




MBA留学を検討する際、多くの日本人にとって気になるのが「学びの実用性」と「期間・費用のバランス」です。
そんな中、マンチェスター大学MBAは、「15〜18か月の柔軟な履修」「900時間以上の実務プロジェクト」「少人数で高い国際性」を備えたプログラムとして、近年注目を集めています。
ロンドンに次ぐ都市マンチェスターに拠点を置きながらも、生活コストを抑え、実務に直結する学びを徹底的に提供する――それがこのプログラムの最大の魅力です。
本記事では、マンチェスターMBAの基本情報から特徴、出願要件、学費から日本人向けの情報まで、これからMBAを本気で目指したい方に向けて、わかりやすく解説していきます。
マンチェスター大学MBAの基本情報

プログラム概要と大学データ
項目 | 内容 |
正式名称 | Alliance Manchester Business School |
所在地 | マンチェスター、イギリス |
プログラム期間 | 15〜18ヶ月 |
GMATスコア平均 | 639 |
GPAスコア目安 | 成績上位25%推奨 |
英語スコア目安 | TOEFL 90(R/L:20, S/W:22) IELTS 6.5(R/L:6.0, S/W:6.5) |
平均職務経験 | 7年 |
年齢レンジ | 24-41歳 |
学費(総額) | £49,000(約932万円) |
生活費目安(年間) | £15,000(約285万円)※1年で換算 |
卒業後平均年収 | $128,505(約1,930万円) |
卒業後の就職率 | 90%(卒業後3ヶ月以内) |
クラス構成 | 留学生比率 94%、女性比率 41%、学生数 約96名、国籍 30カ国以上 |
公式サイト | https://www.alliancembs.manchester.ac.uk/study/mba/full-time-mba/ |
※円換算レート:1ポンド=190円、1ドル=150円(2025年時点)
マンチェスター大学は、イギリス北西部の都市マンチェスターに位置する世界的な名門国立大学です。
そのビジネススクールであるAlliance Manchester Business Schoolは、国際認証「トリプルクラウン(AACSB、AMBA、EQUIS)」を保有しており、世界でも数少ない高い評価を受けたビジネススクールの一つです。
マンチェスターMBAは、15〜18か月で修了できるフルタイムプログラムで、特に実践重視のカリキュラムが魅力です。
コンサルティングプロジェクトをはじめとするアクションラーニングを通じて、理論と実務を融合させた学びが可能です。
学費・生活費まとめ
マンチェスターMBAの学費は、**£49,000(約932万円)です。
イギリスのフルタイムMBAとしては比較的リーズナブルな部類に入り、コストパフォーマンスの高さが特徴です。
これに加えて、生活費が約£18,000〜£22,000(約340〜420万円)かかるため、総額ではおよそ1,270万〜1,350万円の費用が必要になります。
費用項目 | 金額(ポンド) | 日本円換算(約) |
学費 | £49,000 | 約932万円 |
生活費(15〜18ヶ月) | £18,000〜£22,000 | 約340〜420万円 |
合計 | £67,000〜£71,000 | 約1,270万〜1,350万円 |
家賃:£8,965〜£11,500(約170〜220万円)
食費・雑費:£4,000〜£6,000(約75〜110万円)
交通費・娯楽費・通信費など:£5,000前後(約95万円)
※大学の寮に入居する場合は、光熱費・Wi-Fi・保険込みの定額制
マンチェスターはロンドンに比べて生活コストが低く、特に住宅費を抑えやすい点も大きな魅力です。


Manchester MBAの世界ランキング
マンチェスター大学MBA(Alliance Manchester Business School)は、世界的に高い評価を受けているビジネススクールの一つです。
特に実践重視のカリキュラムと国際性の高さが評価され、主要なMBAランキングでも安定した順位を維持しています。
#5 Financial MBA UK Rankings 2023 (13 in Europe, 46 in the world)
#50 QS Global MBA Rankings 2023
また、マンチェスターMBAは、世界のビジネススクール全体の1%未満しか取得していない「トリプルクラウン認証(AACSB・AMBA・EQUIS)」を取得しています。
これは教育の質、国際性、業界との連携において非常に高い基準を満たしていることを意味します。


なぜマンチェスターMBAなのか?
マンチェスター大学MBAは、実践的な学びと柔軟な履修設計、そして国際色豊かな環境を兼ね備えたプログラムです。
ここでは、マンチェスターMBAが他校と一線を画す4つの理由をご紹介します。
15・18ヶ月のフレキシブル設計でインターンや実地体験を両立
マンチェスターMBAは、15ヶ月または18ヶ月から期間を選べる柔軟な設計となっています。
どちらの選択肢でも学費は同一であり、18ヶ月プランを選べばインターンシップや追加の実務プロジェクトに取り組む時間を確保することができます。
この柔軟性は、キャリアチェンジや国際経験を重視する方にとって大きなメリットです。

「Learning by Doing」:3つの実務プロジェクト(900時間超)
マンチェスターMBAの最大の特長の一つが、3つの必修コンサルティングプロジェクトです。
- Not-for-Profit Consultancy Project(非営利組織向け)
- International Business Project(海外企業との協業)
- Commercial Business Consultancy Project(民間企業との実務)
これらのプロジェクトを通じて、合計900時間以上の実務経験を積むことができます。
また、M&Aや戦略策定などを扱う「Mergers & Acquisitions Project」も必修で、座学に留まらない“実践力”を徹底的に養うカリキュラムとなっています。


少人数×高い国際性で築ける濃密なネットワーク
マンチェスターMBAのクラスは、学生数約100名以下と非常に少人数でありながら、留学生比率は90%以上、出身国は30カ国を超える高い多様性を誇ります。
このような環境では、互いに密な関係性を築きやすく、教授との距離も近いため、質の高い議論やフィードバックが可能です。
グローバルな人脈を構築しながら、チームワーク力や異文化コミュニケーション能力を自然に養うことができます。
イギリス主要都市かつ生活コストがロンドンより低い
マンチェスターは、ロンドンに次ぐイギリス第2の都市圏でありながら、生活費が比較的抑えやすい点も魅力です。
住宅費や食費、交通費などがロンドンに比べて約2〜3割程度低く、経済的な負担を軽減しながら留学生活を送ることができます。
また、マンチェスターは音楽・文化・スポーツでも有名な街で、生活環境としても非常に充実しています。
都会的な利便性とコストパフォーマンスの良さを両立できる留学先として、非常に人気の高い都市です。
マンチェスター大学MBAの入学難易度と出願要件
マンチェスター大学MBA(Alliance Manchester Business School)は、イギリス国内はもちろん、世界中から優秀なプロフェッショナルが集まる競争力の高いプログラムです。
特に「実務経験」「多様性」「実践的志向」が重視されており、単なる学力だけでなく、実務スキルや人間性も総合的に評価されます。
出願条件一覧
出願にあたっては、以下の要件を満たす必要があります。
項目 | 内容 |
学士号 | 取得必須(成績上位25%が望ましい) |
英語力 | TOEFL:90点以上(R/L:20, S/W:22以上) IELTS:6.5以上(R/L:6.0, S/W:6.5以上) |
テストスコア | GMATまたはGRE(平均GMATスコア:639) |
推薦状 | 2通(職場の上司や同僚など、仕事ぶりを具体的に語れる人物から) |
エッセイ | 志望動機やキャリアビジョンなどを記述(英文) |
レジュメ | 英文での職務経歴書(フォーマットは公式サイトを参照) |
インタビュー | 書類審査通過者のみオンラインで実施 |
実務経験 | 最低3年以上の職務経験が事実上の前提条件となっています(平均6.5年) |
テストスコアや学歴だけでなく、エッセイやインタビューでの「自己理解の深さ」「キャリアに対する一貫性」「リーダーシップのポテンシャル」などが合否を左右します。
出願準備はTOEFL/IELTS対策から



出願スケジュール(最大8ラウンド)
マンチェスターMBAは、1年間で最大8回の出願ラウンドが設けられており、柔軟なタイミングで出願できるのが特徴です。
ただし、奨学金の観点からは早めのラウンド(Round 1〜3)での出願が有利です。
ラウンド | 締切日(英国時間) |
Round 1 | 2024年10月13日(日) |
Round 2 | 2024年11月17日(日) |
Round 3 | 2025年1月5日(日) |
Round 4 | 2025年2月2日(日) |
Round 5 | 2025年3月2日(日) |
Round 6 | 2025年4月6日(日) |
Round 7 | 2025年5月4日(日)★留学生最終締切 |
Round 8 | 2025年6月8日(日) |
締切はいずれも日曜の17:00(英国時間)です。
書類の不備や遅延を避けるため、数日前には提出を完了させるのが望ましいでしょう。
日本人向け情報・合格者リソース
海外MBAに出願する際、「実際にどんな人が合格しているのか」「どんな準備をしたのか」といった情報は、特に日本人出願者にとって大きな助けになります。
マンチェスター大学MBAには、日本人向けのリソースが豊富にあり、実際の合格者の声や生活情報を知ることができます。
日本人向けサイト
マンチェスターMBAの日本人有志によって運営されている非公式サイトがあります。
合格体験記や出願アドバイス、イベント情報などが日本語でまとめられており、初期の情報収集に非常に役立ちます。


留学体験ブログまとめ
過去の日本人合格者による体験ブログも多く存在します。2005年〜2015年クラスを中心に、準備過程や現地での生活、授業の様子まで詳細に綴られており、リアルな声を知ることができます。
- 『マンチェスターMBA取得までの道のりとその後』(Class of 2015)
- 『Roads in Manchester』(Class of 2014)
- 『マンチェスターMBA留学日記』(Class of 2013)
- 『はじまりのおわり』(Class of 2009)
- 『マンチェスター食べ歩き日記』(Class of 2006)
体験記は単なる成功談だけでなく、苦労やギャップにも触れており、等身大の留学生活を想像するのにぴったりのリソースです。


イベント参加のすすめ
マンチェスターMBAでは、年間を通じて説明会やオンラインウェビナーを多数開催しています。
志望動機を深めるうえでも、早い段階で参加しておくことをおすすめします。
特にオンライン参加であっても、説明会での気づきや感想をエッセイに活用できるため、選考での説得力が増します。
気になるイベントは早めにチェックしておきましょう。
終わりに
マンチェスターMBAは、実践的なカリキュラムと国際的な学びの場を、比較的抑えたコストで実現できる優れた選択肢です。
特に、転職やキャリアチェンジを見据えた社会人にとっては、実務経験を活かしながら「次の一歩」を踏み出す場として有力でしょう。
日本語サイトをのぞいてみる、説明会に参加してみる。そんな小さな行動が、将来の大きな転機につながるかもしれません。



