




イギリス「ロンドン」には多くの大学があり、世界中から多くの留学生が集まります。
その中でも留学生に人気の大学の1つが 「University College London:通称UCL」。メインキャンパスをロンドン市の中心部Bloomsbury(ブルームズベリー)に置くイギリスの総合大学です。
アメリカやカナダの大学とは異なる大学システムを持つイギリスの大学。
そんなイギリスの大学の特徴について、そしてUCLへの出願にあたり知っておくべき情報を紹介していきます。
- 正体:世界ランクTOP10常連の超名門総合大学。「ロンドン大学」の最古かつ最大規模のカレッジで、留学生比率が50%を超える「国際派」。
- 特徴:文理問わず全方位に強いが、特に医学、建築、教育学は世界トップクラス。ロンドン中心部という立地も最強。
- 入試改革:2026年入学より、志望動機書(PS)が自由記述から「3つの質問形式」に変更。対策がガラリと変わる点に注意。
- 結論:オックスブリッジと並ぶ英国の「G5」。多様性と都市生活を求めるなら最高の選択肢。
詳しくは記事本編で徹底解説!👇
目次
イギリスの名門校:ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)とは

ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)の歴史と基本情報
基本情報
- 名称:University College London(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)
- 所在地:Gower Street London WC1E 6BT
- 電話番号:+44 (0) 20-7679-2000
- 創立年:1826年
- 学校形態:大学・大学院
- 学生数:学部生: 19,994名 大学院生:23,842名(Total student enrollment, 2019-2020)

UCLの歴史

UCLは、1826年に哲学者Jeremy Bentham(ジェレミ・ベンサム)によりLondon University(ロンドン・ユニバーシティ)の名称で設立。
当時のオックスフォード大学とケンブリッジ大学が白人や英国国教会の信徒などという差別的な入学条件を設けていたのに対して、イギリスで初めて女性を受け入れ、人種や宗教に関わりなく「すべての人に開かれた人々のための大学(Let all come who by merit deserve the most reward)」を理念に開学しました。
1836年には独立した大学法人の地位を確立。
また同年には、修了生に対する学位授与を目的とするUniversity of London(ロンドン大学)の設立を認める王位憲章(Royal Charter)が発令され、ロンドン大学はロンドンユニバーシティ(現UCL)の学位を授与する機関として設立されました。
1907年、ロンドンユニバーシティ(現UCL)はロンドン大学へ移管され、独立法人としての地位を失墜。
しかし1977年には王位憲章により再び独立法人となり、その名称が現在のUniversity College London: UCLに改められました。
「ロンドン大学」とUCLの違い

日本でよく耳にするロンドン大学といえばUCLと思う方も多くいると思いますが、実はそうではありません。
ロンドン大学は1836年に設立された、UCLを含む20のカレッジと研究機関により構成されるカレッジ制の大学群で、各カレッジはそれぞれが独立して大学を運営。
ロンドン大学という大学が存在するのではありません。また各カレッジはそれぞれの理念、教育方針に基づき入学審査を行っています。

UCLは、2005年に学位を授与する権限を認可され、現在ではロンドン大学連合の一員としての地位を確立。
独立した学位授与機関となり、さらにはイギリスの研究型大学連盟Russell Group(ラッセルグループ)およびヨーロッパ研究大学連盟LERUに加盟するなど、世界トップクラスのグローバル大学としてその名を馳せています。

UCLの特徴と学部紹介
特徴

UCLのメインキャンパスは、大英博物館に近いロンドン中心部「ブルームズベリー(Bloomsbury)」にあります。歴史的な建物と近代的な研究施設が混在するアカデミックなエリアです。
さらに近年、オリンピックパークのあるストラットフォード地区に新キャンパス「UCL East」がオープンしました。
ここではロボティクス、AI、メディア、サステナビリティなど、次世代の課題解決に特化した最先端のプログラムが提供されており、UCLの新たな魅力となっています。
都市型の大学のため、イギリスの地方大学にあるような緑の広いグランドはありません。
また、イギリス国内の多くの大学で見られるような荘厳なゴシック様式の建物ではなく、大半は近代、現代的な建物となっています。
UCLの特徴の1つとしてあげられるのが留学生の多さ。

設立当初から人種や地位、宗教など分け隔てなく入学を認めており、現在では全体の半分以上を留学生が占めています。
このため留学生のサポートも充実。学生が安心して留学生活を送ることができる環境が整っています。
学部

イギリスの大学では多彩なコースを提供しており、幅広い分野から学位を取得できることで知られています。
アメリカやカナダの大学とは異なり、UCLを含むイギリスのフルタイムの学士課程は基本的に3年制で、1年目から専攻に特化した科目を履修し学位を取得。
そのため出願の前に自分が何を学びたいのかをしっかりと見極めることが大切となります。
UCLでは大きく分けて18の学部で構成され、その中から選択できる専攻分野はなんと440。それぞれの学部/分野は以下の通りです。
- Architecture, Construction and Planning(建築、建設、計画学)
- Arts and Sciences(アートと科学)
- Biological and Life Sciences(生物学および生命科学)
- Business and Management Studies(ビジネスおよび経営学)
- Computer Science(コンピュータサイエンス)
- Economics, Geography, Politics and Social Sciences(経済学、地理学、政治学、社会科学)
- Education(教育学)
- Engineering(工学)
- English and Comparative Literature(英語および比較文学)
- Fine Art and Art History(美術および美術史)
- Historical and Philosophical Studies(歴史および哲学研究)
- Languages and Cultural Studies(言語および文化研究)
- Law(法学)
- Mathematics and Statistics(数学および統計学)
- Media(メディア学)
- Medicine and Allied Subjects(医学および関連科目)
- Physical Sciences(物理科学)
- Psychology and Language Sciences(心理学および言語科学)

UCLの世界大学ランキングでの評価
UCLは、ロンドン大学に所属するカレッジの中で最古のカレッジであり、イギリス国内では8番目に古い大学。
設立当時から多くの人に開かれた大学として常に次代を担い、進化そして発展し続けています。
現在では各種機関による主要大学ランキングに常にランクイン。人文系から工学、理系まで高い研究評価を得ています。
多くの大学の中から留学先を選ぶ際に、世界大学ランキングを参考にすることは1つの方法ですが、イギリス人が大学を選ぶ際に参考にするランキングが「自分の学びたい専攻に強い大学」です。
イギリスの大学への進学を検討している場合、国内での大学ランキング、また専攻分野によるランキングなども参考にするといいかもしれません。
主な世界ランキング(2025-2026)
- QS世界大学ランキング:9位
- THE世界大学ランキング:20位台
| 世界ランク | 国内ランク | 大学名 | 都市 |
| 1 | 1 | オックスフォード大学 | オックスフォード |
| 5 | 2 | ケンブリッジ大学 | ケンブリッジ |
| 2 | 3 | インペリアルカレッジロンドン | ロンドン |
| 9 | 4 | UCL | ロンドン |
※ QS World University Rankings 2026 参照
偏差値と難易度
アメリカの大学の出願プロセスは、成績がよくても不合格、また成績もよく課外活動でも結果を残しているのに不合格などと受験者側からするとかなり不明確。
しかしイギリスの大学への留学は、希望する学部/専攻が設定している必要スコアに達しているのであれば合格する場合がほとんどです。
イギリスの大学への出願は、専攻分野の中から自分が希望する専攻を選んで出願を行うため、その年により各専攻への出願者数や合格者数が変動。
人気のある専攻への入学難易度は高くなる傾向にあります。UCLでも専攻により設定されている合格ラインが異なるため、入学しやすい専攻とそうでない専攻があります。


UCLの著名な大学卒業生
UCLは、経済界や政治、文学者、メディアなど幅広いジャンルで活躍する多くの著名人を輩出。また同大学のスタッフ、29人の卒業生がノーベル賞を受賞しています。
日本との繋がりも深く、明治維新時代には日本からの使節団を迎えるなど の交流が行われていました。夏目漱石や伊藤博文、小泉純一郎など日本の要人も留学生として在籍していました。
Mohandas Karamchand Gandhi(マハトマ・ガンディー)
第一次世界大戦後のインド独立運動の指導者。日本でもガンジーの名で広く知られています。
1869年にインド西部のカチャワール半島の都市で生まれました。その後、ラージコートで小学校から高等学校まで学び、1888年18歳の時に弁護士を目指しイギリスへ。UCLで学び弁護士資格を取得。その後はインドへ帰国し弁護士としての活動を始めました。
第一次世界対戦から国民会議派を率いてインドの独立運動を非暴力、不服従という戦術を実践し、第二次世界大戦後に独立を達成。ヒンドゥー教徒とイスラム教徒との共存を目指していましたが、ヒンドゥー教の信者によって暗殺されました。
Alexander Graham Bell(アレクサンダー・グラハム・ベル : 1847-1922)
スコットランド生まれの科学者、発明家、工学者。
人間文化に大きな影響を与えることとなった「電話」の発明で知られています。幼少期から好奇心旺盛であったグラハムは、様々なことに対してその天才ぶりを発揮。
幼くして才能を発揮した彼ですが、学校での成績はそれほどよいわけではなく、自分が興味を持つ科学、生物学以外にはまるで興味を示さなかったとされています。
その後、音響伝達について本格的な研究をするようになり19歳の時には実験結果をまとめた論文を作成。
1865年に一家でロンドンへ引っ越しをした後には UCLで学位を取る、という目標を定め学業に励みながらも、グラハムの研究意欲は変わらず続きました。
その後も様々な発明を成功させ、光無線通信、水中翼船、航空工学などの分野で重要な業績を残しました。
ユニバーシティカレッジロンドンの学費・留学費用や奨学金
学費と生活費の目安
高額な費用がかかるといわれるアメリカ留学に比べると、多少は費用を抑えることができると言われてきたイギリス留学ですが、近年のインフレと円安の影響で費用は上昇傾向にあります。
特にUCLのあるロンドンは物価が高いため、滞在費を含めた生活費がイギリス他都市に比べても高めです。
UCLではイギリスならびにEU出身の学部生への学費(Home Fee)と、留学生(Overseas Fee)に対する学費が大きく異なります。
2026-2027年度の留学生(Overseas)学費目安:
- 文系・社会科学系:£29,000〜£34,000(約580万円〜680万円)
- 理系・工学系:£35,000〜£42,000(約700万円〜840万円)
※1ポンド=200円換算。学部により大きく異なるため、必ず公式サイトを確認してください。
学費以外に必要な費用(生活費)は個人のライフスタイルにより異なりますが、ロンドン中心部での生活となるため、最低でも年間£15,000〜£18,000(約300〜360万円)は見積もっておく必要があります。
UCL Halls(寮)に滞在する場合の目安(39週)
| Costs | Per week | Per year (39 weeks) |
| Rent (家賃) | £250 – £350 | £9,750 – £13,650 |
| Living Costs (食費・交通費等) | £150 – £200 | £5,850 – £7,800 |
| Total | £400 – £550 | £15,600 – £21,450 (約310〜430万円) |
授業料は学部により異なるため、詳細はUCLウェブサイト内のFee Schedulesをご参照ください。
留学生向けの奨学金制度
UCLでは、経済的な支援を必要とする留学生向けに「UCL Global Undergraduate Scholarship」を提供しています。
これは、学費全額免除や生活費の支給を含む大型の奨学金です。
主な概要:
- 対象:Overseas Fee(留学生)対象者で、経済的困難な状況にある学生
- 支給内容:授業料全額免除、または授業料+生活費支給(※年度による)
- 採用人数:合計30名程度(全世界から)
- 締切:例年4月下旬頃
注意点:
この奨学金は競争率が非常に高く、所得証明などの書類提出が必要です。
UCLからの入学許可(Offer)を受け取った後に応募資格が得られるため、まずは合格を勝ち取ることが先決です。
詳細は公式サイトのScholarship Finderで最新情報を必ず確認してください。





イギリスの大学システムの主な特徴
日本からの留学先として人気のアメリカとイギリス。
どちらも教育の質は高く、学部/大学院ともに学生がそれぞれの分野で成功を収められるよう、学生のニーズに合わせて装備された研究室、施設、図書館などが整っています。
同じ英語圏の留学先として知られる2国ですが、それぞれの国の大学教育制度は大きく異なります。
ここではイギリスの大学教育制度を詳しく解説していきましょう。
3年制のカリキュラム
イギリスの教育制度で大学進学を目指す場合には、統一試験である「GCE-A Level (General Certificate of Education, Advanced Level)」を受験しそのスコアを提出。
この試験のための準備はSixth Form College(16歳から18歳)で行われます。
Sixth Formでは、大学の教養課程のレベルと進学後に志望する専攻分野の科目を選択。平均で3~5科目を選択し各学問分野に沿った専門知識を深く学ぶ内容となっています。
大学の入学決定基準は各大学が定めた入学要件に従い決定。志望するコース(専攻)の求める条件に達するGCE-ALevel 試験のスコアを求めています。
このような教育制度からイギリスの多くの大学では一般教養課程がなく、入学1年目から専門課程がスタート。
一般的に3年制のカリキュラムとなっており(スコットランドは4年制カリキュラム)、一般的な日本の高校を卒業した場合、直接大学に入学するのではなく、ファウンデーションコースを経てから大学へ進学することがほとんどです。
医学部や獣医学など学位を取得するまでに5年以上が必要となる場合があります。
プレイスメント制度
前述の通り、イギリスの大学のほとんどの学部が3年制です。
しかし一部の学部では、学部課程での4年目にプレイスメント(Placement)と呼ばれる職業体験/インターンシップが組み込まれています。
プレイスメントは、あくまでも学部コースの一環であるため出願の際に選択。
プレイスメントの内容や条件は大学/専攻により異なりますが、ほとんどの場合は1年間となるため、卒業までに4年かかるということになります。
UCLでは専攻によりプレイスメントコースへの出願が可能。どの専攻への出願が可能なのか、またそれらコースの詳細はDegrees 2022の一覧で検索することができます。
授業スタイル

イギリスの大学での学部課程では、学習プログラムに応じて主に以下のような指導スタイルで授業が行われます。
- 講義
- セミナー
- チュートリアル
講堂のような広い場所で大人数が集まり教授の話を聞くレクチャースタイルの授業に比べて、少人数のグループセミナーでは、レクチャーでインプットした知識についてお互いが意見を述べ合い、さらに理解を深めることを目的としています。
イギリスの大学ではチュートリアルという個人で指導が受けられる制度があります。
チュートリアルでは、各学生にサポート役の教員が指導員がつき定期的にミーティングが行われ、授業で理解できなかったことや課題について、また卒業後の進路や日々の相談まで相談することができます。
イギリスの大学教育制度やUCLの教育サポートについての詳細はThings you need to know about studying in the UK for the first timeにて確認することができます。
ユニバーシティカレッジロンドンへの留学方法と入学条件

アメリカの大学へ留学するための出願は、日本の高校卒業資格、もしくはそれと同等の資格があれば誰でも可能。
しかしイギリスの大学への留学を希望する場合には、イギリス独自の教育制度の違いにより、日本の高校卒業後に直接イギリスの大学に進学することができません。
「それならどうやって留学するの?」
日本の高校を卒業後イギリスへの留学は、1年間の大学進学準備コース「ファウンデーションコース」という課程を経て大学へ進学する、
またはIBディプロマのカリキュラムを採用している国内の高校からはIBのスコアを提出する、の2つ方法が一般的となっています。
その他、UCLが受け付けている入学資格はこちらで調べることができます。
ちなみに、留学生は英語力の証明書(TOEFL、IELTS等)を提出する必要があります。
ファンデーションプログラムからUCLへ入学する方法
ファウンデーションコースは、イギリスの大学への進学を希望する留学生を対象としたプログラムのことです。
「UCLへ進学するためにはどのファウンデーションコースがおすすめ?」
ファウンデーションコースは主に、
- 大学附属型ファウンデーションコース
- 英語プログラムを含めた様々な大学進学準備コースを提供する私立カレッジ型ファウンデーションコース
の2つに分けられます。
UCLの付属型ファウンデーションコース「Undergraduate Preparatory Certificates (UPC)」は、学部課程への直接入学の必須条件を満たさない留学生のための基礎集中コース。
一定の成績でコースを終了することを条件にUCLへの進学が保証されています。
UPCは進学を希望する専攻により2つのグループに分かれています。
- UPC for Science and Engineering: UPCSE(工学、生命科学、数学、物理科学、医学)
- UPC for the Humanities: UPCH( 芸術、ビジネス、数学関連、または経済、法学を含む人文科学、社会科学)
UPCでは、一般教養科目や将来希望する専攻科目などの基礎学習の他、大学での授業にスムーズに対応できるための必要なスキルや、英語力を含む日本の教育制度と違う学習ギャップを補うためのカリキュラムが組まれています。
「日本の高校を卒業していたら誰でも入学できるの?」
UPCへの入学を希望する留学生は入学条件に満たしている必要があります。
出願からオファーを受け取るまでの大まかな流れは以下の通りです。
必要書類
- 高校卒業証明、および関連する科目5教科で4以上の成績証明書(GPA)
- IELTS for UKVIのスコア(5.5以上※)※専攻により必要スコアは異なります。
- 申請書
- 高校の校長、もしくは教師からの推薦状、またはフォームへの記入用紙
- パーソナルステートメント(志望動機書)
出願の流れ
- 申請書とこれら書類をアップロードし、UCLのウェブサイトから直接出願
- 申請料金125ポンドを支払う
- UPC Entrance Testsを受験(書類選考通過者のみ)
- インタビュー(テストの基準を満たした受験者のみ)
- すべての選考課程を通過した受験者にオファーの連絡
こうしてUPCへの入学を許可された留学生は本科生と同様にUCLへ登録され、UPCで1年(9ヶ月)を過ごし、本科3年(プレイスメントまたは専攻により本科4年以上)の学部留学を正式にスタート(条件あり)することができます。
UPCに関する必要書類や出願の流れなどの一般的な情報やコースの内容、授業料などの費用についての詳しい内容は、 Undergraduate Preparatory Certificatesのページをご覧ください。
高校卒業後にUCLへ直接入学する方法
AレベルもしくはIBのスコアを取得している留学生は、イギリス/EUの学生と同等の入学資格があるため、UCLへの出願はUCAS(イギリス版大学共通願書)を通じて行うことができます。
UCLへ出願条件として、IBのスコアは36~38点(45点満点)、またAレベルではAAAやAABといった一定の成績を収めていることが求められています。
さらにHLの3科目で7、7、6点(各科目7点が満点)を収めることが条件や専攻により必須科目があるなど、出願要件は希望する専攻により異なります。
各専攻の出願要件はこちらで調べることができます。
ユニバーシティカレッジロンドンへの出願準備

UCLへの出願を決めたら、早めに準備を始めるべき項目がいくつかあります。
専攻選びの重要性

アメリカにはリベラルアーツカレッジと呼ばれる大学が多くあり、幅広い教養を習得。また総合大学、研究大学と呼ばれるような大規模の大学では、1、2年次は主に一般教養、3、4年次になり専攻科目を選ぶというカリキュラムが一般的です。
それに対してイギリスの大学では、入学時に専攻を決めて専門分野の学問を追究。極端な話、専門分野以外は勉強しないというわけです。
「途中で専攻を変えることはできる?」
1年勉強してみたけど自分が勉強したかった内容と違った、などという理由で2年目から専攻を変える、ということは残念ながらできません。
そのため UCLへ留学するのであれば、将来どんな仕事に就きたいかなどのキャリアプランを立て、その上であなたが何を学ぶべきかを明確にし専攻を選ぶことが重要。
UCLを含むイギリスの大学に向いている学生というのは「自分が何をどう学びたいか」のイメージを持ち、それに沿った専攻選びができる学生です。入学後に後悔しないためにも、専攻選びは時間をかけ慎重に行いましょう。
高校での優秀な学業成績(GPA)
イギリスの大学は合否を決める際に数字を重視する傾向にあるため、Aレベル、IB共に必要となるスコアがはっきりと明記されています。
そのためそれらスコアに満たない場合は出願しても不合格となるケースがほとんど。
また、UPC(ファウンデーションコース)からUCLの学部課程へ出願する際にも、一定の成績を修めることが求められています。
専攻を決めたらまずは自分の出願する専攻の入学条件を確認。それら条件を目標に成績をアップ、または維持する努力を続けましょう。
TOEFL/IELTS等の英語能力証明書
イギリス入国のための学生ビザを申請する際、英語が母国語ではない留学生は英語力を証明する必要があります。
これらは最低スコアであり、大学に入学するためにはそれぞれの大学により定められたレベルに達している必要があります。
UCLでは現在、英語要件を「Level 1」から「Level 5」の5段階に分類しています。
多くの学部は Level 1 (Standard相当) 〜 Level 4 (Advanced相当) のいずれかを求めています。
主なレベルと必要スコアの目安(IELTS / TOEFL iBT)
| レベル | IELTS Academic (UKVI) | TOEFL iBT |
| Level 1 (旧 Standard) | Overall 6.5 (各セクション 6.0以上) | Overall 92 (R24/W30/S20/L30中、各20-24以上) |
| Level 2 (旧 Good) | Overall 7.0 (各セクション 6.5以上) | Overall 96 (R24/W30/S22/L30中、各22-24以上) |
| Level 4 (旧 Advanced) | Overall 7.5 (各セクション 7.0以上) | Overall 109 (R24/W30/S23/L30中、各23-24以上) |
※正確な要件はEnglish language requirementsにて、各コースのレベル(Level 1-5)を確認してください。



個人のストーリーを伝えるパーソナルステートメント
UCLへの出願に必要な書類の1つにPersonal Statement(志望動機書)の提出があります。
これまで長年の間、4,000文字の自由記述エッセイ形式が採用されてきましたが、2026年入学向けの出願サイクルより、3つの構造化された質問(Structured Questions)への回答形式に変更されました。
この改革は、学生が「何を書けばいいか」をより明確にし、公平な審査を行うために導入されたものです。
受験生は以下の3つのテーマについて、具体的なエピソードを交えて回答する必要があります。
- Motivation for Course(志望動機):
なぜこのコース・科目を学びたいのか? - Preparedness for Course(学習の準備):
このコースで学ぶために、これまでどのような学習やスキル習得をしてきたか? - Preparation through other experiences(その他の経験):
学校外の活動や個人的な経験が、どのように大学での学びや生活に役立つか?
形式は変わりましたが、重要なのは「なぜUCLで、なぜその専攻なのか」という熱意と適性を伝えること。
回答作成には時間をかけることが必要です。フィードバックをもらい何度も書き直しながら仕上げていきましょう。








UCLへの出願方法

さて、いよいよ出願です。 ここからはUCLへの出願方法やその流れについて具体的にみていきましょう。
UCASを利用して出願

UCAS (University & College Admissions Service)とは、イギリス国内の大学、高等教育へ出願する際の窓口となる共通出願機関のことです。
UCLを含む全ての大学(大学院を除く)への出願はUCASを通じて提出。またファンデーションコースから学部課程への出願もここから行います。
1つの大学で異なる5つの学部/専攻に出願、または5つの異なる大学※への出願など、 UCASからは一度に一括して5つのコースへの出願が可能。全ての大学への出願から合否決定までの一連の手続きは、全てオンライン上でUCASを通じて行われます。
※ オックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)の両方への出願はできません。どちらか1校を選ぶ必要があります。
出願の流れとポイント
出願の受付は、毎年9月上旬より開始され、1月の最終水曜日(1月28日〜31日頃)が一般的な締め切り日となります(Oxbridgeや医学部は10月15日締め切り)。
これ以降6月30日までは申請書を提出することはできますが、1月の締め切りまでに出願した受験生から合否を決定後、空きがある場合のみに検討されます。
UCLのような人気大学では、期限後の出願はほぼ審査されないと考え、必ず1月の締め切りを守るようにしましょう。
ステップ1 UCASのアカウントを作成

UCASからの出願は、個人でアカウントを作成、または高校やファウンデーションコースなどの学校を通してアカウントを作成する方法があります。
学校を通してアカウントを作成する場合には「buzzword」が必要。これはパスワードのようなもので全ての情報は学校側とリンク。
ここで成績証明書と推薦状を作成してもらい、学生の願書と合わせてアップロードすれば、同サイトで出願した全てのプログラムに一括して送信されます。
ステップ2 入力と送信
アカウント作成後は入力を開始します。
- 個人情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)
- 志望する大学と学部/専攻名
- 高校の成績(出願時までの成績、IBディプロマの場合は取得科目や予想スコアを含む)
- 英語力を証明するスコア
- 職歴(経験があるのみ)
- Personal Statement
- 推薦状
と大まかな内容は以上の通り。保存することにより何度でも記入内容の訂正を行うことが可能となります。願書と全ての書類を送信したら出願料を支払います。
出願料は、出願するコース数に関わらず一律料金(約£28.50 ※2026年現在)となっています。
ステップ3 出願後は?

その後は、出願時に提出した成績やIBディプロマの予想点、エッセイなどを参考に各大学が合否を判断。
UCLでは、成績や英語力を満たしている学生に対して推薦状やエッセイを元に書類選考を行います。その後大学からは、
- 条件なしオファー(Unconditional Offers)
- 条件付きオファー(Conditional Offers)
- 不合格(Unsuccessful)
のいずれかの決定をEメールまたはUCASを通して受験生に順次通知。条件付きオファーの場合には最終成績やスコアなど必要な条件が記載されており、それらに達したら正式に合格となります。
万が一、出願した全ての大学が不合格となってしまった場合、イギリスではClearing(クリアリング)という制度を通じて、その年まだ定員に達していない大学のプログラムに出願することができます。
以前までUCLはクリアリングを行っていませんでしたが、近年は「International Clearing」として、一部の学部や新設キャンパス(UCL East)のコースで空き枠がある場合に限り、留学生の追加募集を行うことがあります。
ただし、これは非常に稀なケースであり、基本的には正規の出願期間(1月)で合格を目指すべきです。
最後に
数あるイギリスの大学の中でもトップレベルの1校であるUCL。優れた教育で国際的にも有名な大学です。そんなUCLでの留学では、将来につながる貴重な体験がたくさんできるはず!
しかしUCLへ留学することがゴールではありません。
留学はあくまでも通過点であり、卒業後の自分の姿を見据えた上で何をするべきか、どう過ごすべきかをきちんと考えることがUCL留学を成功させるための秘訣となります。
留学先で得られるものは言語力のみではありません。多様な価値観に触れ、さらには自身の価値観も広がります。ぜひUC合格を実現させて留学を有意義なものにしてください。

この記事の著者:Antie やや
タイ在住。語学力を生かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、現在イギリスの大学で心理学とマーケティングを学ぶ息子あり。
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。









