段階で利用できるサポートを確認しておくと安心です。
UCLで学ぶLunaさんは、大学近くの寮から通学し、フラットメイトと食事をしたり、休日に出かけたりしながら生活していました。
Japan SocietyやBaking Societyなどの活動にも参加し、授業以外でも交友関係を広げています。一方で、慣れない環境では頑張りすぎず、困ったときに助けを求めることも大切だと振り返っています。
卒業後は日本就職・イギリス就職・大学院進学などへ
イギリス大学卒業後の主な進路には、次のようなものがあります。
- 日本へ帰国して就職する
- イギリスで就職する
- イギリスや他国の大学院へ進学する
日本で就職する場合は、イギリス大学の卒業時期と日本企業の採用スケジュールの違いに注意しましょう。海外大学生向け採用や通年採用、オンライン選考などを利用できる場合があります。
イギリスで就職する場合は、専攻や職務経験に加えて、在留資格(ビザ)が大きな壁になります。Graduate Schemeやインターンシップの募集は在学中から始まることも多いため、大学のCareer Serviceを早めに活用しましょう。
卒業後には、一定期間イギリスで仕事を探せるGraduate visaを利用できる場合があります。Graduate visaは「仕事を探せる期間」であって、就職の保証ではありません。
現地就職を目指すなら、採用選考とビザの両方を並行して進めることになります。
Graduate visaの利用条件や滞在可能期間は改定が続いているので、最新情報はGOV.UKのGraduate visa公式案内が頼りです。
Rionさんは、日本国内のファウンデーションコースを経てマンチェスター大学で心理学を学び、卒業後はUCL大学院へ進みました。
イギリス大学卒業後の進路は就職だけではありません。学部で見つけた関心を、大学院でさらに深める選択肢もあります。

ほかの大学・専攻の体験は海外大学進学の体験談・インタビュー一覧にまとめています。
自分に合うイギリス大学への進み方を、一緒に整理しませんか?


イギリス大学留学では、現在の成績や英語力と、志望専攻、使える進学ルート、卒業までの費用を一枚の計画にまとめる必要があります。
There is no Magic!!では、学びたい分野や卒業後の希望、ご家庭の予算も伺いながら、一人ひとりに合う進学プランを一緒に整理します。
- 現在の資格から利用できる進学ルートを知りたい
- 大学・専攻やファウンデーションコース・IYOを比較したい
- 志望専攻に必要な成績・指定科目・英語力を知りたい
- 予算を踏まえて、出願準備の優先順位を決めたい
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イギリス大学留学に関するよくある質問
イギリス大学への進学方法や入学条件、費用、卒業後の進路について、よくある疑問をまとめました。気になる質問から開いてみてください。
進学方法・入学条件・出願に関する質問
Q:日本の高校から進学できますか?ファウンデーションコースは必須ですか?
A:日本の高校からイギリス大学へ進学できます。ファウンデーションコースは全員に必須ではありません。
一般的な日本の高校卒業資格からは、ファウンデーションコースを経て学部1年次へ進むルートが中心です。
大学・専攻によっては、日本の高校卒業資格による直接入学やInternational Year One(IYO)を使える場合もあります。そのほか、A-level・IB、日本の大学などでの学習歴を使う方法もあります。
現在の資格で使えるルートを、志望する大学・専攻ごとに調べるのが第一歩です。
ルート別の条件は「イギリス大学へ進む5つの進学ルートと入学条件」で比較できます。
Q:イギリス大学留学にはどのくらいのIELTSスコアが必要ですか?
A:学部1年次への直接入学では、IELTS AcademicのOverall 6.0~6.5前後が一つの目安です。
専攻によっては7.0以上が必要になることもあります。ファウンデーションコースには、Overall 4.5~5.5前後から検討できるプログラムもあります。
必要なスコアは大学・専攻・進学ルートで変わります。Overallに加えて、Reading・Listening・Writing・Speakingの各技能に最低スコアが設定される場合もあります。
また、ファウンデーションコースなどでは、IELTS for UKVI(Academic)を指定されることがあります。
受験を予約する前に、志望先が認める試験、Overallと各技能の条件、提出期限を確認してください。
Q:出願はいつから始めますか?UCASを使いますか?
A:出願方法と時期は、志望する専攻・入学年度・進学ルートによって異なります。
学部課程への出願には、主にUCASを利用します。Oxford・Cambridgeや、医学・歯学・獣医学などは、ほかの多くの学部課程より早い締切が設定されます。
一方、ファウンデーションコースは、UCASから出願する場合と、大学や運営機関へ直接出願する場合があります。
まず志望する大学・専攻と進学ルートを決め、それぞれの出願方法と締切から逆算して準備しましょう。
費用に関する質問
Q:イギリス大学留学にはいくら必要ですか?
A:費用は、大学・専攻・都市・進学ルート・為替によって大きく異なります。
British Councilが示す目安では、留学生の学部授業料は年間£11,400~£38,000です。生活費は、ロンドンで月£1,300~£1,400程度、ロンドン以外では月£900~£1,300程度が目安とされています。
このほか、ビザ、Immigration Health Surcharge(IHS)、渡航費、教材費、寮のデポジットなども必要です。ファウンデーションコースを経由する場合は、準備課程の学費と生活費も加わります。
比較の単位は、卒業までに必要な総額です。
詳しい計算方法は、「イギリス大学留学の学費・生活費・奨学金」にまとめています。
Q:イギリス大学留学で使える奨学金はありますか?
A:日本の公的制度や民間財団、イギリスの大学などが提供する奨学金を利用できる可能性があります。
日本人の学部留学で検討できる代表的な制度には、JASSOの海外留学支援制度(学部学位取得型)があります。そのほか、国内財団の給付型奨学金や、大学独自の学費減免などもあります。
制度ごとに対象大学・専攻、成績、英語力、家計、応募時期、併給条件が違います。大学の合格前に募集を締め切る奨学金もあるため、早めの情報収集が必要です。
また、採用枠は限られています。応募中の奨学金を確定収入として資金計画に入れず、まずは奨学金なしでの自己負担額を出しておきましょう。
イギリス留学に利用できる制度を含む、学部向けの給付型奨学金は、「海外大学の奨学金を比較|学部向け・返済不要の給付型制度」で詳しく紹介しています。
Q:留学中にアルバイトはできますか?
A:Student visaで認められた範囲内で働ける場合があります。
大学レベルのフルタイム課程を、所定の要件を満たす教育機関で履修する場合、一般的には学期中週20時間まで、休暇中はフルタイムでの就労が認められます。
課程や教育機関ごとに条件が違い、自営業など認められない働き方もあります。判断のもとになるのは自分のeVisaに記載された条件と、GOV.UKのStudent visa案内です。
アルバイト収入だけで学費・生活費を賄う資金計画は避けましょう。
学生生活・卒業後に関する質問
Q:イギリス大学は何年で卒業できますか?
A:イングランド・ウェールズ・北アイルランドの学士課程は通常3年間、スコットランドは通常4年間です。
ファウンデーションコースを経由する場合や、Placement Year・Year Abroadを含む場合は、卒業までの期間が長くなります。医学・建築など、もともと4年以上かかる専攻もあります。
地域・専攻・進学ルート別の年数は「イギリスの大学は何年制?」にまとめています。
Q:イギリス大学卒業後に現地就職できますか?
A:イギリスでの就職を目指すことは可能ですが、大学を卒業すれば自動的に就職できるわけではありません。
専攻、成績、職務経験、応募時期、英語力、採用市場、ビザなどが関係します。Graduate Schemeは在学中から募集が始まることもあるため、大学のCareer Serviceやインターンシップを活用して準備しましょう。
対象となる課程を修了した場合は、Graduate visaを利用して、卒業後に英国で働いたり仕事を探したりできる可能性があります。長期的に働くには、Skilled Worker visaなど別の在留資格への切り替えが必要です。
最新の条件は、GOV.UKのGraduate visa案内で確認してください。
まとめ|イギリス大学留学は大学名ではなく、目的と条件から考えよう
日本の高校からでも、イギリス大学へ進学できます。
一般的な日本の高校卒業資格からはファウンデーションコースを経由するのが中心ですが、大学・専攻によっては、直接入学やIYOを利用できる場合もあります。A-level・IBや、日本の大学などでの学習歴を使って進む方法もあります。
一方で、「3年制だから安い」「海外大学を出れば就職に有利」と読むのは早計です。
自分に合う進学先は、ランキングや知名度より、学びたい内容と入学条件、卒業までの費用と生活環境、そして将来の進路の3つの軸で決まります。
まずは現在の学歴・資格から使えるルートを調べ、興味のある大学・専攻の公式ページを一つ開くところから始めてみましょう。


目的別|イギリス大学留学の関連記事
イギリス大学留学についてさらに詳しく調べたい方は、現在の検討段階に合う記事からご覧ください。
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