




イギリスには、世界的に評価の高い名門大学が数多くあり、教育の質の高さでも知られています。
実際、QS世界大学ランキングやTHE世界大学ランキングでも多くのイギリス大学がランクインしており、大学選びの参考にする人も多いでしょう。
この記事では、大学選びの手助けになるよう、最新のイギリス大学ランキング(QS・THE・国内主要ランキング)を一覧で紹介。
さらに、教育の質や学生満足度、就職支援、専攻の内容、学費、都市の暮らしやすさ、日本人留学生の多さなど、大学選びに際して見るべき視点もあわせて解説します。
「世界的な評価」だけでなく、「自分にとって本当に合った大学」を見つけたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
イギリス大学のレベルや序列は?日本との違い・ランキング活用法を解説
大学を選ぶ際、ランキングはその大学が国内外でどのように評価されているかを知る上で、欠かせない判断材料のひとつ。
ただし、正しく活用するためには、「何を基準に評価されているのか」という視点を持つことが重要です。
そこでまずは、ランキングの種類や評価軸の違い、正しい活用法について整理します。
イギリス大学の全体像と日本との違い
イギリスの大学は、約150校あり、ほとんどが国立で伝統と歴史を持っています。
イギリスの教育システムは、日本の大学システムとはいくつかの点で異なります。以下の表で、イギリスと日本の大学の主な違いを確認してみましょう。
特徴 | イギリスの大学 | 日本の大学 |
大学の数と種類 | 約150校(ほとんど国立) | 約780校(私立・国公立含む) |
教育の形式 | 講義・セミナー・チュートリアル(個別指導) | 講義とゼミが主 |
学位制度 | 3年制(スコットランドは4年制) | 4年制が一般的 |
進学ルート | 高校卒業後、専門課程に直接進学 | 一般教養を経て専門課程に進学 |
イギリスの大学では、入学後すぐに専門課程を学び、学位取得に必要な期間は基本的に3年(スコットランドは4年)です。
これに対して、日本の大学は一般教養を1〜2年間学ぶことが多く、専門課程への進学はその後となります。
また、日本の高校卒業後にイギリスの大学に直接進学することはできず、ファウンデーションコースを1年履修する必要があります。
大学ランキングをどう見る?注目すべきポイントを解説
イギリスの大学には、日本の大学のような「偏差値」という概念はありません。その代わりに、大学ランキングでは、さまざまな評価軸をもとに大学を多角的に評価し、順位づけしています。
大学ランキングを読み解く上で最も重要なのは、「何を評価しているのか」を理解することです。ランキングが注目する指標を把握することで、目的に合った大学を見つけやすくなります。
代表的なランキングでは、以下のような指標が重視されています:
評価軸 | 内容 | 代表的なランキング |
研究力(Research) | 論文数や引用数、研究予算の規模など、学術的な実績や影響力を評価。 | QSランキング、THEランキング |
教育環境(Teaching) | 教員1人あたりの学生数や教育支援体制、授業の質などを評価。 | Guardianランキング、Timesランキング |
国際性(International Outlook) | 留学生・外国人教員の比率、国際共同研究の割合など、国際的な広がりを評価。 | QSランキング、THEランキング |
就職力(Employability) | 卒業生の評価、企業からの評判、進路実績など、就職活動における強さを評価。 | QSランキング、THEランキング |
学生満足度(Student Satisfaction) | 学生の声、サポート体制、学習体験の質など、学生の満足度を評価。 | Guardianランキング、Timesランキング |
ランキングによって、これらの指標に対する比重が異なります。例えば、就職に強い大学が知りたい場合には、就職力を重視するランキング(例えば、QSランキングやTHEランキング)を参考にすることが重要です。
一方で、教育環境を重視したい場合には、GuardianランキングやTimesランキングが有用です。
自分の進学目的に合った指標を把握し、それに基づいてランキングを選ぶことが大切です。
代表的な世界・国内大学ランキングと活用法を紹介
ここでは、代表的な大学ランキングを、「世界ランキング」と「国内ランキング」に分けて紹介し、それぞれの特徴と活用ポイントを整理します。
世界大学ランキング:QS・THE
世界ランキングは、国際的な知名度や研究力を重視したものです。代表的なものにQSランキングとTHE(Times Higher Education)ランキングがあります。
ランキング | 特徴 |
QS世界大学ランキング |
|
THE世界ランキング |
|
イギリスの大学は規模が大きく、多様な学部を持つ大学が多いため、THEランキングでは教育環境や学生一人あたりの指標が全学部で平均化されます。
そのため、QSランキングと比べると順位がやや低くなる傾向があります。


国内大学ランキング: Times・Guardian
イギリス国内向けの大学ランキングは、学生の体験やサポート体制、教育の質を重視しています。主要なランキングには イギリスの新聞社が出しているThe Times と The Guardian があります。
ランキング | 特徴 |
The Timesランキング |
|
The Guardianランキング |
|
国内ランキングは、学生満足度に大きな比重が置かれているため、QSやTHEと順位が大きく異なる場合もあります。


【2025-2026年版】イギリス大学ランキング一覧(世界・国内・分野別)
それでは、最新の世界ランキングと国内ランキングを見ていきましょう。また、分野別ランキングを通して、分野ごとに強い大学もあわせて紹介します。
世界ランキングTOP20(QSランキング・THEランキング)
以下は、QS世界大学ランキング2026とTHE(Times Higher Education)世界大学ランキング2025に基づく最新の順位一覧です。
※QS世界ランキングの順位をもとに上位から並べています。
大学名 | 所在地 | QS世界ランキング2026 | THEランキング2025 | 特徴 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン | ロンドン | 2 | 9 | 科学・工学・医学など理工系の小規模大学 |
オックスフォード大学 | オックスフォード | 4 | 1 | イギリスの超名門 |
ケンブリッジ大学 | ケンブリッジ | 6 | 5 | イギリスの超名門 |
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL) | ロンドン | 9 | 22 | 総合大学(教育学、建築学、生命科学、人文科学、人類学、法学など) |
キングス・カレッジ・ロンドン | ロンドン | 31 | 36 | 医学、看護学、歯学、法学 |
エディンバラ大学 | エディンバラ | 34 | 29 | 医学、文学、獣医学が有名 |
マンチェスター大学 | マンチェスター | 35 | 53 | 材料工学・化学工学・電子工学、ナノテクノロジー研究 |
ブリストル大学 | ブリストル | 51 | 78 | 工学部、社会科学 |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) | ロンドン | 56 | 50 | 社会科学系大学、留学生が多い |
ウォーリック大学 | コヴェントリー | 74 | 106 | 経済学、数学、ビジネス |
バーミンガム大学 | バーミンガム | 76 | 93 | 化学工学、ロボット工学など工学系 |
グラスゴー大学 | グラスゴー | 79 | 87 | 工学、生物科学、医学、ヘルスサイエンス |
リーズ大学 | リーズ | 86 | 123 | 工学、社会科学 |
サウサンプトン大学 | サウサンプトン | 87 | 115 | 海洋工学・航空宇宙工学・電気・電子工学 |
シェフィールド大学 | シェフィールド | 92 | 98 | 工学 |
ダーラム大学 | ダーラム | 94 | 172 | 神学・宗教学、考古学、地理学 |
ノッティンガム大学 | ノッティンガム | 97 | 136 | 教育学、コンピューターサイエンス |
ロンドン大学クイーンメアリー校 | ロンドン | 110 | 141 | 医学、歯科 |
セントアンドリュース大学 | セントアンドリュース | 113 | 185 | スコットランドの名門、歴史学、哲学、国際関係、美術史 |
バース大学 | バース | 132 | 251–300 | 建築学、機械工学、開発学 |
《QS世界大学ランキング2026、THE 世界大学ランキング2025 》
イギリスには、世界大学ランキングのトップ10に常に名を連ねる大学が4校あります。
それが、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、インペリアル・カレッジ・ロンドン、そしてユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)です。
オックスフォード大学とケンブリッジ大学は、言わずと知れた歴史ある名門校。
インペリアル・カレッジ・ロンドンは理工系に特化した大学で、研究力と就職実績が非常に高く評価されています。UCLはロンドン大学群の中で最も総合力に優れた大学で、幅広い分野で世界的な評価を受けています。
これら4校は、いずれも世界トップレベルの教育と研究を誇る、イギリスが世界に誇る大学です。
国内ランキングTOP10(Times・Guardian)
以下は、The TimesとThe Guardianが発表した2025年のイギリス国内大学ランキングです。
イギリスには、世界ランキングでは上位に入らない大学でも、教育の質や学生満足度が高く国内評価で存在感を示す大学が多くあります。
大学 | 所在地 | Timesランキング2025 | Guardianランキング2025 |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) | ロンドン | 1 | 4 |
セントアンドリュース大学 | セントアンドリュース(スコットランド) | 2 | 2 |
オックスフォード大学 | オックスフォード | 3 | 1 |
ケンブリッジ大学 | ケンブリッジ | 4 | 3 |
ダーラム大学 | ダーラム | 5 | 6 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン | ロンドン | 6 | 5 |
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL) | ロンドン | 7 | 9 |
バース大学 | バース | 8 | 7 |
ウォーリック大学 | コヴェントリー(ウォーリック) | 9 | 8 |
ラフバラー大学 | ラフバラ― | 10 | 10 |
《UK University Rankings 2025、ガーディアン大学ガイド2025》
QS/THEのランキングと大きくランキングが違う大学として、
- セント・アンドリュース大学
- ダーラム大学
- バース大学
- ラフバラー大学
が挙げられます。
セント・アンドリュース大学とダーラム大学は、歴史ある小規模大学で、学べる科目の幅は限られているものの、教育の質や学生の満足度が非常に高いことで知られています。
地域での評価も高く、国内就職を重視する場合には優れた選択肢になります。
一方、バース大学は機械工学や建築学、電気工学など、ラフバラー大学はスポーツ科学を中心に特定分野で高い実績を持っており、就職率の高さが国内ランキング上位の理由の一つです。
これらの大学は、興味のある専門分野が明確な方にとって特に魅力的です。

分野別ランキングで見るイギリスの強み
以下は、QS World University Rankings by Subject 2025 に基づく、主要なイギリスの大学の分野別世界順位の抜粋です。
イギリスの大学は、特定の学問分野でも世界トップクラスの評価を受けていることがわかります。
芸術と人文科学(Arts & Humanities)
- オックスフォード大学:世界2位
- ケンブリッジ大学:世界3位
- エディンバラ大学:世界10位
- UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン):世界13位
- キングス・カレッジ・ロンドン:世界16位
工学とテクノロジー(Engineering & Technology)
- オックスフォード大学:世界2位
- ケンブリッジ大学:世界4位
- インペリアル・カレッジ・ロンドン:世界8位
ライフサイエンスと医学(Life Sciences & Medicine)
- オックスフォード大学:世界2位
- ケンブリッジ大学:世界6位
- インペリアル・カレッジ・ロンドン:世界8位
- UCL:世界9位
- キングス・カレッジ・ロンドン:世界16位
- エディンバラ大学:世界20位
自然科学(Natural Sciences)
- オックスフォード大学:世界3位
- ケンブリッジ大学:世界4位
- インペリアル・カレッジ・ロンドン:世界9位
社会科学と経営学(Social Sciences & Management)
- オックスフォード大学:世界2位
- ケンブリッジ大学:世界5位
- LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス):世界6位
- UCL:世界10位
《参考:QS分野別世界ランキング:https://www.topuniversities.com/subject-rankings》

イギリスで評価の高い大学群「G5」と「ラッセルグループ」とは
大学ランキングだけでは見えてこない「大学の格」や「ブランド力」に注目するなら、G5やラッセルグループといった、伝統的に高く評価されてきた大学群を知っておくことも重要です。
イギリス最難関の5大学「G5」
G5は、イギリス国内で特に高い評価を受ける名門5大学の通称で、「Golden Triangle」とも呼ばれています。
世界的にも評価が高く、研究水準、教育の質、卒業生の実績といった点で他大学とは一線を画します。
- オックスフォード大学(University of Oxford)
- ケンブリッジ大学(University of Cambridge)
- インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)
- ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London, UCL)
- ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(London School of Economics and Political Science, LSE)
これらの大学は、世界大学ランキングでも常に上位に入り、国際的な知名度や研究実績、教授陣のレベル、卒業後の進路など、あらゆる面でトップクラスとされています。
とくに、ノーベル賞受賞者の数や、国際機関・企業で活躍する卒業生のネットワークは圧倒的で、「世界で通用する学歴を得たい」と考える学生にとって非常に魅力的な選択肢です。
また、入学基準は非常に高く、毎年世界中から優秀な志願者が集まり、競争率も極めて厳しいことで知られています。
研究型24大学の連盟「ラッセルグループ」
ラッセルグループ(Russell Group)は、イギリスの主要な研究型大学24校から構成される大学連盟で、教育・研究の両面で高い水準を誇ります。
多くの大学が世界ランキング上位に入り、国内外で「学術的エリート校」として認知されています。
これらの大学は、政府からの研究資金配分でも大きな割合を占めており、グローバルな研究プロジェクトや企業連携にも積極的です。
卒業生の就職実績や大学院進学でも高い評価を受けており、留学先としても非常に人気があります。
- オックスフォード大学(University of Oxford)
- ケンブリッジ大学(University of Cambridge)
- インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)
- ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London, UCL)
- ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(London School of Economics and Political Science, LSE)
- キングス・カレッジ・ロンドン(King’s College London)
- エディンバラ大学(University of Edinburgh)
- グラスゴー大学(University of Glasgow)
- ダーラム大学(Durham University)
- ブリストル大学(University of Bristol)
- バーミンガム大学(University of Birmingham)
- マンチェスター大学(University of Manchester)
- リーズ大学(University of Leeds)
- シェフィールド大学(University of Sheffield)
- リバプール大学(University of Liverpool)
- ノッティンガム大学(University of Nottingham)
- サウサンプトン大学(University of Southampton)
- ニューカッスル大学(Newcastle University)
- ウォーリック大学(University of Warwick)
- カーディフ大学(Cardiff University)
- エクセター大学(University of Exeter)
- ヨーク大学(University of York)
- クイーンズ大学ベルファスト(Queen’s University Belfast)
- ロンドン大学クイーンメアリー校(Queen Mary University of London)
イギリス大学への出願方法と準備の流れ
イギリスの大学への進学方法は、日本のシステムとはいくつかの点で異なります。
特に、イギリスの学位制度は日本と大きく異なるため、日本の高校を卒業しただけでは、原則として大学の出願資格を満たさない点に注意が必要です。
しかし、留学生向けには柔軟な進学ルートが用意されており、門戸は広く開かれています。
日本とイギリスの学位制度の違いと出願要件
イギリスでは、16歳で中等教育を終え、その後Aレベル(Advanced Level)という専門性を深める2年間の課程を受けるのが一般的です。
Aレベルの成績が大学入学の主な評価基準となり、これを基に大学へ進学します。
また、IB(国際バカロレア)資格も広く認められ、イギリスの大学に進学するための資格として利用されます。
日本の高校を卒業した場合、これらの資格を持っていないため、直接イギリスの大学に入学することはできません。したがって、日本の高校卒業生にとっては、ファウンデーションコースが重要な進学ルートとなります。
イギリス大学への一般的な進学ルート:ファウンデーションコース
日本の高校卒業生にとって、イギリスの大学進学の一般的なルートは、ファウンデーションコース(Foundation Course)の受講です。
このコースは通常1年間で、大学入学に必要な基礎学力、アカデミックスキル、英語力を身につける準備課程となります。
ファウンデーションコースを修了し、所定の成績や英語スコアを満たせば、学部課程に進学できます。
これにより、ファウンドーションコース1年+学位取得3年の合計4年で学位を取得することが可能となります。
ファウンデーションコースから2年次編入のルート
一部の大学や専攻では、ファウンデーションコースを修了後、学部2年次へ編入できるプログラムも提供されています。
この場合、ファウンデーション1年+学部2年で、ファウンデーションコースの受講期間も含めて3年での学位取得が可能となります。
ファウンデーションコースの種類と進学先
ファウンデーションコースには、主に以下の種類があります:
- 大学直営コース:希望する大学が自ら運営する準備課程
- 民間教育機関による進学準備コース:MPW、Kaplan、INTOなど
- NCUK(英国大学連盟)による提携プログラム:提携校で条件付き合格が得られる場合がある
進学先の大学がすでに決まっている場合、提携校のファウンデーションを選ぶことで、条件付き合格(Conditional Offer)を得られることがあります。
条件付き合格とは、まだ最終成績や英語スコアが揃っていなくても、合格基準を満たすことを前提に合格通知がもらえる制度です。
条件付き合格について
イギリス大学には、「条件付き合格(Conditional Offer)」という仕組みがあり、これが進学の見通しを立てやすくします。
出願時点で最終成績や英語スコアが揃っていなくても、大学から「この成績やスコアを達成すれば正式に入学を認めます」という条件付きの合格通知を受け取ることができます。
例えば、日本の高校生の場合、卒業前に予想成績(Predicted Grades)を使って出願し、合格の内定を得ることができます。
その後、必要な成績やIELTSなどのスコアをクリアすれば、正式な入学が決まります。
最終的には指定された条件を満たす必要がありますが、何を達成すればいいのかが明確になり、計画的に準備しやすいという点が大きなメリットです。


大学選びでランキングだけに頼らないために:大切な5つの視点
実際に進学先を決める際は、ランキングだけでなく学びたい分野や生活環境、将来の進路など、自分の希望に合った大学を見極めることが重要です。
ここでは、大学を選ぶ際にぜひ意識してほしい5つの視点を紹介します。
専攻との相性
イギリスの大学は1年目から専門分野を深く掘り下げて学ぶため、入学前に学びたい分野を明確にすることが欠かせません。
大学によって得意分野や研究分野は大きく異なります。まずは自分が興味を持つ専攻をはっきりさせ、その分野に強みを持つ大学や学科を重点的に調べましょう。


学費・生活費を踏まえた選択
イギリスの大学は国立ですが、留学生にとって学費は決して安くありません。
特に理系・工学系の学部では、実験や実習のコストがかかるため、年間学費は文系より高い傾向があります。
目安として、医学部を除く年間の学費はおおよそ11,400ポンド〜38,000ポンドです。理系はさらに高額で、年間25,000ポンド〜38,000ポンド程度を見込む必要があります。
加えて、生活費も都市によって大きく異なります。
ロンドンは特に物価が高く、寮費だけでも1週間で約300ポンド、生活費も200ポンド以上かかる場合があります。一方、地方都市の大学では、寮費が1週間100ポンド程度と大幅に抑えられるケースもあります。
進学先を選ぶ際は、学びたい内容や大学の評価だけでなく、学費・生活費を含めた総予算を現実的に検討することがとても大切です。


都市ごとの住みやすさ(ロンドン vs 地方都市)
ロンドン(グレーターロンドン)は人口約1,000万人を誇る欧州最大の都市で、世界中から人が集まる活気にあふれています。
多文化環境やさまざまなイベントを楽しめる一方で、生活コストは非常に高く、家賃や物価も地方よりかなり高額です。
また、通学や生活の移動時間も長くなることが多く、忙しさを楽しめる人に向いています。
一方、マンチェスター(約280万人)、バーミンガム(約230万人)、スコットランドの首都エディンバラ(約100万人)などの地方都市は、比較的落ち着いた雰囲気で、学業に集中しやすい環境があります。
生活コストもロンドンに比べると抑えやすく、家賃や生活費を抑えたい留学生には現実的な選択肢です。
地方都市には日本人コミュニティが小規模である分、現地の文化や言語に深く触れられる機会が多いというメリットもあります。一方で、ロンドンはサポート体制や日本食・日本語の情報が多く、はじめての留学でも安心できる要素が揃っています。
自分の性格や生活スタイル、どんな環境で成長したいかを考え、都市の規模や雰囲気、支援体制を総合的に比較して選ぶことが大切です。
サポート体制(日本人留学生の割合、留学生支援)
イギリスの大学は多様な国からの留学生を受け入れており、大学ごとにサポート体制はさまざまです。
日本人留学生の数や、現地での生活支援、語学サポートがどの程度整っているかは安心して学ぶ上で大きなポイントです。
公式ウェブサイトや留学生向けの説明会で、具体的なサポート内容を確認しておくと安心です。
卒業後の進路(イギリス就職 or 大学院進学など)
大学を選ぶ際は、卒業後の進路を視野に入れておくことも大切です。大学によって、就職支援の充実度や進学先の実績は大きく異なります。
イギリス国内での就職を目指す場合は、キャリアセンターや企業連携インターンシップの有無、卒業ビザのサポート体制などを確認しておきましょう。
一方で、他国や日本での就職・大学院進学を視野に入れるなら、卒業生ネットワークや学位の国際的評価も重要な判断材料です。
公式サイトや説明会では、就職率・進学率、卒業後の進路データを公開している大学も多いので、希望する進路に応じた情報収集を忘れずに行いましょう。
実際に進学先を決める際は、ランキングだけでなく学びたい分野や生活環境、将来の進路など、自分の希望に合った大学を見極めることが重要です。
ここでは、大学を選ぶ際にぜひ意識してほしい5つの視点を紹介しました。
自分に合った大学選びを進めるためには、情報収集だけでは不安が残ることもあります。進学先の選定やサポート体制を十分に把握し、自分に合った環境を見つけるのは大切ですが、一人で全てを決めるのは難しいものです。
そんな時こそ、There is no Magic!!の並走型サポートを活用してみてください。
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日本人におすすめのイギリス大学10選
ここでは、世界・国内ランキングだけでなく、専攻の特色、立地や生活コスト、日本人留学生の多さ、ファンデーションからの進級のしやすさなどを総合的に考慮し、日本人にとって学びやすい大学をピックアップして紹介します。
参考にしてみてください!
大学名 | ランキング目安(QS) | 主な特色・立地 | 留学生比率・日本人コミュニティ | ファンデーションコース |
マンチェスター大学 | 世界TOP30〜50 | イギリス第2の都市、コース数最多、38,000人の大規模大学 | 留学生約23%(9,000人)、日本人150〜200人、Japan Societyあり | あり |
バーミンガム大学 | 世界TOP100以内 | ロンドン近郊の都市、留学生支援が手厚い | 留学生約30%(9,000人)、日本人70〜80人 | あり |
エディンバラ大学 | 世界TOP20〜30 | 世界遺産の街に立地、名門大学 | 留学生約48%(22,000人以上) | あり |
リバプール大学 | 世界TOP200以内 | 比較的生活コストが低い、支援充実 | 留学生約30%(8,000人程度) | あり |
リーズ大学 | 世界TOP100以内 | 都市規模が大きく生活しやすい | 留学生約33%(12,000人以上)、日本人コミュニティあり | あり |
ケント大学 | 世界TOP400前後 | ロンドンまで約1時間、美しい丘のキャンパス | 留学生約27%(5,000人)、日本人100人以上 | あり |
エセックス大学 | 世界TOP400前後 | ロンドン近郊、落ち着いた環境 | 留学生約33%(6,000人)、日本人20人程度 | あり |
サセックス大学 | 世界TOP250以内 | ロンドンに近い、美しいキャンパス | 留学生約30%(5,000人)、日本人約100人 | あり |
ウォーリック大学 | 世界TOP100以内 | 中規模都市、評価が高い大学 | 留学生約35%(10,000人)、Warwick Japanese Societyあり | あり |
LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス) | 世界TOP50以内(社会科学特化) | ロンドン中心部、G5の一角 | 留学生約50%(11,000人)、日本人約40人 | UCLファンデーションから進学可能 |
イギリス大学在学中の在校生の声
大学選びはランキングだけでは決められません。
進学先を決める際には、実際にその大学で学んでいる学生たちの声を参考にすることが重要です。
特に、なぜその大学を選んだのか、そして実際に学び始めてどう感じているのかを知ることは、大学が自分に合っているかどうかを見極める大きな手がかりになります。
以下は、実際の在校生の声を通じて、大学選びの参考になる情報をお伝えします。
さな子さん(ヨーク大学)
高校時代から美術が好きで、美術史を学びたいと思っていました。ヨーク大学は自然豊かな環境と治安の良さ、そしてロンドンへのアクセスの良さが魅力で、進学を決めました。大学では中世美術を専攻し、レクチャーとセミナーを通じて深い学びを得ています。課題はすべてエッセイで、英語での表現力が鍛えられました。ヨークの街は静かで勉強に集中できる環境が整っており、住みやすさも感じています。
りおんさん(マンチェスター大学 → UCL大学院)
私は横浜の私立中高一貫校を卒業後、日本でファウンデーションコース(IFY)を修了し、マンチェスター大学の心理学部に進学しました。心理学を理系として集中して学べる環境に魅力を感じ、イギリスの大学を選びました。大学では、少人数制の授業やディスカッションを通じて、英語での表現力や批判的思考力を養うことができました。卒業後はUCLの大学院に進学し、社会認知の研究を深めています。
Lunaさん(UCL)
「静岡県の国際バカロレア一条高校を卒業後、UCLのBachelor of Arts and Sciences学部に進学しました。進学の決め手は、私が興味を持っていた分野の権威である教授がUCLにいらっしゃり、その授業を受けてみたいと思ったからです。ロンドンは多文化が融合する都市で、芸術や文化に触れる機会が多く、学びの幅が広がりました。大学生活では、さまざまなバックグラウンドを持つ学生との交流を通じて視野が広がり、充実した日々を送っています。」
イギリス大学進学を実現するための第一歩を踏み出そう
イギリスの大学は、教育水準が世界トップクラスの大学が数多く揃っており、将来海外でキャリアを築きたい方にも高い評価を得られる学位を取得できる点が大きな魅力です。
ただし、大学選びではランキングだけを基準にするのではなく、専攻の強みや立地、学費・生活費、日本人向けサポート体制、卒業後の進路など幅広い視点から比較することが重要です。
イギリスの大学はそれぞれの特色が異なるため、どの大学が自分に合っているのかを見極めることが大切です。
「どのイギリスの大学が自分に合っているのか分からない」「進学について周囲に相談できる人がいない」「情報が錯綜していて一人で決められない」と感じている方も多いと思います。
そのような不安を抱えている場合、、There is no Magic!!の並走型・海外大学出願サポートサービスが役立ちます。
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