日程:2024年10月26日(土)
場所:シェラトン都ホテル東京
参加校(一部):NUS、IE、北京大学、香港大学、マンチェスター大学、ASU等
・入学審査官による1 on 1/少人数インフォセッション
・推薦状やエッセイ作成に関しても相談可能
・MBA留学経験者や留学志望者同士のネットワーキングも
参加申し込み(無料)は→こちらから
海外留学や海外MBAを目指すうえで重要なのは学校選び。
しかし、海外の学校を選ぶうえで、一つ大変なのは情報集めである。日本語の情報も少なく、イベントや学校説明会も気づいたら終わっていることも多い。
これは、そんな学校を選ぶ上で役に立つであろう情報、サイトを、学校ごとにまとめていくシリーズ第9弾。今日は、アメリカのKellogg(ケロッグ) ビジネススクール。
WEBページを行ったり来たりする手間や、有用な情報を探す手間が省け、本来やらなければならないことに時間が使えるようになれば幸いだ。
また、ここのページに漏れており、役に立つ情報があれば、ドシドシコメント欄に共有してほしい。
目次
ノースウェスタン大学MBA(ケロッグ)を知る
ノースウェスタン大学MBAの基本情報
基本情報
正式名称:Northwestern University
公式HP:http://www.kellogg.northwestern.edu/programs/full-time-mba.aspx
所在地:2211 Campus Drive Evanston, IL 60208 847.491.3300
大学院生数:14,684名
提供プログラム:1年制MBA、2年制MBA、Executive MBA、MBAi(AI×ビジネス)、MMM(デザイン×ビジネス)、JD-MBA(法律×ビジネス)、MD-MBA(医療×ビジネス)等
特徴
ケロッグ経営大学院は、アメリカ合衆国イリノイ州エバンストンにキャンパスを構えるノースウェスタン大学のビジネススクール。1908年に創立。
ハーバード・ビジネス・スクール、スタンフォード大学経営大学院、ペンシルベニア大学ウォートン・スクール、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスとともに世界的に最高の評価を受けているビジネススクールの一つである。
ほぼ全ての分野において最高レベルの評価を得ているが、特にマーケティングの分野では圧倒的な強みを持っている。
起業家精神に満ちた校風で、チームワークやリーダーシップ、ジェネラルマネジメント能力の育成を重視し、理論と実践の両面に等しく重きを置く教育を行なっている。
学費とクラスプロファイル
学費
- プログラム期間:22ヶ月
- 学費(2023年):$81,015(1年目のみ)
クラスプロファイル
- 学生数(Full-time MBA):503名
- 女性比率:48%
- 留学生比率:38%
- 年齢層:25 – 39歳(他Full Time MBAプログラムを含む)
- 勤続年数レンジ:3.5 – 7.1年(他Full Time MBAプログラムを含む)
就職状況・平均給料
- 平均給与:$158,938
- 平均サインアップボーナス:$34,981
- 卒業後の就職先:コンサル(40%)、金融(19%)、マーケティング・営業(12%)など
*出典:Kellogg Student Class of 2025 Profile、2023年8月時点
ケロッグのMBAランキング
#2 U.S. News Best Business Schools
#4 Bloomberg US B-Schools Ranking
#9 Financial Times Business school rankings MBA
#14 World University Rankings 2023 by subjects: business and economics
MBAカリキュラム
必須科目
ケロッグのMBAプログラムでは、生徒一人ひとりが各専門分野で活躍できる基礎を固めるために、9つの必修科目を提供している。
- Financial Accounting:
- 企業の財務報告書の作成過程を学び、特に会計情報と経営計画、および意思決定と管理の繋がりに注目しつつ、会計データの評価方法や実務における活用方法を理解する
- Business Strategy:
- 戦略的ポジショニングや競争上の優位性、業界経済の分析などのトピックを通じて、ビジネス戦略を評価・策定するための指針や概念的な枠組みを学ぶ
- Finance I:
- 講義形式とビジネスケースを組み合わせて、プロジェクトや資産の価値評価方法としてDCF法やマルチプル法を習得する
- Marketing Management:
- 市場環境がマーケティングにおける意思決定(商品・価格・チャネルなど)にどのような影響を及ぼすか等を中心に企業のマーケティング課題を分析的アプローチで学習する
- Business Analytics I:
- 基礎的な確率・統計的分析を用いてデータから意味のあるパターンを見抜き、データ分析とビジネスにおける意思決定を紐付ける手段を学ぶ
- Business Analytics II:
- Business Analytic Iの続編として、多変量回帰を通じた変数間の関係性の把握、仮説検定やデータから推論・予測を行う方法等について理解を深める。
- Microeconomic Analysis:
- 経済分析や最適決定、消費者選択と商品需要、生産関数と費用曲線、市場構造と戦略的相互作用、価格設定と非価格の概念を理解して現実世界での問題解決方法を理解する
- Operations Management:
- 容量管理やサイクルタイム管理、サプライチェーン管理、品質管理などさまざまな観点からオペレーション管理がどのようにビジネス競争優位性の確保をサポートするか学ぶ
- Leadership in Organizations:
- 競争上の意思決定や報酬システム設計、戦略的交渉術、政治力学、企業文化等の知識習得を通じて、個人・グループ・組織の行動に影響を与え組織全体の問題を解決する方法を学習する
選択科目
上記の必修科目に加えて、特定の専門分野におけるキャリア目標の達成に必要な、ユニークな知的体験を構築するために8つの専攻コースを提供している。学生は選択した専攻で4つ以上の選択科目を履修する必要がある。
- Accounting
- Economics
- Finance
- Management Science
- Managing Organizations
- Marketing
- Operations
- Strategy
任意の学習コース
さらにケロッグでは、新興の領域や急発展している業種におけるスキル習得を目的とした部門横断的な「passways」という任意の学習コースを提供しており、学生は関心のあるコースを選んでさらに知見を深めることも可能だ(複数コース選択可)。
- Data Analytics
- Diversity, Equity and Inclusion
- Entrepreneurship
- Growth and Scaling
- Healthcare at Kellogg
- Real Estate
- Social Impact
- Venture Capital & Private Equity
- 他多数
ノースウェスタン大学MBA(ケロッグ)に留学する理由
マーケティングやビジネス全般への強み
ケロッグがマーケティングに強いのは、どこのビジネススクール行っても必ず学ぶであろうマーケティング理論、4PやSTPを考案したフィリップ・コトラー(Philip Kotler)教授が席を置くからだ。
また、マーケティングのみならず、ケロッグはジェネラルマネジメントの教育に重きを起き、一つの分野に特化して学ぶというよりも経営全般についてバランス良く学びことができるのも特徴だ。
その上で、関心のある分野に対しては8つの専攻コースやpasswaysを通じて深い知識や専門スキルを習得できるのも魅力の一つ。
Experiential Learningなど、学んだ理論を現場で実践する機会も豊富に設けられている。
グループワークを中心とした学習スタイル
ケロッグではアメリカのMBAでは珍しく、5割弱が女性、約4割弱がInternational Studentsで構成されている。ちなみに、例年日本からの合格者は毎年10人前後で、2022年の合格者だと半分近くが海外経験なしということだ。
また、この多様性を学びに活かすため、授業のほとんどはグループワークが課され、4-6人のチームでレポートやプレゼンの課題を進めることになる。
MBAを卒業した後も、このように多様性のある環境でリーダーシップを発揮しプロジェクトを進めていく状況は想定される。
勉強をしながらリスクフリーでグローバルチームのマネジメントの経験をすることができる。
STEM認定プログラム
ケロッグMBAでは、専攻に関係なく全ての学生がSTEM対象。
通常、アメリカのMBAを卒業すると1年間働けるOPTというステータスがもらえるのだが、1年後に就労ビザが取れる可能性が高くはないため、積極的に日本人を採用したい企業は多くはない。
一方、STEM認定のMBAを取得する事で、その期間が3年となり、企業側もすぐに帰るかもしれないリスクを抑えてInternational Studentsの採用がしやすくなる。
アメリカ就職・残留を考えている場合は外せないポイントだ。
ケロッグMBAの偏差値は?出願の難易度や入学条件
海外の大学には、偏差値とという概念がないため、出願の難易度は出願の要件から判断することになる。
MBAの難易度と出願要件
ノースウェスタン大学MBA(ケロッグ)への出願で必要なものは以下の通り。これはほとんどのMBA留学準備では同様となる。
このように、海外のMBA進学の難易度は、英語力や学力の証明など各種スコアの準備やエッセイ、インタビューなどの準備がハードルとなってくる。
- アプリケーション(オンライン申請)
- 履歴書
- エッセイ2通
- 成績証明書
- GMAT又はGRE
- TOEFL又はIELTS
- 推薦状2通
- 英文レジュメ
- インタビュー
- ビデオエッセイ
- 250ドルのアプリケーションフィー
参考:Applying to the Full-Time Kellogg MBA Program、2023年8月時点
- 平均GPAレンジ:3.7
- GMAT平均スコア:729
- GRE平均スコア:162(Verbal)、163(Quant)
- 最低語学要件:TOEFL iBT 100、IELTS 7.0
出願準備はTOEFL/IELTS対策から
留学経験や海外経験がない人にとって一番大切なのは、いつ留学したいかを明確に決めて、早めに英語試験の対策を始めることだろう。
帰国子女が数ヶ月で終わらせてしまうような対策に、海外経験のない日本人は2-3年かかってしまうことも多い。
英語試験はやり方を間違えなければ必ず成果を出せるもの。このサイトでは、MBA留学準備に必要な情報を網羅的に提供しているため、リンク先から学習方法などを参考に対策を始めてほしい。
出願の流れ
出願の流れは、英語試験等をクリアし関連書類の準備→出願→面接→合否、となる。
出願締切日は例年9月、1月、4月の3回に分かれており、今年のスケジュールは以下の通り。
- 1st round: September 13, 2023
- 2nd round: January 10, 2024
- 3rd round: April 3, 2024
スケジュールは毎年変わるため、入学方法の詳細は公式HPから確認しておこう。
エッセイ対策
ノースウェスタン大学MBA(ケロッグ)に応募するには、2通のエッセイとビデオエッセイを提出する必要がある。
2通のエッセイでは、「自分のスキルを活用して困難な状況を乗り越えた経験」と「ケロッグにとっても魅力的な応募者のユニークなスキルや経験」に焦点を当てた質問への回答が求められる。
さらにビデオエッセイでは、出題される3つの質問を通じて資料からでは読み取れない応募者の人となりを評価される。
まず1つ目の質問では、450字という限られた文字数で
- 自身のスキルと強み
- 実践環境でどのようにスキルや強みを相乗効果的に活かせるのか
- 計画通りに進まない状況でどのように行動するか
という3点を入学担当者に示す必要がある。
当時の困難な状況を更に効果的に乗り越えられたであろうスキルや経験をケロッグのMBAプログラムで学べる点を端的に言及できれば尚良い。
Kellogg Leaders are primed to tackle today’s pressing concerns everywhere, from the boardroom to their neighborhoods. Tell us about a time in your life where you’ve needed a combination of skills to solve a problem or overcome a challenge. Which skills did you use? What did you accomplish? (450 words)
2つ目の質問では、自分のスキルや経験に強い独自性がなくても、自分ならそれらを用いてどのようにケロッグに貢献できるか、実体験を踏まえて説明することで、なぜ自分がケロッグに必要なのかを伝えられるはずだ。
このとき、自分とは異なるスキルや経験を持った関係者たちと効果的に協力したエピソードを加えられれば更に高い評価を期待できるだろう。
At Kellogg, our values are based on research that concludes organizations comprised of leaders with varied backgrounds and perspectives outperform homogeneous ones. How do you believe your personal and professional experiences to date will help to enrich the Kellogg community? (450 words)
ビデオエッセイは、資料からでは見えない応募者の自然な姿を見たいという入学委員会の要望から始まった制度だ。
基本的に①自己紹介、②なぜケロッグなのか、③課題への対処法に関する3つの質問が1つずつ出題されて、応募者は各質問に対して20秒の準備時間のあと60秒間で回答する必要がある。
本番では回答のやり直しはできないが、ビデオエッセイ形式や操作方法になれるために何度でも回答できる練習用の質問が用意されているので、しっかり準備をしてから本番に臨もう。
- ビデオエッセイの提出期限は、応募締め切りから96時間後まで。
- アプリケーションを提出して支払いを完了した後に、申請状況ページにビデオエッセイのリンクが表示される。
- ウェブカメラとマイクを備えているインターネット接続されたパソコンが必要。
- セットアップの時間を含め、ビデオエッセイの提出完了までに約20~25分かかる。
出典:Applying to the Full-Time Kellogg MBA Program
面接形式・質問集
面接担当:卒業生または入学担当者
面接時間:通常30-45分(面接官によって大きく異なる)
面接方法:オンライン
備 考 :卒業生が面接担当者の場合、自身のMBA経験について共有されるケースが多く、面接担当者のケロッグ留学時代に関する質問をいくつか準備することで、ケロッグに対する関心の高さを効果的にアピールできる。また、面接担当者が応募者に偏見や先入観を持たないよう、事前に応募資料に目を通さないブラインドインタビュー形式を採用している。
- Introduce Yourself, or Walk Me Through Your Resume
- Walk Me Through Your Biggest, Proudest Accomplishment (At Work)
- Diverse Team Experiences
- Teammate Feedback
- Conflict or Challenges in a Group Setting
- Receiving and Responding to Constructive Feedback
- Why an MBA? Why Now?
- Tell Me About Your Weaknesses and Strengths
- Tell Me About Your Short and Long Term Career Goals
- How Will You Get Involved, and Participate, at Kellogg?
- Why Kellogg?
- Questions for the Interviewer
- Anything Else You Want to Mention?
ケロッグMBA日本人向けの情報
日本人向けサイト
http://kellogg-prospective.com/
日本人留学ブログ一覧
- 在校生ブログ
- ケロッグ・ビジネススタイル・ジャパン
- Kellog MBA 小市民ブログ(Class of 2022)
- ケロッグ在校生ブログ
- ひよこまめのKellogg MBA徒然日記 (Class of 2014)
- 半平太留学記@Kellogg MBA (Class of 2014)
- オモシロキコトモナキ世ヲオモシろロクケロッグ1年留学日誌 (Class of 2013)
- MBA日記@Kellogg (Class of 2012)
- ケロ10日和 (Class of 2011)
大学院、MBAイベント情報
オンラインイベント
http://www.kellogg.northwestern.edu/programs/full-time-mba/admissions-events/webinars.aspx
オフラインイベント
https://www.kellogg.northwestern.edu/programs/full-time-mba/admissions-events.aspx
学校説明会イベント情報(in Japan)
http://kellogg-prospective.com/
Why I Chose the Kellogg Two-Year MBA Program
終わりに
今回はノースウェスタン大学MBA(ケロッグ)について網羅的な解説をした。
情報は毎年変わるため、必ず最新の情報をHPで確認しよう。
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