



アメリカの大学で学ぶ日本人が、年々増えています。
海外の最前線で学びたい、世界で活躍したい——そんな思いから、
高校卒業後すぐにアメリカへ進学する学生も珍しくなくなりました。
とはいえ、「自分に本当にできるのかな」「英語や生活に不安がある」そんな気持ちを抱える人も多いはずです。
この記事では、実際にアメリカの大学で学ぶ日本人学生たちのリアルな声とともに、日本人に人気の大学、留学先として注目される地域、そして現地での学びの様子を紹介します。
“アメリカ大学留学は、特別な人だけのものではない”——
そんな新しい現実を感じてください。
目次
日本人に人気のアメリカ大学【タイプ別に見るリアルな選択肢】

ここで紹介する大学は、実際に多くの日本人学生が進学している、または挑戦している大学の一例です。
ランキングのような序列ではなく、「どんな環境・学びを求めるか」という視点から分類しています。
アメリカには数千の大学があり、進学の形は人それぞれ。
「自分に合った大学像」をイメージするきっかけとして、参考にしてみてください。
【多国籍で刺激的】世界中の学生と学べる大学
異文化交流やグローバルな学びを重視する学生に人気のタイプです。
多様なバックグラウンドを持つ学生と学び合うことで、視野が一気に広がります。
国際都市に位置する大学では、授業内外でのネットワーク形成も盛んです。
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)
全米トップクラスの公立大学で、世界中から留学生が集まります。
国際性・学問の幅・生活環境のバランスが取れており、特に日本人学生にも人気。
在学生の多様性が刺激となり、英語力だけでなく考え方の柔軟性も磨かれます。
New York University(ニューヨーク大学)
ニューヨーク中心部という抜群の立地を活かし、実践的な教育が特徴。
芸術・ビジネス・社会科学など、都市のエネルギーをそのまま学びに変えられる環境です。
多国籍な学生が行き交うキャンパスでは、国籍に関係なく議論や交流が日常的に行われます。
Boston University(ボストン大学)
教育都市ボストンに位置し、学問と文化が融合したリベラルな雰囲気が魅力。
学部間の垣根が低く、複数分野を横断して学ぶ学生も多いです。
英語サポートや学生相談体制も整っており、初めての海外進学にも安心です。


【理系に強い】技術×実践でキャリアにつながる大学
STEM分野(Science, Technology, Engineering, Mathematics)で世界をリードする工科大学や研究大学は、アメリカ留学を目指す日本人学生にとっても人気の高い選択肢です。
研究・実践・キャリアを結びつけながら、最先端技術を「社会で使える力」として磨けます。
「宇宙飛行士を最も多く輩出した大学」として知られ、航空・機械工学の名門です。
理論よりも実践を重視する教育スタイルで、学生が実際の設計や実験に関わる機会が多くあります。
卒業生の多くが航空宇宙・自動車・エネルギー業界などに進み、キャリアへの直結度も高いです。
Georgia Institute of Technology(ジョージア工科大学)
産業界との共同研究やインターン制度が非常に発達しており、在学中に企業プロジェクトに参加できる“実践重視”の大学です。
AI、ロボティクス、データサイエンスなどの分野に強く、修了後のSTEMキャリア(OPT延長)を見据える留学生からも支持を集めています。
世界のテクノロジー研究を牽引する存在。
AI・量子計算・再生エネルギーなど、常に“次の時代を創る”研究が行われています。
学生は自ら研究テーマを立ち上げ、教授陣と並んで国際プロジェクトに挑むことも。
「挑戦すること自体が学び」とされる文化が息づく大学です。


【学びやすい】初めての留学にも安心の環境
学問だけでなく、生活のしやすさ・文化的な近さ・サポート体制の充実も、
大学選びにおいて大切な視点です。
ここでは、初めての海外生活にも馴染みやすい環境を持つ大学を紹介します。
University of Hawaii at Manoa(ハワイ大学)
日本との距離が近く、文化的にも親和性が高い人気校。
温暖な気候と穏やかな人々の中で、安心して学び始められます。
海洋学・環境科学・観光マネジメントなど、地域に根ざした学びも充実しています。
UC San Diego(カリフォルニア大学サンディエゴ校)
穏やかな海沿いの街に位置し、落ち着いた雰囲気で学べる環境。
理系・社会科学・芸術など、専攻の幅も広く、
アカデミックな厳しさと生活のしやすさを両立しています。
日本人留学生のネットワークもあり、安心して生活できる大学の一つです。
University of Washington(ワシントン大学)
シアトルの豊かな自然と先進企業群(Amazon、Microsoftなど)に囲まれた環境。
研究大学としての評価が高く、留学生サポートも手厚いです。
学問とキャリア支援の両立ができる点で、バランスを求める学生に向いています。
アメリカには数千を超える大学があり、「人気」だけでは最適な大学を選ぶことはできません。
専攻・地域・学費・サポート体制など、重視するポイントは人それぞれ。
本記事で紹介した大学はあくまで“代表例”にすぎません。
気になる大学が見つかったら、各校の公式サイトや在学生の体験談を確認し、「どんな環境で、どんな自分に成長できそうか」を想像してみてください。
そのイメージこそが、アメリカ留学を現実に変える第一歩になります。


日本人に人気の州ランキング【学びやすく暮らしやすい】

アメリカの大学選びでは、どの州で学ぶかも大切なポイントです。
気候や治安、学費、生活費、文化的な雰囲気まで、州ごとに大きな差があります。
ここでは、実際に多くの日本人学生が学んでいる、学びやすく暮らしやすい州を紹介します。
あくまで「人気の傾向」として参考にしてください。
カリフォルニア州
大学数・留学生数ともに全米最多。多様性と気候が魅力。
一年を通して温暖な気候と豊かな自然、そして世界有数の教育・研究環境を誇るカリフォルニア州。
UCLAやUCサンディエゴ、スタンフォード大学など有名校が集まっており、理系からアートまで幅広い分野で最先端の学びを得られます。
シリコンバレーをはじめ産業界との結びつきも強く、インターンや研究機会が豊富なのも特徴。
また、留学生比率が高く、文化的にも多様で馴染みやすい環境です。
パサデナにあるCaltechでは、NASAやデザイン大学が近くにあり、刺激的な学びの場となっています
ニューヨーク州
文化・ビジネス・アートの中心地。インターン機会も豊富。
世界の中心都市ニューヨークを抱えるこの州は、“学ぶ”と“働く”が地続きです。
ニューヨーク大学(NYU)やコロンビア大学を筆頭に、都市型キャンパスが多く、授業で学んだ理論をすぐに実社会で試せる環境があります。
ファッション、メディア、金融など、あらゆる業界の企業が近くにあるため、インターンやボランティア活動を通して多様な経験を積む学生が多いのも特徴です。
ただし家賃や物価は高めで、生活コストを考慮した奨学金選びが鍵になります。
マサチューセッツ州
教育・研究都市ボストンを中心に学術レベルが高い。
ハーバード大学やMIT、ボストン大学など、世界トップレベルの大学が集まる「教育都市」。
学生の割合が非常に高く、街全体が学びの空気に包まれています。
治安も比較的良く、学生同士の交流も盛ん。図書館や研究施設が整備されており、落ち着いて勉強に集中できる雰囲気があります。
学費や生活費はやや高めですが、奨学金制度やキャンパスジョブを活用する学生も多く、“勉強に全力を注ぎたい人”に最適な環境です。
イリノイ州
シカゴ周辺の大学が人気。物価が比較的安く、生活しやすい。
中西部の中心都市・シカゴを有するイリノイ州は、都会の利便性と落ち着いた生活環境を両立。
University of Illinois Urbana-Champaign(UIUC)やNorth Central Collegeなど、教育水準が高く日本人学生も多い大学があります。
シカゴ中心部には音楽や芸術施設が充実しており、文化的な刺激も豊富。
一方で、家賃や食費は東西海岸に比べて安く、留学コストを抑えやすい点も魅力です。
ハワイ州
治安と気候の良さで、日本人に特に人気。
アメリカ本土とは異なる穏やかな空気と文化の近さで、初めての留学にも人気の州。
ハワイ大学マノア校を中心に、多くの留学生が集まっています。日本からのアクセスが良く、気候も一年中過ごしやすいため、英語学習・異文化体験・学業のバランスをとりやすい環境です。
現地には日本人コミュニティもあり、生活面でのサポートが得やすいのも安心ポイントです。


留学のリアル:日本人学生3人の体験談から見る“アメリカ大学の本音”

アメリカの大学に進学した日本人学生たちは、どんなきっかけで、どんな日々を過ごしているのでしょうか。
ここでは、分野も背景も異なる3人のリアルな声を紹介します。
「華やかさの裏にある努力」や「乗り越えた壁」を知ることで、留学をより現実的にイメージできるはずです。
芸術も音楽も諦めない|North Central College・Hinataさん
「美術とジャズ、どちらも学びたい」——その想いを叶えるために、Hinataさんはアメリカへ渡りました。
高校卒業後にギャップイヤーを取り、奨学金を得てNorth Central Collegeに進学。
少人数制の授業で、絵画やデザイン、即興演奏など幅広い表現に挑戦しています。
最初は英語の授業についていけず、孤独を感じたことも。
それでも、周囲の学生との会話や作品づくりを通して少しずつ自信を取り戻したそうです。
「完璧じゃなくていい。好きなことを全力で学べるのがアメリカの大学の魅力」
と語る彼女の言葉には、挑戦を恐れない強さがにじんでいます。
交換留学で視野が広がった|DePauw University・Claireさん
日本の大学からアメリカの小規模リベラルアーツ校に交換留学したClaireさん。
静かなキャンパスでのディスカッション中心の授業は、日本とはまったく違う体験だったといいます。
授業では社会問題やジェンダー、地域格差などが議論のテーマに上がり、「日本では気づけなかった課題を、自分の言葉で考える力がついた」と振り返ります。
日々の生活の中でも、異なるバックグラウンドを持つ友人たちとの交流から価値観が広がったそうです。
「違いを恐れずに、自分の意見を言葉にする勇気を持つことが大事」という言葉には、海外で学ぶ意味が凝縮されています。
数学とCSを極めたくてアメリカへ|カリフォルニア工科大学・池田隼さん
高校時代から数学研究に没頭していた池田さんは、「世界で最も学問に真剣な環境で挑戦したい」との思いからCaltech(カリフォルニア工科大学)へ進学。
TOEFL109点、論文掲載などを経て合格を掴みました。
入学後は、深夜まで続く課題と研究の毎日。
それでも、「教授も学生も本気で学び合う空気が心地いい」と笑います。
「競争よりも協力を大切にする文化が好き。学問を突き詰めたい人には理想的な環境」と話し、仲間と支え合いながら世界最前線で学び続けています。
3人の体験に共通しているのは、「完璧だから成功した」のではなく、それぞれが自分のペースで学び方を見つけたということです。
不安や失敗も含めて、すべてが「自分らしい留学」の一部。もし少しでも心が動いたなら、今のうちから情報を集めてみてください。
アメリカの大学は、挑戦する人に開かれています。


よくあるQ&A:日本人のアメリカ大学留学で多い疑問
はじめてのアメリカ大学留学では、英語力や費用、出願方法など多くの疑問が出てきます。
ここでは、日本人学生から特によく寄せられる質問をまとめました。
実際の留学準備に必要な情報を、信頼できる目安とともに紹介します。
英語力はどれくらい必要?
多くの大学でTOEFL iBT 80〜100点が目安。
中堅〜上位校では90点以上、トップ大学では100点以上が求められる傾向があります。
スピーキングやライティングも重視されるため、単語力よりも「使える英語力」が重要です。
TOEFL以外ではIELTS 6.5〜7.0程度が同等レベル。
高校生のうちから少しずつ対策を始めれば、十分に到達可能です。



費用はどのくらい?
年間の平均は約400〜700万円。
この中には授業料・寮費・食費・教材費などが含まれます。
ただし、州立大学やコミュニティカレッジを経由するルートを取れば、費用を半分以下に抑えることも可能です。
さらに、成績や経済状況に応じた奨学金制度も充実しており、実際に全額免除(Full Scholarship)で進学する日本人学生もいます。
出願はどのように行う?
Common App(コモンアプリ)という共通出願システムを利用します。
一度の登録で複数大学に同時出願できる仕組みです。
出願に必要な主な書類は以下の通り:
- 英語スコア(TOEFL / IELTS)
- 成績証明書(GPA)
- 推薦状(1〜2通)
- 志望理由エッセイ(Personal Statement)
- 課外活動・受賞歴のリスト
特にエッセイは合否を左右する最重要項目。
自分の経験や価値観を英語でどう表現するかが鍵になります。
大学選びはどう進めればいい?
専攻・環境・費用・サポート体制の4つの軸で比較するのが基本です。
たとえば:
- 学びたい専攻が強い大学か?
- 気候・治安・生活コストは自分に合うか?
- 留学生への支援(英語補講・メンター制度)はあるか?
- 奨学金や学費免除の制度は整っているか?
単に「有名大学」ではなく、自分の将来のキャリアにつながる選択を意識しましょう。
奨学金は本当に取れる?
はい。成績・リーダーシップ・課外活動などの実績に応じて多くの大学が給付型奨学金を提供しています。
GPA3.5以上やTOEFL100点以上を目安に、Merit Based Scholarship(功績奨学金)を受ける日本人学生も少なくありません。
また、経済的支援を目的としたNeed Based Scholarship(ニーズ型)を設ける大学も増えています。
迷ったら専門メンターに相談を
アメリカ大学への出願準備は、英語試験・エッセイ・奨学金申請と、ひとりでは不安を感じる場面が多いものです。
There is no Magic!!の並走型出願サポートでは、実際に海外大学へ合格・進学したメンターが、戦略設計からエッセイ添削まで二人三脚で支援します。
たとえば、Grinnell Collegeに進学したReiさん(熊本出身)はこう話します。
「最初は英語力にもエッセイにも不安がありましたが、メンターが一緒にペースを作ってくれたおかげで、最後まで走り切れました。自分の経験を“血の通った言葉”で表現することを学びました」
彼女のように、地方出身でもチャンスを掴んだ受講生は多く、実際に柳井正財団奨学金の全額支援を受けて進学した例もあります。
「海外大学進学を“特別な人のもの”で終わらせたくない」——そんな思いから生まれたのが、この並走型サポートです。
出願校選びやエッセイの方向性に迷ったら、まずは一度無料相談でメンターと話してみてください。
あなたの「行ける大学」ではなく、「本当に行きたい大学」への第一歩を、一緒に設計していきます。

まとめ
アメリカの大学進学は、一部の特別な人だけの道ではありません。
英語力や費用に不安があっても、準備の方法を知り、正しい情報にアクセスすれば、誰にでもチャンスがあります。
多様な大学、柔軟な出願制度、そして支えてくれる奨学金やメンターの存在——。
日本人がアメリカで学ぶルートは、年々広がっています。
大切なのは、「どの大学に行けるか」よりも「どんな学びを叶えたいか」。
その想いを出発点に、一歩ずつ準備を進めていきましょう。
あなたの挑戦を応援してくれる人たちは、きっとすぐそばにいます。









