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イギリスのファウンデーションコースは、日本の高校卒業後にイギリスの大学進学を目指す人にとって、代表的な進学ルートの一つです。
しかし、入学条件や学費だけで選ぶと、後から希望する大学や専攻へ進めないことがあります。
なぜなら、ファウンデーションコースへの入学と学部への進学は別の段階だからです。大学名が付いたプログラムでも、進学できる専攻が限られていたり、進学時に一定の成績や英語力を求められたりする場合があります。
そのため、ファウンデーションコースは「入りやすさ」ではなく、修了後にどの大学・専攻へ進めるのか、どのような条件が必要なのかを確認して選ぶことが大切です。
この記事では、大学や公的機関の公式情報をもとに、イギリスのファウンデーションコースの種類やしくみ、主な大学のプログラムを比較します。入学・進学条件、学費、出願方法・出願時期、失敗を避けるための選び方まで確認していきましょう。
監修者:ウ・メンシャン
株式会社MAGEEEK代表。海外大学・大学院の出願支援、TOEFL・IELTS対策、進路設計に携わる。大学卒業まで中国から出たことのない環境から英語・日本語を習得し、コロンビア大学、ペンシルベニア大学、ニューヨーク大学、メルボルン大学教育大学院などへの合格実績を持つ。
本記事は、UCAS、GOV.UK、QAA、各大学公式情報をもとに編集部が作成しています。入学条件、学費、締切、進学可能な学部・専攻は年度によって変わるため、出願前に必ず最新の公式ページをご確認ください(2026年7月確認)。
- どんなコース?大学進学前に、専門分野の基礎、大学で学ぶための英語、レポート、プレゼンテーションなどを学ぶ約1年間の準備課程です。
- 誰に必要?一般的な日本の高校卒業者はファウンデーションコースを経由するケースが多い一方、大学・学部・取得資格によっては直接入学も可能です。
- 進学は保証される?プログラムによります。進学保証がある場合も、通常は総合成績、指定科目、英語などの条件を満たす必要があります。
- 費用は?2026/27年度の大学公式例では、1年間の学費が£25,500~£29,600程度。通常より期間が長い延長コースは、さらに高くなる場合があります。
- 結論:大学名や進学率に加え、志望する学部・専攻、分野別コース、進学条件、運営主体、卒業までの総額を確認して選びましょう。
イギリス以外の国も検討している方へ
オーストラリアやニュージーランドのファウンデーションコース、アメリカのPathway・Bridgeプログラムも含めて、国ごとのしくみや入学・進学条件、期間、費用の目安を知りたい方は、ファウンデーションコースとは?難易度・入学条件・費用と国別の違いを解説をご覧ください。
目次
イギリスのファウンデーションコースとは?

ファウンデーションコースは、大学の学部課程へ進む前に受講する大学進学準備コースです。
公式サイトでは、International Foundation YearやInternational Foundation Programmeと表記されることもあり、一般的な期間は約1年間です。
イギリスの学部課程では、入学後すぐに専門分野の学習が始まります。そのため、ファウンデーションコースでは、志望分野の基礎知識に加え、英語で大学の授業を受けるためのアカデミックスキルを身につけます。
英語だけを学ぶ語学学校とは異なり、主に次のような内容を学びます。
- 経営・ビジネス、工学、社会科学など、志望分野の基礎科目
- Academic Englishやレポート・文献調査などのアカデミックスキル
- プレゼンテーションやグループワークなど、大学の授業に必要な学習方法
学士課程への進学準備を行うFoundation Year(International Foundation Programme)と、Foundation Degreeは別のものです。
Foundation Degreeは、職業分野に関連する知識や実践的なスキルを学ぶ、通常2年間の高等教育資格です。この記事では、日本からイギリス大学の学士課程を目指す人向けのFoundation Yearを扱います。
※Foundation Degreeについては、UCAS公式ページをご覧ください。
日本の高校卒業者は必ずファウンデーションコースが必要?
一般的な日本の高校卒業資格からイギリスの大学へ進学する場合、ファウンデーションコースの修了を求められることが多いです。
ただし、資格の評価は大学や専攻によって異なるため、すべての日本の高校卒業者に必要なわけではありません。高校の成績や履修科目によっては、学部1年次への直接入学が認められる場合もあります。
また、A-levelやIBを取得している場合は、ファウンデーションコースを経由せず、学部1年次へ直接出願するのが一般的です。
自分にファウンデーションコースが必要か迷っている方は、イギリスの大学に行くには?日本の高校からの5つの進学方法と入学条件で、利用できる進学ルートと確認方法をご覧ください。

イギリスのファウンデーションコースの選び方|種類と7つの確認ポイント

「種類が多くて、どのファウンデーションコースを選べばよいか分からない」という方もいるのではないでしょうか。
大切なのは、大学名や入学のしやすさだけでなく、希望する専攻への進学につながるプログラムを選ぶことです。
ファウンデーションコースは、修了後の進学先や学士課程とのつながり方、運営主体がそれぞれ異なります。
ここでは、主な種類と、選ぶときに確認したい7つのポイントを整理します。
ファウンデーションコースの種類
ファウンデーションコースは、プログラムによって修了後に進める大学・専攻の範囲が異なります。
志望する大学・専攻が決まっている場合は、進学先とのつながりが明確なプログラムが候補になります。
一方、まだ一校に絞っていない場合は、複数大学への出願を目指せるプログラムも選択肢です。
主な種類と違いを整理すると、次のようになります。
| 種類 | しくみ | 向いている人 |
|---|---|---|
| 学士課程一体型 (Integrated Foundation Year) | ファウンデーションコースと学士課程が一つのコースとして設計されている | 進学したい大学・専攻が決まっている人 |
| 特定大学進学型 | ファウンデーションコースを単独で受講し、主に特定大学の対象専攻への進学を目指す | 進学したい大学が決まっている人 |
| 複数大学進学型 | 修了後に、提携先など複数の大学・専攻への出願を目指す | 進学先をまだ一校に絞っていない人 |
※この3種類は、主に「修了後にどこへ進むか」を基準に整理したものです。大学や教育機関による正式な共通分類ではなく、プログラムを比較するための目安として捉えてください。
学士課程一体型や特定大学進学型は、希望する進路とのつながりが明確な一方、大学や専攻を変更しにくい場合があります。
複数大学進学型は進学先の選択肢を残しやすいものの、希望する大学・専攻への進学が保証されているとは限りません。
どのタイプが優れているかではなく、志望する大学・専攻がどこまで決まっているか、進路変更の余地をどの程度残したいかで選びましょう。
また、同じ種類のファウンデーションコースでも、大学が直接運営するものと、INTOやKaplanなどの教育機関が大学と提携して運営するものがあります。
運営主体によって出願先や受けられるサポートが異なる場合があるため、公式サイトで確認しておきましょう。

ファウンデーションコース選びで確認したい7つのポイント
ファウンデーションコースを具体的に比較するときは、次の7つのポイントを確認しましょう。
| ポイント | 確認すること |
|---|---|
| ① 進学可能な大学・専攻 | 志望する大学・専攻が、そのファウンデーションコースの進学対象に含まれているか |
| ② 学部に進むための条件 | 学部へ進むために、どのような成績・科目・英語力が必要か |
| ③ 進学保証の有無と内容 | 「進学保証」がある場合、何が、どの大学・専攻について、どの条件で保証されるか |
| ④ 条件未達時の選択肢 | 進学条件を満たせなかった場合に、別の専攻や大学への出願、再試験などの選択肢があるか |
| ⑤ ファウンデーションコースへの入学条件 | 高校成績・履修科目・英語力などの入学条件を満たしているか |
| ⑥ 運営主体・サポート | どの機関が運営し、どのような学習・進学サポートを受けられるか |
| ⑦ 総費用 | ファウンデーションコースから学部卒業までに必要な費用はいくらか |
ファウンデーションコースを選ぶときは、「入学できるか」だけでなく、「修了後にどの大学・専攻へ進めるのか」という出口を確認することが大切です。
まず確認したいのが、そのファウンデーションコースから進学できる大学・専攻の一覧です。大学や運営機関の公式サイトに、Degree EligibilityやProgression Routesなどの名称で掲載されています。
ここで注意したいのは、進学可能な大学として掲載されていても、その大学のすべての専攻へ進めるとは限らないことです。志望する大学だけでなく、専攻名まで進学先の一覧に掲載されているかを確認しましょう。
特に医学・歯学などは、進学対象に含まれていない場合や、専用の分野別コースからのみ進学できる場合があります。
そのうえで、学部に進むための条件や進学保証の内容、条件を満たせなかった場合の選択肢も確認しておきましょう。また、入学条件や受けられるサポート、卒業までの総費用も重要です。各ポイントの具体的な見方は、このあとの章で詳しく解説します。


イギリスの主な大学のファウンデーションコースを公式情報で比較
ここでは、イギリスの主な大学につながるファウンデーションコースを比較します。
同じ大学を目指すプログラムでも、学士課程とのつながり方や運営主体、進学条件は異なります。大学名だけで優劣を付けず、志望する専攻、現在の成績・英語力、予算、進路変更の余地などを踏まえて検討しましょう。
| プログラム | タイプ | 運営主体 | 進学のポイント |
|---|---|---|---|
| UCL UPC | 特定大学進学型 | UCL | 対象学位コースでは、条件付き合格の保証制度あり |
| King’s Foundation | 特定大学進学型 | King’s | 多くの学位コースで、条件付き合格または面接の機会を保証 |
| Edinburgh IFP | 特定大学進学型 | エディンバラ大学 | 対象学位コースの成績・指定科目・英語条件を満たす必要あり |
| Queen Mary IFY | 特定大学進学型/ 学士課程一体型 | Queen Mary | IFYでは100以上の学位コースへの進学ルートあり |
| Manchester 一体型/INTO | 学士課程一体型/ 特定大学進学型 | 大学/ INTO Manchester | 一体型とINTO提携型で、進学保証の内容が異なる |
UCLのファウンデーションコース
UCLのUndergraduate Preparatory Certificates(UPC)は、UCLが直接運営する留学生向けファウンデーションコースです。
人文系のUPCHと理工系のUPCSEがあり、書類審査や面接によって選考されます。選択するコースや科目によっては、入学試験も課されます。
UPCの大きな特徴は、UCLの多くの学位コースに「条件付き合格の保証制度」が設けられていることです。UPCでの予測成績が志望コースの基準に達し、志望理由書の内容がコースに合っていれば、条件付き合格を受けられます。
ただし、条件付き合格を受けた時点では、UCLへの進学は確定しません。実際に進学するには、UPC修了時までに、条件付き合格で指定された成績などを満たす必要があります。
2025年にUCLへ進学したUPC学生は56%で、26%は他のラッセルグループ大学へ進学しています。希望する学位コースが保証制度の対象か、どのような成績が必要かを確認しましょう。
キングス・カレッジ・ロンドンのファウンデーションコース
King’s International Foundation Programmeは、King’s College Londonが提供する留学生向けファウンデーションコースです。
多くの学位コースでは、条件付き合格または面接の機会が保証されています。ただし、実際に進学するには、ファウンデーションコース全体と指定科目(Module)の両方で、所定の成績を取る必要があります。
たとえば、A-levelでA*AA、数学でAを求める学位コースの場合、ファウンデーションコース全体で70%、数学のModuleで65%が必要です。また、医学・歯学・法学などでは、UCASからの出願やUCAT・LNAT、面接などの追加選考もあります。
2025年には受講生の75%以上がKing’sの学部へ進学し、過去5年間の進学率は65~90%でした。
希望する専攻へ進める進学分野(Pathway)と科目(Module)の組み合わせ、進学条件を確認したうえで選びましょう。
エディンバラ大学のファウンデーションコース
エディンバラ大学のInternational Foundation Programme(IFP)は、人文・社会科学系や理系の学位課程への進学を目指すプログラムです。
人文・社会科学系では150以上、Biological, Chemical, Biomedical and Environmental Sciences(BCBES)では30以上の学位コースへの進学ルートがあります。
希望する学位コースへ進むには、合格通知に記載された総合成績、指定科目、英語条件を満たす必要があります。必要な総合成績は通常60%以上ですが、学位コースによって異なります。エディンバラ大学への進学率は、例年約95%です。
ただし、一部の語学系や数学との複合学位など、進学対象外のコースもあります。また、理系のPathwayから医学部・獣医学部へは進学できません。
希望する学位コースが対象か、2026/27年度のDegree Progression Listで確認したうえで選びましょう。
クイーン・メアリー大学のファウンデーションコース
Queen Mary University of LondonのInternational Foundation Year(IFY)には、独立した1年間のコースと、ファウンデーションを含む4年間の学士課程一体型コースがあります。
人文・社会科学系、理工系などのPathwayがあり、独立型のIFYからは100以上の学位コースへ進学できます。ただし、進学するには、選択したPathwayごとに定められた成績条件を満たす必要があります。
Queen Maryが公表する2020~2023年の人文・社会科学系IFYでは、合格率(Pass Rate)が86%、学部への進学率(Progression Rate)が81%でした。
IFYの合格率と学部への進学率は同じではありません。希望する専攻が進学対象に含まれるか、どのような成績条件があるかを確認しましょう。
マンチェスター大学のファウンデーションコース|一体型とINTO提携型
マンチェスター大学のファウンデーションコースには、学士課程一体型のIntegrated Foundation Yearと、INTO Manchesterが運営する大学提携型があります。
Integrated Foundation Yearは、主に理工系などを対象とするプログラムです。指定された科目を履修し、所定の進級条件を満たすと、対象となる学位コースの1年次への進学が保証されます。
一方、INTO Manchester International Foundation Programmeで保証されるのは、必要な成績を満たした場合の合格通知または面接の機会です。学部への進学そのものが保証されるわけではありません。
同じマンチェスター大学への進学ルートでも、一体型とINTO提携型では、対象分野や出願先、進学保証の内容が異なります。

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ファウンデーションコースの学費・留学費用
前章で紹介した主要プログラムの学費は、2026/27年度で年間£25,500~£29,600程度です。
大学や分野、受講期間によって異なり、延長コースではさらに高くなる場合があります。
| プログラム | 2026/27年度の学費 |
|---|---|
| UCL UPC | £28,000 建築系:£29,500 |
| King’s Foundation | £28,150 延長コース:£32,600 |
| Edinburgh IFP | £29,600 |
| Queen Mary IFY | £25,500 一体型はコース別 |
| Manchester | プログラム別 |
※学費は2026年7月時点の大学公式情報です。教材費、生活費、デポジットなどは別途必要です。
留学費用を考えるときは、コースの学費だけでなく、現地での生活や渡航に必要な費用も含めて見積もりましょう。
- 出願料・学費デポジットなど、入学前に必要な支払い
- 学生寮・家賃
- 食費・交通費
- 教材・PC・実習などにかかる費用
- Student visa・IHSの申請費用
- 航空券などの渡航費
学費が比較的安いプログラムでも、生活費の高い都市では、1年間に必要な総額が高くなることがあります。
ファウンデーションコース1年間にかかる費用だけでなく、その後の学部課程を卒業するまでに必要な総額も見ながら比較することが大切です。
ファウンデーションコースで利用できる奨学金
費用の負担を抑える方法として、ファウンデーションコースの学生を対象とした奨学金を利用できる場合もあります。
たとえば、Queen MaryのInternational Foundation Scholarshipは、2026年9月に人文・社会科学系のFoundation Programmeへ入学する留学生15名に、£3,000を支給する制度です。
また、UCL UPC Progression Scholarshipは、UPCで特に高い成績を収め、UCLの学部へ進学する学生を対象としています。
人文系のUPCHと理工系のUPCSEからそれぞれ1名ずつ、計2名に、学部在籍中の授業料として年間£5,000が支給されます。
奨学金は、対象者や対象年度、選考方法が制度によって異なります。申請が必要な制度と自動的に選考される制度があるため、出願する年度の最新情報を確認しましょう。
ファウンデーションコースの入学条件・出願方法

ファウンデーションコースの入学条件というと、「最低GPA○」「最低IELTS○」といった一律の基準に目が向きがちですが、実際の条件は大学・分野別コースごとに細かく異なります。
入学時には、高校成績、履修科目、英語力、志望理由などが総合的に審査されます。
一律の数字だけで判断せず、志望プログラムの公式条件を確認しましょう。
高校成績と履修科目
主に確認されるのは次の項目です。
- 高等学校卒業証書または卒業見込
- 高校の評定・各科目の成績
- Mathematics、Physics、Chemistryなどの履修状況
- 志望する分野別コースと高校での学習内容の関連性
たとえば、マンチェスター大学の理工系ファウンデーションコースに日本の高校から出願する場合、高校の成績は全体で80%以上、数学と物理でもそれぞれ80%以上が目安です。
一方、Queen MaryのInternational Foundation Year(IFY)では、日本の高校卒業資格の場合、関連する5科目で評定3以上が求められます。理工系IFYでは、指定科目で評定4以上も必要です。
同じ日本の高校成績でも、大学によって評価方法や必要な成績が異なります。志望する分野別コースの国別入学条件を確認しましょう。
IELTSなどの英語条件
英語条件は、IELTS 5.0~6.0前後が一つの目安ですが、大学・分野・コースによって異なります。総合点(Overall)だけでなく、Writingなど各技能の最低点が設定される場合もあります。
たとえば、マンチェスター大学では、ファウンデーションの種類によって次のように条件が異なります。
- 大学一体型の理工系コース:IELTS 6.0、各技能5.5以上
- 生物科学系ファウンデーション:IELTS 6.5
- INTO Manchester:IELTS 5.5
このように、「ファウンデーションならIELTS○点」と一律に考えることはできません。志望するコースごとに、総合点と各技能の条件を確認しましょう。
日本から渡英して約1年間のファウンデーションコースを受講する場合は、通常、Student visaが必要です。
コースによって、通常のIELTS Academicを利用できる場合と、Student visaの申請にも対応したIELTS for UKVI(Academic)が必要な場合があります。
IELTSを申し込む前に、志望するコースがどちらを指定しているか確認しましょう。
必要書類
必要書類はプログラムや出願方法によって異なりますが、一般的には次のような書類を準備します。
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書または卒業見込証明書
- IELTSなどの英語試験結果
- 志望理由書(Personal Statement)
- 推薦状
- パスポートのコピー
- 専攻によって作品集(Portfolio)など
UCL UPCのように、書類提出後に入学試験と面接が行われるプログラムもあります。
プログラムによっては、出願条件を満たしたうえで入学試験や面接も行われます。志望分野との関連性や、修了後に学びたい学部・専攻まで説明できるようにしておきましょう。
出願時期と出願方法
ファウンデーションコースの主な出願方法は、次の2つです。
- 大学・運営機関へ直接出願:UCL UPCやKing’s Foundationなど
- UCASから出願:学士課程一体型やエディンバラ大学のIFPなど
出願方法はプログラムごとに異なり、独立型でもUCASを利用する場合があります。まずは、志望するコースの公式ページで出願先を確認しましょう。
出願受付は入学前年の秋頃に始まることが多いものの、締切日は大学によって大きく異なります。また、定員に達すると、予定より早く受付を終了する場合があります。
入学前年の秋から情報収集を始め、冬から春頃までの出願を目指すと安心です。
2026年9月入学における主な締切
| プログラム | 出願受付 | 主な締切 |
|---|---|---|
| UCL UPC | 入学前年の秋頃 | 7月8日 ※満席による早期締切あり |
| King’s Foundation | 11月 | 3月6日(優先) 6月27日(最終) |
| Queen Mary IFY | 入学前年の秋頃 | 9月1日 ※9月入学の独立型IFY |
| Edinburgh IFP | 入学前年の秋頃 | UCASの日程を確認 |
※上表は2026年9月入学の情報です。締切や出願受付期間は年度・コースによって変わるため、必ず公式ページで最新情報を確認してください。
UCASを使った出願の流れやポイントについては、UCASのしくみと出願手順をご確認ください。

ファウンデーションコースに入っても大学へ進学できない?修了後の条件

ファウンデーションコースへ入学したあと、志望する専攻(Course)へ進むには、総合成績や指定科目、英語などの進学条件を満たす必要があります。
さらに、美術・デザイン・建築系では作品集(Portfolio)、法学系の一部ではLNAT、医学系の一部ではUCATなど、追加の試験や提出物を求められる場合もあります。
ここからは、ファウンデーションコースの成績がどのように決まり、学部への進学時に何が確認されるのかを見ていきましょう。
| ファウンデーションコースへの入学時 | 学部への進学時 |
|---|---|
| 高校卒業資格・高校成績 | ファウンデーションコース全体の成績 |
| 高校での履修科目 | 指定科目の成績 |
| IELTSなどの英語条件 | 大学で学ぶための英語、または学位コースの英語条件 |
| 志望理由・推薦状 | 分野別コースと志望する学部・専攻の適合 |
| 入学試験・面接 | UCAT・LNAT・面接・作品集など |
学部進学に必要な成績と評価方法
ファウンデーションコースの成績は、最終試験だけで決まるとは限りません。プログラムによっては、学期中の課題や試験などを組み合わせて評価します。
- 筆記試験
- 論文・レポート
- プレゼンテーション
- グループワーク
- 調査・研究課題
これらの評価をもとに、ファウンデーションコース全体の成績と、各科目(Module)の成績が算出されます。
学部進学では、総合成績だけでなく、数学やAcademic Englishなど、志望する専攻が指定する科目の成績を求められる場合があります。また、プログラムによっては、出席率や課題の提出状況なども修了・進学条件に含まれます。
出願前に、成績の評価方法(Assessment)と学部進学条件(Progression Requirements)の両方を確認しておきましょう。
「進学保証」では何が保証される?
公式サイトに「進学保証」と書かれていても、希望する大学・学位コースへの進学が保証されるとは限りません。
保証の対象は、特定の学位コースへの進学、条件付き合格、面接の機会、提携大学への進学ルートなど、プログラムによって異なります。また、保証を受けるには、指定された成績・科目・英語条件などを満たす必要があります。
主な表現の違いは、次のとおりです。
| 公式表現の例 | 意味・確認ポイント |
|---|---|
| Guaranteed progression 進学の保証 | 条件を満たすと進学が保証される。対象となる大学・学位コースを確認 |
| Guaranteed conditional offer 条件付き合格の保証 | 保証されるのは条件付き合格。実際の進学には、提示された条件を満たす必要がある |
| Guaranteed interview 面接機会の保証 | 保証されるのは面接の機会のみで、合格や進学は保証されない |
| Progression routes to partner universities 提携大学への進学ルート | 提携大学への進学先が用意されているという意味。希望する大学への進学保証とは限らない |
何が保証されるのかに加えて、希望する大学・学位コースが対象か、どの条件を満たす必要があるかまで確認しましょう。


進学条件を満たせなかった場合の選択肢
第一志望の学部・専攻の条件に届かなかった場合にも、複数の選択肢が残っています。
プログラムや成績によっては、次の選択肢を検討できます。
- 同じ大学の別の学部・専攻へ進む
- ファウンデーションコースの資格を認める他大学へ出願する
- 再試験・再提出を利用する
- ファウンデーションコースを再履修する
- UCASの追加募集制度(Clearing)を利用する
- 別の進学ルートへ切り替える
再試験や代替進学先の扱いは、プログラムごとに異なります。
出願前に、第一志望の進学条件と、条件未達の場合に出願できる大学・学部を確認しておくと、進学先が決まらないリスクを下げられます。

イギリスのファウンデーションコースに関するよくある質問
イギリスのファウンデーションコースについて、よくある疑問をまとめました。気になる質問を選んで確認してください。
Q:高校の成績が低くてもファウンデーションコースへ入れますか?
A:大学やコースによって必要な高校成績が異なるため、一概にはいえません。
比較的幅広い成績から出願できるコースもありますが、最低条件が設けられている場合が一般的です。志望するコースの国別入学条件を確認しましょう。
Q:ファウンデーションコースの期間はどのくらいですか?
A:通常は約1年間です。
多くは9月頃に始まり、翌年の夏頃に修了します。ただし、英語研修が追加される延長コースや、1月に入学できるコースなどもあり、受講期間はプログラムによって異なります。
学士課程一体型では、ファウンデーションの1年間を含めた年数が、学位コース全体の修業期間として表示されます。
Q:ファウンデーションコースの出願にはUCASを使いますか?
A:プログラムによって異なります。
大学や運営機関へ直接出願するコースもあれば、UCASを利用するコースもあります。学士課程一体型ではUCAS出願が多い一方、エディンバラ大学IFPのように、独立型でもUCASを利用する例があります。
志望するコースの公式ページで、出願方法(How to apply)を確認しましょう。
Q:ファウンデーションコースを修了すれば必ず大学へ進学できますか?
A:必ず進学できるとは限りません。
学部へ進むには、ファウンデーションコース全体の成績、指定科目、英語条件、追加試験など、志望する学位コースの進学条件を満たす必要があります。
また、「コースの修了」「提携大学への進学」「特定大学への進学」「第一志望の専攻への進学」は、それぞれ意味が異なります。進学保証がある場合も、何が保証されるのかを確認しましょう。
Q:ファウンデーションコースに落ちることはありますか?
A:ファウンデーションコースへの出願で不合格になることや、入学後に修了・進学条件を満たせないことはあります。
リスクを減らすため、出願前に次の点を確認しておきましょう。
- ファウンデーションコースの入学条件を満たしているか
- 志望する専攻が進学対象に含まれ、必要な成績や追加選考が明記されているか
- 条件に届かなかった場合に、別の専攻や他大学へ進めるか
入学後は、最終試験だけでなく、学期中の課題や指定科目の成績も進学に影響します。不安がある場合は、早めにチューターや進学担当者へ相談しましょう。
Q:難関大学へファウンデーションコースから進学できますか?
A:進学できる場合もありますが、すべてのファウンデーションコースが認められるわけではありません。
ファウンデーション資格の受け入れ可否は、大学・学位コース・受講するプログラムによって異なります。特定のファウンデーションコースのみを認めている場合や、対象となる学位コースが限られている場合もあります。
特に、Oxford、Cambridge、Imperial College London、LSEなどでは、受け入れ可能な資格や学位コースが限定されることがあります。これらの大学を志望する場合は、ファウンデーションコースへ入学する前に、希望する学位コースがその資格を受け入れているか確認しましょう。
Q:医学部へファウンデーションコースから進学できますか?
A:一部のファウンデーションコースから進学できる場合がありますが、選択肢は限定的です。
「Health」や「Life Sciences」などの分野別コースでも、必ず医学部へ進学できるとは限りません。まずは、進学可能な学位コース一覧にMedicineが含まれているか確認しましょう。
医学部への進学ルートがある場合も、指定された科目や成績に加えて、UCAT、面接、UCASの早期出願などが必要になることがあります。
Q:ファウンデーションコースとInternational Year Oneはどちらがよいですか?
A:進学する学年と必要条件が異なります。
ファウンデーションコースは原則として学部1年次前の準備課程です。International Year Oneは学部1年次相当を学び、修了後に学部2年次へ進みます。
IYOは期間を短縮できる一方、対象大学・学部が限定され、より高い成績・英語力が求められる場合があります。詳しいしくみや対象大学はInternational Year One(IYO)とは?イギリス大学2年次へ進むルートを解説で確認できます。
Q:ファウンデーションコースで奨学金は利用できますか?
A:大学や教育機関によって、ファウンデーションコース学生向けの奨学金が用意される場合があります。
ファウンデーションコースの学費を減額する制度と、修了後の学部学費を支援する制度は別です。対象者、金額、申請期限、成績条件を確認してください。
Q:学費が安いファウンデーションコースを選んでも大丈夫ですか?
A:学費の安さは、比較軸の一つです。
志望する学部・専攻への接続、進学条件、生活費、サポート、学部進学後の学費を含め、卒業までの総額で比較しましょう。地方都市はロンドンより生活費を抑えやすい場合がありますが、志望する学部・専攻がなければ進学目的と合わなくなります。
終わりに|行きたい専攻から逆算すれば、ファウンデーションコース選びは怖くない
イギリスのファウンデーションコースは、正しく選べば、日本の高校からイギリスの大学へつながる確かな1年になります。
大切なことは一つだけ。「入れるところ」からではなく、行きたい専攻から逆算して選ぶことです。
条件や締切は年度によって変わるため、最終確認は必ず大学公式ページと、入学審査担当部署(Admissions)への問い合わせで行ってください。


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